【おあ】〜【おこ】

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・お愛想
(おあいそ) 1.人を喜ばせるための言葉や振る舞い。2.特別な心遣いや持て成し。また、気を利かして与える金品。 3.飲食店などの勘定・勘定書。 類:●愛想 ★飲食は「ツケ」が当たり前の時代、店側が「愛想尽かしだ(溜まったツケを精算して、二度と来るな)」の意味で言ったものか。お互い馴染みなので、軽口(かるくち)めかして言われたと推測される。
・お生憎様
(おあいにくさま) 1.相手の期待に添えないとき、断わりに言う言葉。詫びたり、慰(なぐさ)めたりする気持ちを込める。 類:●お気の毒様 2.皮肉を込めて断わる言葉。 例:「お生憎様、あなたの情けは受けません」

・お足(おあし) 1.足の尊敬語。踝(くるぶし)より下。2.金銭のこと。元女房詞。 用例:貞丈雑記−一五「銭を料足とも要脚とも云、女の詞に御足と云事。(中略)銭の世上をめぐりありく事足あるがごとし」 ★晋の魯褒の『銭神論』の「翼無く而も飛び、足無くして而も走る」の句から出たという。 ★もと女性語で、「あし(足)」の丁寧語。特に穴あき銭をさすことが多かった<国語大辞典(小)> 3.叱(しか)られること。 用例:浄・伊賀越乗掛合羽−鎌倉山「見付けられたら又お足と」 用例の出典:貞丈雑記(ていじょうざっき) 江戸中期の有職故実研究書。伊勢貞丈(さだたけ)。16巻16冊。宝暦13年(1763)〜天明4年(1784)に成る。天保14年(1843)刊。貞丈が子孫の為に書き続けた雑記を編集したもの。内容は武家有職に関する諸事項で36部門2,350項に及ぶ。 参考:銭神論(せんしんろん) 賦。魯褒(ろほう)。晋代、紀元310年頃。西晋頃の拝金思想を揶揄したもの。銭は鬼神をも駆使すると説いた。
・お預けを食う(おあずけをくう) 待望していたものごとの、実現が延ばされること。 例:「社長の長いスピーチが終わるまでお預けを食った」
・お後が宜しいようで(おあとがよろしいようで) 1.落語で、下げを言った後に言う常套句(じょうとうく)。次の出演者の用意が整ったようなので、の意味。 ★八代目桂文楽がよく言っていたもの。昭和20年代頃か。 ★一説に、「自分の噺(はなし)はこの程度のものですが、次の出演者はもっと上手だと思います」の意味もあるという。 2.一般に、演目の終了を意味する挨拶(あいさつ)として言う。 類:●おしまい

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・御家芸
(おいえげい) 1.その家に代々伝わる独特の芸。2.その人が最も得意とする事柄。また、他人に真似のできないような技芸。 類:●十八番(おはこ)●専売特許 例:「猿真似は戦後日本のお家芸と言われた」
・老い木に花
(おいきにはな) 一度衰えたものが、再び栄えること。 類:●窮宅(きゅうたく)流れを生じ枯木栄を発す●枯れ木に花●枯れたる木にも咲く花●炒り豆に花が咲く●埋もれ木に花が咲く●朽ち木に花が咲く●枯木死灰花開く
・老い木は曲がらぬ(おいきはまがらぬ) 1.老い木には弾力がなく、無理に曲げようとすると折れてしまうことから、年を取ってから考え方や性癖を改めるのは難しいということ。 類:●矯めるなら若木のうち 2.老人は頑固であるということ。 類:●
老いの一徹
・老い先
(おいさき) 1.年を取っていく行く末。老人に残された余生。 類:●余命 用例:浮・日本永代蔵−六「老さきの事あんじける」 例:「老い先が短い」 2.成長発展していく行く末。古くは将来性豊かで期待が持てるというときに使った。 類:●将来性 用例:浄・嫗山姥−四「『敵の首いくつでも、引ぬいて上ましょ』と老さき見へたる広言に」 
★「生い先」からの類推でできた語か<国語大辞典(小)>
・生い先遠し
(おいさきとおし) 人生の前途が長く、有望である。将来の可能性が豊かである。
・生い先なし
(おいさきなし) 将来に対する希望がない。前途の可能性がない。見込みがない。 用例:枕草子−177「いみじうおひさきなう、心づきなし」
・おいそれと 
相手からの申し出を簡単に請ける。直ぐに。多く、後に打ち消しを伴なう。 類:●右から左 用例:人情・春色梅美婦禰−五「おいそれと柳川亭の母公(おっかア)の方へ引渡しては」
・老いたる馬は路を忘れず(おいたるうまはみちをわすれず)[=知る] 道に迷った時、放した老馬に付いて行けば道に出るものだ、ということから転じて、経験を積んだ者は、その行なうべき道を心得ている。 類:●老馬の智 出典:「韓非子−説林」「春往冬反、迷惑失道。管仲曰、老馬之智可用也。乃放老馬而随之、逐得道
・追い付かない(おいつかない) 元の状態に戻すことができない。損失や不利益などが、十分には解消されない。埋め合わせが付かない。 類:●取り返しが付かない 例:「今更後悔しても追い付かない」
