この写真、沖縄の那覇市国際通りにある高良(たから)レコードのシャッター。ジェネシス「怪奇骨董音楽箱」とELP「タルカス」のジャケットアート。楽器屋さんが出来てそのうち三線も売るようになったんで上にでかでかと三線専門店の文字が。プログレで育って今は三線弾いてる俺にピッタリ。我ん人生に必要な30枚を集めて見たさ〜。7割がたプログレになってしまった。

 1966   ペット・サウンズ/ビーチボーイズ  (ポップ)
ペット・サウンズ

最初は地味かなと思うんだけど聞くほどにどんどん素晴らしくなって、すっかり中毒になってしまう。あからさまにキャッチーなんじゃなくて、B面的な控えめさをもった曲を何曲も集めてその中から何度聞いても飽きないっていうところだけを結晶させたというような、例えばスティーリーダンの曲みたいな、そういうスルメ音楽なのにとってもPOPっていうのが凄いことだ。天才ブライアン・ウイルソンがたどり着いたポップミュージックの終着駅。甘く、優しく、ファンタスティックで悲しげ。特に「Thats Not Me」のコード進行なんて、なんでこんなにさりげないのに気持ちがいいんだ。切ない夢の中のような至福のトリップ感がたまらない。当時はメンバーも理解されなかったんだってねえ。それでジャケがヤギにエサをやっているという、どうでもいいような写真なんだろうか。「サージェント〜」と比べるとあまりに悲しい。
 1967   サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド/ビートルズ  (ポップ、ロック)
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

ポールがビーチボーイズの「ペットサウンズ」を越えるために作った世紀の大傑作!と思うと意外に地味?感じるかもしれない。知ってる曲は3曲ぐらいだし。しかし、やっぱりこれも「ペット〜」同様スルメ音楽。聞くほどにどんどんよくなってくる。素晴らしい脚本、演出の映画のように全てが無駄がない。「She's Leaving Home」とか曲作り、小節の区切り方とか展開のさせ方とかがほんと上手い。1曲目こそハードなのだけど2曲目以降はヴォードヴィル調やサーカスぽい曲ばかり。レトロで演劇的な感じがジェネシスやクィーンみたいでプログレ好きならすぐ面白いはず。サイケな曲は「ルーシー〜」くらい。ジョージマーティンのテープ編集も凄いね。「Mrカイト」のオルガン逆回転みたいやつ。前作の「トモロウネヴァーノウズ」も凄いけど、この方はこういうテープ効果音の巨匠なのか?。「グッドモーニング」は壊れた感じがなんとも楽しいストレンジポップ!動物がたくさん鳴いているコラージュとか、これがほんとの「ペットサウンズ」だったりして。このジャケのイメージに一番近い曲だ。ただ最後の曲のオーケストラがグワーーーとなってくるとこがどうも浮いてる感じがするんだけど。
 1969  クリムゾン・キングの宮殿/キング・クリムゾン  (プログレ、ニューエイジ)
In the Court of the Crimson King

