二胡との出会い
昔はバンドでキーボードを弾いていたんですよ。シンセサイザーですね。機械なんで、生楽器というのにあこがれがあったんですね。でもアコギとかじゃなくて、ちょっと変わった物をやってみたかったんですね。

たまたまバンドのメンバーが二胡を持っていて、もう使っていないっていうんで、譲ってもらったんです。もう初めて触った瞬間から、ハマりましたね。これは面白い!と。民族的な楽器に興味もあったし、弓で擦って音が出るというのがとにかく新鮮な体験でした〜。

音色がね、もう最高ですね。遠い昔にラジオで聞いたような感じだなーと思って。実際沖縄だと台湾放送みたいなのが少し入るんだよねそういうのが記憶の底に残っているのかもね、なんとも懐かしい、ノスタルジックな響きですね。感じ。

また風に乗って音が遠くから流れてくるような感じもありますね。風向きで音が聞こえたり聞こえなくなったりするようなね。

それから音程をなだらかに変えられるというところ。これは滑音(ポルタメント)というのですが、これって神秘的な感じしませんか?勝手に宇宙ッポイなんて思っているんですけど。神秘的であり人間的なところがやめられない魅力です。

西洋のヴァイオリンがガラスや陶磁器だとしたら二胡は表面のザラザラした陶器のようなね、そういう東洋的なアジアな感じがすごくいいんですね。

沖縄とも絶対合うだろうなとは直感的に思ってましたね。そもそも三線が中国楽器のようなものですから、音の感触もにているしね。沖縄と中国を組み合わせることで、自分の中の音の広がりも大きくなれたと思いますね。

二胡で唄う
三線だと唄もいっしょに唄いますよね。それと同じように二胡を弾きながら唄えないかと思ったんですね。二胡を伴奏楽器として使えば、間にソロパートとかもできるし。いろいろ新しい世界がうまれるんじゃないかとね。

それで、うれしいことに、ちょうど二胡と三線って音域がそっくりなんですよ。恐らく人間の唄う声の高さに合わせて作られたからだと思うんです。女性の場合ならAから、男性ならCとか。そこから1オクターブ半ぐらいの音域をカバーしてます。ということで三線でできる曲は二胡でも弾き唄えると思ったんです。

しかしこれがやってみると難しい。二胡だけ弾くのも難しいのにね。唄うと二胡の音程がとれないし。でもただ解放弦で同じ音を弾きながら、唄うと、これだけでも気持ちいいんですね。二胡の音と自分の声が共鳴しているんですね。この感覚は初めて味わいましたが、なんだか風と一つになるような、そんな神秘的な感じがありましたね。

そんなわけで、しつこくやっているうちに、なんとなく唄えるようになりましたね。でもこの奥にはきっとスゴイ世界があるような気がしてます。なにか気孔のようなね、精神世界にはいっていくような。自分にとってはまだ未知の領域ですが。まだわからないですが、そういうことがやめられない理由でもあります。

そういう世界はきっと楽器全てにあるんだろうなとは思いますが、でも、なにか、弦といっしょに唄うっていうのは、なにか特別なものがあるような気がします。

そういうことをやっていると、三線とかの、伴奏のパターンもよくできてるな〜と感心することばかりです。メロディや分散和音のようなことをなぞっているんですが、下に行くところが上に行く、ってわかりにくいですが、そういうところ、ありますよね。そんなところとか、やっぱり奥が深い。一つ分かると、その向こうにまた、一つ解らない扉が現れるというか、それでやっぱり、そういうところがやめられないんですよね。

二胡です
よく胡弓ですか二胡ですか〜と聞かれるのですが正しくは二胡(にこ)といいます。中国語ではEr-Hu(アルフー)と言います。「アル」が数字の「2」。ちょっと「R」っぽい撥音で難しい。

この「胡」というのは中国の西や北の民族を指す言葉で、イスラム系の方達ということでしょうかね〜。そこから伝わったということでしょうか。日本語の感じにもいくつかあります。「胡椒」「胡瓜(キュウリ)」「胡麻」「胡桃(くるみ)」「胡座(あぐら)」なんていうふうに「胡」がつく言葉はたくさんありますねー。「胡散臭い」なんてのもあります。

その胡人たちがもたらした楽器が中国のなかで独自の発達を遂げ多くの「胡琴(フーチン)」が生まれ、その中で一番有名なのが二胡です。

ところで胡弓というのは正しくは日本の楽器の胡弓のことを指します。三味線を弓で弾くような楽器で「おわら風の盆」などで使われています。この胡弓は江戸時代ぐらいからあるらしいんだけど、ルーツがよくわかっていないみたいね。

沖縄にも胡弓があってこちらは小ぶりの三線という感じです。沖縄方言ではクーチョーと呼ばれます。こちらもルーツがよくわからない。東南アジアっぽい気がしますが。

韓国は「ヘグム」というのがあります。琴頭と弦軸が二胡とは反対。あれ、逆?って思っちゃいます。

「胡琴(フーチン)」にはいろんな種類があって、京劇に使われる竹製で小さい「京胡(ジンフー)」板が貼ってある「板胡(バンフー)」バケツにほうきがささっているかのようなBASS二胡「巨胡」なんてのもあり、まさにオーケストラ状態です。

