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メッセージ・イン・ア・ボトル
Icon とらちゃん - 2004年07月17日 21時32分23秒
1999年公開のニコラス・スパークス原作で、アメリカの同名のベストセラー小説の映画化だ。瓶に手紙を入れて海に流すという行為によって、二人の男女が出会いお互いの過去を乗り越えるまでを描いた文芸小説の映画化で、内容は極めて地味で大人のドラマだ。それを、ケヴィン・コスナーとロビン・ライト=ペンを主人公に、脇をポール・ニューマンが固めて、演技派俳優達の共演が見られる。お話は静かな進行だが、見ているものには重い彼らの気持ちが深く伝わる。そんなゆったりした物語なので、時間のある時にじっくり味わいたい映画だ。

シカゴの新聞社の記者テリーサ(ロビン・ライト=ペン)は、休暇中にボストンの近くのゴット岬で瓶に入った手紙を拾う。その手紙は、2年前に出されて亡き妻に宛てられた夫の愛のメッセージだった。さっそく会社に戻ったテリーサは、手紙の主を捜そうと動き出す。しかし、上司のチャーリー(ロビー・コルトレーン)が勝手に新聞に掲載してしまう。テリーサは怒るが、読者の反応は多大なもので手掛かりがたくさん集められる。

手紙の主を突き止めたテリーサは、瓶が漂着した場所から800km離れたノースカロライナへ旅立つ。キャサリンとギャレットという夫婦の名前を探してアウターバンクスという港町にやってくる。そこで、ドッジ(ポール・ニューマン)という父と、息子でヨットの修理整備を仕事にしているギャレット(ケヴィン・コスナー)と出会う。離婚して一人息子と暮らしているテリーサは、どうやって彼を探し出したか打ち明ける前にギャレットのことを好きになってしまう。

40フィート級のスクーナーという木造のヨットを整備していたギャレットは、テリーサを試験航海に誘い徐々に打ち解けていく。ギャレットは、二年前に幼馴染のキャサリンを妊娠中に亡くしてしまい、未だにその心の傷から立ち直れないでいた。一旦、シカゴに帰ったテリーサをギャレットは慣れない列車に乗って訪ねに来る。「大切に思ったのは、今までにキャサリンと君だけだ。」とギャレットは打ち明ける。

ところが、テリーサの家に泊まったギャレットは、自分が瓶に入れて海に流した手紙やその手紙が掲載された新聞を見つけてしまう。しかも、自分が出した手紙を2通と自分が知らなかった妻の出した手紙1通を見つけたのだ。全く知らなかった事情を知って、ギャレットはショックを受けて、故郷に帰ってしまう。すると、父のドッジが息子に、「過去と未来とどっちかを選べ」と説得し未来に向かって生きるように励ます。

ギャレットはキャサリンの描いた絵画を彼女の親に返し、2年前から作るのをやめていた自作のヨットを作り始める。ギャレットは、遣り残したことをやり遂げることで未来に向かって歩き始める。新しいヨットの竣工式にテリーサは誘われるが、船の名前が「キャサリン」であることを知ってシカゴに帰ってしまう。

ギャレットは、過去を断ち切るために亡き妻へ別れの手紙を瓶に入れて海に投じるために外洋に出る。しかし、嵐に会って遭難した三人を救おうとして、ギャレットは海の底に沈んでしまった。ドッジからの知らせを受けてテリーサは、ノースカロライナへ向かう。テリーサは、ドッジと話す。「失って始めて気づいた。心を開けば人を愛せることを。そして、愛こそ得がたい宝だと。」テリーサとドッジは抱き合って涙を流す。

悲劇的な最後だが、テリーサがもっと早く心を開いていればこうならなかったように思う。ギャレットが新しいヨットの名前をなぜ「キャサリン」にしたのか、聞く勇気はなかったのか。悲劇的な最後だが、作家の意向もあるのでいいと思う。大人の愛の悲劇だ。
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