始まり方がデビッドリンチの映画みたいに不穏なノイズ。この部分でなんだ?聞こえないぞと思って音量を上げると強烈な破壊力を持った「21世紀のスキッツオイド・マン(タイトルが精神異常者から変わってるし)」が怪獣の如く大暴れ。ロック史に突如現れたモンスターパニック!。6/8拍子で突っ走る中盤はジャズの影響だけど、個性的なドラミングと骨太なメロディがオリジナリティ強すぎてスイングな感触ともほど遠い。二回くりかえすエンディングが「まだ生きてるぞ!?」みたいでヤバイ。全てが破壊尽くされたあとは静かで幻想的な曲だけになる。メロトロンの荘厳さが、まるで神が降りてきたかのような神話的世界。グレッグ・レイクの正統派なボーカルが甘くドラマチック。また楽曲が素晴らしいものばかりでイアン・マクドナルドが凄く貢献してるという話だ。どのぐらいの部分を彼が作曲したのかが気になる。彼の弾くメロトロンはまさにこの楽器の代名詞!「エピタフ」と「クリムゾンキングの宮殿」月に照らされた廃墟のような美しさに意識が遠のいていきそうになる。そして終わりに一瞬また現れる狂気がホントに恐い。
 1971 タゴ・マゴ/CAN  (サイケ、実験、プログレ)
Tago Mago ドイツの実験的ロックバンド。まあこの「Pecking O」ですよ。サイケデリックなエコーが乱舞した中からピコピコリズムボックスが始まる展開が、もう、これ、とにかく、す・ご・す・ぎ。玩具のようなキーボードが壊れたみたいにピロピロところがりまわり突然テンポがギアチェンジするように上がってからは、怒濤のクライマックス。突き抜けたところに、なんと、これお経か!?ハイテンションな早口言葉に踏切のようなキーボードがたたみかける。このジャケットのように頭の中をミキサーされるような快感。実験的なロックの大成功例。ここまで面白い実験ロックは他にない。また、編集のセンスとでもいうのか、膨大なセッションのなかから、いいところを上手く繋いでいって作ったと思うんだけど、ほんと、クラシックでもジャズでもないところから、ロックの新しい道を発明していった、ホルガー・シューカイのセンスが凄い。2枚組なんだけど、この分量で、実験系の内容で、面白くないところがないっていうのはほんと驚異的。実験ロックの最高傑作だ。
 1971 こわれもの/イエス(プログレ)
こわれもの イエスサウンドは次作の「危機」で完成されるんだけど、その前夜ともいうべきこのアルバムではメンバー個々の才能がまだお互いフュージョンしていないゴツゴツした感じがあって好きなんだよね。天上の歌声のジョン・アンダーソンもけっこう低めの音域で歌ってて、ちょっとかすれた感じとかがいい。「南の空」とか「燃える朝焼け」とかのハードな感じ、ダークな感じが、いわゆる優等生的なイエスとは違う攻撃性があって、若くて尖ったイエスって感じ。「遥かなる思いで」のひねくれたジャズみたいなのもなかなか他になくて面白い。もちろん「ラウンド・アバウト」は大名曲でベースのCスクワイヤのリフはロックベースの歴史に燦然と輝いている。っていうかロックベースリフの第一位ってこれに決定。あとリック・ウエイクマンのダークなピアノソロはほんのりと日本風な感じもあって神秘的で素晴らしいんだけど「キャンズ・アンド・ブラームス」はなんかラジオ体操みたいで、このダークなイエスのなかでは健全すぎて浮いてるかも。
 1971 レッド・ツェッペリン4/レッド・ツェッペリン (ハードロック)
Led Zeppelin - Led Zeppelin W やっぱりツェッペリンサウンドはカッコいいですね。ロックはなんだかんだいってカッコいいのが一番とも思う。この4枚目はカッコいいツェッペリンにアコースティックの神秘的な奥行きがプラスされて、プログレ好きとしてはやっぱりこのアルバムが最高です。「天国への階段」「ロックンロール」が有名だけど、地味とかいわれてる、B面の方が好きで、シンプルなエレピがツェッペリンにこんなふうに絡むの〜っていう「ミスティ・マウンテン・ホップ」ドコドコした太鼓みたいな民族風ドラムが、こんなふうにツェッペリン曲になるかっていう「フォー・スティックス」ドラムサウンドの一つの頂点「レヴィ・ブレイク」と、一手間、一個性プラスされた素晴らしい楽曲。そして何回聞いても飽きないんだよね。不思議だよなあ。シンプルでなおかつこれぞっていうポイントにハマってるというか。ジミーペイジの曲作りって天才的。努力してもまねできない領域なんだよね。プラントのボーカルもほんと魅力的「限りなき戦い」「カリフォルニア」のサイケでトラッドな感じは最もロック史上最もセクシーだ。
 1971 怪奇骨董音楽箱/ジェネシス (ハードロック)
ナーサリー・クライム (怪奇骨董音楽箱)(紙ジャケット仕様)(完全生産限定盤) ダークで恐いおとぎ話の世界。初期「ジェネシス」は異形の音楽でありながらポップスとして凄い完成されていて、彼らのソングライティングの才能って、それこそビートルズ級だといっていいと思う。中心人物のキーボードのトニー・バンクスはコードやアレンジ、楽曲のアイディアなど70年代を通して衰えることなく傑作を量産し続けた。80年代だってよかったし。派手なテクニシャンではないんだけど総合的にみればキースエマーソンに肩を並べられるほどの天才鍵盤アーティスト。ギターのスティーブ・ハケットも独特。抑揚のない歪んだ音やライトハンド奏法、ボリューム奏法が、ちょっと異様だしユーモラス。「ジャイアント・ホッグウィード」でのオルガンとのアルペジオがロックバンドなのにクラシックのアンサンブルのようだ。12弦ギター、メロトロン、各パートが出しゃばりすぎず、それぞれがビザールな骨董家具のような存在感をみせる。まさに全員野球のバンドだ。(フィル・コリンズだけちょっとドラム叩き過ぎかな)その舞台のうえで自在に演劇的に歌い表現するピーターガブリエルの存在感!。さまざまな奇怪なコスプレでビジュアルを一手に引き受ける。
 1972 展覧会の絵/エマーソン・レイク&パーマ (プログレ)
展覧会の絵 有名クラシック曲の演奏なので、あまり期待してなかったのだけど、これがド迫力で面白い。まずドラムがすんごい叩きまくり。カールパーマがこれでもかと鬼のような高速ドラムでたたき倒す。ハイハットも叩き倒す。そしてこれライブ演奏ですよ。ロックバンドでクラシックをまるまる演奏しちゃうという誰もやってないことやってやるぜという情熱。ロックの進化が加速していく、この時期ならではの勢いだ。ムソルグスキーの原曲は実はパーカッシブなピアノ曲。ハモンドオルガンを駆使してそのパワーを引き出し、見事にバンドアレンジされている。新兵器のムーグシンセサイザーはまだ素朴な使われ方だけど、逆に原始的で破壊的な感じがロックだ。「古い城」から「ブルースバリエーション」へのつなぎの効果音、テーマ、ハモンドにチェンジの流れは鳥肌!。「バーバヤーガ〜キエフ」での静と動、バンドで突っ走るところのとてつもない高揚感。クライマックスでのオルガン本体をグラグラ揺らして壊れた悲鳴のような音を鳴らす展開!キースエマーソンがロックギタリストも現代音楽家をも凌駕した最大瞬間風速だ。まさに嵐のような音楽。 アンコールの「ナットロッカー(Bバンブル&Theスティンガーズ)」も凄く楽しい。
1972 ライブ・イン・ジャパン/ディープ・パープル (ハードロック)
Made In Japan: The Remastered Edition by Emd Int'l 【並行輸入品】 それほどパープルはファンでもないのだけど、やっぱりこのライブはスゴイ!緊張感、疾走感。まさに血湧き肉踊る!ヘビーメタルサウンドの元祖なのではないだろうか。これを聞いた後にスタジオバージョンをきくと、あれ?こんなにおとなしかったっけ?となる。70年代初期のバンドでは屈指のテクニシャン揃い。リッチーブラックモアのギター、イアンペイスの高速ドラム、神ボーカルのイアンギランが爆発してて、テンションはんぱない。各自のソロがかなり多くて、そこが醍醐味となってます。特にジョンロードがリングモジュレーターエフェクトを使って過激なオルガンサウンドをかましているのは驚いた。イアン・ペイスのドラミングと合わさって瞬間的にはEL&Pを越えてます。アタックを消して弾くボリューム奏法とか。ギタリストみたいなとこも面白い。もちろんイアン・ギランの金切り声は衝撃的で、ギターとの掛け合い、ユニゾン、お前は楽器か。凄すぎる。リッチーのギターもジミヘンから発展途上中のカオスな感じがカッコいいですね。日本人スタッフ、エンジニアが世に送り出し、日本発信の歴史的名盤なので、タイトルは「メイドinジャパン」の方が誇らしくていいかも。律儀な手拍子にアンコール。あ、拍手していいの?っていう間。日本のお客さんも微笑ましいです。
1972 エーゲ・バミヤージ/カン (プログレ、サイケ)

