Trane's Works 55, 56
1956, 4/20, Fri. High Step session
1. High Step
2. Trane's Strain
3. Nixon, Dixon & Yates Blues
■曲名はコメントにリンクしています
Curtis Fuller(tb), John Coltrane(ts), Pepper Adams(bs),
Roland Alexander(p-2), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)
Cambridge, Massachusetts.
○この時、カーティス・フラー21歳4ヵ月、ジョン・コルトレーン29歳7ヶ月、ペッパー・アダムス25歳6ヶ月半、ローランド・アレクサンダー?歳、ポール・チェンバース2日後の4/22に21歳、フィリー・ジョー・ジョーンズ32歳9ヶ月。
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■セッションの概観
●西海岸での演奏を終え、その帰途再びシカゴのバードランドに出演(3/7〜27)した後、11日間置いて、マイルス・デイヴィス・クインテットはカナダのケベック、オイスター・バレルに4月9日(月)から15日(日)まで、ボストンのストーリーヴィルに4月16日(月)から22日(日)まで、それぞれ出演しました。
●このセッションはトランジション・レーベルのトム・ウィルソンのプロデュースにより、クインテットがストーリーヴィルに出演中(4/16-22)の4月20日金曜日にマサチューセッツのケンブリッジで行なわれました。 " Chamber's Music " (3/1or2) のセッションから48日或いは49日目、約2ヶ月。前回の Dexterity と共に、素っ頓狂な面を捉えた貴重なドキュメントになっています。しかしアルバムとしては完成することなくお蔵入りし、 Trane's Strain のみ " Jazz In Transition " というサンプルのオムニバス盤で発表されましたが(恐らく1958年。未確認)、 High Step Nixon, Dixon & Yates Blues は70年代に " High Step " (Blue note) に収録されるまで未発表でした。
●カーティス・フラーは1年半後、 " Blue Train " で、ペッパー・アダムスは奇しくもちょうど一年後の同じ4月20日に " Dakar " で再び共演しました。
(西内)
● → トム・ウィルソンについて
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1. High Step ( Barry Harris ) 8:07
●ピアノ・レス。
●聴き手をすんなり納得させるような気の効いたフレーズがほとんどなく(「説得力」というやつでしょうか)、ハード・バップ的洗練とは程遠い珍妙さが滲み出ており、“ビバップ”的というよりは“ネオ・ビバップ”的とでもいいたくなるような中高音の素っ頓狂さが際立つ。ことごとく脱臼しているようなフレーズの繋がり方で、2ndコーラスのそれなりに切れのあるダブル・タイムの激しさもちぐはぐ。何をやろうとしていたのか本人の意図は測りがたいが、後にも先にもこんな変テコなテナーは聴いたことがないし、批判にめげずにこの調子を今少し続けていても面白かったのにと思ってしまう程、ある意味痛快(イモ・テナー万歳)。
(吉野)
□memo□
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2. Trane's Strain ( unknown ) 11:00
●この曲のみローランド・アレクサンダーがピアノで参加。
●まっとうなブルース・プレイに終始するカーティス・フラー(好演だと思う)の後に聴くと、続くコルトレーンの奇矯さがよけい耳につく。非常にクセのあるうわずったような高音の素っ頓狂さ、鈍重で間が抜けたような、ユーモアというよりは滑稽さ、等、コルトレーン的(この時期の)としか言いようのない珍奇さ、イモ・テナーぶりが確かによく出てはいるんだけど、際どいプレイだなこれは······。テクニック的にはそんなにひどくないのに、とろさが何かへたくそさに聴こえてしまう。ただ、後のこわもてでシリアスなコルトレーンに比べると影がなくって、ある意味ひょうひょうとしていて(=“不安定”でもあるんだけど)、この感じって、ふと思うんだけど、61年の Chasin' The Trane に似ていなくもない。まあ、どっちもコルトレーンのイメージに照らすと例外的な部類に入るものなんだろうけど。筋違いかな。
(佐々木)
□memo□
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3. Nixon, Dixon & Yates Blues ( improvisation ) 8:25
●テーマ・レスのレイジーなスロー・ブルースで、各ソロは4小節のブレークで始まります。この曲もピアノ・レスです。
●スロー・ブルースで特に顕著なダウン・ホームな趣に加えて、このセッションに特有の、音程が外れたような高音による微妙なフレーズが、良くも悪くも印象的です。また取り留めのないような、締まりのない音色の低音も他のセッションではめったに聴かれない表情を持っていて、意外な感じがします(相通じるようなものを敢えて挙げれば、 'Round Midnight ( 9/10. Columbia ) での低音のニュアンスくらいでしょうか)。
(西内)
□memo□
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Trane's Works 55, 56