【まさ】〜【まふ】

−−−−−−−まさ(#masa)−−−−−−−
・真逆のとき
(まさかのとき) 事態が切迫したとき。万一の場合。 例:「真逆の時のために備える」
・真砂の数ほど
(まさごのかずほど) ものが、数え切れないほどたくさんあること。また、際限ない様子の喩え。 類:●星の数ほど
・まざまざ 1.正(まさ)しく。現実に。実際に目の前に見るような様子。明瞭で疑いようがない様子。 類:●ありあり 例:「脳裏に少年時代がまざまざと蘇える」「実力の違いをまざまざと思い知らされる」 2.それとはっきりしていること、分かり切っていることを、まことしやかにする様子。 類:●ぬけぬけ 用例:浮・本朝二十不孝−一「今年廿六なるを三十一になりますと、知れて有年をまざまざと五つ隠されし」 3.良くないことや意に反することが正(まさ)しく現実になること。どうにもできないうちに、また、何もしないままに事が実現すること。 類:●徒(いたずら)に●みすみす●むざむざ 用例:浮・武道伝来記−三「瓢箪をもって来れば、まざまざと水を飲では死なぬ物をと悔む」 
★多く「と」を伴って<大辞林(三)>
・正宗も焼き落つれば釘の価
(まさむねもやきおつればくぎのあたい) 優れた名刀も火事などで焼き崩れてしまえば役に立たず、釘ほどの値打ちしかなくなる。盛んだったものが、すっかり衰えて威力を失うことの喩え。
・勝るとも劣らず
(まさるともおとらず) 勝っていることはあっても劣りはしないという意味で、価値などを比較するとき、比較するものと同等、あるいはそれ以上であるということ。互角以上。 例:「師匠に勝るとも劣らない腕前だ」

−−−−−−−まし(#masi)−−−−−−−
・況してや言わん(ましてやいわん)[=言おう]・況して況(いわん)や・況してや 「況して」を強めた言い方。尚一層。更に。 用例:義経記−二「ましてや言はん、女の情有て止めたらんに、男来りて憎げなる事言はば何時の為に持ちたる太刀ぞ」
・真面目腐る(まじめくさる) いかにも真面目な態度を取る。 例:「真面目腐って説教する」
・真面目になる
(まじめになる) 1.まじまじとした顔になる。目ばかりぱちぱちさせて、じっとしている。また、白けた顔になる。2.しゅんとなる。また、怯えた顔になる。 類
:悄気(しょげ)る 用例:浄・玉藻前曦袂−一「一生に女の方から惚られた覚なければ、まじめに成り」 3.本気になる。真剣になる。 用例:洒・四十八手後の巻「女房をもってからまじめになり」 用例の出典@:玉藻前曦袂(たまものまえあさひのたもと) 浄瑠璃、時代物。5段。近松梅枝軒、佐川藤太合作。文化3年(1806)大坂御霊境内芝居初演。妖狐の玉藻の前伝説を脚色したもの。右大臣道春の娘初花姫は入内して玉藻の前と呼ばれていたが、妖狐のため殺される。妖狐は初花姫に化けて帝を悩まし、那須野に逃げ去るが、三浦之介、上総之介に討ち取られる。 用例の出典A:四十八手後の巻(しじゅうはってのちのまき?) 洒落本。・・・調査中。
・間尺に合わない
(ましゃくにあわない) 損益が釣り合わない。損になる。 類
:割に合わない ★「間尺」の「間」と「尺」とは家屋や建具の寸法のことで、ものごとの計算を意味するようになった。その計算に合わない→割に合わない→損をする、のように用いられるようになったもの。