・置いてけ堀
(おいてけぼり)・置いてきぼり 1.後を見捨てて立ち去ること。置き去りにすること。 例:「置いてけ堀を食う」「置いてけ堀にされる」 類:●おいてきぼり 2.代金は支払わずに物を取り上げること。3.「置いてけ堀」では、魚を全部返すまで、その声が止まないということから、強情っぱりなこと。執念深いこと。また、その人。 
★江戸本所にあった池の名。この池で釣をすると、水中から「置いてけ、置いてけ」と呼ぶ声がし、魚を全部返すまでこの声がやまないという。本所七不思議の一つ。埼玉県川越地方にも似た例がある<国語大辞典(小)>
・追風に帆を揚げる(おいてにほをあげる) 機会に恵まれて、自分の力を存分に発揮することの喩え。ものごとが快調に進行することの喩え。 類:●順風に帆を揚げる得手に帆を揚げる流れに棹
・老いては騏
Xも駑馬に劣る(おいてはきりんもどばにおとる) 優れた人でも、年老いてくると働きが劣る。 同:麒麟も老いては駑馬に劣る 類:●昔の剣今の菜刀 出典:「戦国策−斉策・閔王」
・老いては子に従え(おいてはこにしたがえ) 老年になったら、何事も子供に任せ、それに従う方が良い。 出典:「大智度論−九九」「女人之体、幼則従父母、少則従夫、老則従子
・老いては益々壮なるべし
(おいてはますますさかんなるべし) 年老いても、衰えるどころか、若者を凌(しの)ぐほど意気盛んでなければならない。 類:●老当益壮 出典:「後漢書−馬援伝」「丈夫為志、窮当益堅、老当益壮
・老いて再び稚子になる(おいてふたたびちごになる) 耄碌(もうろく)して子供のように他愛なくなる。
・老いの一徹
(おいのいってつ) 老人の頑固さ。
・老いの木登り
(おいのきのぼり) 老人に似合わぬ無理をすることを、冷やかしたことば。また「無理なことをするな」の戒めの言葉。 類:●年寄りの冷水
・老いの繰り言
(おいのくりごと) 老人の愚痴。 用例:浄・
寿の門松−上「老のくりごとめに涙」 用例の出典:寿の門松(ねびきのかどまつ) 浄瑠璃。世話物。3段。近松門左衛門。享保3年(1718)大坂竹本座初演。俗謡に歌われた山崎与次兵衛と新町の太夫吾妻との恋に、難波屋与平の義侠心などをとり入れて脚色。山崎与次兵衛寿の門松。
・老いの僻目
(おいのひがめ) 老人は視力が衰えているので見誤りが多いということ。また、老人は僻(ひが)んだ目でものごとを見ることが多いということ。
・老いらくの恋
(おいらくのこい) 年を取ってからの恋愛。

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・横行闊歩(おうこうかっぽ) 《四熟》 大威張りで歩くこと。また、無遠慮に、我が物顔に振る舞うこと。 類:●横行覇道
・王侯将相寧ぞ種あらんや
(おうこうしょうしょういずくんぞしゅあらんや) 王侯、将軍・宰相になるのは家系や血統によるのではなく、才能、努力などによるものである。秦の陳勝(ちんしょう)が兵を起こしたときに用いた言葉。 出典:「史記−陳勝世家」「壮士不死即已、死即挙大名耳、王侯将相寧有種乎
・王侯に事えずその事を高尚にす
(おうこうにつかえずそのことをこうしょうにす) 王侯に仕官せず、世を避けるように隠居しながらも、志を高く清く保って節操を曲げない。 出典:「易経−蠱卦」「上九、不事王侯、高尚其事
・横行覇道
(おうこうはどう) 《四熟》 権勢を恃(たの)んで勝手な振る舞いをすること。力尽くで無理を通し、しきりに悪事を行なうこと。 類:●横行闊歩●横行跋扈●跳梁跋扈
・黄金時代
(おうごんじだい) 《四熟》 1.古代ギリシア人が人類の歴史を金、銀、銅、鉄の四期に分けたものの第一期。平和で、人は満ち足りた、安楽な生活を送るという理想的な時代と信じられた。 
★英golden ageの訳語<国語大辞典(小)> 2.国・民族・個人の生涯などで、最も栄えて華やかだった時期。 類:●最盛期●百花繚乱
・黄金をしてして土の価に同じからしむべし
(おうごんをしてつちのあたいにおなじからしむべし) もし自分が十年政治を行なえば、人民に倹約の徳を教え、黄金が土くれと同じほど安く不必要なものと思えるようにしてみせる。潔く飾らない清楚の徳を養って、金銭が重要でない社会を築き上げること。 出典:「十八史略−南北朝・斉」「毎曰、使我治天下十年、当使黄金同土価」 ★南朝、斉の太祖・蕭道成(しょうどうせい)が常々言ったとされる言葉。
・王佐の才
(おうさのさい) 王を補佐することのできる才能という意味で、やがては宰相たるべき優れた才能のこと。 出典:「漢書
・往生際(おうじょうぎわ) 1.死に際。死ぬ間際。また、そのときの様子。2.追い詰められてどうしようもなくなった状態。また、その時の態度。 例:「往生際が悪い」
・圧状ずくめ
(おうじょうずくめ)[=往生ずくめ] 人を威圧して強引に承諾させ無理矢理書かせた文書という意味から、脅して無理矢理に、何かをさせること。 類:●無理往生
