洋ラン学園
21世紀の洋ランの育て方と咲かせ方
これまでの方法でうまくいかない人に
開花株を買って1年後に咲かせる
どの種類も同じ世話
苗と衣食住の4原則
温室・ミズゴケ・バーク・ラン鉢・殺虫剤を使わない

まえがき
2018年版(5/3-)
このホームページでは表題のような目的で易しくて新しい科学的な方法を提案しています。
今年はその要点を最近全日本蘭協会で行った講習の内容を中心にまとめていきたいと思います。
また、種類によっては、生長の仕方や花の咲き方などの情報がネット上でほとんど見つからないものがあるので、基本的な情報の提供に努めます。
2019年版
最大の目標である「枯らさずに1年後に咲かせる」について昨年版では実例を沢山載せました。
幸い今年1月のサンシャインらん展での講習では実例と実演で皆さんに熱心に聞いていただき、質問も多数ありました。
今年はその補足や「2年目も咲かせるには」を実例と共に紹介したいと思います。
また次の段階として「危険な植え替えや株分けをせず、大株作りで楽に咲かせる」もとりあげます(2019/01/12-)
サンシャインシティ世界のラン展(全日本蘭協会)にて講習会(学園通算第21回)「これまでの方法でうまくいかない人に」 初めての洋ラン-枯らさずに1年後に咲かせる方法 2019年1月12日

あらまし

洋ラン学園の苗と衣食住の4原則

(洋ラン学園の校訓、2019/01/26-)

洋ラン学園では「これまでの方法でうまく行かない人」向けの「温室を使わず易しい育て方・咲かせ方」のポイントを「苗と衣食住の4原則」で説明しています。
洋ラン学園の「枯れない植え方」(衣)
浅広底穴鉢に鹿沼土で植えた洋ラン
四原則の「衣」
洋ランが枯れるのは大抵根腐れによります。
温度の高い季節には根腐れの心配はありません。
ミズゴケやバーク植えは冬に乾かず根腐れしやすく、夏は水をはじいて水切れします。また2-3年で腐るので植え替えが必要になります。
鹿沼土は適湿を保ち腐らず植え替えが不要です。
慣れないうちは植え替えずに一回り広い鉢に移して隙間に鹿沼土を入れる「重ね着鉢増し」が安全で易しいです。
コチョウランとバンダ以外は鹿沼土植えで元気です。どの種類も同じやり方なので簡単です。2018/12/20
 
シンビジウム鉢増し、オンシジウム(左)とエピデンドラム(右)植え替え
  
デンドロビウム植え替え、セロジネ、パフィオ冬に開花株を入手し春に浅広底穴鉢に鹿沼土一粒分重ね着鉢増し。

洋ラン学園の「咲かせる水やり」(四原則の食)

洋ランが咲かない最大の理由は「水切れによる新芽の生育不良」です。
殆どの洋ランは花が咲いた後に脇から新芽が出て1年かけて親と同じ大きさに育って花芽を出します。
慣れないうちは腐るのが心配で水やりが不足します。すると新芽が育たず花が付きません。
原生地では、雨季に生長します。日本では夏が雨季で生長期です。
普通の種類は梅雨の時期から秋の初めまで雨ざらしにして水やりも多くします。
夏を挟む高温期には殆ど根腐れはありません。
苗と衣食住の四原則の「食」2018/12/22

洋ラン学園の温室代わりの置き場所(4原則の住)

洋ランの原産地は亜熱帯か熱帯です。
日本の気温は夏を除いて洋ランには寒いのです。
北回帰線上で熱帯の端にある沖縄では冬でも屋外でコチョウランやデンファレが咲いています。
熱帯産の植物は10℃(沖縄は年間を通してほぼ10℃以上)を下回ると傷みます。
一番強いシンビジウムは零下5℃でも雪除け霜除けしていれば凍死しません。
夏以外は保温・加温すると安全で良く生長し咲きます。2018/12/22

洋ラン学園の「苗半作」(4原則の苗)
大半の洋ランは開花親株から出た新しい脇芽に花が付きます。
親株が十分大きくないと、温室を使わず経験も不十分な育て方では新芽が大きくなりません。
また種類によって大きさや芽吹きの良さや生長の旺盛さが違います。
果菜作りと同じで大きくて有望な苗を選ぶことは必須です。2018/12/22

洋ラン学園の講習会
全日本蘭協会のラン展で長年講習をさせていただいています。
サンシャインシティ世界のラン展(全日本蘭協会)にて講習会「これまでの方法でうまくいかない人に」 初めての洋ラン-枯らさずに1年後に咲かせる方法 2019年1月12日


洋ラン学園の目標−開花株を入手して1年後に咲かせる
洋ランの開花株を買ったら来年も咲かせたいですね。
洋ラン学園では誰もが色々な種類を1年後に咲かせることを目指しています。
例、入手と花芽の時、詳細はリンク先(2018/11/11)