カンは前衛的なバンドだけど「Sing Swan Song」「Vitamin C」「Spoon」とか普通のメロディも素晴らしくて、このアルバムはPOP&実験的サウンドが融合した傑作。1曲目の「Pinch」のギターのギュイーンというフィードバックと共に曲が始まるんだけど、これが「うわ〜〜かっこいい〜」と思わず言ってしまうぐらいかっこいい。かっこいいROCKベスト10にはいるぐらいカッコいい。スタジオでセッションしてる風なんだけど、なんども演奏して、たまたま生まれたかっこいい部分を集めたような曲っていうのかな。特にドラムのヤキ・リーベツアイトが最高でまるで工場の機械がビートをきざんでいるようだ。これがはまると抜け出せないほど中毒性が高い。バンド自体もそういうミニマルロックみたいなところがあって、聞いていると気持ちよすぎて人間がダメになってしまいそう。ボーカルはなんと日本人ダモ鈴木。ドイツを放浪していたヒッピーちゅうことで歌手ではないのよ。悪くいえばヘナヘナボーカルなんだけど、でもこれがまた曲にピッタリ。
 1973 チューブラーベルズ/マイク・オールドフィールド  (プログレ、ニューエイジ)
70年代最強の天才の一人「マイク・オールドフィールド」の若干19才のデビュー作。ピアノ、鉄琴、オルガン、ギターなどなど全部で23種の楽器を一人で多重録音して作っている。またその楽器の使い方やフレーズが、よくもまあ、こんなに独創的なアイディアが次から次へと湧いてくるもんだ。映画のエクソシストで有名な、あまりに美しいピアノの導入部。オルガン?なのか?オーケストラヒットのような「クワッ!!」っというサウンド。最後のチューブラーベルからのギターだけになるところもほんと感動して泣いてしまう。それぞれの楽器が、なくてはならない登場人物のように、印象的にあらわれては去っていくというような、壮大な大河ドラマを見ているようだ。原始人が歌うような原人ロック?もユーモラスで独創的すぎる。またドラムがほとんどないっていうのもロックフォーマットのなかでは画期的だ。全体的には物悲しくて神秘的だねえ。その中で彼のルーツであるケルトミュージックが草原のようにきらきらと輝いている。そんなイマジネーション溢れるトラッドシンフォニーの大傑作!
1973 太陽と戦慄/キングクリムゾン (プログレ)

