詩5 

2連詩100題vol.1-10

その他 07.5〜08.12

 

 自分磨き/幻想夏曲集/体温夏/海の誘い(いざない)

 南風のリズム/東風の子守唄/西風の警告/北風は歌う

 

 2連詩100題(07.5〜08.9)

  vol.1:朝露に濡れて/当り前/ありふれた台詞/いじわる/一対一/いつまでも/因果応報/後姿/うたかた/噂

  vol.2:オークション/贈りもの/お願い神様/朧月/おみくじ/Only One/輝く/確率/風に乗って/叶わない

  vol.3:からっぽ/完全無欠/貫通/がんばって/季節の変わりめ/気まぐれ/ギャラクシー/きらめく雫/斬る/クッション

  vol.4:結果論/高校生/ごきげん/秋桜/木の葉のロンド/今度こそ/最高の瞬間/先回り/去り行く足音/時間を止めて

  vol.5:システム/十字架/正直/情報操作/知らんぷり/好きだから/スタイリッシュ/ずっと一緒/聖杯/セレナーデ

  vol.6:先手必勝/大事なこと/立入禁止/ためらい/たゆたう光/断絶/地下鉄/散りゆく秋/包む/できたて

   vol.7:どうして/とりあえず/納得/鳴らない電話/何でもない/根回し/儚くて/羽衣/派手/母と娘

   vol.8:遥か彼方/引き出し/ひなたのぬくもり/白夜/不在/付箋/二人のハーモニー/触れる/プロ/放棄

    vol.9:勾玉/まさか/魔女/祭り/未遂/胸/メモ帳/もう二度と/燃ゆる山/闇の中

    vol.10:揺らぐ/夜明け前/ようやく/48時間/らしくない/理想/リボン/煉獄の炎/連鎖/忘れない

 

  あたしの前世と来世/夜明けの深き淵/「ぼくの人生と」/ひかりの速さ

 

 

 


 

   自分磨き

 

きれいになりたい

ぽっこりした下腹がイヤ

お尻ももっとすっきり

かき上げる髪に色気が漂うように

開きかけた唇があなたを誘うように

 

かわいくなりたい

涙が鼻からも出るのがイヤ

目元ももっとくっきり

わがまま言ってもキスされるように

謎の微笑があなたを惑わせるように

 

起きてから寝るまで

食べたいものも我慢して

岩盤浴やヨガもやって

映画やわかんない本も読んで

自分に磨きをかけてる

 

あなたに愛されたい

それだけなのに

 


 

    幻想夏曲集

 

 ぼくは蚊取り線香のにおいが好きだ。箱を開けてざらざらする線香の真ん中の太鼓の模様みたいなところを両側からつまんで、少しずらしながら注意深く引っ張る。ああいう形ってハノイの塔っていうんだ知ってるかい? ずっと遠いどこかで、すごく大きな何段もある円盤をせっせせっせと隣に移してるお坊さんがいるんだ。それが終わるとこの世界は崩壊しちゃうんだって。なんだかドキドキしない?

  入道雲もいいよね。かんかん照りなのに涼しく見える青い山から白くて細い月に向かって音もなく伸びていく。まるでシャーシャー鳴く蝉にはやし立てられてるみたいに。それが夕方になるとどっちも力が抜けたようになって、赤く染まってやわらかく流れる。ゼンマイがほどけてしまったみたいな鳴き声。

 水にぷかぷか浮いて空を眺めると去年もこんなことしたなって思う。その前もその前の前もって言葉だと面倒だけど、頭をスイカみたいに冷やしているとさあっと見えてくる。ぼくが生まれる前に誰かが見てたのをぼくが代わりに見てる。お父さんかな、おじいちゃんかな。この川で溺れて死んだ子がいる。ダメだよそんなこと考えちゃ。冷たい水のカタマリが背中に流れてきて、髪の毛のような水草がぼくをおどす。

 お盆におばあちゃんの家に行くとふだん会わない親戚がいっぱいいる。朝顔の柄の浴衣を着たびっくりするくらい目の黒い無口なお姉さんがいる。いっしょに遊んでほしいような、照れくさいような気がしていたらいつの間にかいなくなってる。お墓参りに行ったら、手を合わせて横目で見た墓誌になんとか童女って書いてあるのが目に入ってドキってした。あの広い家のどこかに着たくて着れなかった浴衣がしまってあるんだろう。

 ぼくは花火大会の花火と駄菓子屋さんで売ってる花火と同じ名前なのは変だなって思う。だって、花火大会は終わっても夜店が並んでてきらきらしてるし、広がって消えた光が目の奥にずっと残っている。線香花火やロケット花火やねずみ花火は終わった途端に、暗闇がぼくらをわっと包む。バケツにつまづいたりする。心細いからかえって大きい声を出したりする。

 うん。だから夏っておしまいの気分でいっぱいなんだ。舌まで赤くなるかき氷が入っていたガラス容器もこうしてみんな終わるんだって教えてくれる。

 


 

   体温夏

 

太陽が二つあるような午後

薄暗い部屋で一つになる

汗のにおいは海の記憶

粘りつくような羽ばたき

意味と無意味を行き来する

熱中症のカラスが一羽

月食を夢想する砂漠の二兎

 


 

   海の誘い(いざない)

 

見渡す限り続く浜辺に吹く風は

口をついて出る言葉を散らかしてしまう

ふと見ると短い杭が砂に刺さっている

流されてしまいそうな心を留めようとするように

 

あたしたちは地の果てに来てしまった

夕暮れは水平線の色を変えていく

あたしたちは海が拒みながら誘うのに戸惑う

 

背伸びをするように押し寄せる波は

秘めた想いを瞬く間にさらってしまう

杭はたくさんの恋人の幸せと悲しみを見てきたんだろう

頬に深い皺を刻んだ寡黙な衛兵のように

 

 


 

   南風が運んだリズム

 

 道の両側に広がった田んぼにはもう色づきかけた稲穂が揺れていた。ところどころに見える森よりはこじんまりとした、林よりは鬱蒼とした樹々の群れには鳥居や祠の幻影が見え隠れして、不特定な懐旧の念を誘うのだった。

「なつかしいよね」

「なつかしいね」

 彼女がそう応えた際に念頭にあったはずの年代にはぼくはもうこんな風景を見なくなってしまっていたし、たとえ見たとしても(例えばどこかに向かう列車がトンネルに入る直前にスライドの一齣のように窓を横切った光景が目に残るといったことだけれど)、それは記憶と照合されて喚起された複製的な印象だったはずだから、ズレがあって当然なのだが、不思議とないらしいのは見る対象のお蔭なのか、見る主体の感情の一致なのか訝しく思った。

「田植えのちょっと前には水を張るんだよね」

「土が黒いから青空が映るときれいね」

「さざなみも立たないくらいしんとしているだろうな」

「水切りをするの。男の子より上手だったよ」

 色褪せてオレンジ色のようになった赤いスカートを履いて、アンダースローで石を投げる小柄な女の子がいたような気がする。時間も距離(今、通っている道はぼくが生まれ育った土地から何百キロも離れていて、しゃべる言葉も口にする食べ物も殊更にと思うほど異なっていた)も見渡せないほどはるかに遠いのに話はつながって、夏は夢のような季節だと再び思った。