・往生する(おうじょうする) 1.現世を去って他の仏の浄土に生まれること。特に、極楽浄土に往って蓮華の中に生まれ変わること。 用例:霊異記−上・二三「父母に孝養すれば、浄土に往生す」 2.死ぬ。3.すっかり諦(あきら)めて行動をやめる。 用例:滑・膝栗毛−三「かたりにあったとおもって往生して払ひやせう」 4.どうにもしようがなくなって、困る。 類:●閉口する 例:「外国人からの電話で往生した」 用例の出典:日本霊異記(にほんりょういき) 仏教説話集。3巻。僧、景戒著。弘仁14年(823)前後に成立。雄略朝から嵯峨朝に至る因果応報説話116篇を、ほぼ年代順に漢文体で記述。日本最古の説話集。正称は『日本国現報善悪霊異記』。単に『霊異記』とも。
・応接に暇あらず
(おうせつにいとまあらず) 応接に追われ通しで暇がないこと。転じて、ものごとが次から次へと立て続けに起こり、非常に忙しい様子。 出典:「世説新語−言語」
・負うた子に教えられて浅瀬を渡る
(おうたこにおしえられてあさせをわたる) 時には自分より未熟な者から教えられることもある。 類:●三つ子に習って浅瀬を渡る
・負うた子より抱いた子
(おうたこよりだいたこ) 人情の常として、離れている者よりも身近の者を優先する。 類:●負う子より抱く子
・会うた時に笠脱げ
(おうたときにかさぬげ) 知人に出会ったらすぐ笠を脱いで挨拶せよという意味から転じて、良い機会は逃がさず利用せよということ。 
★「あう」は「おう」と発音<国語大辞典(小)>
・王道楽土
(おうどうらくど) 《四熟》 為政者が公平で思い遣りのある政治を行なう、平和で楽しい国土。 類:●国土成就 ★「王道楽土」は、1932年、満州国建国の際の理念。アジア的理想国家(楽土)を、西洋の統治(覇道)ではなく東洋の統治(王道)で造るという意味が込められている<ウィキペディア
・椀飯振舞い
(おうばんぶるまい) 1.江戸時代、正月に民家で親類縁者を招いて催した宴。平安時代には、公卿たちが殿上(てんじょう)に集まったときの持て成しを指した。 類:●大饗応●盛饗 2.御馳走や祝儀などを、気前良く施(ほどこ)すこと。盛大な持て成し。 類:●
大盤振舞い ★のちに誤って「大盤(おおばん)振る舞い」と書かれることが多い<大辞林(三)>
・応病与薬
(おうびょうよやく) 《四熟》 1.病気の種類に応じて最も適した薬を与えること。 類:●対症下薬 2.転じて、人の性質や素質、理解力などに応じて適切な指導をすること。また、状況に応じて適切な措置を講じること。
・近江泥棒に伊勢乞食
(おうみどろぼうにいせこじき) 近江商人はがめつく、伊勢商人はけちだということ。抜け目のない近江商人と倹約家の伊勢商人とを、やっかみ半分に罵(ののし)っていう言葉。 ★江州人の抜け目のなさ、伊勢人の節倹が、江戸の商権を制圧して行くのに対する江戸人の反感が生んだ語。
・鸚鵡返し
(おうむがえし) 人の言った言葉や、しぐさを、そっくり真似して返すこと。
・鸚鵡能く言えども飛鳥を離れず
(おうむよくいえどもひちょうをはなれず) 鸚鵡は人の言葉を真似られるが所詮は鳥でしかない。転じて、口先ばかり達者で、実際の行動が伴わない者のこと。 出典:「礼記−曲礼・上」「鸚鵡能言、不離飛鳥、猩猩能言、不離禽獣」
・御裏山吹日陰の紅葉(おうらやまぶきひかげのもみじ) 地口の一つ。 羨(うらや)ましい。「お羨ましい」と人の身の上を羨んで、自分を日陰の紅葉に喩えて言ったもの。
・往を彰わして来を察す
(おうをあらわしてらいをさっす) 過去の事柄を明らかにし、それを元として将来のことを推察する。それこそが「易」の教えである。 類:●温故知新 出典:「易経−繋辞・下」「夫易、彰往而察来
・往を章らかにし来を考う(おうをあきらかにしらいをかんがう) 過去のことを良く検討して、将来のことを考えよということ。 出典:「文選−杜預・春秋左氏伝序」「所以章往考来、情見於辞」

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・大味
(おおあじ) 1.食物の味が単純で微妙な風味に欠けること。味が淡白なこと。 例:「大きい魚は一般的に大味だ」 2.転じて、ものごとが、大まかで趣(おもむき)に乏(とぼ)しい様子。 例:「大味な作品になってしまった」 3.相場で、値に幅があって、面白みがあること。
・大犬は子犬を責め、子犬は糞を責める
(おおいぬはこいぬをせめ、こいぬはくそをせめる) 立場の弱い者は、自分より更に弱い者をを苛(いじ)めるものである。弱い者苛めは世の常であるということ。
・大男総身に知恵が回り兼ね
(おおおとこそうみにちえがまわりかね) 身体ばかり大きくて愚かな者を嘲(あざけ)る言葉。 類:●独活の大木●A great head and a little wit.(大頭の脳足りん) ★「小男の総身の知恵も知れたもの」という言葉もあるという。 ★江戸期の川柳か。
・大風吹けば古家の祟り
