ローマ風景写真(Roma)

ヨーロッパ写真集

 「すべての道はローマに通じる」長く欧州の中心であったローマ、そこには実にいろんなものがある。何から書き始めていいのか見当がつかないが、こういう場合は駅から書き始めることにしよう。欧州の旅では駅からいろんなことが始まる。
 ローマに入る長距離列車はテルミニ駅に入る。これはローマの中心駅なのだが、その周辺の雰囲気は少し恐いものがある。僕が列車から降りてホームを歩いていると、早速自分のことを「インフォメーション」と名乗る一見人の良さそうなおじさんが声をかけてきた。実はこれはホテルを紹介するといって、不当に高いホテルに連れていく客引きだととあるガイドブックに書いてあるおじさんそのものだった。「ノー」と言うと、おじさんは簡単に去って行って、次の人を探している。

 真昼というのにプラットホームの端の壁に全く力無くぐったりともたれかかって、地べたに座っている人がる。彼はアルコールか麻薬中毒者と思われる。日本ならテレビで見ることしかない自動小銃を持って歩いている警察官がいる(何でそんなものが必要なのか?)。地下鉄の通路にはジプシーのスリかもしれない子供たち。彼らの古典的手口は雑誌や新聞を広げて持ってきて、あたかもそれを買ってくれというしぐさをする。実はそれはおとりで、注意をそちらに向けてその下でポケットやウエストポーチから財布を抜き取るのだ。また、2人以上でやってきてしつこく物乞いをする振りをして、こっちの注意を分散させる。案の定スリは僕のところにもやってきましたが、被害無かった。このように手口を知り気を付けていれば大丈夫だが、用心しなければならない。シートの上にバッグやサングラスを並べて売っている眼光鋭い黒人青年たち、目もうつろな物乞いの老婆、ベンチで酒盛りをして通行人を無遠慮に眺めている有色の浮浪者風の男たち、汚い毛布にくるまって死んだように寝ている人たち、もういろいろだ。

 僕はもとよりこの駅周辺に宿を取る気はなく、比較的治安がいいと思われたホテルやレストランの多い街の方のホテルを取った。しかし、そこに待っていたのは暴力バーへの勧誘だった。最初の晩に要領がわからずぶらぶらレストランを探していると、一晩の内に3度も観光客のふりをする別々のおじさん声を掛けられた。彼らは、例えば道を聞くことから始めて、「俺はカナダからバカンスで来ているんだ。トーキョーにも行ったことがある。連中は英語が話せないから道も聞けないよ」などと英語で親しげに声をかけてくる。そして、「一緒にコーヒーでも飲みに行こう」と誘う。それについて行ったら、フレンドリーにコーヒーを飲んだ後、暴力バーに連れて行かれるという、これまた古典的手口だろう。さすがに恐くなってきて、次の日からは昼間の内にレストランに目星をつけておいて、開店の7時頃になったら行って、ささっとホテルに戻ることにした。


ローマ風景写真(2)へ


サンピエトロ寺院
サンピエトロ寺院

ローマ風景写真
サンピエトロ寺院の中

ローマのコロッセオ
ローマ


ヨーロッパ風景写真画像