 やがて真昼の広々とした海に出た。強い風は重い海が単調な白い波の群れで応えるのに飽きたのか、砂を巻き上げ、ぼくらの会話を吹き飛ばし、そのなごりは夜にホテルに着いてからも彼女のローファーから砂時計のように流れ落ちた。

 


 

    東風の子守唄

 

 都会を歩くのは金曜日の夜の渋谷のような人込みでなくても疲れるものだ。それはたぶん無機質と一言で片付けられるような数学的・力学的に単純な形状と剛体に太古以来の感覚が慣れるまでには人類が進化なり、退化なりをまだ十分果たしていないせいなんだろう。ぼくらは銀行やデパートが建ち並ぶ大通りから1本入った人妻サロンとか台湾マッサージとかサーヴィスの全体像が判然としない店(その看板をぼくらは美的・商業的観点から批評し、鑑賞した)が軒を連ねる裏通りを歩き回っていた。ただぼくはお昼を食べると野獣のように眠くなる性分だから、窓の黒いベンツから燻製の鮭を思い浮かべているのも現実とは(燃えるゴミと燃えない夢というようには)きちんと分別できずそのまま言葉にしたりしてしまっていた。

「レモンとあの緑の小さな……なんて言ったっけ?」

「あんまり近くを歩くと危ないよ」

「オリーヴじゃないんだよな。カブリオレならそれでもいいけど」

 彼女はぼくを引っ張ったり、くすくす笑いながらセルフ・サーヴィスのコーヒーショップに連れて行ってくれた。トレイにコーヒーと灰皿とお冷やと紙ナプキンを載せて、窓際の彼女のところまで持って行くという不似合いな実務的な作業をしたせいで歩調はさっきよりもしゃきっとしていただろう。二人でタバコを吸って、煙を吐く。会うことが稀な付き合いだとこういうなんでもない場面もずっと後になっても不思議とよく覚えていたりする。

「桜見かけないね」

「まだ咲いてないのよ」

「そうだっけ?」

 ここへ来る途中の列車の中から何度か薄っすらピンクの靄をまとったような木が視野を横切ったような気がする。まだ満開じゃないんだろうけど、東京が咲き始めているんだから全く咲いていないはずはないだろう。でも、この街の街路樹に桜は使われていないようだから真偽判定は簡単ではない。

「風が冷たいのよ」

 そうか。ここは風が冷たいのかと思ったら夜になって、飲み過ぎたぼくは彼女の膝の上に頭を載せていた。彼女の顔は近く、天井は遠い。春先になると風邪をひいて学校を休んで天井の木目を眺めながら、ぽやぽやとしたまぶたの裏に恐竜だか怪獣だかを描いたことを思い出す。

「お花見はしたくないの。来年も一緒にって思って出来たためしがないから。お花見するとそれっきりになってしまう」

 昔話の一節のように言う声を聞きながら、この街から桜を隠してしまうような大きなケープをぼくは想像していた。イメージよりもその意味を噛み締め、春宵にふさわしい言葉をささやくべきだったと気づいたのは最近のことだ。

 


 

   西風の警告

 

 例えば夜になってからウィーンから北に向かう街道をずっとクルマを走らせる。それは東京から中山道を行くなんてこととは全く違っていて、何もない真っ暗な道をしばらく行くと細い石畳になって町に入り、市役所と教会のあるナトリウム光線に浮かぶ広場(人影は全くなくて、それは日本の田舎を訪れると2時間ほど遅い時間のように感じる人なら、あの感覚をもっと強めたものと言えばわかるかもしれない)をあっという間に通り過ぎ、また真っ直ぐの闇に沈む道になるという具合なのだ。そうした単調な繰り返しは幻想あるいは記憶を招き寄せるもので、だからといって助手席にそれまで付き合った女の子が次々と現れるというのはラジオ・ドラマだけのことだろう。ぼくはあの脚本誰々、演出誰々と最後に告げるナレーションがとても好きで、別の誰かに生まれ変わる時もああいう声でこのごちゃごちゃした人生を片付けてくれたらすっきりと目が覚めるように思う。

 また別の町に入って、そこはエゴン・シーレの生まれ故郷だった。剥き出しの瓦礫のような人物ばかり描いた彼と軒の低いマジパンでできたような小さな町はなんの関係もなさそうだったが、ドナウ川は絶望すら優雅な街へと流れている。

「知らんぷりするのね」

「室内楽の演奏家は楽譜だけ見て勝手に弾いてるようだけど、互いの音を聴いているよ」

 どうしてため息が返ってくるだけの警句を相も変わらずぼくは口にするのだろう。こんな西の果ての河畔まで来てくれたというのに。もう東京は夜明けだろう。曙光が墓標のような高層ビルを浮かび上がらせ、想像の中でも限りなく眩しい。

「そう。眠いの」

 秋風は毛布から覗く脚を見ていたのだろうか。彼女の声とにおいがここがどこでもなく、今がいつでもなく、ぼくが誰でもなくなったことを告げていた。

 


 

   北風は歌う

 

 あたしは今まで独りで生きてきた。一人で買い物するのも、映画を見るのも、食事をするのもわりと平気だった。でも、あなたと会って街を歩き、展覧会に行き、お酒を飲むようになって、二人で時を過ごすことの楽しさを知った。引き換えに一人の寂しさも知ってしまった。

「ねえ、どっちが似合うと思う?」

 片足ずつ履いてみて、振り返りたくなるのを思い止まる。

「あ、そういうことなんだ」

 映画館の暗闇の中でうなずきを求めた言葉は宙に浮いて独り言になってしまう。

「おいしいね」

 言葉と一緒に飲み込むとパスタも喉に少しつかえてしまう。

 カラオケに行くとあなたは古い歌を唄い、あたしは新しい歌を唄う。お互いの友だちを紹介し合うように。あなたは悲しい歌を唄い、あたしは楽しい歌を唄う。歌に込めた感情が反対なのをお互い知っているのに。

 あたしが短い幸せな少女時代を過ごした町を歩きながら、あなたは『歌の終わりに』という歌を口ずさんでいた。

「変な歌ね」とあたしは笑った。

「おまじないだからね」とあなたが冗談のように言ってガードの下の黒い水を見つめていたから、少しせつないような気分になった。

 凍み込むように冬は真冬へと向かう。止むこともなく屋根の上を吹き抜けて行く北風はあなたの不在を思い知らせる。長い樹々の影さえも吹き飛ばし、平穏だった日々を繰り返し否定する。何も間違えないなんてどこか間違っていると叫ぶ声が大気を震わせる。

 


 

2連詩100題

vol.1

ちょっと前に作った100篇の2行詩のお題を配布されているサイトに新たな100題があったので、また作ってみることにしました。同じように2行詩じゃ芸がないし、ちょっと飽きたので今度は2連(スタンザ、カタマリですね)でやってみます。日本の詩って短歌や俳句のように一つの句の中も5か7、句の数も3か5と奇数ばかりです。それはそれで音韻や美意識上の必然性があるんでしょうし、私も安定感のある3連で作ることが多いんですが、まあ100個くらいなら違うのを作るのもいいでしょう。それに短歌形式って上の句(5・7・5)と下の句(7・7)に別れるし、内容的には2つのスタンザからなると言っていいものがほとんどです。

でも、それだけじゃあなんか縛りとして不足というか、インセンティヴに乏しかったんで、エロをテーマwに作ってみました。言うほどエロじゃないかもしれませんが、ま、私にはこの程度でインセンティヴになるんだってことで安心していただければありがたいです。せっかくなんでゆっくり楽しませてもらうことにして今回は10個だけです。




001 朝露に濡れて

閉め切っていた窓を開けると
冷たい朝の風が流れ込んできた
背中が寒いなら
あたしの熱をあげる

生臭いような精気に満ちた
草のにおいがする
まるで野原を歩いてるみたい
ふくら脛がひりひりするの
キスして治療してくれる?