(おおかぜふけばふるやのたたり) 弱点の多い者は、何もない時は良いが、何かが起きたときに襤褸(ぼろ)が出る。
・狼に衣
(おおかみにころも) 凶悪無慈悲な人間が、上辺だけは優しく善人らしく装(よそお)うこと。 類:●鬼に衣
・狼者
(おおかみもの) 1.骨惜しみする者や横着(おうちゃく)な者を罵(ののし)っていう言葉。2.外面は優しく内心は邪悪な者。
・大きい薬缶は沸きが遅い
(おおきいやかんはわきがおそい) 大きい薬缶は、水がたくさん入るのでなかなか沸(わ)かない。器(うつわ)の大きい人物は、普通の人より大成するまでに時間が掛かるということの喩え。 類:●大器晩成
・大きく出る
(おおきくでる) 大袈裟なことを言う。また、偉そうにものを言う。 例:「大きく出たね」
・大きなお世話
(おおきなおせわ)[=大きに〜] 必要以上のおせっかいであるということ。要らぬおせっかい。
・大木の下に小木育たず
(おおきのしたにおぎそだたず) 権力の強い者の下にいると、大物になれなれないということの喩え。 類:●大樹の下に美草なし 反:■大木の下に小木育つ
・大木の下に小木育つ
(おおきのしたにおぎそだつ) 弱い者は強い者に依存して生きていくものだということ。権力を持つ者の周りには、その力をあてにして多くの者が自然に集まるということ。 類:●寄らば大樹の陰 反:■大木の下に小木育たず
・大木の下で笠を脱げ
(おおきのもとでかさをぬげ) 雨宿りをするにも日射しを避けるにも、同じことなら大きな樹の下が安心である。力ある者に従うのが無難だということ。 類:●寄らば大樹の陰
・大木は転べども地に付かず
(おおきはころべどもちにつかず) 大木は倒れても、枝葉が茂っているため幹は地に塗(まみ)れない。優れた人は零落(おちこぼ)れてもどこかに品位を保っているものだということ。
・大口を叩く
(おおくちをたたく・おおぐちを〜) 大袈裟(おおげさ)なことを言う。偉そうに言う。 類:●大言壮語する骨箱を叩く頤(おとがい)を叩く御大層をまける 例:「大口を叩く者ほど当てにならない」
・大袈裟
(おおげさ) 1.大きな袈裟(僧の法衣)。2.一方の肩先から反対側の脇の下に、袈裟掛けに斬り下すこと。3.ものごとを実際より大変であるように言ったりしたりする。また、仕掛けなどが必要以上に大きいこと。 類:●大仰(おおぎょう) 例:「話が大袈裟だ」「大袈裟に準備する」
・多ければ則ち惑う
(おおければすなわちまどう) 学問をして、知識が多くなればなるほど、判断や思想の迷いも多くなるということ。 類:●大道は多岐を以て羊を亡い、学者は多方を以て生を喪う 出典:「老子−二十二」「少則得、多則惑。是以聖人、抱一為天下式」
・大雑把
(おおざっぱ) 1.細かいことに拘(こだ)らない様子。こせこせしない様子。また、雑である様子。 類:●おおまか 用例:雑俳・俳諧「江戸っ子は何につけても大ざっぱ」 2.細部を捨て、要点を捉(とら)えていること。概括的であること。また、大掴(づか)みであること。 類:●おおまか 例:「大雑把に見積もると100万ほどになる」
・大時代
(おおじだい) 「大時代狂言」または「大時代物」の略から転じて、酷(ひど)く古びた、時代遅れのものごと。極めて古風なこと。 類:●古色蒼然
・大芝居
(おおしばい) 事実とは違うことを、堂々と、または、大じかけでする。 例:「大芝居を打つ」
・大詰め
(おおづめ) 1.江戸の歌舞伎で、一番目狂言(時代物)の最後の幕のこと。転じて、演劇、戯曲の最終幕のこと。 類:●大切り●大団円 
★江戸の歌舞伎では、一番目狂言(時代物)の最後の幕を「大詰」といい、二番目狂言(世話物)の最終の幕を「大切(おおぎり)」といった<大辞林(三)> 2.ものごとの終わりの段階。 類:●終局 例:「プロジェクトが大詰めを迎える」
・大っぴら
(おおっぴら)・大びら 「大っぴら」は、「大びら」の促音添加。 1.傍目や人聞きを気にしない様子。遠慮がない様子。ものごとを公然とすること。 2.意図的に、人目に触れるようにすること。あからさまになること。 例:「秘密を大っぴらにする」 
★「大開き」の意から<国語大辞典(小)>
・大手を振って歩く
(おおでをふってあるく) 威張って堂々と歩く。辺りを憚らない態度をする。
・大手を振る
(おおでをふる) 1.歩くときに両手を大きく振る。2.他人に遠慮せずに堂々と行動する。 例:「これで大手を振って故郷に帰れる」 3.当然のように罷(まか)り通る。誰にも憚(はばか)らずに行なう。 類:●横行する 例:「官僚の世界では賄賂が大手を振って通用する」
・大取りより小取り
(おおどりよりことり) 一度に大きな収入を得ようとすると危険を伴うばかりでなく、却(かえ)って損をすることさえある。一擢千金を狙うより、少しずつ計画的に利益を増やしていく方が賢いということ。 類:●大掴みより小掴み●小利を積んで大利成る●Light gains make heavy purses.