表 洋ラン学園で育てて咲かせる種類、赤は易しくて咲きやすい、桃はそれに近い、緑は注意が必要、茶は(一部)耐寒性無し、青は対象外、下線はリンク先
ク゛ルーフ゜仮称
属(学問的なものではありません)
五大属基本種1シンビジウム*、2デンドロビウム2+下垂種、3カトレヤ、3+ミニカトレア、3カトレヤ原種、4コチョウラン(4+ミニ)、5パフィオペディルム5+フラグミペディウム
新五属普及種6オンシジウム(+近縁属・属間交配種6+ミニ、6+ミルトニア・スペクタビリス、7エピデンドラム、8ジゴペタラム、9セロジネ、10ミニバンダ
続五属花物 11デンファレ(11+フォーミテ゛ィフ゛ル)、12キンギアナム*(12+大明石斛タイミンセッコク*)13バンダ**、14グラマトフィラム、15デンドロキラム
16マキシラリア17キシロビウム
東洋蘭和蘭
石斛(長生蘭)、二風蘭(富貴蘭)(二+名護蘭)、三春蘭*中国春蘭・金稜辺、四エビネ*、五報歳蘭*(五+駿河蘭*)
山野草対象外aミルトニア、bリカステ、cオドントグロッサム、dソフロニティス、eマスデバリア

このHPでは実例を詳しく紹介しているので、大丈夫と思う事から自己責任で取り入れてください
これまでの、趣味家でない殆どの人のランが枯れてしまう方法よりは、消費者にとって安全・簡単・確実と思います



目次
2018年版まえがき、2018年版、2019年版
あらまし
はじめに 洋ラン学園の願い、洋ラン栽培の三大問題、洋ランの特徴 苗と衣食住の4原則、苗選びと衣食住の世話
洋ラン学園の目標や方法 目標:開花株を入手して1年後に咲かせる
初めての洋ラン-枯らさずに1年後に咲かせる方法
苗と衣食住 各種の例 洋ラン小学校 (2019年補足)
まとめ
2年目の洋ラン-大株と群生株作りもっと咲かせよう 
洋ラン中学校 (2019年版)
各種類の育て方と咲かせ方の例、一年の世話と経過2018年
今月の洋ラン・洋蘭24節気・最新
表紙続き 別ページ
2013年の進展、グループ別


第二部・参考資料
洋ラン病院
 外因性(日焼け・霜焼け・雨負け)、根腐れ・枯れ、カビ病、細菌、虫害
洋ラン気象庁
 24節気
 初霜と終霜
 最低気温-6℃、シンビジウムとデンドロビウムの屋外越冬(臨時ビニールトンネルで)
洋ラン図書館
 開花カレンダー
 開花辞典
 洋ラン図鑑
 参考文献
  花芽分化、花つきと、日射、水やり、温度、肥料などの関係、花芽と葉芽
洋ラン美術館
洋ラン図鑑 分類など

洋ラン学園の講習会の経過・あとがき・HP更新略歴・謝辞




はじめに


1 洋ラン学園の願い
(1) できるだけ多くのらんを助けたい
(2) 地球にやさしく楽しみたい
(3) 多くの人にランを楽しんでもらいたい
2 洋ラン栽培の三大問題
(1) 直ぐに枯れる
(2) 中々咲かない
(3) 貰ったが初めてでどうしてよいか分からない
3 洋ランの特徴 苗と衣食住の4原則
(1)住:洋ランの原産地は熱帯など-寒さに弱い
(2)衣:洋ランは木に着生し根はむき出し、鉢植えでは根腐れしやすい
(3)食:洋ランは雨季に生長し、乾季に花が咲く
(4)苗:洋ランは開花株から脇芽が出て1年後までに親並みに育って咲く
以上のような洋ランの苗と衣食住の特徴にあった育て方をしないと、枯れたり咲かなかったりするのです。
4 洋ラン学園の「苗選びと衣食住の世話」
洋ラン学園では、上に述べた洋ランの「苗と衣食住の特徴」に合わせた分かりやすい方法により、誰でも洋ランを易しく育てられて咲かせることを目指しています。
その要点を以下にまとめます。
(1) 苗選び:丈夫で生長旺盛で咲きやすい種類、大型種の脇芽の付いた大型株を選ぶ
(2) 住の世話:夏以外は保温・防寒・加温などによりできるだけ暖かさを保つ
(3) 衣の世話:根を薄着にするために浅くて広くて底穴の多い鉢に根を直置きにして薄植えにする
(4) 食の世話:梅雨から9月まではどんどん水やりし脇芽を大きく育てる
5 まとめ
次からは以上の方針に基づいた具体的な育て方・咲かせ方を紹介していきます、




1 洋ラン学園の願い
(1) できるだけ多くのらんを助けたい
コチョウランを中心に贈答用に蘭が大量に売られています。
しかしそのほとんどが消耗品として枯れて捨てられていきます。
少なくとも家庭に入った苗は枯れることなくまた咲いてほしいと思います。
(2) 地球にやさしく楽しみたい
洋ラン栽培では温室で暖房したり、湿地のミズゴケを大量消費したり、農薬や殺虫剤で環境を汚染したりが付きまといます。
これらを使わないで栽培できれば地球にやさしくできます。
(3) 多くの人にランを楽しんでもらいたい
きれいな洋ランの花を見て育てようと思っても大抵直ぐに枯れるか全然咲かないかのことが多いです。
普通の消費者が普通の植物に近い程度の世話で育てたり咲かせたりする方法が望ましいです。