暗く陰鬱なバイオリン、凶暴に歪んだギターとベース、民族楽器やガラクタをひっくりかえしたようなリズム隊。全編これアバンギャルドでJAZZ的な緊張感にあふれた大傑作。ロバート・フリップの無調性なギターがとにかくカッコいい。嵐のような、即興演奏、のような印象が強いんだけどちゃんと作り込りこんであってメロディー、構成とも強い骨格をもっている。エスニック系を使うパーカッショニスト、J・ミューアが異色で冒頭のカリンバとか濡れた雑巾をベチャッてやるようなリズムとか、虫がブ〜〜ンと飛んでいるような音とか、まるで映画の音響効果みたいで面白い。J・ウエットンがやさしく歌う美しいメロディーもたくさんあるのだけど、全体的に脅迫的というか狂気のサスペンスという感じ。バイオリンで悲鳴をギャ〜〜とあげるとことかね。
1973 恐怖の頭脳改革/エマーソン・レイク&パーマ (プログレ)

暗く陰鬱なバイオリン、凶暴に歪んだギターとベース、民族楽器やガラクタをひっくりかえしたようなリズム隊。全編これアバンギャルドでJAZZ的な緊張感にあふれた大傑作。ロバート・フリップの無調性なギターがとにかくカッコいい。嵐のような、即興演奏、のような印象が強いんだけどちゃんと作り込りこんであってメロディー、構成とも強い骨格をもっている。エスニック系を使うパーカッショニスト、J・ミューアが異色で冒頭のカリンバとか濡れた雑巾をベチャッてやるようなリズムとか、虫がブ〜〜ンと飛んでいるような音とか、まるで映画の音響効果みたいで面白い。J・ウエットンがやさしく歌う美しいメロディーもたくさんあるのだけど、全体的に脅迫的というか狂気のサスペンスという感じ。バイオリンで悲鳴をギャ〜〜とあげるとことかね。
1974 リレイヤー/イエス (プログレ)

キーボードが「P・モラーツ」に変わって、彼の貢献か、彼に負けじと周りが奮起したせいか、とてもアグレッシヴで複雑。いってみればJAZZ ROCK的なイエス。天才ブラフォードのせいで過小評価されているドラムのA・ホワイトも叩きまくっていて存在感抜群!C・スクワイヤーも負けじと高速ベースをかます中、ギターのS・ハウはエコーの効いたボトルネック奏法で天に昇るような感動的な旋律を奏でる。モラーツのキーボードソロも「Sound Chaser」の後半に血液が沸騰するくらいかっこいい展開が用意されている。そしてメンバーが暴れまくったあとの瓦礫の大地に響くJ・アンダーソンの天上の歌声。イエスの数ある傑作群の中でも密度の濃さではNo1。ずっしりと中身のつまった重量級イエスやさ。

1974 幻惑のブロードウエイ/ジェネシス (プログレ)

二枚組にしてこの密度感。溢れそうなくらいずっしりと中身が詰まっている大傑作。Pガブリエルが主導権を握りすぎてモメたらしいんだけど、各メンバーの演奏、楽曲、音楽的なアイディアの充実ぶりが凄い。オープニングからしてただ者ではない。Tバンクスの史上最強に美しい神秘的なピアノに、なんとハエのブ〜〜ンという音をかぶせてくるんだよね。よくこんなアイディアを思いついたよな〜。Pコリンズのリズムアレンジもすごい冴えてて曲への貢献度高いしPガブリエルのボーカルも変化自在!。全体で一つのストーリーになってて、NYのストリートキッズ「レエル」のサイケな内面世界への旅の物語。シュールなロックオペラだ。ファンタジックなジェネシスはやや影を潜め、ハードな肌触りをもったストレンジPOPワールドが展開される。ジェネシスの中ではかなりの異色作でもある。前後のアルバムに似た物がないしPガブリエルのソロに少し痕跡がある程度で、もうこのアルバムだけが突然変異種。しかも全てを出し尽くしちゃったという感じなんだよねえ。できればこの路線でもう一枚聞きたかった。

 1975 オペラ座の夜/クイーン (プログレ、ハードロック)

フレディのあまりにも美しいピアノのオープニング。それを塗りつぶすように徐々に重なってくる不穏なギター。1曲目「Death On Two Legs」はダークだねえ。ファンタスティックなジャケのイメージとは違うさ。それも2曲目はコメディ調の「Lazing On A Sunday Afternoon」にがらっと転換するわけよ。それがあっという間に終わって3曲目はロジャーのヘビィなロックナンバー「I'm In Love With My Car」へと変わる。楽曲が多彩なんだよねえ。脈絡がないようでもあるんだけどさ、ミュージカルのような統一感をもってるんだよね。もう曲順を変えるっていう事はできない。そしてクライマックスのボヘミアンラプソディ。あのイントロのコーラスが聞こえてきた頃には感動に我を忘れているよ。最後はギターによるイギリス国家なんだけど、いい映画を見たあとの余韻みたいにさ、このクイーン劇場から席を立つ事ができなくなっている自分に気づくわけさあ〜。
1975 マグマ・ライヴ/マグマ (プログレ)