−−−−−−−ます(#masu)−−−−−−−
・先ず兎を捕まえろ
(まずうさぎをつかまえろ) 兎の肉のシチューを作るには、主材料である兎を捕まえるのが先決である。まだ実現してもいないのに、それを当てにしてものごとを始めるなということ。 類:●捕らぬ狸の皮算用 ★英国の諺First catch your hare.から。「やさしい調理法(1747)」が出典かともいう。
・先ず隗より始めよ
(まずかいよりはじめよ) → 隗より始めよ
・枡で計って箕で零す
(ますではかってみでこぼす) こつこつと少しずつ苦労して貯えたものを、一度に無造作に使い果たすこと。 類:●耳掻きで集めて熊手で掻き出す爪で拾って箕で零す
・升で量るほどある
(ますではかるほどある) 量が非常に多いことの喩え。 類:●売るほどある
・益荒男振り
(ますらおぶり) 男性的で大らかな歌風。賀茂真淵およびその一門の歌人達が理想とし、万葉集に見られるような歌風。 
★古今集以後の歌風を「手弱女(たおやめ)振り」と言ったのに対して、万葉集の歌風を理想としていう語<大辞林(三)> 参考:真淵が「爾比末奈妣(新学)」で「大和国は丈夫国にして古へは女もますらをにならへり、故(かれ)万葉集の歌はますらをの手ぶり也」と言ったのによる<国語大辞典(小)>

−−−−−−−ませ(#mase)−−−−−−−
・混ぜ返す
(まぜかえす) 1.幾度も掻き混ぜる。 例:「糠床を混ぜ返す」 2.混乱させる。大騒ぎをさせる。 出典:浄・夏祭浪花鑑−五「上を下へまぜかへし」 3.冗談や揚げ足取りで人の話を混乱させる。 類:●混ぜっ返す●茶化す 例:「雑ぜ返さないで最後まで良く聞け」

−−−−−−−また(#mata)−−−−−−−
・又しても
(またしても) 二度と起こらないだろう・二度とあっては困る、と思ったことが、現実に再び起こること。再び重ねて。 類:●又々 例:「又しても同じ過ちを犯した」
・またぞろ 
なんともう一度。懲りもせずにもう一度。以前に失敗した経緯などがあるのに、同しような状況を招いたことを、一種の呆れた気持ち・滑稽感を含めて表わす言葉。 類:●性懲りもなく 用例:伎・
お染久松色読販−中幕「又候偽りをぬかすのじゃナ」 例:「またぞろ浮気の虫が騒ぎ始める」 ★副詞「また」に「そうろう」がついた「またぞうろう」の変化<国語大辞典(小)> 用例の出典:お染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり) 歌舞伎脚本。世話物。隅田川物。3幕。四世鶴屋南北。文化10年(1813)江戸森田座初演。武家の出で油屋に奉公する久松と、油屋の娘お染が恋仲になる。お染は妊娠するが、他家との嫁入りの話があるため両親は久松を蔵に閉じ込め、お染が外で自害するという大筋。早変わり「お染の七役」で評判を取る。
