土合駅レポート

 

乗車日

  平成13年6月9日

主に使用した切符

  スーパーホリデーパス

 

注・画像の他への転載は固くお断りします。

  一部の地下区間の画像は編集して見やすいように明るくしています。地下区間は実際にはもっと暗いですのでご了承下さい。

土合駅の駅舎

 

 第四期「関東の駅百選」スタンプラリーの一環としまして土合駅に行ってきました。土合駅は今回のスタンプラリーの対象駅の中では最難関の駅であるといえるでしょう。何せ土合駅に止まる定期列車は1日5往復しかないのですから。そのため土合駅に行くにはあらかじめ時刻表にて時刻を確認しておく必要があります。また、下りホームは新清水トンネルの中にあるため、地上に出るまで延々と階段を上り続けなくてはなりません。

 

【東京方面から土合駅へのルート】

1.水上駅から上越線を北上する

 最も素直なルートで、スーパーホリデーパスを利用する場合は額面通り使用できます。ただし、上野から普通電車だけで行くと片道3時間30分程度かかりますので、水上まで在来線特急か高崎まで新幹線を使用するのをお薦めします(スーパーホリデーパスでは別途料金が必要です)。

2.越後湯沢駅まで新幹線を利用して折り返す

 土合駅まで最も疲れずに速くいけるのがこのルートです。往復ともこのルートを利用すれば、あの階段を上ることなしに土合駅へいけます。ただし、スーパーホリデーパスのフリー区間は新幹線区間が上毛高原まで、在来線区間は土合までですので、越後湯沢まで行く場合はそれぞれ別途運賃が必要になります。

 なお、首都圏では週末に関東甲信越と南東北の普通車指定席が乗り放題の「土日きっぷ」がありますが、「土日きっぷ」では東京都区内・横浜市内・千葉から土合まで越後湯沢経由で往復しても元は取れません(越後湯沢経由で土合へ行くと東京や横浜からの営業キロが200qを越えるので、それぞれ市区内制度が適用される)のでご注意下さい。平塚・成田(東京経由)・木更津あたりから使用する方であれば何とか元が取れます。

3.上毛高原駅または水上駅からバスを使う

 鉄道利用でどうしても時間が合わない場合はバスを使うのも一つの手です。このバスは谷川岳ロープウェイまで行くのですが、途中土合駅前も通過します。

 バスの時刻表はこちらからご覧になれます 上毛高原→水上→土合方面  土合方面→水上→上毛高原

 この時刻表には土合駅前の時刻は記載されていませんが、上毛高原方面発の土合駅〜谷川岳ロープウェイ駅間の所要時間は7分、上毛高原方面行きの谷川岳ロープウェイ駅〜土合駅間の所要時間は3分です。

 

【土合駅下りホームから改札口まで】

    

    下りホームの駅名票             越後湯沢方面                  水上方面

 下り電車から降りてまず最初に感じるのは暗さです。同じ地下でも大都市の地下鉄とは比較にならないほどの暗さで、まさに地底の中にいることが実感できます。また、初夏のこの時期でも肌寒く、あまり長い時間ここにいると体が冷え切ってしまいます。

 ちなみにここには線路が2本敷かれており、ホームに接していない側の線路は通過用です。現在でも貨物列車が走っていますし、上越新幹線開業前は昼間にも新潟・金沢・秋田方面へ向かう特急や急行が頻繁に走っていたのですから、薄暗いホームのすぐ脇を直接通過していたのでは非常に危険なために安全対策としてこのような配線にしたのでしょう。

  

 階段の前には左のような説明の看板が立っています。そして階段を見上げるとあまりの長さに圧倒されるでしょう。その先に出口ともいえる光が見えるのがまだ救いです。それでは地上に出ることにしましょう。

 

  

 階段の左側には段数が書かれています。最初は1段ごとに書かれていますが、途中から10段ごとに書かれるようになっています。その階段は5段ごとに区切られていて5段目の階段は広くなっているため、思ったよりも上りやすかったです。

 

 壁から水が漏れているところがありました。触ってみたらとても冷たかったです。

 

 

 

 

 