2 洋ラン栽培の三大問題
(1) 直ぐに枯れる
洋ランは主に冬に花付きが売られていて、買ってきて部屋などで世話してもすぐに枯れてしまい難しい
(2) 中々咲かない
洋ランの中では丈夫な種類を育てているが何年たってもちっとも咲かずつまらない
(3) 貰ったが初めてでどうしてよいか分からない
お祝いやお歳暮に立派な鉢を貰ったが初めてのことでどうしてよいか分からない

3 洋ランの特徴
苗と衣食住の4原則
上の三大問題のような悩みを解して決洋ランを上手に育てて咲かせるには以下に述べる、
一般の植物と比べた洋ランの特徴にあった方法を取るのが良いと思います。
分かりやすくするために、苗、と、衣食住、というキーワードで整理します。
(1)住:洋ランの原産地は熱帯など-寒さに弱い
洋ランの原産地は下の地図に示すように主に赤道を中心に両回帰線に挟まれた熱帯です。
熱帯産植物は10℃以下では枯れる傾向があると言われています。
従って我が国の気候では寒すぎるわけです。
そのため寒さ対策をした置き場所が必要です。

(2)衣:洋ランは木に着生し根はむき出し、鉢植えでは根腐れしやすい
洋ランの原種は自生地では樹木に根が張り付いてむき出しです。
オランウータンのような樹上生活者です。
従って普通の植物のように鉢植えにすると根が窒息して枯れてしまいます。
 
(3)食:洋ランは雨季に生長し、乾季に花が咲く
世界の大半の地域では一年は四季よりも雨季と乾季に分かれています。
洋ランは雨季に生長し乾季に花を咲かせます。
育てていて雨季に当たる夏に水やりが足りないと咲きません。
(4)苗:洋ランは開花株から脇芽が出て1年後までに親並みに育って咲く
洋ランは宿根草です。
乾季に花が咲いた後脇芽が出て、雨季に生長して親並みに大きくなって1年後にまた花を咲かせます。
親株が大きくないと、雨季に当たる夏に脇芽が大きくならないため咲きません。
以上のような洋ランの苗と衣食住の特徴にあった育て方をしないと、枯れたり咲かなかったりするのです。

4 洋ラン学園の「苗選びと衣食住の世話」
洋ラン学園では、上に述べた洋ランの「苗と衣食住の特徴」に合わせた分かりやすい方法により、誰でも洋ランを易しく育てられて咲かせることを目指しています。
その要点を以下にまとめます。
(1) 苗選び:丈夫で生長旺盛で咲きやすい種類、大型種の脇芽の付いた大型株を選ぶ

(2) 住の世話:夏以外は保温・防寒・加温などによりできるだけ暖かさを保つ
(3) 衣の世話:根を薄着にするために浅くて広くて底穴の多い鉢に根を直置きにして薄植えにする
(4) 食の世話:梅雨から9月まではどんどん水やりし脇芽を大きく育てる
5 まとめ
次からは以上の方針に基づいた具体的な育て方・咲かせ方を紹介していきます、



洋ラン学園の目標や方法


1 目標 易しくて達成できる目標があると
開花株を入手して1年後に咲かせる
2 方法と手順
苗:開花見込み株の入手、衣:重ね着鉢増し、食:夏は雨季・水やり、住:夏以外は保温・加温、
温室・ラン鉢・ミズゴケ・バーク・農薬は使いません
3 対象とする種類
園芸店で普通に売られている種類全般、高山植物などは除く

1 目標 易しくて達成できる目標があると
開花株を入手して1年後に咲かせる
洋ランを育てるのは花を咲かせるのが目的ですから、花を咲かせることを目標にして、そのための方法を進めることにします。
洋ランの大半は、開花株のもとから脇芽が出て、それが1年で親株並みの大きさに育ち、花が咲きます。

2 方法と手順
苗:開花見込み株の入手、衣:重ね着鉢増し、食:夏は雨季・水やり、住:夏以外は保温・加温
苗:開花見込み株の入手
花を咲かせるためには、育てる株が脇芽が1年後に親並みに大きくなる可能性のある「有望株・開花見込み株」でなければなりません。
売られている種類や鉢は必ずしもそういう株であるとは限りません。

衣:重ね着鉢増し
洋ランの原種は、ほとんどが樹木に着生し、気根を伸ばしています。
鉢植えは本来の姿でないため、とても根腐れしやすいのです。
また植え込み材料はミズゴケカバークで有機質のため2-3年で必ず腐り、そのため根も腐ります。
また有機質の材料は夏は乾きやすく水をはじき、低温期には乾きにくく根腐れするため世話が難しいですします。
一方植え込み材料を取り除く植え替えは枯れの最大の原因です。
そこで入手した鉢は、そのまま、浅広鉢に移して周りを無機質の鹿沼土で埋める「重ね着鉢増し」にすると、失敗が無く世話がしやすくなります。