・瞬く間
(またたくま・あいだ)[=うち] 瞬(まばた)きをするほどの、ごく短い間。瞬間。 例:「城を瞬く間に完成させた」
・又とない 
同種の物が他に存し得ないこと、類似の事態が再び起こらないことを、ほぼ確実視する気持ちで表わす言葉。 1.二つとない。これ以上のものは他にない。2.二度とない。 例:「こんな機会は又とない」
・又と再び
(またとふたたび) 二度と再び。後に打ち消しを伴って、ものごとが二度と起こり得ないということ。 例:「又と再び会うことはないだろう」
・股に掛ける(またにかける) 1.広く各地を歩き回る。 例:「七つの海を股に掛ける」 2.各地を飛び回って活動する。 例:「世界を股に掛けた大泥棒」
・待たぬ月日は経ち易い
(またぬつきひはたちやすい) 待つ時間は長く感じられるものだが、何も待たずに過ごす時間はあっという間に過ぎてしまうということ。 類:●待つ身は長い●A watched pot never boils.
・又の世
(またのよ) 次の世。来世。 類:●又の生(しょう)
・まだ早いが遅くなる
(まだはやいがおそくなる) まだ時間があると思ってのんびりしていると、すぐに手遅れになってしまうということ。 類:●今日なし得ることは明日に延ばすな●川を前に控えて宿るな 反:■明日のことは明日案じよ
・間怠い
(まだるい) 手間取って遅い。また、動作や反応が鈍く感じられて、じれったい。 類:●歯痒い 用例:浄・
根元曾我−道行「面影かくす乗物も、急ぐ心にまだるくて」 用例の出典:江戸紫根元曾我(えどむらさきこんげんそが) 浄瑠璃。金井三笑。宝暦11年(1761)。・・・調査中。 参考:兵根元曾我(つわものこんげんそが) 歌舞伎。初代市川團十郎。元禄10年(1697)。5月中村座。曾我(仇討ち)物。成田不動尊の霊験をテーマにした歌舞伎。「不動」。
・間怠っこい
(まだるっこい) 「間怠(まだる)い」を強めて言う言葉。じれったい。 類:●まどろこしい 例:「間怠っこくて見ちゃいられない」 
★「まだるこい」の変化<国語大辞典(小)>
・待たるる身になるとも待つ身になるな(またるるみになるともまつみになるな) 人を待つということほど辛く馬鹿げたことはないから、他人を待たせることはしても、他人に待たされるような立場にはならない方が良いということ。 類:●待たれる身より待つ身は辛い 反:■待つ身より待たるる身