002 当り前

男がSNSで知り合った女を
とりあえず誘うのは当り前
女がSNSでしか知らない男の誘いを
とりあえず断るのは当り前

ゲームはここからね
手を間違えると全部黒にひっくり返る
そう、あたしの隅を取ってしまえばいいの
でも、モノにして当たり前って顔はしないでね


003 ありふれた台詞

終わったあとに
よかったかいなんて訊かないで
おバカなインタヴュアーが
優勝して満足ですかなんてさ

別れるときに
また会えるかなんて訊かないで
ご馳走を食べた後に
今度何食べようかなんてさ


004 いじわる

あなたの指が肝心の
ところをはぐらかしていく
あたしの唇が命令の
言葉を言わないから

あたしの体が野蛮な
本能に引き摺られていく
あなたの舌が繊細な
ところを嬲り始める


005 一対一

彼の友だちに囲まれて
ちやほやされてもなんか落ち着かない
あたしはイヤだって言ったのに
視線の意味も考えたくない

そうだ!
Shall We Dance?
あなたたちみんなと踊ってあげる
くらくらするまで振り回してあげる


006 いつまでも

葉桜ってあたし好きだな
なんか生き生きしてて
目に鮮やか
ぼんやりとしてて
だのに気ぜわしい花より

背中から抱きしめて
くすぐったくても
我慢するから
ここでこうしているあたしたちを
桜は覚えていてくれるかな


007 因果応報

もういい加減にして
なんだかんだと
うるさいったらありゃしない
もう来ないで
これっきりにしましょ

あたしって男運が悪いのかな
ロクなのが寄って来ない
雨が降ってきた
向こうのビルが見えないくらい
あいつ傘持ってないんだよな


008 後姿

どう?
ダイエットしたんだよ。
わかんない?
こっちの方がわかるかな。
背中からお尻のラインが
すっきりしたと思わない?

なあに?
びっくりするじゃない。
どうして灯り消すの?
付き合い始めた頃みたい。
背中からお尻のラインを
覚えているのは目より指だったの?


009 うたかた

うたかた?
歌い方じゃなくて?
へえ、泡のことなんだ
はかないって感じですか
もの知りだね

いのちも恋もそうなの?
やだよ、そんなの
金色に輝くシャンパンの中で
はしたなく脚を上げて
愛し合うならいいんだけど



010 噂

またその話なの?
そんなことしてませんてば
誤解されやすいのよ
どうしてだかなんてわかんないわ
あたしに似た別のあたしがいるんじゃない?

人の頭の中を覗いた人はいない
びっくりしたり、怒ったり、
恥ずかしくなったり、欲情したり、
やっぱり同じだなんて安心する?
感じたままを誰にも言わないで
さみしい夜に電話して




 

 vol.2

 

  お題に従って100の詩を作るシリーズのパート1はエロだったんで、今回はグロにしました。Grotesqueっていってもネットにころがっているひどい文章や画像に比べればかわいいもので、かえって私の上品さが表れてしまっていますね。って自分で言っちゃダメですけどw。

 それもそのはず最初はホラーで作ってたんですが、なんかズレてる気がして、じゃあシュールかな? いや、それとも違うだろ。……うーん、じゃあいちばん広くグロで。そんな経過です。これまでもこういう傾向のは時々書いてたんですが、なんか調子出なかったですね。つまり早々に飽きちゃったってことです。

 エロ、グロと来れば次はナンセンスっていうのがお約束ですけど、それっていちばんむずかしいんですよね。なんせ頭で言葉の効果を計算してこしらえちゃう方だから。って、また自慢くさいことを言ってるわけで、その辺が調子がよくない証拠です。



011 オークション

仕事をサボってネカフェでヤフオクを見てたら
あたしの持ってるのとそっくりの靴があった
「六本木勤務のOLが3か月履いたレアモノw」
リロードするたびに値段が上がっていく

嫌な予感がして他のページを見ると
上着から下着からアクセからメイクから
「つまり、あとは中身だけね」
それもどこかでなかなかの値段になってるんだろう
そんな感じの咳払いが聞こえた


012 贈りもの

「宅配便です」
夜の10時に必ず届く贈りもの
いつも帽子を目深にかぶったお兄さん
目を合わせることができない

彼は段ボール箱の中身が空なのを
いつから気づいているんだろう
あたしは彼が贈ってるんだと思ってる
彼はあたしが自分で贈ってると思ってるだろう
いつもより闇の濃い今夜は箱が不安に揺れる


013 お願い神様

あたしだけに永遠の生命をください
毎年春になると花を咲かせるあの木のように
どんなに年老いても若い花粉を受精して
新たな娘たちを産み出せるように

誰よりも長く、少しでも長く生きさせてください
あたしを蔑み、捨てた男たちと
あたしを憐れみ、あざ笑った友だちが
鉛のように死に絶えるまで
増殖し続ける癌細胞のようなあたしだけが残る


014 朧月

むくんだような顔を夜空に向けると
血糊のついたような月が
腐敗したあたしを見る

いくつも橋をくぐって聖橋を見上げる
中央特快の窓が流れてとてもきれい
ししゃものような目をしたサラリーマンが
つり革にぶら下げられている


015 おみくじ

旅行 履物を北に向けて出かけよ
縁談 鶴亀の松が枝より滑り落ちるがごとし
病い くすしのさじを拾えばわろし

待ち人 赤子の泣きやまぬ夜に現る
失せ物 親の墓をいま少し掘りてみよ
争い事 骨を食らい肉を捨てればよろし
願い事 竹の花が咲けば叶う


016 Only One

二目と見れないあたしが
身動きできないあなたに寄り添う
血の気を失って、声も出なくて
一段と魅力的

ずっと二人きりでいたいから
思いきってやってみたの
死体が三つでも四つでもあまり変わらない
朝まではまだまだ時間がある
もう一人じゃないもんね


017 輝く

暗い部屋の中で
君は不思議な光を放つ
夜明け前の山の端のような肩
夜光虫のような太ももの奥

忍び寄るチータのような瞳
脱皮した蛇のような唇
体全体と凝った感情は闇に溶けて
部屋の隅々にまで広がっている


018 確率

花びらをちぎって
会える、会えない
それぞれ二つの瓶に閉じ込める
二人の小さなあたしが時を待つ

会えないときは
会えると言った花びらを呪って
海に瓶を葬りに行く
風に少し血のにおいが混じる


019 風に乗って

あたしの悪い噂が広まっていく
まるで病原菌のように
家から家へ、街から街へ
さわやかな風は悪意を忍ばせている

あたしは澄ました顔の
トランプのクィーンのように
薔薇の花を片手に格言をつぶやく
愚か者たちは噂から噂へ、悪徳から悪徳へ
蜜蜂のように群れ集う


020 叶わない

さあ、世迷言はもう終わり
あたしは最初からいなかった
あなただって同じじゃないの?