ロックは破壊衝動よりも疾走感っていうのが好きなんだよね。 それが1番凄かったというか、もう別次元にいってしまったのが、このフランスのバンド。 はじまりは重々しい。え〜こんなの最後まで聞くの〜て思うかも。それが徐々にスピードが上がっていって、 最後の方になると、もう異常なハイテンションで激走しまくる。 質量×速度=エネルギーっていうのがあるじゃない。それに例えると、機関車が200Kmぐらいで走っているようなとんでもない感じだわけよ。その迫力といったらた誰かがちょっとでも間違えたら、 空中分解して粉々に砕け散るのではというほどよ。コーナーを曲がるたびに、聞いているこちらも吹き飛ばされそうだ。バンドというものはここまで凄いのか!ここまで1つになれるのかという作品。一度聞き始めると金縛りのようになってしまうので結局最後まで聞いてしまうことになる。これぞ究極のロック芸術!
 1976 ストーリー・オブ・アイ /パトリック・モラーツ (プログレ)

イエスの「リレイヤー」が素晴らしかっただけにキーボードの彼の貢献度が賞賛されるんだけど、それと同じぐらいの大傑作をソロでだしてしまった。なんという才能だろうか。またこのアルバム、個性的なのがラテンパーカッション。プログレにラテンの組み合わせだなんてこの時代にそういう発想があったことに驚く。パンデイロやゴンタ君の声のスルド、ビリンバウも入ってるよ。カラスの声?や爆撃機のようなSEもスケールが大きくて映画的。JAZZROCKの緊張感溢れる複雑な構造をもちながら陽光のきらめきのように明るくファンタジック。どんどん加速していくような凄まじいキーボードソロにボサノバ風の優しい女性ボーカルがのるのがなんともクール。
1979 シークヤーブティー/フランク・ザッパ (プログレ、ロック)

やっぱ凄いよこれは。曲が面白いのは勿論、曲のならべ方とか、合間に入るコラージュとか。まるで映画の編集みたいに凝ってるんだよね。各プレイヤーの演奏もすごくいいよ。P・オハーンの渋いベースソロとかね。そしてこれライブの音源をスタジオで加工しているのよ。ヴォーカルもいろんな人が歌っていてさ、特にT・ボジオが「Im So Cute!」って絶叫しまくる曲がもうバカロックというか勢いが凄い。とにかく最高。よくまあ、 ここまでありとあらゆるものを詰め込んで、 しかもそれを感じさせない聞きやすさ。 オープニングからエンディングまで一気に聞いてしまう一大ロックエンターティメントだよ。後半になってくると感動のあまり泣いてしまうぐらいだよ。でも歌詞はすべて下ネタなんだよねえ。
1979 オフ・ヒューマン・フィーリング/オーネット・コールマン(フリージャズ、ファンク)

うわ〜〜これはすごいなあ。バンドでみんなが一斉にソロを弾きまくっているというような音楽。しかもギターとドラムは2台ずつはいっている。でも完全にバラバラにはならないのよ。こわれる寸前でみごとなバランスを保っている。各自、勝手に弾いていた演奏が突然同じフレーズをササっと合わせたりする。全員の外し具合が均一というか、フリーに見える中に謎の秩序があるんだよなあ。そして曲はみんな4分ぐらいでちゃんとしたテーマがあって、きちんとまとまっているんだよなあ。なんだろうねこれは。そして凄いファンキーだよ。ベースのジャマラディーン・タクマのノリはもう強烈。主役のサックスより目立ってる。さらにお祭りのように明るくて自由。変な表現だけどヘッポコ、ヘッポコ、ピ〜〜みたいな(笑)それくらいはじけてる。凄い楽しいアバンギャルド、ファンク、ジャズの名盤だ。
1981 キリング・タイム/マサカー(ロック、アバンギャルド)

ドラム、エレキギター、ベース。この3つの楽器でなにができるのか。今まで多くのミュージシャンがチャレンジしてきたわけよ。その歴史のひとつの頂点がこれだ!全曲聞いた事のないような前衛的な曲。なのに実にシンプルな小品ばかり!自由な発想で曲を作るということはいうのは言うのは簡単だけどすごく難しい。それでいて曲が面白い事。なおかつシンプルとなると難易度はさらにあがる。そんな奇跡のような作品だ。1曲目の「Legs」B・ラズウエルの奇妙なウネウネベースを聞いた瞬間「なんじゃコリャ〜!」の衝撃を受け、その面白さが最後まで途切れる事がない。フリーな演奏から偶然生まれたようでありながら、いっさいの無駄をそぎ落とした完成度の高さがすばらしい。大傑作やさ!
1981 ブリキの太鼓/ジャパン(ニューウエイブ)
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化粧して美形なだけのグループだと思ってたんで当時は聞かなかったんだよね。後から聞いてあまりの大傑作に驚いたよ。もう80年代NewWaveを代表する名盤だね、これは。ここの4人はみんなキャラが立ちまくりでさ、みんなが全面に出てきてくるのにバラバラにならずまとまっているのが凄いわけよ。S・ジャンセンのアフリカンなドラム連打。R・バルビエリはキーボードっていうよりも効果音的なサウンドでもう一人のパーカッション奏者。ベースのM・カーンは独創的なセンスで曲の中をウネウネと泳ぎ回る。もう自由すぎ!。こんなベースの入れ方は他に類を見ない。そしてD・シルビアンの低音ボーカル。これはクセになるねえ。マネしたくなるよ。メロディーやコード感をわざと希薄にしてある。分かりやすい感情を排した感じがア〜ト。それがアジア、アフリカ風味な無国籍なアレンジと相まってすごく独特のサウンドになっているんだよなあ。凄いよ!
1981 タイム/ELO(ポップ)