−−−−−−−まち(#mati)−−−−−−−
・待ち遠しい
(まちどおしい) 待っていても中々それが来ないで、遣り切れない。それが早く来ることを望んでいる様子。 類:●待ち遠い 例:「夫の帰りが待ち遠しい」 
★「まちどお(待遠)」に接尾語「しい」を付けてシク活用の形容詞とした語か<国語大辞典(小)>
・待ち惚けを食う
(まちぼうけをくう) 待ち人が来なくて、無駄な時間を費(つい)やす。待ち倦(あぐ)む。

−−−−−−−まつ1(#matu)−−−−−−−
・待つうちが花(はつうちがはな) ものごとは、その結果がどうなるかと予想しならが待っているときが、最も楽しみであるということ。 類:●待つ間が花
・松笠より年嵩
(まつかさよりとしかさ) 年長の者は経験が豊富で、判断が的確だということ。「年かさ」と「松かさ」の語呂合わせ。 類:●亀の甲より年の功烏賊の甲より年の劫
・松が取れる
(まつがとれる) 松飾りが外されるという意味で、正月の元日から7日までの松の内が終わったということ。 
参考:松の内(まつのうち) 元日から7日までの称。古く上方では正月15日までをいった。
・真っ赤な嘘(まっかなうそ) 明らかに嘘であること。まったくの嘘。 用例:黄・御存商売物−上「まっかなうそをつひてたきつける」 ★「赤」は「明」と同根であり、色ではなく「明らかに」の意味を表わす。「赤の他人」「赤裸(あかはだか)」「赤っ恥(ぱじ)」なども同様に使われる。
・真っ赤になる
(まっかになる) 1.怒って顔を赤くする。2.恥ずかしがって顔を赤める。
・真っ黒になる
(まっくろになる) 我を忘れるほどものごとに夢中になる様子。一途(いちず)・直(ひた)向きになる様子。
・睫を濡らす(まつげをぬらす) 騙されないように注意する。 類:●眉に唾を付ける眉唾
・睫を読まれる
(まつげをよまれる) 1.化かされる。騙される。 
★俗に、狐に睫を数えられると狐の魔力に懸かって化かされると信じられていた。 2.睫は自分のものでありながら、自分では数えられないところから、自分では気付かないで、他人に好いようにされる。人に馬鹿にされる。
・抹香臭い
(まっこうくさい) 抹香の臭いがする。転じて、言動や雰囲気などがいかにも仏教的な感じがすること。 類:●仏臭い 用例:俳・
口真似草−序「陀羅尼よみ、印つくりて抹香くさき法師」 用例の出典:口真似草(くちまねぐさ) 雑俳。明暦2年(1656)。高瀬梅盛撰。・・・詳細調査中。 
・末期の水
(まつごのみず) 人の臨終の際に、その唇を湿らせる水。 類:●死に水 
★この作法は、本来死者の命が蘇ることを願って行なうものであった。かつては臨終の間際に行なわれるものだったが、現在では息を引き取った後に行なう。
・末世澆季
(まっせぎょうき・まっせい〜) 《四熟・仏教用語 1.仏教が衰(おとろ)え、修行する者も修行の成果を得る者もいなくなる世のこと。 類:●澆季末世●澆季之世●澆季混濁●末法末世●澆末 2.道徳が廃(すた)れ、乱れた世の中。人情が薄く、道徳や風俗の乱れた末の世の喩え。 類:●世も末 ★「澆」は薄い、「季」は末の意。
・末席を汚す
(まっせきをけがす・ばっせきを〜) 会合に出席したり、集団の仲間に加わったりすることを謙遜して言う言葉。 類:●席末を汚す●席を汚す 例:「記念式典の末席を汚す」
・待った
(まった) 1.囲碁や将棋で、自分が不利と見て、相手の手を待って貰(もら)うこと。相撲で立会いのとき、巧く立てず待って貰うこと。また、そのときに発する掛け声。 例:「待ったを掛ける」 2.転じて、進行中の動きを止めること。 例:「決議に待ったが掛かった」
・末大必ず折る
(まつだいかならずおる) 枝葉があまり伸び広がると、釣り合いが取れず幹が折れてしまう。下の者が強大になれば、上の者が必ず滅びるということの喩え。 類:●尾大掉わず 出典:「春秋左氏伝−昭公十一年」「末大必折、尾大不掉」
・全くのところ
(まったくのところ) 実に。本当に。実際のところ。「全く」は、自分がこれから示す判断や、今相手から聞いた判断が、嘘や誇張を含まない真実であることを表わす。 類:●本当の所●実際の所 例:「全くの所、困り果てた事態になったものだ」
・マッチポンプ
(まっちぽんぷ) 俗語、和製語。 1.マッチで火を点けポンプで消火するという意味で、意図的に自分で問題を起しておいて自分で揉み消すこと。また、その人。 類:●自作自演●狂言 ★英matchと蘭pompからの和製語<学研国語大辞典> 2.他人の不正などを暴露して騒ぎ立てながら、陰で収拾工作や揉み消しを図り、相手から報酬として金品を巻き上げること。 ★1966年の政界の不正事件(=黒い霧事件)を機に広まる<広辞苑第四版(岩)>
・待ってました
(まってました) 1.来るのを待っていたということ。2.期待して待っていた人や物が現れたことを喜ぶときに発する掛け声。特に、芝居などで役者などが登場したときに褒め言葉として言う。 例:「よっ、待ってました、大統領」
・マットに沈む
(まっとにしずむ) レスリングやボクシングでマットに倒れるということから、リング上でノックアウトされること。