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・大鍋の底は撫でても三杯
(おおなべのそこはなでてもさんばい) 大鍋の底に残った汁物は、もう終わりと思っても三杯分くらいは残っているものである。規模が大きいと何もかもが大きいということの喩え。 類:●古川に水絶えず
・大盤振舞い
(おおばんぶるまい) 1.江戸時代、正月に民家で親類縁者を招いて催した宴。 類:●大饗応●盛饗 2.御馳走や祝儀などを、気前良く施(ほどこ)すこと。盛大な持て成し。 類:●
椀飯振舞い ★「おうばんぶるまい(椀飯振舞)」から転じて「大盤」などの字を当てるようになったもの<国語大辞典(小)>
・大船に乗る
(おおぶねにのる) 信頼できるものに任せ切って安心する。危険な状況がなくなって安心できるようになる。 用例:浄・
平仮名盛衰記−三「そこでおらは一たすかり大船に乗た心」 用例の出典:平仮名盛衰記(ひらがなせいすいき) 浄瑠璃。時代物。5段。文耕堂・三好松洛・浅田可啓・竹田小出雲・千前軒合作。元文4年(1739)大坂竹本座初演。「源平盛衰記」から取材し、木曾義仲の討死から一ノ谷の合戦までを背景に、梶原源太景季と腰元千鳥との恋を描く「源太勘当」や、義仲の遺臣樋口次郎兼光の忠節を描く「逆櫓」などを中心に脚色。
・大船も小穴から沈む
(おおぶねもこあなからしずむ) 大事も初めは小事から起こるので、些細なことも忽(ゆるが)せにしてはならない。 類:●小事を軽んずるなかれ●千里の堤も蟻の穴から小事は大事
・大風呂敷を広げる
(おおぶろしきをひろげる) 現実の状況に釣り合わないような誇大なことを言ったり、誇張した計画をしたりする。 類:●大言壮語する●大口を叩く骨箱を叩く頤(おとがい)を叩く御大層をまける
・大見得を切る
(おおみえをきる) 役者が舞台で大きな見得(みえ)を切るということから、大袈裟なしぐさや言葉によって自信のほどを示し、相手を圧倒する。
・大向こうを唸らせる
(おおむこうをうならせる) 役者などが、劇場の大向こうにいる観客に感嘆の声を出させる。また、大衆の賞賛を博(はく)する。
・大目玉を食う
(おおめだまをくう)[=頂戴(ちょうだい)する] 酷く叱られる。 例:「父親から大目玉を食う」 ★目上の人から睨(にら)み付けられることから。
・大目に見る
(おおめにみる) 寛大に対処すること。大雑把に見ること。 用例:浄・心中刃は氷の朔日−上「身ぬけのならぬわけ有と、大目にみて下されて」
・大雪に飢渇なし
(おおゆきにきかつなし・けかちなし) 大雪が降った年は、水や食べ物に困ることはない。雪が多く降るのは豊年の前兆であるということ。 類:●雪は豊年の瑞●雪は五殻の精
・大童
(おおわらわ) 1.元服(げんぷく)の年齢を過ぎても髪を束ねず、幼童のようにしている姿。2.髪の結びが解(と)けて、乱れて垂れること。また、物がそのように乱れた様子。 類:●乱髪 用例:平治−中「冑も落ちて大わらはになり給ふ」 3.髪を振り乱して一所懸命に奮戦する様子。夢中になって事をすること。 例:「開店準備で大童だ」

−−−−−−−おか(#oka)−−−−−−−
・犯さぬ顔
(おかさぬかお) さも悪事をしなかったかのような、平然とした顔付き。 用例:
史記抄−一六「ちっともをかさぬかをて」 類:●素(そ)知らぬ顔 用例の出典:史記抄(しきしょう) 室町中期の、「史記」についての講義録。10巻に首巻を付す。桃源瑞仙著。文明9年(1477)成立。講義調の用語で記されており、当時の言語生活を知る資料。
・おかちめんこ 
俗語。顔立ちが整っていない不器量な女性を指す俗語。 類:●醜女(しこめ)●ぶす ★餅を指す女房詞「おかちん」と関係ある語か。「めんこ」の「こ」は、親愛の情を示す接尾語と考えられる。
・お門が違う
(おかどがちがう) 見当外れである。また、専門外である。 類:●
お門違い
・お門違い(おかどちがい) 1.間違った家や人、方向に行くこと。2.ものごとが間違った方向を目指すこと。 類:●見当違い 用例:雑俳・柳多留−二八「お門違さとそろそろ出来かかり」
・岡評議
(おかひょうぎ) 「岡」は局外のこと。その事に関係のない者がする議論。当事者以外の者の無用の論議。 類:●傍(そば)評議
・お株を奪う
(おかぶをうばう) ある人が得意とすることを、他の者が取って代わってする。 ★「お株」は、その人の得意技や良くやる癖のこと。 ★「株」は、近世に
、お上から世襲や継続を許された特権や地位または家業などを意味した。「株を奪う」ということは、馴れた肩書きや継いで来た職業を取ってしまうということ。これが一般化して、その人の得意なことを他の者が易々とやってしまうことを指すようになった。