 305段目にベンチが設置されていました。段数的にもちょうど足に疲れがくる頃ですね。

 

 

 

 

 

  

 462段目でようやく地上に出ました。その上には「ようこそ土合駅へ」という掲示がありました。

 

 その場所から逆方向を見ると、先程まで上がってきた階段が見られます。そこからはこのように見えますが、下から見上げた時と違って階段の先には光がありませんから、まさに奈落の底に落ちていくような感じがしました。下り電車に乗るのにこの階段を下りる方はオーバーペースにならないようにして下さい。

 

 

 

 

  

 階段を上りきってもまだ改札口に出られるわけではありません。今度は左の画像にある通路を進まなくてはなりません。ちなみに右の画像はこの通路を外から撮ったものです。駅舎はトンネルから川とその脇を通っている道路を越えたもっと先にあるのです。

 さて、この通路を渡りきったところに改札口があるのでしょうか?

 

 答えは×です。そういえば階段の一番下の看板に書いてあった24段の階段をまだ上がっていませんよね。左の画像は通路の先にあった扉ですが、そこにもその旨が書かれています。がんばって下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 24段の階段を上りきった通路の突き当たりにこのような案内が出ています。ここを曲がってあと17mですから、もう着いたも同然でしょう。

 

 

 

 

 

  

 ようやく改札口へ到着しました。しかし土合駅は無人駅のため、駅員はどこにもいません。そして、改札口のところにはこれから下り電車に乗る方のために右の画像にあるような張り紙がされています。

 

【改札口から土合駅上りホームまで】

さて、今度は上りホームに行ってみましょう。

 改札口の先にはこのような案内図が出ています。左側が先ほど上がってきた下りホーム方面ですから、今度は逆方向へ行けばよいわけです。

 それにしても下り方面の「秋田」という表記には一瞬「アレ?」と思いました。しかしよく考えると現在でも「あけぼの」がこのルートを通って秋田方面へ行っていますし、新幹線開業前は上越線経由のルートが上野〜秋田間でのサブルート(当時の上野〜秋田間でのメインルートは福島から奥羽線を北上するルート)だったわけですから・・・。

 

 

 

 上りホームの端から駅舎側を撮ったものです。この画像の高い三角屋根のところに改札がありますから歩く距離はわずかです。また、通路からホームへは坂になっているだけですから、階段は全くありません。下りホームへ行くのと比べれば雲泥の差ですね。ちなみに下りホームは背後にある山の地中深くにあります。

 

 

 

 

  

    上りホームの駅名票               水上方面

 上りホームは何の変哲もないごく一般的な感じです。駅名票も薄汚れている下りホーム用のものとは対照的ですね。

 

【なぜこのような変則的な配置になってしまったのか?】

 上越線が単線だった当時のこの区間は現在の上り線を使用していました。現在の上り線の建設は大正時代でした。当時はトンネルを建設する技術が未熟だったために、あまり長いトンネルは造れなかったのです。上越線は幹線規格とするため勾配は抑えたくとも、当時の事情からすればトンネルは極力短いものにしたかったわけです。そのため湯檜曽付近はループ線で勾配を克服し、土合の先から清水トンネルを掘って何とか上越国境を越えることができたのです。土合駅の上りホームが普通の地上ホームであるのはそのためです。

 その後、上越線は輸送力増強のために複線化されるわけですが、複線化は戦後の高度経済成長期に行われました。今度はトンネルの建設技術も発達していますし、勾配も極力緩やかにするために湯檜曽駅手前から土樽駅手前まで一気に長大トンネルで上越国境を越えることにしたのです。これが現在の下り線となり、トンネルは新清水トンネルと名付けられました。そのため土合駅付近はまさにトンネルのど真ん中を通過することになってしまったために、土合駅の下りホームは新清水トンネルの中に建設されることになったのです。

 そして上越新幹線はさらに長い大清水トンネルで上越国境を越えています。大清水トンネルをはじめとする上越新幹線のトンネルは山脈群の最深部を通っているといっても過言ではなく、上毛高原駅から長岡駅までは駅付近以外はほとんどがトンネルとなっています。

 

関連ページ  第四期「関東の駅百選」スタンプラリー