ここで出会って、愛をささやき
夢を語り合い、将来を約束する
みんな水面に書いた文字
それもプログラムのいたずら

 

 


 

 vol.3


今回は間も空いちゃったんで、さっさか書こうと思って、特にテーマとかも決めずにゆるーく作りました。そういう意味では小唄のようなものが多いかもしれませんね。


021 からっぽ

あたしは頭がからっぽだってよく言われる
ぶよぶよした気味悪いものが入ってるよりいいと思うけど
ガラクタばかり詰め込んでいるよりましだと思うけど
みんな賞味期限を延ばそうとなんだか必死だけど

海の上に風が吹いて穏やかな波が立つ
ゴミもなければ重油も浮いていない
目障りな看板もうるさい音楽もない
テレビだってパソコンだって使えない
あたしの頭の中はそんなふうにからっぽ


022 完全無欠

今、なんて言ったの?
ぼくは完全無欠だって聞こえたけど
だから、ぼくの言うとおりにしてればいいんだって
うん、そうだよって
あ、そうですか

えっと、あたしが不完全で欠陥だらけだって
もちろんわかるよね?
だから、あなたがあたしに合わせる方が
ずっと簡単だって思うんだけど
けっこう勤勉でないとやってられないね
完全無欠って


023 貫通

どうですか?
突き抜けてますね
向こうが見えるくらい?
ええ、こんなにきれいなのはめずらしいです
弾は銀ですか?
まさか、狼男じゃあるまいし

気づかなかったです
最初はそうでしょうね
治りますか?
こればかりはなんとも
相手の人に責任とってもらいたいです
まあ、そういう言い方もありますけどね


024 がんばって

その言葉を言う人って悪い人じゃないけど
だいたいは無責任で言葉に鈍感
あ、ごめんね
今ちょっと調子が良くないの

そう言えば言葉は封じ込められる
でも、あたしの噂は花粉のように飛んでいく
あの子もかわいそうね
ひくひくと唇がほころぶ


025 季節の変わりめ

最近って冬は冬らしくなく
夏は夏らしくなくて
秋はファッションの中にしかなく
春は花粉にまみれてしまっている

変わりめなんてなくなったのか
いくつもの変わりめが折り畳まれてるのか
恋の終わりの置き場所にも
花が散った後の植木鉢のように困ってしまう


026 気まぐれ

あたしをみんな気まぐれだって言う
気まぐれって辞書を引いたら、
気が変わりやすいこと
その時々の気分で物ごとを行うことだって

あたしはそんなことない
いつもあたしは自分の心に正直に
話したり、行動したりしてる
周りの人の方がいろいろに変わるのに
回っているのは地球なのに


027 ギャラクシー

冷たい銀河の流れで髪を洗う
その間にも星は生まれ、生命が生まれ
生命は滅び、星が消える
ゆらめいて滴り落ちるしずくのように

宇宙の岸辺に座って髪を乾かす
超新星はあたしの顔を明るく照らし
やがて暗闇の中に消えていく
かすかな香りだけを残して


028 きらめく雫

あの中にも宇宙がある
と考えても矛盾はないんだ
議論好きなあなたはそんなことを言う
議論が苦手なあたしは黙って
レモンシャーベットを食べている

雨上がりの森には妖精がいる
と考えても矛盾はないでしょ?
空想好きなあたしはそんなことを言う
空想が下手なあなたは黙って
あたしのイアリングを見ている


029 斬る

道玄坂からマウスのような車が走って来たら
ハチ公前の全部の画面が切り替わってゲームになった
負けそうになってとっておきの技を使ったら
ポインターがはみ出してキャラも出て来た

渋谷を歩いている人には迷惑ですが
これが本当にリアルな3Dゲーム
逃げたい人と斬られたくない車は
なんとか右クリックしてください


030 クッション

本当は抱きしめられたいのに
クッションを抱いている
顔をうずめ、泣いてしまえばいいのに
ぼんやり床を見つめているだけ

あたしってダメだね
うん、そうだね
でも、どうにかなるかな
うん、なんとかなるさ
ぎゅって自分の心を抱きしめる

 


 

 vol.4

 


 今回もテーマもない、ゆるい感じのものばかりです。
まあ、コンスタントに書くことに意味があるってことで。


031 結果論

ああすればよかったとか
こうすればよかったとか
じとじと愚痴ばかり

だからやめようよって言ったじゃないとか
今から言っても仕方ないじゃないとか
言ってみても怒るだけ
あたしは雨なんか気にしないのに



032 高校生

やたら舞い上がったり
すぐに落ち込んでしまったり
自分がとってもカッコ悪いって思ってた

脚が太いのにスカートをたくし上げて
そのくせ男子に見られるとイヤだった
不安定でちぐはぐなあの頃
でも、なつかしい日々


033 ごきげん

髪の毛が1回でまとまった
彼がメールを2回もくれた
マイナス3キロ達成できた
公園で四つ葉のクローバーを見つけた

今日のあたしはとってもごきげん
第六感でわかるの
七夕の夜はきっといいことがあるって


034 秋桜

桜は雪のように舞い
コスモスは波のようにそよぐ

過ぎ去った季節をなつかしむように
風を薄いピンク色に染める


035 木の葉のロンド

季節のない世界の真ん中に
天まで届くような木がありました
どんな大きな森の全部の葉っぱを合わせたよりも
たくさんの葉っぱが生えていました

木はとても高いので
若葉が芽吹いているところもあれば
緑濃い木陰を作っているところもありました
鮮やかな夕陽の色に染まった葉っぱもあれば
その役割を終えて舞い散る葉っぱもありました


036 今度こそ

あー、またはずれちゃった
下手だなあ、ぼくがやろうか?
だいじょうぶ? ちゃんと当たる?
ばっちりさ、ほらね

ホントだ、なんか違う
恋をすると女はきれいになるからね
でも、あの人でよかったんだっけ?
しまった、間違えたみたい
でも、やり直すとよけいややこしいね


037 最高の瞬間

あたしは今まで満足したことがない。
いろんな男とベッドをともにし、
時には何人もの男と交わり、
時には女とも体を探りあったけれど。

あたしの中には無口な女の子がいる。
小さな部屋の隅で毛布をかぶって、
爬虫類の生態を観察しながら、
指で触れようか躊躇っている。


038 先回り

1年後に結婚しましょう
あなたがちょうど30歳になるから
それから2年経ったら子どもを産むの
今の会社を10年で辞めたいから

結婚して7年目に家を買うの
あたしも働いてローンを返しましょう
あなたが60歳になれば子どもも自立して
貯金もできるから二人でのんびりしましょう
とても素敵な人生だったなって思えるわ