食:夏は雨季・水やり、
枯れないのに咲かない最大の理由は水不足です。
慣れないうちは根腐れが怖いため水やりが少なくなりがちです。
すると生育不良のため花が咲かず、しかも年々小さくなっていきます。
高温期には殆ど根腐れしないため水やりしても大丈夫です。
しかも浅広鉢で根は適湿を保てる鹿沼土の部分に伸びるため吸水も順調です。
そこで脇芽が十分育って花が咲きます。

住:夏以外は保温・加温
洋ランの原産地は、熱帯か亜熱帯です。熱帯産植物は10℃を下回ると冷害になります。
沖縄では屋外のコチョウランやデンファレが冬に咲いています。南回帰線に近くほぼ熱帯です。最低気温は冬でも10℃以上です。
最低気温が10℃を下回る季節には保温加温をすると生長が促進され冷害を防げます。

温室・ラン鉢・ミズゴケ・バーク・農薬は使いません。

3 対象とする種類
園芸店で普通に売られている種類全般、高山植物などは除く
洋ランには、シンビジウム、デンドロビウム、カトレア、コチョウランなど色々あります。
洋ラン学園では、ほとんどの種類を同じ方法で育てて咲かせます。
例外は「高山植物」です。国産でも高山植物(山野草)は育てにくいので、高山性の洋ランはなおさらです。
「クールオーキッド」と呼ばれ、順調に育てるには冷房が必要ですから、洋ラン学園ではとりあげません。

表 洋ラン学園で育てて咲かせる種類、赤は易しくて咲きやすい、桃はそれに近い、緑は注意が必要、茶は対象外
ク゛ルーフ゜仮称
属(学問的なものではありません)
五大属基本種1シンビジウム*、2デンドロビウム2+下垂種、3カトレヤ、3+ミニカトレア、3カトレヤ原種、4コチョウラン(4+ミニ)、5パフィオペディルム
新五属普及種6オンシジウム(+近縁属・属間交配種6+ミニ、6+ミルトニア・スペクタビリス、7エピデンドラム、8ジゴペタラム、9セロジネ、10ミニバンダ
続五属花物 11デンファレ(11+フォーミテ゛ィフ゛ル)、12キンギアナム*(12+大明石斛タイミンセッコク*)13バンダ**、14グラマトフィラム、15デンドロキラム
16マキシラリア17キシロビウム
東洋蘭和蘭
石斛(長生蘭)、二風蘭(富貴蘭)(二+名護蘭)、三春蘭*中国春蘭・金稜辺、四エビネ*、五報歳蘭*(五+駿河蘭*)
山野草対象外aミルトニア、bリカステ、cオドントグロッサム、dソフロニティス、eマスデバリア

単茎種は根を育てる(2018/11/13)
洋ランの大半は、開花株から脇芽が出て1年後に咲きます。開花株はもう咲きません。
共に熱帯アジア産のコチョウランと近縁のバンダとだけは、頂点から新葉が出るだけで、古い葉の間から花茎が出ます。
株元が厚くて充実し新葉が2-3枚出るようなら開花が望めます。
しかし、それには、株元から伸びた気根が太く長く充実していることが必要です。
この2種類は最も根腐れしやすく、コチョウランは通常のミズゴケ植えのままでは腐り、バンダは根をむき出しにしていないと腐ります。
温室育ちの苗を屋外で育てると、大抵最初は作落ちします。根を育てるつもりで気長にやると回復します。
なおパフィオペディルムは脇芽が出て咲くまでに2-3年かかるのが普通です。単茎種と同じような世話が合っています。





初めての洋ラン
枯らさずに1年後に咲かせる方法(実践編)
洋ラン幼稚園

洋ランを買っても、直ぐに枯れてしまう人が殆どだと思われます。
洋ラン学園では、枯れる理由、咲かない理由を明らかにして、誰でも枯らさずに1年後に花を咲かせられる易しい方法の普及を目指しています。要点は下記の通りです。
洋ランが枯れるのは殆ど根の太いさやが腐るためです。その原因は主に極端な低温過湿と高温乾燥になりやすい、ミズゴケとバークに植えられているためです。
鉢から抜いて一回り広い鉢に入れ廻りに鹿沼土を足すことにより低温過湿と高温乾燥が避けられます。
洋ランが咲かないのは、大抵根腐れを恐れて夏に水切れになり、新芽が大きく育たないためです。
根腐れの心配の少ない初夏から初秋まで雨ざらしにして新芽を大きく育てると咲きやすくなります。2018/12/120
目次(2019年改定補足版)
1 咲いた例
2 始め方1 有望株を入手する
3 冬の始め方 (1)置き場所-最初は「冬知らず」最低温度10℃以上の室内で、(2)新芽を出すため水やり
4 春は屋外へ 最低気温10℃ 東京都心では4月初めからが目安 
 「重ね着鉢増し、浅広底穴鉢、鹿沼土を周りに
5 夏は雨季で新芽を親並みに生長、雨ざらし
6 秋は充実期、晩秋に待望の花芽
7 付録 病虫害 (洋ラン病院)