・陸へ上がった河童
(おかへあがったかっぱ) 場所、環境が変わって、能力のある者がまったく無力になること。 類:●陸へ上がった船頭●陸(くが)に上がれる魚(いお)●猿が木から落ちたよう
・お構いなし
(おかまいなし) 1.他人の気持ちや、周囲の状況に構わないこと。関心がないこと。また、そういう性格の人。 例:「迷惑顔などお構いなし」 2.江戸時代の裁きで、無罪になること。
・お釜を起こす(おかまをおこす) 竈(かまど)を築くという意味から、身代を起こすこと。また、財産を作ること。 類:●竈(かまど)を起こす
・拝み倒す
(おがみたおす) 神仏を拝むように、何度も何度も手を合わせて嘆願し、最後には頼みごとを聞き入れさせる。相手を根負けさせて、渋々にでも承知させる。 例:「義兄を拝み倒して金を借りた」
・阿亀
(おかめ) 1.お多福の仮面。下膨(しもぶく)れの丸顔で、鼻が低く頬(ほお)の高い女の仮面。お多福面。 ★甕(かめ)に似ているからという。「阿亀」は、当て字。 ★「ひょっとこ」と対(つい)で用いられたりする。 2.お多福面に似た顔の女。多く、醜女(しこめ)を嘲(あざけ)って言う。 類:●お多福おかちめんこ●ぶす 用例:雑俳・柳多留−一四「およしをかたづけお亀にむこをとり」 3.伊勢・尾張地方で、宿場女郎・飯盛り女のこと。4.おかめ蕎麦(そば)、おかめ饂飩(うどん))の略。
傍目八目
(おかめはちもく)
・お冠
(おかんむり) 「冠を曲げる」から出た言葉。機嫌が悪いこと。怒っている様子。 類:●冠を曲げる 例:「ひどくお冠だ」

−−−−−−−おき(#oki)−−−−−−−
・起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半
(おきてはんじょうねていちじょう、てんかとってもにごうはん) 人はどんなに偉かろうとも、起きているとき半畳寝そべっても精々一畳分の存在でしかなく、仮令(たとえ)天下人になったとしても、一食に食べられる飯は二合半が限度といったところである。齷齪(あくせく)と富貴ばかりを追い求めるものではないということ。 類:●千畳敷に寝ても畳一枚
・沖な物当て
(おきなものあて) 海の沖にいる獲物(えもの)を当てにすること。まだ手に入れていないものを当てにすることの喩え。 類:●沖のハマチ捕らぬ狸の皮算用
・お気に召す
(おきにめす) 「気に入る」の尊敬語。 例:「お気に召しませんか?」
・お気の毒(おきのどく) 1.他人の身の上や状況などが可哀想なのを同情する気持ちを表わす語。現代では、多く「様」を伴い、冷やかしの気持ちを込めて言う。 類:●ご愁傷様 例:「3軒も梯子して二日酔いですって? お気の毒様」 2.他人に迷惑や苦労を掛けたり、要望を断わったりして、済まないという気持ちを表わす言葉。 類:●お生憎様 用例:雑俳・柳多留−七〇「御気の毒などと座敷をおったてる」 例:「お気の毒ですがお引取りください」
・沖のd
(おきのはまち) 当てにならないことの喩え。 類:●沖な物当て捕らぬ狸の皮算用 ★鰤(ぶり)は、ハマチと呼ばれる間は沖を回遊し、中々獲(と)れないこことから。
・沖にも付かず磯にも離る
(おきにもつかずいそにもはなる) 頼りにする人がないことの喩え。また、どっちつかずの状態でいること。
・御決まり
(おきまり) ある情況では、いつもそうなると決まっていること。また、いつもそうなるから、うんざりすること。 類:●お定まり●定例の 例:「門限を過ぎるとお決まりのお説教が始まる」
・置き土産
(おきみやげ) 1.立ち去るときや旅立つときに、その場に残す贈り物。2.死んだ人や前任者が残した業績、または、負債。 例:「前総理の置き土産」
・御侠(おきゃん) 若い女が活発過ぎて軽はずみなこと。女らしさに欠け、慎(つつし)みがないこと。また、そのような娘。 類:●お転婆蓮っ葉 ★「きゃん」は「侠」の唐宋音<国語大辞典(小)> ★明治以降にできた言葉。 参考:(きゃん) 勇み肌で粋なこと。気負っていて粋な様子。また、そのような人。競(きお)い肌。 用例:談・根無草−前「御弟素戔嗚尊、御性質甚だきゃんにてましませば」 ★主に、男に対して言った。
・沖を泳ぐ
(おきをおよぐ)[=越える・越す] 遊里で、太夫や天神を揚げて豪遊する。 類:●沖を漕ぐ
・沖を漕ぐ