039 去り行く足音

あなたが去って行く
あたしを一人残して
行かないでと叫んで
夢から覚めた

ほっとしたけれど
胸の動悸は続いていて
足音もまだ聞こえていた
薄明るい窓を開けると
黒い鳥が鋭く鳴いて飛び去った


040 時間を止めて

人生っていうほど
長く生きてきたわけじゃないけど
人生には特別な時間があるの
まるで虹が立ち昇るような時間が

今がそうだと思うの
周りの人たちの表情が穏やかで
まぶしいものを見るような目をしている
あなたに抱かれたあたしは
ドキドキしながら安心している

 


 

  vol.5

 

またまた間隔が空いてしまった2連詩100題ですが、今回は散文詩で、かつつながりのあるものにしました。それって見かけ上はほとんど小説と同じで、どう違うのかって訊かれると書いた本人も説明に困るところがあります。

途中まで書いて捨てたものもいくつかあって、今までになく苦労しましたが、詩においては苦労した方が出来はよくないみたいです。まあ、人生においてもしばしばそうなのかもしれませんが。……もうこんなことはしない方がいいという教訓を得たのが収穫かなと思います。

 

041 システム

 

来週の土曜日、彼が東京に来る。

何年ぶりだろう。

あの島を出てから、あの島の人間に会ったことはない。

同窓会にも行かない。

 

島が好きだとか、嫌いだとかじゃない。

あたしの中にいつもあの島はあって、あたしの行動と思考を操作している。

別々の街に住んでいる彼も同じだろう。

退屈な島はそんなことをしているのが楽しいのかな。

 

 

042 十字架

 

あたしたちは子どもの頃、海辺に出て、砂に何が埋もれているか当てっこをして遊んだ。

あの貝殻は海の怪物の耳なの。

あの瓶は秘密基地のドアのスイッチなんだ。

 

ある日、ずっと遠くの浜まで歩いて行ったときに杭のようなものが立っているのを見つけた。

波が木を食う虫のようにその表面を浸食していた。

あたしたちは顔を見合わせただけで、お互い何を思ったかわかった。

あの杭の下には園にいるイエス様が埋まってるって。

 

 

043 正直

 

シスターは嘘つきな子が大嫌いだったから、あたしたちは嘘ばかり吐いてた。

時々船に乗ってやって来る神父さんは清潔好きで、子どもたちに触りたがらなかった。

「大人って好きなことを嫌いなフリをするんだ」

彼はそう言って蟹を捕まえて脚をもいでいった。

 

父親のいないあたしと母親のいない彼は雲のない空みたいだった。

自由で空虚で、捉まえどころがない。

小学校から中学校まで、島にいる間ずっと一緒に孤独だった。

今でもカレーを食べるとシスターの作る黄色のカレーライスを思い出す。

 

 

044 情報操作

 

島の人たちは腰をかがめ、目を合わせないようにして歩いていた。

夏のじりじりする陽射しの下でも、冬の飛ばされそうになる潮風の中でも。

午前と午後1回ずつ船が来るけれど、海が荒れると何日も来ない。

人通りも減って、島のシステムが起動する。

 

観光地もなければ、おいしい魚も獲れないのにたまに旅行客が来た。

煤けた民宿に泊まって、3日もしないうちに帰って行く。

港でくらげだらけの海面を覗き込みながら待ち遠しそうにしていた。

 

 

045 知らんぷり

 

海流のせいで港には絶え間なく砂が流れ込んできた。

赤錆びた浚渫船がカタンカタンと退屈な音を響かせていた。

子どもたちはその音を口真似しながら下校して行く。

 

二日酔いでふらふらする頭で、彼と曇って蒸し暑い渋谷で会った。

お茶をしながら話したけれど、島の話はしなかった。

あの音が耳鳴りのように聞こえていたけれど。

 

 

046 好きだから

 

彼はこの間行ったという九十九里浜の話を何回もしていた。

あたしの見たことのないどこまでも続く砂浜。

島影のない丸みを帯びた水平線。

 

おおらかで単調な海のようなセックスをあたしたちはした。

初台から渋谷に向かって波が砕け落ちる。

砂と砂のような人たちが交差点と駅とビルを埋めて行く。

 

 

047 スタイリッシュ

 

朝凪の前にイエス様に会った話を彼がしてくれた。

「真っ黒なスーツをビシッと着こなして、カタギじゃない感じ」

おかしくて笑いが止まらないから、体がぶつかってぴちゃぴちゃ音を立てる。

 

「表参道とか六本木とか人気のスポットに現れるのかしら?」

「心の貧しい人がいっぱい集まるからね」

シスターや神父さんが決して行かないところにと言いかけて、やめた。

 

 

048 ずっと一緒

 

ホテルを出て、バイバイと手を振って別れた。

誰もいないサウナのような部屋に戻るのがイヤで、街を歩き回った。

たくさんの人と行き交い、何人かの人に声を掛けられ、誰ともわかり合えなかった。

 

渋谷でも時々潮のにおいがするんだよと言うのを忘れていた。

あたしはいつも離れてから自分の気持ちに気づく。

こうやってあたしが思っていることを彼は少しでも想像してくれてるかな。

 

 

049 聖杯

 

また夜が来て、あたしはあたしの孤独に帰った。

500円のワインをデンマーク製のグラスに注ぐ。

生暖かい息を吹きかけると舌触りがやわらかくなる。

 

シスターが血を流した時、その美しさに目が釘付けになった。

島はそうやってあたしにヴィジョンを投げてくる。

焦ることもなく、単調に執拗に呼びかける。

 

 

050 セレナーデ

 

いつか午後の船に乗って、あたしは島に帰るだろう。

航跡を追いかけてくる海鳥を見ながら。

陽に照らされて鈍く光る桟橋に影を落とし、揺れる船から下りる。

 

砂浜に埋まっているものを夕暮れまで探してから、坂を登る。

海が見えない窪地に園があって、その小ささに驚く。

カレーライスのにおいに乗って、お祈りの歌が聞こえる。

 


 

   vol.6

 

なかなかはかどらない2連詩100題ですが、どうもその理由の一つは詩的イメージがふくらみにくいお題にあるのかなって八つ当たり気味に思いました。

でも、考えてみたら「詩的」って言葉の意味を「恋愛的」くらいに思ってるこっちが悪いのかもしれません。

 

そこでもっぱら恋愛を題材にしてきたのをこの際やめて、ノリタン的なものを題材にしてみようと思いつきました。

ついでに10個ずつアップするのもかえって時間がかかるような気がするので、できたものから産地直送ってことでw。

 

で、今回は2つですが、既に問題は顕在化してるように思います。

なんだか川柳や絵手紙(ちょっと違いますが、自己流の書体で書くあれです)みたいな雰囲気というかにおいです。

ああいうのをどう評価するかは人それぞれですけど、私は詩からはほど遠いものと断言しますし、説教じみて訳知り顔なところがしばしば嫌味です。

 

まあ、今さら恋愛にすごすご戻るのもなんだし、この辺から修行して臭みを抜いていければ逆に「詩的」の内容もわかるような。

……いえ、どこまで行っても道を間違えてればどうしようもないのかもしれませんが、書いちゃったから捨てるのも何かなと。

 

 

051 先手必勝

 

勝負においてはそう言われるけど

政治においてはそうでもない

後の先って言葉もある

 

でも、後手後手はダメ

空気なのか潮目なのか

見えにくいから読むんだ

世情なのか民意なのか

捉えどころがないから問うんだ

 

 

052 大事なこと

 

あなたにとって大事なことって何?