1 咲いた例
温室、ミズゴケとバーク、農薬、素焼き鉢やラン鉢などを使いません。

まずは百聞は一見に如かずで、2018年の冬に開花株を入手し、年末から2019年初めにかけて咲いた例などを載せます。

3 冬の始め方 置き場所
洋ランが枯れる最初の関門は冬の根腐れです。
熱帯は年間最低気温が約10℃で沖縄も同じです。
沖縄では寒さに弱いコチョウランやデンファレが庭で正月に咲いています。
根腐れは10℃以上なら激減します。
洋ランが咲かない最大の理由は温度不足による新芽の生長不良です。
新芽を早く出させて早く生長を始めることが大事です。
そのためには冬も暖かくすることが有効です。

3.1 ミズゴケ植えの鉢の引っ越し
コチョウランは最も根腐れしやすい種類で、冬に買うとそのまま枯れてしまうことが殆どです。
その理由はミズゴケ植えでポット植えの株が化粧鉢に押し込められ、表面がミズゴケで覆われているのが普通だからです。
ただでさえ寒いと根腐れしやすいミズゴケ植えの上に、二重の鉢に入れられて、冷たく湿ったミズゴケの中で腐ります。
コチョウランのミズゴケ植えは、直ぐに鉢から出して広い容器に移し、隙間を広くして乾かすと根腐れが防げます。

ミズゴケ植えコチョウランのペットボトルへの引越/洋ラン幼稚園年少組


(2018/01/講習で年少組により実演、2019/01/12講習で年少組指定)

4 コチョウラン
高価で豪華な鉢が出回っていますが、大抵直ぐに枯れてしまいます。根腐れしやすい上に根腐れしやすいミズゴケに植えて二重鉢に閉じ込められているからです。また高温期以外に雨ざらしにすると温室では潜んでいた炭疽病を発症して枯れてしまいます。しかし、洋ラン学園式ならとても易しく咲きやすくその上世話いらずで何か月も咲いています。鉢から抜いてペットボトルなどの広口容器に移すと低温期のミズゴケの乾きが良くなり根腐れを防げます。周年室内栽培で花を手近で楽しめます。


4+ミニコチョウラン
大型のコチョウランより丈夫で、特に白花のアマビリスや、赤花の満天紅(近縁のドリティスとの交配種)は育てやすく咲きやすいです。高価で豪華な鉢が出回っていますが、大抵直ぐに枯れてしまいます。根腐れしやすい上に根腐れしやすいミズゴケに植えて二重鉢に閉じ込められているからです。また高温期以外に雨ざらしにすると温室では潜んでいた炭疽病を発症して枯れてしまいます。しかし、洋ラン学園式ならとても易しく咲きやすくその上世話いらずで何か月も咲いています。洋ラン学園式で鉢から抜いてペットボトルなどの広口容器に移すと低温期のミズゴケの乾きが良くなり根腐れを防げます。周年室内栽培で花を手近で楽しめます。

大輪の豪華な鉢ああ贈り物や飾りに使われますが、小さな種類の方が易しいです。
原種の白い中輪のアマビリスは最も多く出回っていて丈夫で咲きやすいです。
手のひらに載るような小さな鉢は乾燥や病気に弱いです。
根が過湿に弱いため、ミズゴケでポットに根が押し込まれているとすぐに根腐れします。
鉢から抜いて一回り大きい容器に移して根が空気に触れているようにすると安全です。
花茎を残しておくと夏の間に元気で新しい葉が2-3枚出れば、花茎が少し枯れても途中から枝が出てきて冬に二番花が咲きます。
枯れなければ最も咲きやすいランと言えるでしょう。さらに元気が良ければ根元の方から新しい花茎も出ます。
雨ざらし、特に低温期では、隠れていた炭疽病が発症して、落葉が続いて枯れてしまいます。
周年室内で直射日光を避けて10℃以上なら安全です。
 
冬に買ってそのままだったアマビリス  夏にペットボトルに引っ越し



4 春は屋外へ、最低気温10℃が目安東京都心では4月初め
生長には日光と昼の高温が必要です。
室内は屋外に比べると暖かそうですが、それらが足りません。
一方、安全なのは最低温度10℃以上です。
そこでそれを目安に外に出します。
直射日光は厳禁、雨ざらしも鉢が乾かず根腐れの原因になるので雨除けが無難です。
丈夫な種類や経験者は、もっと早く移動して春の日差しを利用できます。

4-2 春の 

重ね着鉢増し、浅広底穴鉢、鹿沼土を周りに

(洋ラン幼稚園年中組、2019/01/12講習)