−−−−−−−まつ2(#matu2)−−−−−−−
・待つのが祭り
(まつのがまつり) 祭りはまだ来ない間が楽しみなもので、いよいよ当日になると呆気なく済んでしまう。なにごとも待っている間が楽しいということ。
・松の潜りようが足らぬ
(まつのくぐりようがたらぬ) 松は、門松のこと。門松を潜った回数がまだ不足している。まだ年若く、経験が浅い者のこと。
・松の言の葉
(まつのことのは) 和歌の異称。 出典:古今和歌集−仮名序「松の葉の散りうせずしてまさきの葛長く伝はり」
・松は千年竹は万年
(まつはせんねんたけはまんねん) いつまでも変わらずに長寿を保つことの喩え。 類:●鶴は千年亀は万年
・真っ平御免
(まっぴらごめん) 1.まったく嫌である。拒否したい気持ちが強い様子。 例:「そんな事は真っ平御免だ」 2.相手に許しを請うときに言う言葉。「御免」を強調して言ったもの。 3.江戸時代に、職人や火消し、博打(ばくち)打ちなどが、人を訪ねたときや、人の前を通るときの挨拶として用いた言葉。 用例:当世書生気質「それぢやあ真っ平御免なさい、と上にあがりて」 ★「真っ平」は、「真平(まひら)」からの転で、「平に(=切に・ひたすら)」を強めた言葉。
・松吹く風
(まつふくかぜ) 1.松の梢(こずえ)に吹く風。2.転じて、まったく心に掛けない様子の喩え 類:●どこ吹く風
・末法思想(まっぽうしそう) 《仏教用語・四熟》 仏教における歴史観の一つ。末法の世には真の仏法が衰えて、世の中が混乱するという考え。仏道修行者の危機意識を喚起するために説かれた。 類:●世も末 ★釈迦入滅(にゅうめつ)後、初めの五百年を正法(しょうぼう)、次の千年を像法(ぞうぼう)、そしてその後の一万年を末法(まっぽう)と言った。各時期の長さには諸説ある。
・末法末世
(まっぽうまっせ) 仏教用語・四熟》 1.仏教が衰(おとろ)え、修行する者も修行の成果を得る者もいなくなる世のこと。 類:●澆季混濁●澆季末世●末世澆季 ★「末法」は、釈迦の入滅後、「正法」(しょうぼう・五百年間)、「像法」(ぞうぼう・千年間)に続く、その後の一万年のこと。末法の世には仏法が衰えて、救いがたい世の中になるという。「末世」は仏法の廃れた世のこと。 2.道徳が廃(すた)れ、乱れた世の中。 類:●世も末
・待つ身は長い
(まつみはながい) 楽しみにして待っていると、なかなかその時が来ないものである。 類:●一日千秋の思い●A watched pot never boils.
・待つ身より待たるる身
(まつみよりまたるるみ) まだ来ないかと人を待つ立場も辛(つら)いものだが、それ以上に、待たせている者の方が申し訳なさに気が揉(も)めて辛いものである。 反:■待たれる身より待つ身は辛い■待たるる身になるとも待つ身になるな
・祭り上げる
(まつりあげる) 1.尊いものとして敬(うやま)う。崇(あが)め尊ぶ。 例:「仏像を祭り上げる」 2.ある人を周囲の者が煽(おだ)てるようにしてある地位に就かせる。 類:●祭り込む 例:「会長に祭り上げる」 3.人を煽て上げて偉く思わせる。 例:「先生、先生と言って祭り上げる」
・祭りが閊える
(まつりがつかえる) 「閊える」は、滞(とどこお)ること。喧嘩の勢いが削(そ)がれる、喧嘩が途切れることの喩え。
・政を為すは人に在り(まつりごとをなすはひとにあり) 政治を行なう根本は、政治を行なう人物の如何(いかん)によるものである。 出典:「中庸−二十章」「為政在人、取人以身、修身以道、修道以仁」 孔子の言葉。

−−−−−−−まて(#mate)−−−−−−−
・待て暫しがない
(まてしばしがない) 「待て暫し」は、自分自身の行動を抑制し冷静になろうとする気持ちのこと。自制心がなく短気である。気が早い。 類:●せっかち
・待てど暮らせど
(まてどくらせど) 幾日も待って日を暮らすけれども。いくら長く待っても。 例:「待てど暮らせど連絡が来ない」
・待てば海路の日和あり
(まてばかいろのひよりあり)[=便(たよ)りあり] 「
待てば甘露の日和あり」を変えて言ったもので、同じ意味で使う。根気良く待てば、航海に適した天候もやって来るだろう。待っていればそのうち良いことがある。 類:●忍耐は一切を解決する●石の上にも三年果報は寝て待て●雨の後は上天気
・待てば甘露の日和あり
(まてばかんろのひよりあり) 「甘露」は、中国の伝説で王者の仁政に感じて天が降らせるといわれる甘い液のこと。じっくりと落ち着いて待っていれば、甘露が降るような日和があるという意味で、待っていれば良い時機が到来するということ。
・摩天楼
(まてんろう) ニューヨーク市にあるエンパイア・ステートビルなどを指す英skyscraperの訳語。天を摩するかと思われるような高層建築物のこと。 類:●天を摩する