命?

家族?

愛?

おカネ?

 

大事なものじゃなくて大事なこと

生きること

愛すること

働くこと

何かをし続けること

いざよいながら

 

 

前回と同じような路線で3つ書きました。出来はともかく、これくらいずつの方が楽ですね。

 

053 立入禁止

 

コッペリアが読んでる本は真っ白

きれいな瞳は琺瑯

何を考えているのか知るすべはない

 

心は晴れ上がった空のように空っぽ

彼女と腕を組んで歩く街は軽やか

飛行船が落とす影も鮮やか

 

 

054 ためらい

 

開きかけたエレヴェータが閉まる

何か言いかけたアナウンサーが口を閉ざす

ケータイのカメラのシャッター音が響く

 

忘れかけたものを銃声が引きずり出す

切れかけた雲がまた厚くなる

サフランの衣が街角から消える

 

 

055 たゆたう光

 

ダイエットしてるとストレスがたまる

食べると自己嫌悪でまたストレス

行ったり来たり後戻り

 

ブログ書くと反応が気になる

現実逃避のつもりが狭い世界

あっちもこっちも袋小路

異常気象に八つ当たり

 

 

056 断絶

 

実態よりも妄想が優先

充満する欲求不満

凡庸は嫉妬を愛す

 

真実よりも虚像が通貨

独白の付和雷同

電網は憎悪を好む

 

 

057 地下鉄

 

地下鉄に乗ると人間が嫌いになる

メールやゲームや化粧をしてる

バッグやひじが当たる

 

いちいち気にする自分も嫌いになる

あんまり近づいて見ない方がいい

廃墟から想像する方がいい

地下鉄も人間も

 

 

058 散りゆく秋

 

間延びした夏と

なまぬるい冬の間に季節はなくて

セーターの老人は脱色した想い出に耽る

 

枯葉は散るときも教えられず

邪慳にされて忘れられる

自分の中に沈みこむと

この国もぼくも極彩色の夢枕

 

 

059 包む

 

大風呂敷を広げて

知床から佐多岬までくるんで

琉球と千島列島を結び目にする

 

"Across the Universe"

そんな程度のコトなんか

モノの数じゃない

数学と詩想は光より速く回り込む

 

 

060 できたて

 

哺乳類の赤ん坊はかわいい

とりわけ人間のは

青黒い瞳を見つめていると

見透かされているような気になるほど

 

胎の海の記憶も薄れ

蜜の言葉と魚の乳のしたたる地で

ふだらくふだらくと回らぬ口で言う

湯あたりしたような顔の親はわからず喜ぶ

 


 

   vol.7

 

またまたひさしぶりに3つ作りました。

ネタバレ的に言うとタイトルから本文につながるっていうのが今回のテーマ?です。それ以上はなんもなくて、するっと作りました。

こういう調子で毎日とまではいかなくても毎週くらい作ればいいんですけど。

 

061 どうして

 

君は毎日忙しいの?

あたしへのメールも間遠に

寂しくて仕方ないけど

君を責めてはいけないんだけど

 

あたしはあれこれ考えてしまうの?

君への想いがうず高く

なんの意味もないけど

あたしを持て余すだけなんだけど

 

 

062 とりあえず

 

中ジョッキを3つ

枝豆を2つ

それから詩を1つ

 

焼き鳥と煮込みと

寄せ鍋も頼もうか

つついてればうまくなるさ

このリフレインも

 

 

063 納得

 

できないよ。そんなの。

冗談じゃないわ。今さら。

そっちじゃない。言い出したのは。

 

言葉にならない。違う顔がある。

泣くなよ。女だろ。

初めてじゃない。たぶん終わりでもない。

そういうことかな。

 

 

064 鳴らない電話

 

横目で見ながら化粧を落とす。灯りが。

ハリがないような気がする。黄色い。

メールの返事も来ない。外の工事が。

いつからないんだろう。うるさい。

 

ぬるい湯船に体を沈める。天井から。

なんでもないと言い聞かせる。滴り落ちる。

体と男が示し合わせたように裏切る。赤い目が。

足先がいつまでも温まらない。まとわりつく。

 

 

065 何でもない

 

自分に言い聞かせる。風が。

こんなことに負けてたまるか。吹いていた。

あの2時間の記憶を削除すればいい。剥き出しの。

見たことも感じたことも。体の上を。

 

誰にも言えないのに誰かに言いたい。笑顔は。

秘密を抱えていると時間は粘りつく。途中で凍る。

自分が卑怯な人間に感じる。遠くの森が。

このまま心は窒息していくの? 炎に包まれる。

 

 今回は下手な詩にさらに下手な写真がつくという念の入ったものになっています。

関係がありそうな・なさそうな、意味がありそうな・なさそうな代物ですが、全部モノクロ写真になったのは偶然です。

 

066 根回し

 

こうしたいって言うと

あちこちでいちゃもんがつく

どうしたらいいんでしょうって訊くと

自分のやりたいようにやればいいって言われる

 

反対はしないけど、賛成もしない

責任は取らないからねと煤けた顔に書いてある

お互いさまでいこうよと

粘っこい糸でぐるぐる巻きにされる

 

 

 

067 儚くて

 

今年もいろいろあったなって思いながら

手帳をあれこれ見たり

年賀状どうしようかなって思ったり

毎年似たようなことを考えている

 

地平線の向こうに沈んでしまった日々

もう2度と思い出すことのない人たち

そうしたものをあたしはなくしてしまったのか

あたしの身体のどこかに積もっているのか

 

 

 

068 羽衣

 

実家の押入れの隅っこの長持の中に

ふわふわしたきれが入っていた

蝉の羽根のように透き通って

猫の和毛のようにやわらかい

触ると背中に陽が射している気がした

 

この間、里帰りしたときに探したけれど

長持は見つからなかった

台所にいる母に訊いたら

そんなものは知らないわと

振り返りもせずに答えた

 

 

 

069 派手

 

夢の中で見た君は

とてもお化粧が派手で

大きな目でぼくをじろじろ見ている

「どうしたの」って訊いても返事がない

 

不安になって君に会ったら

やっぱりぼくの顔をじろじろ見て

「どうしたのその顔」って言いながら

頬を触ったら指先におしろいがついていた

 

 

 

070 母と娘

 

あたしたちはとてもよく似ているらしい

学校で声を掛けられたと母は喜び

スーパーで声を掛けられてあたしは凹んだ

お風呂から声を掛けると父だって間違える

 

東京に出てきてから時々電話で長話をする

そっちは寒いの?雪は積もった?とあたしが訊き

風邪ひいてない?年末はいつ帰るの?と母が訊く

お互い似た声でしゃべってるとは思わない

 

 

  


 

  vol.8


 今年(08年)1回目の2連詩です。立春の日に日比谷公園で撮った写真を一緒に載せますが、内容的な関係はないですね。

 




