水流渓人のページ「登山日記」No.134
2003/7/2
比叡山・第一スラブ敗退
 ひえいやま
 

湿ったT峰南面

雨で敗退

記念撮影じゃ!

 

 
 濡れている岩に取り付いた。比叡で乾きの早い・・・と言ったら、第1スラブである。この上ない浸みだしを見れば、「乾いていれば第2スラブへでも・・・」などと戯言にも近い状況ではある。いつもの第1スラブではあるが、最近整備が進み違った面もちもある。それに、運良く行けばスーパー核心のX+のリードにも挑戦できるかも知れないと考えた。
 1P・・・なにてことない出だしであるが、今日の核心となる。日の当たらない1Pの下部は、黒い岩肌をしている。乾いていればバッチリのフリクションであるが、濡れると黒い正体の「苔」はニュルニュルとなっていた。神経質にチョークを握り、気休めにスタンスとなりそうなところにもパタパタとするがまったく効き目はない。こそーっと立ちこみ、ホールドに爪を立てる。2本目の支点にプロテクションをとった所から少し滑りが収まるが、気は抜けない登りが続く。なんとか立木にたどり着くと、ピッチを切りフォローの川キョンに上がってもらい、そのまま草付きを登ってもらい平行ピンを迎えてもらう。
 2P・・・しばし、ノーマルのカンテX−か、スーパーへ行くか協議するが、スーパーの核心のリードを楽しみにしている私には、忠実にスーパーを通りたかった。話している途中から、私は出だしのハンガーボルトに眺めのヌンチャクをセットする。回り込んだ所にある1b幅の窪みがべったりと濡れていた。何度もシューズで立てるか確認ししながら、エイヤーとつぎのホールドに手を伸ばした。いつもは左上へ登りながらクラックを過ぎ小さいテラスの平行ピンでピッチを切る。今日はまったく左へトラバースし、クラックを直上してみた。さっきまでニュルけたスタンスだったが、ばっちりとフリクションが効いて楽しい登りが出来た。しかし、トラバースはトップもセカンドも怖いなぁ・・・。
 3P・・・そのまま川キョンリードで上がってもらうことにする。川キョン、デイジーチェーンでとったセルフビレーをせっとしたまま登り始めようとする。「そのままじゃ行けんどぉ・・!」と言う私の言葉を変な顔で見ていたが、変なことしている自分に気付いて、しばし反省。まっ、安全と言えば安全だが、前進は無理・・( ;^^)へ..川キョンのリードで快適に登らしてもらう。しばらくぶりの岩の感触がたまらない。腹も空いてきたので、そのまま4Pを私が登る。
 4P・・・いつも松の木でビレーしていたが、ピナクルの右を抜け亀の甲の基部となるテラスまでロープを延ばす。川キョンをビレーしながら右肩胛骨付近の筋がつってきた。余りの痛さに悲鳴を上げてしまう。乾きと餌切れが招いた結果だ。しかし、ロープから手を離すわけにはいかない。なんと長く感じたことだろう・・・。アクエリアスと羊羹で、一気に痛みが引くから不思議である。

 少し、休憩をしていると雲が巻き始め、みるみる視界が無くなる。雨がポツポツとヘルメットを叩き始めた。きっぱりと敗退を決める。しかし、懸垂下降は事故も多い動作でもあり、緊張は維持しながら滑る岩を降りて行く。取り付きに戻り、重いロープを引き抜いた。
 今日の岩登りは、たくさんの貴重な経験が出来たと思った。たった4Pかもしれないが、満足感のあるものであった。
 

6:00自宅発--8:20比叡駐車場--待機--10:30登攀開始--12:00下降開始--12:35取り付きへ下降終了---昼食---門川温泉--17:10自宅着
 

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参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠           西都山岳会
年齢 44            川キョン
山数合計 182            
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