(おきをこぐ) 1.技芸などが、非常に優れた境地に達する。他より進んだ段階にある。 用例:評判・難波のは伊勢の白粉−三「自躰新艘の時から沖を漕いだが」 2.遊里で、太夫や天神を揚げて豪遊する。 用例:浮・好色盛衰記−四「沖をこひだる大さはぎ」 3.男女が深い仲になる。 用例:伎・お染久松色読販−大切「沖漕いだ二人りが跡に」 用例の出典:難波のは伊勢の白粉(なにわのかおはいせの??) 歌舞伎。井原西鶴。延宝9年(1681)。・・・調査中。
・沖を深めて
(おきをふかめて) 心の奥底から。 用例:万葉−四「沖を深めて吾が念へる」

−−−−−−−おく(#oku)−−−−−−−
・屋烏の愛(おくうのあい) 愛するあまり、その愛する人の家の屋根に留(と)まった烏(からす)までも愛すること。人を愛すると、その人に関わる全てのものが愛しくなるということの喩え。また、愛情がとても深いこと。 類:●愛は屋上の鳥にも及ぶ●木が可愛けりゃ枝まで可愛い痘痕も笑窪惚れた欲目 反:■坊主憎けりゃ袈裟まで憎い 出典:「説苑−貴徳」「其人者、兼屋上之烏」、「尚書大伝−牧誓・大戦」「人者兼其屋上之烏」 太公望(呂尚)の言葉。
・屋下屋を架す
(おくかおくをかす) 屋根の下にもう一つ屋根を作る。 1.無用な仕事のこと。2.真似ばかりして、新しい発明がないこと。 出典:「世説新語−文学」「屋下架屋耳」  →屋下に屋を架す
・屋上屋を架す
(おくじょうおくをかす) 屋根の上にもう一つ屋根を作る。重ねて無益なことをすること。 類:●屋下に屋を架す川に水を運ぶ
・奥の手
(おくのて) 1.左手を尊重していう言葉。大切な手。2.技芸などの秘訣。転じて、取って置きの手段。 
★「おく」は、左のことで、左を尊んだことによる<国語大辞典(小)>
・奥歯に衣着せる
(おくばにきぬきせる) ものごとをはっきり言わず、思わせ振りに言う。 類:●奥歯に物が挟まる●奥歯に剣(つるぎ) 反:■歯に衣着せぬ
奥歯に物が挟まる(おくばにものがはさまる)
[口+愛]に出るほど(おくびにでるほど) 十分過ぎるくらいの状態であること。嫌になるくらい。 ★「[口+愛]」は、げっぷ、もしくは欠伸(あくび)のこと。
[口+愛]にも出さない(おくびにもださない) 心に秘めて、口に出して言わず、それらしい様子すらも見せない。 例:「苦しみ(反感)をおくびにも出さない」 類:●[口+愛]にも立てず●[口+愛]にも見せない●素振りにも見せない
・臆病風に吹かれる
(おくびょうかぜにふかれる) 臆病な心が起こってくる。 類:●臆病風に誘われる●臆病風を起こす●臆病風を引く●怖じ気付く
・臆面もない
(おくめんもない) 恥ずかしがったり遠慮したりする様子がない。図々しい様子。 例:「臆面もなく嘘をつく」
・奥山の杉の共擦り
(おくやまのすぎのともずり) 杉の枝と枝とが擦れ合って自然発火して山火事を出す。 1.自業自得であること。 類:●檜山の火は檜より出て檜を焼く 2.贔屓し過ぎて、却(かえ)ってその人の迷惑や不利になること。 類:●贔屓の引き倒し
・奥床しい
(おくゆかしい) 1.心が惹かれて、見たい、聞きたい、知りたいと思う。 用例:源氏−橋姫「おぼつかなく思しわたることの筋を聞ゆれば、いとおくゆかしけれど」 2.深い心遣いが見えて、なんとなく慕わしい。上品で慎(つつし)み深く、心が惹き付けられる。また、深い思慮があるように見える。 例:「奥床しい人柄」 用例:源氏−末摘花「ざれくつがへる今やうのよしばみよりは、こよなうおくゆかしうとおぼさるるに」 
★「ゆかし」は「行かし」で、心が対象に向かって行きたくなるようすをいう<古語辞典(学研)>
・奥行きがない
(おくゆきがない) 思慮が浅い。 類:●浅はか
・お蔵入り
(おくらいり) 1.品物が使われずに蔵の中に入っていること。2.上演することが内定していた見世物などが、上演取り止(や)めになること。 ★芝居(歌舞伎)や映画業界の言葉。 3.完成した映画やコマーシャルフィルムが、公開を中止すること。4.一般に、計画が取り止めになること。
・お蔵にする
(おくらにする) 1.上演することが内定していた見世物などの上演を取り止(や)めにする。2.転じて、何か計画していた事柄を止めにする。 ★「くら」は、「千秋楽」の「らく(楽)」を逆にしたものともいう
<国語大辞典(小)>
・お蔵に火が付く
(おくらにひがつく) 事態が差し迫ってくるたとえ。 類:●尻に火が付く
・送り狼
(おくりおおかみ) 1.山中などで、道行く人の後に付いてくる狼。 ★群狼から旅人を守ってくれるという話と、転ばずに歩けば必ずしも害を加えないが、転べば食いつくという話とがある<国語大辞典(小)> ★自分の縄張りを守る狼の習性によるという。 2.転じて、人の後から付いてきて、害を加えようとする人間。特に、親切を装って若い女性を送っていき、機会があれば乱暴を働こうとする男。
