【トヨタの中国における生産拠点】

 中国におけるトヨタ車の生産会社(車両組立会社)は4社。それぞれ天津一汽豊田汽車有限公司四川一汽豊田汽車有限公司一汽華利汽車有限公司広州豊田汽車有限公司です。中国の場合、外資系企業が生産を行なうには現地企業と合弁で会社を設立しなくてはならないため、トヨタ単独の会社はありません。

 

<天津一汽トヨタ(天津トヨタ、略称:TFTM、旧社名:天津豊田汽車有限公司)> 

 天津豊田汽車有限公司(天津トヨタ)は現地企業の「中国第一汽車集団公司」、中でも天津汽車の子会社「天津汽車夏利」と合弁で設立された会社で2000年6月に設立、2002年10月に操業開始。天津トヨタ第1工場の横には夏利(旧型シャレード)を生産する天津汽車夏利の工場があります。

 天津トヨタは、当初は中国市場向け小型車「ヴィオス」のみの生産でしたが(2002年10月8日より生産開始)、2004年2月からはカローラも生産されています。さらに、2005年3月21日からは第2工場でクラウンの生産も始まりました(クラウン初の海外生産)。さらに2005年10月24日からは新型セダン「レイツ(日本名:マークX)」の生産が始まり、11月にはヴィオスのマイナーチェンジ版も登場しました。

 天津トヨタはさらに第3工場も建設され、2007年5月から新型カローラの組み立てが始まりました(旧型カローラも「カローラEX」として第1工場にて継続生産)。

 なお「天津トヨタ」は2003年9月に合弁相手の「天津汽車夏利」が第一汽車の傘下に入ったため社名を「天津一汽豊田汽車有限公司」と改名しました。

レイツ(産品型号:TV7250/TV7300) ※2007年10月・マイナーチェンジ

新型カローラ

クラウン(産品型号:TV7250/TV7300)

ヴィオス(産品型号:TV7130/TV7150)

カローラEX(産品型号:TV7180)

新型ヴィオス(2008年生産開始予定)

<四川一汽トヨタ(成都トヨタ、略称:SFTM、旧社名:四川豊田汽車有限公司)> 

 四川豊田汽車有限公司は、トヨタと現地企業である「四川旅行車製造」との合弁会社です。1998年11月に設立され、2000年12月より小型バス「コースター」の生産が始まりました。操業開始当初はコースターの専門工場でしたが、2003年9月よりランドクルーザープラドの生産が始まりました。

 2005年7月、ランドクルーザーを生産する会社「長春一汽豊越汽車(下記参照)」と合併し、社名を「四川一汽豊田汽車有限公司」と改めました。

コースター(産品型号:SCT6700/SCT6701)

ランドクルーザープラド(産品型号:SCT6490)

<四川一汽トヨタ・長春豊越公司(一汽トヨタ・長春、旧社名:長春一汽豊越汽車有限公司)> 

 ここは主にSUVの生産拠点で、2003年10月に操業開始。当初はランドクルーザー100のみの生産でしたが、現在はプリウスも生産しています。この工場は前述の「四川一汽トヨタ」の支社扱いですが、以前は「長春一汽豊越汽車有限公司」という社名でトヨタと中国第一汽車集団の合弁会社(現地資本100%)です。長春市は第一汽車の本拠地であり、中国における自動車産業の発祥の地とも言えます。

 長春一汽豊越は2005年7月に四川トヨタと合併し、社名を「四川一汽トヨタ」とし、この支社(長春工場)となりました。

 2005年12月15日、この工場でついに「プリウス」の生産が始まりましたが(プリウス初の海外生産)、完全な国産ではなく、主要パーツを日本から輸入し、中国で組み立てるノックダウン方式での生産です。これは、技術の国外流出を防ぐ意味合いがあります。

ランドクルーザー100(産品型号:CA6510)

プリウス(産品型号:CA7150)

新型ランドクルーザー200(2008年生産開始予定)

 

<一汽華利(天津)汽車有限公司(一汽佳星)>

 2003年10月に操業を開始した、中国第一汽車集団の傘下の会社。元々は天津汽車グループの「天津汽車華利」で、ダイハツのハイゼットなどをライセンス生産していましたが、前述の「天津汽車夏利」とともに第一汽車に買収されました。ダイハツから技術供与を受け「(ダリオ)テリオス」を生産していました(現在は生産停止)。

ダリオ・テリオス(産品型号:CA7130)

<広州豊田汽車有限公司(広汽トヨタ、略称:GTMC)>

 広州汽車集団有限公司とトヨタ自動車との合弁会社で、2004年9月に設立されました。この合弁会社では2006年5月よりカムリの生産が始まりました。さらに、2008年央からは「ヤリス(日本名:ヴィッツ)」の生産が始まる予定です。両社は以前(2004年2月)にはエンジンの合弁生産会社「広汽豊田発動機有限公司(広汽トヨタエンジン)」を設立しました。GTMCで生産されるカムリにはこの工場で生産されたAZ系エンジンが搭載されています。広州は1998年にホンダが進出(広州ホンダ)、その後日産(東風日産)とトヨタがそれぞれ進出となり、日本のビッグスリーが揃いました。

カムリ(産品型号:GTM2000/GTM2400)

ヤリス(2008年生産開始予定)

<部品会社>

現在稼動中の部品会社一覧

会社名

会社名(日本名)

略称

生産開始年

主要生産品目

天津豊田汽車発動機有限公司

天津トヨタ自動車エンジン有限会社

TTME

1998年

エンジン(A系、SZ系、ZZ系、SZ-K3型)

天津豊津汽車伝動部件有限公司

天津豊津自動車伝動部件有限会社

TFAP

1998年

等速ジョイント

天津豊田汽車鍛造部件有限公司

天津トヨタ自動車鍛造部品有限会社

TTFC

1998年

鍛造部品

天津津豊汽車底盤部件有限公司

天津津豊自動車底盤部品有限会社

TJAC

1997年

ステアリング・プロペラシャフト

天津豊田冲圧部件有限公司

天津トヨタプレス部品有限会社

 

2002年

プレス部品

天津豊田樹脂部件有限公司

天津トヨタ樹脂部品有限会社

 

2002年

プラスチック部品

豊田一汽(天津)模具有限公司

トヨタ一汽(天津)金型有限会社

TFTD

2004年

自動車用大物プレス金型

一汽豊田(長春)発動機有限公司

一汽トヨタ(長春)エンジン有限会社

FTCE

2004年

エンジン(GR系)

広汽豊田発動機有限公司

広汽トヨタエンジン有限会社

GTE

2005年

エンジン(AZ系)