洋ランの苗は大抵ミズゴケかバークに売られています。
これらは、温室の外で育てるには、根腐れと枯れの最大の原因です。
そこで、他の材料に植え替えます。
但しミズゴケやバークを根から取り除くと苗は弱りしかも水を根から吸えなくなって衰弱します。
そこで根鉢はそのままに、一回り広い浅鉢に移し、隙間に鹿沼土を詰めます。
こうすることで新芽の新根は鹿沼土の中に伸びていきます。
以下に実例を示します。

五大属
1シンビジウム
最も丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強く、生長が旺盛で世話が簡単で咲かせやすいです。近年は東洋蘭との交配種が多く育てやすくなっています。深いラン鉢に植えられていることが多いですが、特殊な鉢を使う必要はありません。
脇芽とその根は花後の主に春に出て、夏まで丈が伸び秋に根元が太り秋の終わりに花茎が出て冬から春に咲きます。

冬に出回ります。大きくて株立ちの有望株の鉢を選びます。
寒さに強いので、零下にならず霜や雪に当たらなければ屋外で越冬できます。
根は丈夫ですが鉢一杯で新芽の出る余地が無いので、春に重ね着鉢増しします。
日射にも強いですが直射日光では日焼けすることがあります。雨ざらしでも病気になりにくいです。

鉢から抜いてそのまま周りに鹿沼土を詰めるだけの方法
    
アリシア・スノーエンジェル鉢植え、2016年5月後半                       鉢から抜く、                    広い鉢に移す、      隙間に鹿沼土を詰める(表面の根にも被せる) 右根元に新芽  11月前半新芽の脇から花芽

少し根鉢をほどいて新根を鹿沼土に包む方法
   
2018年3月後半 ファイアービレッジ・ワインシャワー大株入手、6月後半梅雨が明けて過乾になるので急いで処置、新芽は伸びて30cm前後 バーク植え根は全体に新しく根鉢は固い、底はまだ

  
親株の根際に新芽の新根、伸びやすいよう少しほどく。 鉢底を主に根鉢を少しほどく、切れたり折れたりを少なく

浅広底穴鉢に置いて鹿沼土を隙間に入れ表面に被せる




2デンドロビウム
シンビジウムに次いで最も丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強く、生長が旺盛で世話が簡単で咲かせやすいです。国産の石斛との交配種が多いです。葉が薄いため水切れすると落葉し衰弱するので注意します。また乾燥意味に育てると脇芽が生育不良で咲かず年々小さくなってしまいます。
基本的な種類は、脇芽が出て1年後は咲かず、翌年に茎が太くなって咲きます。従って開花株に次の脇芽が出て親株並みになっていないといないと1年後に咲かないので大きな脇芽のある株を入手する必要があります。新しい種類の中には他の洋ランと同様に1年後に咲くものが増えてきました。
次の年にも咲かせるための脇芽は、大きな未開花脇芽の横からシンビジウムと同様に春に出て、夏までに丈が伸び秋に茎が太ります。

シンビジウムに次いで丈夫ですが、日射や寒さにもやや弱くなります。葉が薄くて小さいので乾燥にもやや弱くなります。
大半の種類は同属の石斛との交配種で、2年目の株にしか咲きません。大きくて株立ちで開花株の隣の来年咲く株があ大きい鉢を選びます。
世話の仕方は上のシンビジウムと同じです。直射日光は避けましょう。

3月に入手しそのまま育ててきましたがミズゴケが古く乾燥も心配です。6月後半、深鉢の底のミズゴケを取り除き浅広底穴鉢に置く。
 
鹿沼土を隙間に入れ表面に被せて出来上がり。 2鉢目は寄せ鉢、根鉢を少しほどく



ミニデンドロビウム
デンドロビウムノビル系に似て丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強いです。国産の石斛と似た小型で細茎・小葉のため水切れすると落葉し衰弱するので注意します。また乾燥意味に育てると脇芽が生育不良で咲かず年々小さくなってしまいます。
芽が出てから咲くまでの様子はデンドロビウムと同様ですが1年で咲きます。

普通の種類に比べて鉢が乾きやすく乾きや過湿に対する抵抗力はやや弱いです。
花芽が点くのは主に1年前の芽です。
新芽を育てないと来年咲きません。
春になったら鹿沼土で大きい鉢に重ね着鉢増しするとなアつの水切れを防ぎ咲きやすくなります。
   
咲き終わった鉢、6月に重ね着鉢増し      抜いてみると固い根鉢になっています  根が丈夫なので外の根を根鉢からそっと外して伸ばしやすくします。
 
浅広鉢に移して隙間に鹿沼土を入れます。根が伸び乾きも抑えられます。

  
11月 1年前の太い茎の薄皮の根元に小さな青い花芽が出ました。     株の根元に次の新芽が出ました。

デンドロビウム下垂種
デンドロビウムノビル系に似て丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強いです。国産の石斛と似た小型で細茎・小葉のため水切れすると落葉し衰弱するので注意します。また乾燥意味に育てると脇芽が生育不良で咲かず年々小さくなってしまいます。
親株の途中から出た高芽の枝が秋までに伸びて太り蕾を付けます。