エレクトリックビートルズの名に恥じない、全編これビートルズ級のメロディーが満載。楽曲の素晴らしさはベストアルバムかと思うほどの完成度が高い。まさに80年代POPSの金字塔だね!大名曲「トワイライト」のあのシンセのイントロが流れるオープニング。ここはいつ聞いても鳥肌物だ。曲間のつなぎのSEも凝っていてラストまで一気に聞いてしまうコンセプトアルバム。2095年に生きる主人公をテーマにしたということで少年時代に読んだSFのようにノスタルジックでファンタスティック。ボーカルのエフェクトもいろいろ工夫されていてスケールが大きいんだよね。またコーラスがすばらしいねえ。最後の「エピローグ」のコーラスは壮大なストーリーのラストを飾るのにふさわしい感動のフィナーレになっているさあ〜。
 1984 大地の祭礼/ヴァンゲリス(ニューエイジ)

ブレードランナーとか数々の映画のテーマで有名なヴァンゲリス。そんな彼のシンセサイザーによる完全な環境音楽。印象的なメロディーはここにはでてこないさあ。でも、その手によくある適当な感じじゃなくて、すごく密度が濃いというか完成度が高いんだよね。1曲目。雷と雨の音に続いて雨だれのようなリズムを笛が刻んでいくわけ。 そこに色々なフレーズが現れては消えていくわけなんだけど、なんだか思い出が蘇ってくるような感じでさ、それぞれのメロディが有機的なつながりをもっているわけよ。その雨を受けて忘れられていた植物達が芽を吹き始め、 ゆっくりと生態系の輪に加わっていくようなさ、そんな美しい音楽なんだよ。ヴァンゲリスのメロディメーカー以外の部分、いってみれば芸術家の部分が凝縮されたような傑作アルバムだよ。
 1985 ドミノセオリー/ウエザーリポート(フュージョン)

一曲目「Can It Be Done」ぶっ壊れたようなスペイシーなシンセサイザーの伴奏に感動的なボーカルが乗っかってくるという世界はもう芸術の神が降りてきたかというぐらい奇跡的。凄くヘンテコな曲なのに感動で泣きたくなってくるような曲だ。いったいなんちゅう曲をつくるんだ!(ちなみにこの曲の最初の「ビヨヨ〜〜〜ン、ピロピロピロ〜」というシンセの効果音は沖縄のローカルCMに使われていた!アイスクリームだったかな〜?今考えると凄い。当時の映像を見てたい!)そんなオープニングから2曲目、一気にノリノリの「D Flat Waltz」へ。おもちゃ箱のような「ザヴィヌル」の陽気なシンセ「オマーハキム」のシャッフル6拍子というエキサイティングなビート「ヴィクターベイリー」のゴリゴリなベースが超絶かっこいいスリリングな名曲だ。全体的にエスニックな要素や実験的な面も多く1曲ごとにカラーが違うというくらいそれぞれのアイディアが卓越していてラストのカオスな「Domino Theory」まで釘付けになってします。
 1985 天地創造(Cielo e Terra)/アル・ディ・メオラ(スパニッシュ、ニューエイジ)

スパニッシュ系フュージョンギタリスト「アル・ディ・メオラ」の全編アコースティックギターによる神秘的な音風景。その超絶技巧をやや押さえて作った、優しく、物悲しく、ミニマムながらも太古の世界を彷彿とさせる濃密な世界。深い残響音の中で即興的な点描とフラメンコフレイバーな美しいアルペジオが呼応する傑作だ。アイアートモレイアの民族的なパーカッションと彼の声が原初の記憶を呼び覚まし、ディメオラの弾くシンセギターもアコースティックな世界を壊さず自然にとけ込んだいて効果的だ。表題作の「Cielo e Terra」は静けさの中からなんともいえない緊張感が沸き上がってくる鳥肌ものの名曲。ディメオラ作品の中では異色作だが砂漠の岩山のようなジオラマチックなジャケと共にとても好きなアルバムだ。
1990 海と旋律(Existir)/マドレデウス (ポルトガル、アコースティック)

なんとポルトガルのグループなんだよねえ。どの曲もさ、哀愁という言葉が凝縮したような、美しいメロディばっかりなんだよ。石畳の街を一人旅するような物悲しいアコーディオンのリズム。歌姫テレーザの声は荒野で出会った泉のようにすばらしい。ギターとチェロのアンサンブルは室内楽って感じでさ、丁寧なアレンジなのよ。誠実さを感じさせるんだよね。それが1曲1曲を大事な思い出のように、愛おしいものにしているわけよ。そしてポルトガルの民族性、ハートも表現しながら純粋にPOPSとしても完成度が高い。いいアルバムだよ!
1995 ソング・ オブ・ サンクチュアリー/アディエマス(ニューエイジ、合唱)