071 遥か彼方

海の中の村には信心深い人たちが住んでいて
自分たちだけにわかる言葉で
ひそやかに生きていた

海の中を泳ぎ回る彼らの神を
自分たちだけの儀式で屠り貪り食っていた
遠い空から災いが降ってくるまでのお話






072 引き出し

昔、遊郭だったという三階建ての木造家屋が
カタカナっぽい街角に残っていた
その引き出しが開くと
使い込んだ道具がぎっしり詰まっていた

くんくん匂いを嗅いだ猫の顔をした主人は
雪雲のような鈍い光を放つ刃物を
油紙にくるんでぼくの方へ押しやる
ついと外に出ると意外と地面が遠かった






073 ひなたのぬくもり

心の疲れた人はいらっしゃい
恥ずかしがることはない
なんでも話してごらん
恥ずかしげもなく

この世は嘘と間違いだらけ
清らかな霊界からのお告げ
あやしげなあやしい魅力
心を癒すにはおカネがかかる
ぐにゃぐにゃの仏頭が言う

 

 



074 白夜

太陽が沈まない限り夜は昼
戯れのベッドから見る地平線は暗い
閉じかけた花がまた開く

眠れない限り夢は幻
華やかな音が見え
艶やかな香りが聞こえ
長針と短針がまた重なり合う

 

 


075 不在

愛の不在
心の不在
眠りの不在

言葉の不在
議論の不在
想像力の不在
不在の証明

 


 

桃の節句には間に合いませんでしたが、すっかり春めいてた気分が漂っている詩かなと思います。私自身のこともわりとストレートに出ててるかな。

 

076 付箋

図書館で借りた本を読んでいて

気に入った個所があると付箋をつける

ラインマーカーで線を引くわけにはいかないから

 

オレンジと黄緑とレモン色のがあるけれど

気分任せで意味があるわけじゃない

読み終わると付箋を剥がしながら

海鳥の影が横切ったような感想を手帳に書く

 

 

077 二人のハーモニー

引き出しの奥に眠っていた時計

昔ながらの時計屋に持って行く

電池を代えると時間が動き出した

 

カレンダーも秒針もないペアウォッチの片割れ

バンドもひび割れて、ガラスには傷が入っている

取り替えられるよと言うおじさんに首を振る

ショウウィンドを一緒に覗いた頃に響き合いたいから

 

078 触れる

朝、いくつもの橋を渡って

海から街へ歩いて行く

強い風がやわらかくなり

晴れ上がった空が狭くなる

 

何台もの自転車に追い越され

いくつもの地下鉄の駅を通り過ぎる

予め疲れて不機嫌そうな乗客を想像しながら

あたしは春の入り口に触れていく

 

079 プロ

恋愛のプロだって言われるけど

別に恋をして食べているわけじゃない

満たされない想いをいつも抱いている

 

気合を入れた服を着て

含みのあるトークと翳りのある表情

意味のないメールと実現性のない夢

空っぽだねと呟いて月を見上げる

 

080 放棄

ごちゃごちゃ言われるのがイヤで

ごちゃごちゃしたものを捨てる

仕事も住む所も変えてしまえば

すっきりと切ない

 

4年間泣いたり、笑ったり、苦労して

あくせく働いて、それなり遊んだりもしたから

友だちも同僚も残念がってくれるけど

目の奥にはもう別れの色が宿っている

 

 


 

 vol.9

 

081 勾玉

口に入れて冷たい感触を味わう

トゲと穴を舌で確かめる

眩暈のような古代のにおいが立ち込める

 

鏡を見ない日はあっても

死を思わない日がないように

するりと抜けて夜の海に沈んでいく

むっとするようなみどりいろの風が地面を這う

 

082 まさか

気がついたらあたしは賀茂川の畔にいて

浴衣を着て立っていた

胸乳に汗が粒になっているけれど

横顔を涼しげに見せる

 

洛東、洛北と裾を翻しながら

炎熱にあえぐ街を如意ケ嶽から眺めれば

ちりめんの波がまぶたにそよぐ

天地逆さま、まさかの坂

 

083 魔女

白妙の袖の別れに

よく熟れたいちじくをちょうだい

あなたの心臓によく似た

 

露落ちて身に染む色の

カクテルをひとりで飲み干せば

夜の砦から黒猫が慰めに来る

 

084 祭り

近頃のお祭りは

プロの踊り手を招いたり

神輿もなくただ露店が並んだり

遠巻きにする子どもと年寄り

 

奇妙なほどきれいな夕焼けが

消えた頃にあたしを組み伏せた

遠い日の笛太鼓の音は

生々しいにおいを立ち昇らせる

 

085 未遂

ぶっきらぼうなメール

息を殺して回る秒針

恋するには早く

証拠を残すには遅い

 

勇気がなかったから罪はなく

死体置場には愛だけ

法律のようなブラインドの光

秋の風が騒がしく揺らす

 

086 胸

夜の夏服

小首傾げた三日月

時間より早く流れる群雲

 

触られるとくすぐったい

噛まれると甘く痛い

思い出すと切なくて

ボタンをはずす

 

087 メモ帳

茜色のビスケットの缶

古いメモ帳を見つけた

「海鳥の影がぼくたちの前を横切る」

あなたの下手な字

 

いつの間に書いたのか

何を伝えたかったのか

「まぶたの裏をかすめる」

昨日の雲を探すようなもの

 

088 もう二度と

別にそう願っているわけではないけれど

これまで出逢ったほとんどの人とは

もう二度と会うことはない

 

中にはキスをしたり

もっといろんなことをしたりした人もいるけれど

だからこそ偶然にも会えない

あたしが思う「人生の意味」ってそういうこと

 

 

089 燃ゆる山

最近、地震が多かったし

東京にだって温泉はあるし

だからといって代官山が噴火して

渋谷が溶岩流で埋まってしまうなんて

 

西風に乗って大量の灰が降り注ぎ

秋葉原は雪景色のようにきれい

夜空を赤く染めて吹き上げる炎は

山手線のガードを飴細工に変えていた

 

 

090 闇の中

エレヴェータが止まって真っ暗になった

ぶうん・ガシャという音とともに

うつむいてぼんやりしてたからはっきりしないけど

スーツ姿の男の人がいたはずだ

 

「困りましたね」

少し置きすぎたくらいの間があって

手探りのような声が聞こえた

「困らないですよ」

そう言ってみるのもおもしろかったかな

 

 


 

  vol.10

 

091 揺らぐ

もしあなたがとても疲れて

水銀の涙を流してたら

あたしのボートに乗って

夜の深さを測りに来て

 

葦笛を吹いてあげる

へたっぴぃだし、変な顔だけど

くすくす笑わないで

赤い月は潮が満ちてくるのを

舟べりから伝えてくれる

 

092 夜明け前

初電までの1時間半がいちばん眠い

唄いたい歌は2時間前になくなって

水っぽくなったウーロンハイが並んでいる

 

店を出ればまだ暗くだるい

ゴミ袋から頭を上げたカラスににらまれる

うん、ここで別れよう

つまらないこと言っちゃう前に

 

093 ようやく

あたしは26の誕生日から

あさってがその日だと思って生きてきた

天気予報だってそんなに当たらないでしょ?

だからこそいろいろ考えられる

 

余命3か月と宣告されて

あなたの誕生日の2日前かなと思ったけど

そんなに正確な話じゃないらしい

やっぱり死はリアルじゃない

 

094 48時間

48時間前のあたしと今のあたしと

何か変わったことはあるかな?