細い茎は直立できず垂れ下がり、大きな花を咲かせます。
葉も小さいため乾燥には弱く落葉します。
生長期に水がたっぷりあると茎が太くなり咲きます。
ロディゲシー
 
6月開花 高芽が太く育ちました。

3+ミニカトレア
洋ランの女王です。園芸店で売られているのは小型のミニカトレアです。
大きくて丈夫で咲きやすい種類と株から小さくてやや難しい種類と苗がああります。
新芽が1年ごとに出る種類は、大きくなるのに十分な期間があるので作落ちしにくく咲きやすいです(1年型)。
一方半年ごとに新芽の出る種類は、生長不足になりやすく、さらに寒い季節には大きくなれず作落ちしていきます。
分からなかったら、大型で群生している鉢を選びます。

安全に育てるには冬は室内で10℃以上に保ちます。
春になってからの世話はシンビジウムやデンドロビウムとほぼ同じですが直射日光は厳禁です。
夏にも売られるので、夏に始めると根腐れしにくく安全です。
  
3月に入手した鉢をそのままに。 中心のバークなどを取り除く、根の先や新根が元気に伸びている  浅広底穴鉢に移して鹿沼土をスキンと表面に入れ出来上がり
  
同時に入手したミズゴケ植えの鉢。 ミズゴケは腐り根も腐り新根は少し。 根鉢を少しほぐす、根のさやは腐って、新芽は小さい。
 
浅広底穴鉢に入れて。   鹿沼土を隙間と表面に入れて出来上がり

冬に入手した開花株を直ちに重ね着鉢増し

2017年1月

半年型のミニカトレアは、夏にに出た芽が咲いていますが、秋以降に出た芽が大きくなっています。このような次に咲く芽が出ている鉢がお勧めで、一月ほどで次の蕾が出てきます。新しく咲かせるよりも確実です。
 
花が枯れた後に新しく出た芽が伸びています。しばらく暖かい所で育てているとさらに伸びて葉の間から蕾を包んだシースが出てきます。

5パフィオペディルム
山野草のアツモリソウと同じ仲間です。根が特殊です。脇芽は葉の枚数が約8枚で咲きますが、普通の世話ではそれまでに2年以上かかります。一方病気や根腐れになりやすく、それまでの期間を無事に育てるのは楽ではありません。

一部の趣味家に人気がありますが、次の花が咲くまでに2年以上かかり、雨や乾燥にやや弱いです。
大型で緑の葉が厚く、群生して大きな新芽の付いている鉢が必須です。
出だしからの葉が8枚前後にならないと咲きませんあ、新葉は家に慣れて元気な芽でも1年には2-3枚しか出ません。
 
ベラチュラムのバーク植えの開花中の株をそっと抜いて、広くて透明の浅鉢に移し、脇芽には新葉が出始め

狭い隙間に鹿沼土を入れる、ずっと部屋の中で育てる  夏に脇芽からシースが出て秋に咲く

新五属
6オンシジウム6+ミニオンシジウムニ
黄色い蝶のような小花が枝状に咲き切り花として売られています。丈夫ですが、脇芽が高くついて根が届かなかったり、ミズゴケもミズゴケも根も腐っていたり、薄葉種のため水切れで落葉したり、半年型で脇芽が生育不良になったり等の理由で咲かずにじり貧になることが多いです。

小さくて黄色の蝶のような花の切り花を良く見かけます。
新芽を親株のように大きくすることはそれほど簡単ではありません。
半年ごとに新芽が出て生長が不十分だったり、新芽が高芽となって根が中空で水切れしたり、葉が薄いため落葉したりします。
またミズゴケ植えの場合は既に腐っていて根も危険な状態の鉢があります。
もっともふつうのアロハイワナガやスイートシュガーは半年型で、1年型なのはゴワーラムゼイだけです。
根が丈夫なので鹿沼土へ植え替えた方が近道です。
  
夏の開花株                       鉢の中はミズゴケも根も腐っています 下の方だけ取り除いて 広浅鉢に移し鹿沼土を入れます。


ミニオンシジウム
オンシジウムの原種は小さいのですが、交配種で小さいものです。ミニばやりで良く売られていますが、水切れで弱りやすいのは大型種以上です。株立ちの大型株を入手して水切りさせなければ咲きます。

原種に近い種類は高山植物で暑さに弱いです。
トゥインクルの大型群生株は、水切れさせなければ花が期待できます。
  
2月に入手した株、6月までそのまま ミズゴケは腐っていますが根は元気で新根が伸びています。ミズゴケ植えは乾燥するので鹿沼土で鉢増しします。
  
新根の周りのみミズゴケを取り除き 浅広底穴鉢に入れます。開花株から新根が伸び新芽が大きくなり始め          周りに鹿沼土を入れて完成。

 
12月花茎が伸びて蕾が大きくなりました。

6+ミルトニア・スペクタビリス
1年型でオンシジウムに比べて育てやすく咲きやすいです。

秋に一部の花屋さんで見られます。オンシジウムの近縁ですが、丈夫で芽吹きが良く1年型で育てやすく咲きやすい方です。花色は紫が基本です。
根が細くて丈夫なのでミズゴケ植から秋に植え替えています。2010年秋
 