アフリカの母なる大地に太陽が昇ってくるような、とっても感動的な合唱音楽。コーラスは南アフリカ出身のミリアム1人による多重録音。ブルガリアンボイスのようでありアフリカのようでもあって、いってみればヨーロッパとアフリカが見事に融合しているんだよねえ。バックの演奏は本物のストリングスと全体をじゃましないようなシンセパーカッション。間奏にはいるケルト風のリコーダーがすごく印象的。元ソフトマシーンのカール・ジェンキンスが作ってるんだってねえ。癒し系でありながら、強いオリジナリティもある。そしてなんたって曲がいい。1曲目「アディエマス」の メロディとコードの美しさはもう奇跡的としかいいようがない。宇宙人に紹介したい、これぞ地球POPS。21世紀のオープニングテーマにふさわしい壮大なスケール。ちなみに何語かわからない歌詞は独自に創作したアディエマス語だそうな。繰り返しが多いから呪文のように神秘的です。

1995 テイルズ・フロム・ザ・パンチボール/プライマス(メタル、オルタナティヴ)
Tales From The Punchbowl パレードのような雑踏の中からゴンゴンゴンと始まるベースの音。弦をネックに指で押し付けるようなこの1曲目から、ウオ〜〜となるハイパーな傑作だ。まあこのベーシスト(レス・クレイプール)はすごいねえ。6弦ベースを高速スラッピングしながらラップやっちゃうんだから。歌い方はサーカスの団長がどなっているようなヘンテコな感じだし狂気とユーモアが同居する世界はザッパ風味なファンクメタル。そしてフレットレスベースの凶暴性をここまで引き出したのは彼が初めてじゃあないだろうか。ドラムとギターもレスに負けないくらいかっこいい音です。
 1996 1996/坂本龍一(映画音楽、クラシック、ピアノ)

日本を代表する天才アーティスト坂本龍一。彼がピアノ、ヴァイオリン、チェロのトリオで、 じっくり聞かせる名曲の数々。自分は坂本さんのコード感が大好きなんだよね。この哀愁というかさ、なんともいえないツボを突いてくる。これがたまらないんだなあ。少しタンゴに通じるような深い情感だよね。クラシカルでシンプルな編成で聞くとさ、それがきわだって、まるでこの編成の為に作曲されたんじゃないのって思うぐらいなんだよ。もう「Rain」とかすごい名曲に生まれ変わっている。哀愁のコード進行が階段を駆け上がっていくような、そしてスローモーションでなにかが崩れていくような、とにかくドラマティック!。映画音楽からのセレクトが多いんで美しいメロディが満載だよねえ。喜び、悲しみ、不安、そんな情感を揺さぶられる、華麗なる人間ドラマだよ。
1997 コンパルサ/ディープ・フォレスト(ワールド、エレクトロニカ)

なんて楽しいアルバムなんだろう!。中南米やアフリカをテーマに、テクノもワールドミュージックも飲み込みながら、赤道直下、太陽の下で踊るような、ダンスミュージック。ピグミー族の歌声とか、アフリカのコーラスをパズルのように組み合わせていくアレンジが凄すぎ!。たくさんの楽器が民族博物館さながら、色彩豊かな音世界を作っている。もう極楽。また、それを乗せるリズムのアイディアがどの曲もきわだっているんだよ。98年という世紀末の暗い雰囲気だった時代に新世紀の扉をバーンとひらくような、テクノロジーと土着パワーが見事に解け合った、開放的なサウンドなんだよね。このバンドもフランスですが、ラテン系の明るいフランスなんだろうかねえ。90年代のワールドミュージックがひとつに凝縮したような大傑作。このアルバムには凄い影響を受けました。
1999 サレンダー/ケミカルブラザーズ(エレクトロニカ)

ビヨヨ〜〜ン、ピコピコピコ〜っていう1曲目「Music: Response」チープな電子音みたいな音の曲なのに凄くかっこいいんだよこれが。やっぱり彼らのセンスは凄いなあ。2曲からはもう踊らずにはいられない、強力なサウンドループ、リズムが目白押し!。特に「Let Forever Be」(PV凄い)はN・ギャラガーのボーカル入りでメチャかっこいい曲になっている。デジタルツェッペリンなんていわれてるみたいだけど、その時代で一番かっこいいロックをやったということで90年代の代表格かもね。だれもがデジタルとロックの融合でかっこいい音楽を作れないかと模索していた時代。それをあっさり成し遂げさらに乗り越えて新世紀への橋渡しをしてしまった。やっぱり天才が時代をつくっていくんだと思ったよ。そしてこのアルバムはハッピーでポジティブなんだよ。そこも好きなんだなあ〜
2004 ラウデン・アップ・ナウ/!!!(チック・チック・チック)(オルタネイティヴダンス)