ばねリバーヴ

そうだ!!バネをつければエコーがつくぞ。昔のアンプにもバネのリヴァーブがついていたっけ。叩くと中のバネがぶつかってグワッシャ〜ンてなってたなー。

さっそく東急ハンズで手ごろなバネをさがしてみました。線径0.4ミリ、外径6ミリ、長さ150ミリというサイズのバネ。やわらかくて軽い感じのバネです。そして二胡の駒にはそれを引っかけるのにピッタリの穴が最初から空いています。そこにバネを引っ掛けて、ひっぱる棒は、ちょうど使い終わった弓。竹の部分を適当な長さに切って穴をあけてバネを引っ掛けます。それを二胡の琴筒に髪止めのゴムで固定。

弾いてみると…おおーやったー!。すごくいい感じでリヴァーブがかかるではないか。こんなに簡単にいくとは。しかも昔懐かしのスプリングリヴァーブのあの音。バネエコ〜〜さ〜。これはデジタルではでませんなー。最高です。また楽器本体からリバーブが聞こえてくるのがすごくいいねー。たったの300円であまりにも簡単にできてしまった。みなさんも是非お試しあれ。(2004/12/05)

シタールやカリンバは共鳴弦があって残響音(リヴァーヴ)が鳴るようになっています〜。ギターや三線だって押さえていない弦がなるから、うっすらと残響音はあるわけです。二胡は2本の弦を同時に指で押さえちゃうために残響音というのがまるでないんだな。室内ならいいですが、海辺や公園のような反響音のしないところで弾くと結構さみしい音になってしまうさ〜

二胡にも共鳴弦を付けられないかな〜と考えていたところ、変わったパーカッションに出会いました。筒の先に長〜いバネがついていてゴーンっていう雷っぽい音やエコーのかかったピヨーンという不思議な音のでる楽器です。

ダブル二胡奏法
「二胡二個奏法ーっ」て駄洒落で始めたわけではございません。昔からドローン(持続音)が好きで、民族っぽい、インドっぽい感じとか、サイケですきなんですよね〜。片方の二胡は解放弦のみのドローン用。駒の位置を調節して少し音量を小さくしてあります。 外側の方で普通にメロディを弾きます。バグパイプの感じに似てますかね。見た目よりは意外に簡単にできます。そしてドローンに共鳴させながら弾いていくのがなんとも気持ちがいいですよー。ヒーリング効果はバツグンです。弾き語りの伴奏にもよく合いますよー。
弦は二本。間に弓が。
弦は遠くから見ると一本に見えますが、二本あります。そしてびっくり、弦の間に弓がはいっているんですねー。なんではいっているんだ〜、どうやってとるんだ〜と最初は思いました。

弓毛の裏表で弾き分けるんですね〜。弓が蛇皮の面に対して直角ぎみな方向で弾かないと良い音がでないので、それで弦の間にはいっていると思われます〜。日本の胡弓は弦と弓が離れていて違う弦を弾く時は竿の方を回転させます。二胡と胡弓名前や形は似てますが、性質上はけっこう違う楽器です。

皮は三線と同じくニシキヘビとなっています。私のやつはなんと「野生ニシキヘビ」とな!。そうです。養殖と天然があるのですー。野生の方がゆっくり育つので皮がいいらしいです。養殖は栄養があるのではやく育つとのこと。ベトナムなどで養殖されているようです。

三線屋でまるごと一匹の皮をみましたが大迫力ですねー。グルグル巻いてあってなんか乾物っぽくてかじりたくなります。ウロコが均等で大きいものほど高級品。ワシントン条約で勝手な輸入を禁止しているので個人で海外から持ち込むためには許可がいります。安い製品だと三線と同じように蛇柄が印刷されたタイプもありますねー。沖縄では三線のニシキヘビの皮を昔から輸入していますが、実は中国でもそうなんです。自分の国で採れない材料でできているんですねー。

琴 棹(チンガン)
琴 筒(チントン)
棹、ネックです。琴筒とはくっついていないです。弦をはずすとスポっと抜けます。最初に抜けた時は壊れたーと思ってびっくりしましたねー。弦を変えるときは一本ずつ変えてたんで2本はずすと抜けるということを知らなかったんだね。端の琴頭がカーブを描いていますがここは張り合わせになってます。倒したときにここから折れたりします。

琴筒の方はくり抜きではなくて張り合わせになってます。八角と六角タイプがあります。一般的には六角が多い。二胡っぽい音はこちらのほうでしょうか。八角は音が柔らかく筒っぽい音色かな。後ろの音窓にはきれいな細工がしてあります。生産地によってデザインが違うようです。

木材
ホースヘッドホン
老紅木
私のはこれ。家具等で作られた紅木が100年以上たって、最高の材料となります。軽いですが、振動がしっかり音に変換されるかんじです。

紫檀(シタン)
焦茶色の最高級の木材です。ローズウッドとも呼ばれます。これも軽めできれいな音です。

黒壇(コクタン)
英語だとエボニー。沖縄的ではクルチ。三線だとこっちが最高級。黒くて堅くてズッシリと重いです。ブースト感があるような迫力の音。

紅木(コウキ)
一般的な二胡に使われています。マホガニーです。家具などにもよく使われていますねー。

いろんな楽器といっしょにやると、二胡ってなかなかモニターしにくいんだよね〜。どうしても聞こえない場合、これが便利です。飛行機で使うチューブみたいなヘッドホン。 これをちょっと作り替えて二胡の音窓のすきまに差し込みます。両耳だと見た目がチョットなので片方だけさりげなく使います。マイクを通さないので音がイイ!。二胡の音が頭の中で響いている感じで、ちょっとまわりの楽器と違和感かな。いっしょに歌うのは難しいですね。

 

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