−−−−−−−まと(#mato)−−−−−−−
・的が立つ
(まとがたつ) 天罰を受ける。 類:●罰が当たる
・窓から槍
(まどからやり) 出し抜けにすること。突然のこと。予測もしなかったこと。 類:●藪から棒青天の霹靂寝耳に水
・的に当たる
(まとにあたる) 当たるべきところに正しく当たるという意味で、予想などが的中したり、自分の意図した通りに事が進んだりすること。 類:●図に当たる
・窓の蛍(まどのほたる) 学問に努力することの喩え。苦学することの喩え。 類:●蛍雪 
故事:「晋書−車胤伝」 中国の晋の車胤(しゃいん)は、蛍を集めてその光で書を読み学問に励んだ。
・窓の雪
(まどのゆき) 苦学することの喩え。 類:●蛍雪 
故事:晋書−車胤伝」 中国の晋の孫康(そんこう)は、雪明かりで書を読む苦労をした。
・まどろこしい・まどろっこしい
 → 間怠っこい
・的を射る
(まとをいる) 的確に要点を捉える。 類:●正鵠を得る肯綮に当たる当を得る壺に嵌まる 例:「的を射た意見」 ★「的を得る」を誤用とする向きも多いが、『中庸』「失諸正鵠、反求諸其身」から発生した「正鵠を得る」からの転用なので、誤用とは言い切れない。

−−−−−−−まな(#mana)−−−−−−−
・俎板に乗せる
(まないたにのせる) 批評などの対象とする。話題にする。
・俎板の鯉
(まないたのこい) 相手のなすがままになるより他にない状態。運命が尽きたことの喩え。 類:●俎上の鯉●俎の魚●俎上の魚刀爼魚肉
・眦を決す
(まなじりをけっす) 「眦」は、「目の後(しり)」の意味、「決す」は、裂くこと。目を大きく見開く。怒りなどで、目を一杯に見張る。また、気力を奮い起こしたときの表情。 類:●眦を裂く 
★古くは「まなしり」<国語大辞典(小)>
・学びて思わざれば則ち罔し(まなびておもわざればすなわちくらし) 先生から教えられたことをただ受け入れるだけで、自分で考えようとしなければ、知識や学問は確かなものにはならない。 ★後に「思ひて学ばざれば則ち殆(あやう)し」<自分で勝手に解釈するだけで、教えを受け入れようとしなければ、油断のために危うい目に遭う>と続く。 出典:「論語−為政・第二」「子曰、学而不思則罔、思而不学則殆」
・学ぶに暇あらずと謂う者は暇ありと雖も亦学ぶ能わず
(まなぶにいとまあらずというものはいとまありといえどもまたまなぶあたわず) 時間がないから勉強できないという者は、時間があっても勉強をしない。学ぼうとする意欲が大切なのであるということ。 出典:「淮南子−説山訓」「謂学不暇者、雖暇亦不能学
・学ぶ者は牛毛の如く、成る者は麟角の如し
(まなぶものはぎゅうもうのごとく、なるものはきかくのごとし) 学問を学ぶ人は牛の毛ほど大勢いるが、学問を成し遂(と)げた人は麒麟の角ほど稀(まれ)である。 出典:「北史−文苑伝・序」「及明皇御暦、文雅大盛、学者如牛毛、成者如麟角」 参考:「守護国家論」「其の教を学する人数は竜鱗よりも多く、得道の者は麟角よりも希なり」 参考の出典:守護国家論(しゅごこっかろん) 撰述書。日蓮。正元元年(1259)。1巻。主に法然(ほうねん)の選択集を批判し、相次ぐ飢饉疫病などに対する疑問から、法華経に依拠(いきょ)して初めて国家の平安が齎(もたら)されると説いた。「災難興起由来」と共に撰述された。