おお〜かっこええ〜。なんじゃこいつらは。ドラムが生音?つーかバンド編成なのか。ベース、ギターといった普通の楽器を使ってまだこういう新しい音楽がつくれるとは驚きだ。スネアの音やベースのハーモニクスがこんなに新鮮に響くとは。エレクトロニカが切り開いた新しい音楽的な地平に自由な発想でバンドセッションをやったらこうなったみたいな。まさに人力クラブミュージックとでもいおうか。ファンキーだな〜。踊れるなあ。ギターのカッティングやハンドクラップなど80年代ディスコの雰囲気も濃厚だねえ。それでいてメロディやコード進行とかないから無機質なかっこよさにゾクゾクするんだよ。フリーな部分のセンスがぶっ飛んでいる。ちょうど80年代にいたゴールデンパロミノスが00年代に蘇ったみたいだ。
2005 ドッペルゲンガー/ザ・フォール・オブ・トロイ(メタル、ハードコア、プログレ)

最近のロックはどうなんだろうと、いろいろ聞いていたわけさ。そのときに衝撃を受けたアルバム。もうクリムゾンやラッシュが吹っ飛ばされた。なんじゃあこりゃあ。90年代に聞かなくなったロックがいつの間にかこんなに進化してのか。しかも3人というシンプルな編成。ギターのエフェクトだって普通なものばかりよ。純粋に楽曲、アンサンブルが新次元にいっている。凄すぎる。最初聞いたときに正直ついていけなかった。何度も聞いてきちんとした構成をもった新しいロックだと分かった。でも過去のロックも全て内包している。もちろんプログレな要素も。でも過去の遺産を壊して新しいのを作ったというよりも、一度全部溶かした中から新しいものが生まれたというか、もう何がルーツとかわからない。メタルやハードコアの要素がメインだけど、やっぱり新しいよこれは。凄い。天才。
2008 セイント・ディンフナ/ギャング・ギャング・ダンス(実験、ポップ、サイケ)

これはなんと形容したらいいんだろうか。実験的だけどポップミュージック?だよね。電磁波エスノミュージック。都会のカオスが生み出したエレクトロ無国籍ワールド。めちゃめちゃ刺激的な音に脳みそがビリビリ感電してしまいそう。民族風パーカッションに東洋的なメロディ。エキセントリックでキュートなリズのボーカルはなんともクセになる。全体はひんやりとした美しい緊張感があるが、メンバーはまだ演奏がうまくないんだろうか?ずいぶんドタバタした印象。そこもワザとなのか、このバンドのカオスな魅力だし、また各自のセンスが凄い。そんな才能あるメンバーの化学反応の中から生まれてきた新種の生き物というべき楽曲がなんとも新鮮。特にVacuumはこのアルバムのブラックホールかっていうぐらい強烈な磁場をもった曲だ。完全に吸い込まれてしまって、帰ってこれなくなりそうだ。
2005 フレンドリーファイヤー/フレンドリーファイヤーズ(ニューウエイヴリバイバル)

80年代のニューウエイブはかっこ良かったなあ〜と思い出にひたっていたら、その遺伝子をたっぷり受け継ぐバンドが〜。ヴォーカルのメロディやベースのリフはニューウエイブど真ん中で、またキャッチーでありながら凄く作曲がこなれていて、まあ面白いのは3曲ぐらいだろうと思っていたらで全曲文句のつけどころもないほどの素晴らしい曲ばかりで、曲中のちょっとしたアレンジも天才的に冴えてて、もちろん今のセンスもバッチリ溶けこんでいて、聞くほどに、もう素晴らしすぎではないか。過去のニューウエーブの作品をあっさり凌駕する大傑作じゃ〜。凄い三人組だ。ギターの音色の美しさ。シューゲイザーみたいなのも凄くきれい。ぶっとく歪んだベースリフがとくに充実。ボーカルのセクシーな裏声。ひとつのドラムセットを2人で叩いているのかなあ。リズムの作り方もとっても斬新。面白い
2009 メリウェザー・ポスト・パヴィリオン/アニマル・コレクティヴ(サイケ、フリーフォーク、実験)

ビーチボーイズを宇宙人が聞いたらこんなの作ったよみたいな。それが宇宙空間を越えてラジオから聞こえてきたよみたいな。脳内麻薬ポイントを刺激し続けるようにチューニングされている凄い音楽だ。もう昔のプログレ聞いてる場合じゃない?さわやかで分厚いコーラスときれいなメロディなのに完全なトランスミュージック。油膜にゆらめくレインボウのようにカラフルでシャボン玉がポコポコ生まれるようなトリップ感が充満して、このサイケデリックビーチリゾートにひたすら漂っていたい。実験的な音楽の中でこれほど幸福感を持った作品は外にないじゃなかろうか。普通のドラムやベースがなくエコーの海の中にリズムがとけ込んでいるような感じだが、よく聞くとシャッフルやワルツのような三拍子系のリズムが多く、それがファンタジックで面白いリズムを生み出している。

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