・遅れ馳せながら
(おくればせながら)・後れ馳せながら 時機を逸してしまいましたが。自分の言動が、時宜に適(かな)わなかったことを恐縮して言う。 例:「遅れ馳せながらお礼を申し上げます」 ★「遅れ馳せ」は、戦(いくさ)に遅れて参じること。人より遅れてその場に着くこと。
・後れを取る
(おくれをとる) 1.他におとる。負ける。失敗する。 用例:
浅井三代記−一〇「武者のつかひやう御存なきゆへにおくれを取り」 2.恐れて気力がなくなる。気おくれする。 用例の出典:浅井三代記(あさいさんだいき) 近江小谷城主浅井亮政・久政・長政3代にわたる興亡を記した軍記物語。著者は其阿雄山、1671年(寛文11年)頃の成立と推定される<乾坤一擲
・屋漏に愧じず(おくろうにはじず) 人が見ていない所でも恥ずかしい行ないをしないこと。 類:●君子は独りを慎む暗室を欺かず 出典:「詩経−大雅・抑」「相在爾室、尚不愧于屋漏」 ★「屋漏」は、家の西北の隅のことで、家の神がおわす所とされた。

−−−−−−−おけ(#oke)−−−−−−−
・螻蛄になる(おけらになる) 博徒(ばくと)や掏摸(すり)仲間の隠語。 1.賭け事に負ける。2.所持金がまったく無くなる。 例:「旅先で財布を掏られておけらになった」 ★昆虫の螻蛄(けら)を前から見ると万歳をしているように見えるため、一文無しでお手上げ状態になった姿に見立て「おけらになる」とする説が有力とされる。

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・お声掛かり
(おこえがかり) 身分や地位の高い人から、特別な命令や処遇を受けること。また、それを受けた人。 例:「社長のお声掛り」
・痴がましい
(おこがましい)・烏滸がましい・尾籠がましい 1.いかにも馬鹿馬鹿しくて、笑いを誘う。馬鹿げている。みっとも無い。いい物笑いになりそうだ。 類:●馬鹿馬鹿しいみっともない 用例:落窪−一「形うちふくれて、いとをこがましと」 用例:徒然草−234「ありのままに言はんはをこがましとにや」 2.差し出がましい。出過ぎている。生意気(なまいき)だ。思い上がっている。癪(しゃく)に障(さわ)る  類:●用例:浄・神霊矢口渡‐一「佞人共の計ひよな。ハアおこがましや片腹いたや」 用例:伎・
青砥稿花紅彩画−三幕「天に替って窮民を救ふといふもおこがましいが」 ★『青砥稿花紅彩画』日本駄右衛門の「問われて名乗るもおこがましいが」で始まる台詞は有名。 ★「烏滸」「尾籠」はヲコ(痴)にあてた表音表記<国語大辞典(小)> 参考:烏滸の芸(おこのげい) 猿楽芸の趣向の一つ。滑稽な物真似演芸。これを芸術化したものが狂言のおかしみだと言われる。中央アジアの烏許水(シル河)流域から伝来した芸に由来する。 用例の出典:青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ) 歌舞伎脚本。世話物。5幕。河竹黙阿弥。文久2年(1862)江戸市村座初演。日本駄右衛門を頭とする弁天小僧、忠信利平、赤星重三、南郷力丸の五盗賊の物語。通称「白浪五人男」。
・行ない澄ます
(おこないすます) 1.仏道の戒めを守り、心を清くして修行に励む。戒行に専心して心を澄ます。 用例:
承応版狭衣−三下「行ひすまし給へるけはひ、いみじうあはれなり」 2.神妙らしく振る舞う。殊勝らしくする。 類:●取り澄ます 例:「その当座は行ないすましている」 用例の出典:狭衣物語(さごろもものがたり)物語。4巻。作者については、源頼国の娘の寉子内親王宣旨(ばいしないしんのうせんじ)説が定説で、大弐三位説は否定されている。延久・承保ころ、院政以前の成立。狭衣大将の、いとこの源氏宮とのとげられぬ恋を中心に、女二宮や飛鳥井の姫君との悲恋のさまを述べる。「源氏物語」の影響が濃い。狭衣。
・奢る者は心嘗に貧し(おごるものはこころつねにまずし) 贅沢を好む者は、常に心に不満がある。 出典:「
譚子化書−倹化」 出典:譚子化書(たんしかしょ) 道家の書。譚景昇撰。・・・調査中。
・驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず) 平家物語」の冒頭の「驕れる人も久しからず」から出来た言葉。自分の地位などを頼みとして勝手な振る舞いをするものは、遠からず衰え滅ぶということ。
驕る者久しからず
(おごるものひさしからず)

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