体重は±1キロの範囲内

爪はまだ伸びてない

映画や本は見える世界を変えない

 

3年前にバザーでもらった苗木

もう2回も植木鉢を替えて

一人前の木らしくなってきた

あさっての今頃、また水をあげよう

 

095 らしくない

スカートを履くとそう言われる

「似合わない?」

「ううん、そんなことないけど」

お互い苦笑する

 

男はスカートと長い髪が好きだ

でも、それが似合う女がいいとは限らない

「あの子は面倒くさいよって言ったでしょ?」

「そうだけどさぁ」

男らしくないなと笑う

 

096 理想

犯罪もなく不正もなく

みんなマナーを守って清潔で

そういう社会に近づいています

監視カメラとインターネットと

何よりみなさんの協力で

 

いずれ警察署も税務署も要らなくなるでしょう

すべてのことが記録され、いつでも検索可能ですから

どうぞご自由に振舞ってください

あなたの隣の人があなたの脳の中まで覗いていますから

 

097 リボン

窓の外にくるくると回りながら

落ちてきたのは赤いリボン

顔を出して見上げても

上の階からなのか

もっと高い秋の空からなのか

 

プレゼントの箱もなく

長い髪の女の子もいない

コンクリートの地面から拾って

テーブルの上に花に見立てて置いたら

夜中に夢にからまって

朝には少し短くなっていた

 

098 煉獄の炎

秋の明け方の風のように心地よく

頬を撫でるこの宇宙の炎の燃料は

幾多の人びとのいつもながら脂ぎった魂

 

清められて退屈な諸天を昇っていくか

辺獄で賢者たちと宗教でも語り合うか

劫を経るまで考えてもよいけれど

高慢と怠惰の癖はなくなりそうもない

 

099 連鎖

川岸で水面の上下を測っている人は

打ち寄せる波の形を描こうとする人を

不正確で無意味だと嘲笑う

すると全体を把握して関連を考えろと反論される

 

橋の上にたたずんでいるあたしは

通り過ぎる船と航跡を眺めているけれど

カモメだって知ってることを言って

嫌われたくないから黙って立ち去る

 

100 忘れない

草叢の息が詰まるようなにおい

若葉を透かして見る日光

どんぐりが屋根に落ちる音

尖った雨が灰色の雪に変わるとき

 

あなたと過ごした季節

終わってしまった音楽

消えてしまった世界の色彩

とてもありふれた些細なこと

 

*********************

 

ようやく2連詩100題ができました。去年(07年)の5月からですから1年4か月もかかりました。半分ほどできてからだんだん遅くなって、あと20個で半年間足踏みをしてしまいました。

理由もなく決められた題で作るのも、2連詩という形式も飽きちゃってましたから。

それで、自分の好きなように詩を作りたくなって、頑張って片付けたって感じです。

 


 

   あたしの前世と来世

 

湿っぽい犬どもにうんざりして動物園に行った

ライオンは寝てばかりいる

虎はうろうろ行ったり来たりしてる

猫科の人間は苦笑する

その赤ちゃんが飛びきりかわいいのに涙ぐむ

 

 

橋の上から冬支度に忙しそうな

かもめやからすにうっとりしながら

なぜふくろうはミネルヴァの使いなのかなって思った

闇の中で光る大きな目だから?

背中もくるっと見ることができるから?

(子どもは親の背中を見て育つって

人間は背中が見えない動物だから言うんだよね)

でもさ、何よりも夜の森の中を獲物を目指して

さああっと飛んで行くからじゃないかな?

 


 

   夜明けの晩

 

ぼくはidを掘れと言われて

(誰とも知らないのに信じて)

ぬかるんだ地面を深く、深く掘った

(雨も雪も降らない廃墟の都市で)

何が出てくるのか

(かごめ、かごめ)

冷たい水、硫黄臭いお湯

(恩寵の鳥)

はたまた途方もなく重い金属

(いついつ出やる)

ひょっとして血のような宝石

(籠の中の鶴と亀御が)

待ち望んだ眠り、永く深い

(死は生の地滑り?)

でも、底はもうなかった

(後ろの正面は見た?)

 

   DE PROFUNDUS

De profundis clamavi, ad te Domine:

Domine, exaudi vocem meam.

Fiant aures tuae intendentes: in vocem deprecationis meae.

Si iniquitates observaveris, Domine;

Domine, quis sustinebit ?

Quia apud te propitatio est:

et propter legem tuam sustinui te Domine.

Sustinuit anima mea in verbo ejus: speravit anima mea in Domino.

A custodia matutina usque ad noctem: speret Israel in Domino.

Quia apud Dominum misericordia: et copiosa apudeum redemption.

Et ipse redimet Israel: ex ominibus iniquitatibus ejus.

 

   深き淵より

神様、深い淵の底からあたしはあなたを呼びます。

あたしの叫びを聞いてください。

お願い、耳をすませて。

もし人の良くないところをあなたが見れば

あなたの前に立つなんて誰だってできない?

でも、あなたは憐れみ深く、

していいこととダメなことを教えてくれるから、信じます。

あたしの魂はあなたの言葉に従い、希望を託します。

朝から晩までイズラエルはあなたに希望を託しているのに。

だって、あなたは憐れみ深く、約束を守るから、

何があってもあたしたちを救うべき。

 

 


 

  「ぼくの人生と」

ぼくの人生は一冊の本に似ている

きれいな絵があったり

おもしろい写真が載っていたり

少しばかりの詩のように短い文章と

あまり多くはない脚注がついた

わりと軽めの外国のペーパーバックスのような

 

海からの風と

オリオン座が

そんなことを教えてくれたような気がする

残念ながらまだ未刊らしいけど

 

 

あたしの世界もおんなじような music*al だよw

 


 

  ひかりの速さ

えっへん。

アインシュタインがCMでやってるように、

E=m×c×c

(n乗って書きにくいからこうするにゃ)

 

これを変形して、

c×c=E/m

右辺はエネルギーを質量で割ったもの。

ぼくのエネルギーを体重で割ってもいいし、

クルマのエネルギーを重量で、

飛行機のエネルギーを空を飛べる軽さで、

ビルのエネルギーを鉄とコンクリと中にいる人などなどで、

地球のエネルギーをその重さで、

うん、1個の宇宙のエネルギーをその質量で。

ま、それぞれですね。

(ちっちゃい方もね)

 

左辺は光の速さの2乗で、なんだかわかんないけど、定数。

ちょっと古いけど、

「新幹線のひかりで2時間行くと名古屋から東京に行ける」っていう言い方があるように

乗り物や音とかの速さで距離や時間もなんとなく表せるでしょ?

 

ところが、かわいそうなことに光だけ時間はない。

絶対的な基準、かな?

だから、孤独で、ある意味死んでるようなもの。

へえ。そうなんだ。

で?

 

うーん、まだよくわかんないんだけど、

光の速さの2乗って、まあ広さみたいな。

面積とは違うんだろうけど。

(c=±√E/m ってのもできるにゃ)

 

変なの。

だよねぇ。

でも、右辺と左辺はいつもいっしょ。

なかよし。

手をつないだ恋人のようにね。

(☆あん♪)