−−−−−−−まに(#mani)−−−−−−−
・間に合う(まにあう) 1.役に立つ。急場の役に立つ。 用例:虎寛本狂言−
真奪「今から縄をなふて間に合ふ物か」 2.足りる。十分である。 用例:滑・浮世風呂−三「大体はちゃやつじで間に合ふのさ」 例:「間に合ってます」 3.時間に遅れずにすむ。時間までに着く。 例:「電車に間に合う」 ★補注 「…で間に合う」「…に間に合う」などの用法によって完全に一語化したと考えられるが、現在でも「急場の間に合う」のように「間」に連体修飾語が付く場合は、連語の意識で使われる<国語大辞典(小)> 用例の出典:真奪(しんばい) 狂言。各流。主が太郎冠者を連れて東山に立花に使う心(しん)を採りに行く。そこへ男が丁度良い枝を持って通り掛ったので、太郎冠者は譲り受けようとするが争いとなる。その枝は奪ったのだが、代わりに主家重代の太刀を男に持ち去られてしまう。
・間に合わせ
(まにあわせ) 1.適するものがないところに、代わりのものを使って、当座の役に立てること。2.一般に、急場の用に当てること。一時凌(しの)ぎをすること。また、そのもの。 類:●間に合い
・真に受ける
(まにうける) 言葉通りに受け取る。本当だと信じ込む。 類:●本気にする●本当にする

−−−−−−−まぬ(#manu)−−−−−−−
・間抜け
(まぬけ) 考えや行動に抜かりがあること。鈍間(のろま)で気が利かないこと。また、そのような人。 類:●間が抜ける頓痴気 例:「間抜け面をして突っ立っている」

−−−−−−−まね(#mane)−−−−−−−
・招かれざる客(まねかれざるきゃく) 招いていないのに来る客。 1.正しい行ないをしていれば、困難に陥(おちい)ったときに、思わぬ助け人が来るものであるということ。その協力者。 出典:「易経−需象」「上六、入于穴、不速之客来、敬之終吉」<まねかざるのかくきたる、これをけいすればついにきつなり> 2.転じて、歓迎できない客。邪魔者。また、凶事や災害などの喩えとしても言う。 例:「鳥たちにしてみれば、人間こそが招かれざる客だ」 ★アガサ・クリスティーの小説『The Unexpected Guest(1958)』に付けられた邦題で一般化した。

−−−−−−−まの(#mano)−−−−−−−
・目の当たり
(まのあたり) 1.ちょうど目の前であること。眼前。また、今すぐであること。 類:●目前 用例:今昔−2「然れば目の当たり脱がざるなり」 例:「大仏を目の当たりにする」 2.人を介さないで直接であること。 用例:源氏−帚木「まのあたりならずとも、さるべからん雑事らは承はらん」 3.はっきりと、見たり聞いたりすること。また、実際に出現する様子。 類:●まざまざ 用例:太平記−一五「新羅大明神親(マノアタ)りに船の艫に化現して」 4.そのようになることが極めて、はっきりしていること。確実であること。 用例:評判・色道大鏡−凡例「後人のそしりまのあたりなれど」 
★「目(ま)の辺り」の意か<国語大辞典(小)>
・魔の手
(まのて) 悪魔の手。人を災いに陥れようとする手段。 類:●魔手 例:「幼児に忍び寄る魔の手」
・真の振り
(まのふり) 1.下等な者が上等な者の真似をすること。本物の真似をすること。 用例:洒・
世説新語茶「真のふりをしてさうざうしいのやかましいのとぬかしやあがる」 2.転じて、生意気なこと。 用例の出典:世説新語茶(せせつしんござ) 洒落本。夢中散人。安永5年(1776)。・・・調査中。

−−−−−−−まふ(#mahu)−−−−−−−
・磨斧作針(まふさくしん) 《四熟》 斧を磨いて針を作る。どんな難しいことでも、忍耐強く努力すれば必ず成功するということ。 類:●磨杵成針●鐵杵磨針 出典:「方輿勝覧−磨針渓」「過是溪、逢老方鐵杵、問之曰、欲作針。太白感其意、還卒業」 故事:若き李白は学問に疲れ、志半ばで故郷へ帰ろうとしていた。その途中、道端で老婆が一心に斧を磨く姿を見て、何をしているか尋ねると、「斧を磨いて針を作るのです」と答えた。李白はその忍耐に感銘し、道を引き返して師の元に戻った。
・瞼が重くなる
(まぶたがおもくなる) 眠くなる。
・瞼の母
(まぶたのはは) 面影おもかげ)として記憶に残っている母。

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