7エピデンドラム
園芸的に改良され球状に色々な色の群開した鉢が売られています。洋ラン学園では「細茎薄葉種」として一括しており、乾燥意味に育てて水切れすると落葉して衰弱して咲きません。
また、ミズゴケ植えを寄せ株して化粧鉢に入れられていることが多くミズゴケも根も腐っていることが多いです。
ミズゴケ植えは寒い時期は乾かず根腐れしやすく、暑い時期には乾きが早くて撥水性になり、2-3年で腐って植え替えが必須となる家庭では厄介な材料です。
直ぐに鉢増しした方が良い代表です。

赤や黄、桃、白など色とりどりの小花が鞠のように咲く種類で、花物として売られています。カトレヤと近縁です。
冬から春に入手すると咲き続け、咲き終わると元気なら花茎から新しい枝を出して二番花が咲きます。
葉が小さいため日射や乾燥や寒さにやや弱く、落葉すると衰弱します。
群生株には脇芽がありますが新芽を大きく育てて新しい花茎を出すのは簡単ではありません。
ミズゴケ植えの寄せ鉢でミズゴケも根も腐っていることがあります。根は丈夫な方なので、腐ったミズゴケを除いて植え替えてしまいました。2016年5月
   
ミズゴケも根も腐れ        ミズゴケを取り除く                    浅広底穴鉢に置く         鹿沼土で植える




8ジゴペタラム
脇芽が出てから、十分大きくならないうちに花茎だ出て咲くという特徴があります。根は太いです。新芽は巻いているため雨ざらしで腐ることがあります。また新葉は日焼けしやすいです。

一部の店に冬や初夏に葉が大きくて紫の花の鉢が出ます。
脇芽が小さい内に花茎が出るという変わった性質です。しかし親株が元気で花芽時までに新芽が十分に育っていないと花が付きません。
生長期の水切れは禁物のようです。
また新葉は巻いていて雨に当てると水が溜まって腐ったり、直射日光では葉焼けします。
  
冬越しで傷んだ株。 ミズゴケ植えを雨ざらしで育てるとミズゴケの腐れが早まります。 根鉢を少しほどく。
 
浅広底穴鉢に移して、鹿沼土を隙間と表面に。

冬が多いですが初夏にも売られています。初夏の方が根腐れしにくいので始めるには好都合です。この例ではバーク植えなのでミズゴケのような腐れもありませんでした。少し新しい根鉢をほどいて鹿沼土で鉢増ししました。
 
深鉢に入った苗                     根鉢を少しほどく
  
浅広底穴鉢に置く        隙間に鹿沼土を入れる      表面まで覆って出来上がり


鉢#18-1 10月後半鉢から抜けtしまいました。新根は元気で根冠が緑ですが古根のさやは枯れています。

鹿沼土を入れて被せて出来上がり


9セロジネ
年明けに白い花が並んだ鉢が売られます。寒さに強く、根が針金状で細くて固いので植え替えに注意が必要です。洋ラン学園式の「鹿沼土浅広底穴鉢鉢増し」にするとそのまま元気に生長し咲きます。交配種のインターメディアと原種のクリスタータが双璧ですが、後者は脇芽の伸びが水切れで悪くなり咲かずに年々小さくなることが多いです。洋ラン学園式の雨季は生長期を夏までしっかりやると生育不良が防げます。

色々な種類ありますが、園芸店で見られるのは殆どが白花の交配種のインタ−メディア化かその交配親で原種のクリスタータです。
インターメディアの大型の群生株がお勧めです。
クリスタータは新芽が太いバルブになりにくく花芽が付きにくいです。
バルブを大きくするには夏の水切れは禁物です。
寒さにもかなり強いくコツをつかめば咲きやすい種類です。
     
開花株                              鉢から抜く                     透明浅広鉢に入れる                   周りの隙間に鹿沼土を入れる

10ミニバンダ
バンダ類とと風蘭の交配種を洋ラン学園ではミニバンダと呼んでいます。バンダに比べると根腐れしにくいです。風蘭は冬は乾燥するように言われています。
ミニバンダはミズゴケ植えが多いですが低温で湿り気があると葉の根元が茶色になり落葉し枯れることがあります。
早く鹿沼土浅広底穴鉢に鉢増しするのが無難です。

大型のバンダは最も根腐れしやすく、ふつうは根をむき出しで育てます。また熱帯産で寒さにも弱いです。
風蘭との交配種は根も割に丈夫で、寒さにも割に強いです。
コチョウランと同じ単茎種で元気が良くて夏に葉が2-3枚出るようなら冬にかけて古葉の間から花茎が出てきます。
目安は株元が厚く、新根である気根が太く長く沢山出て根冠が元気なことです。
冬に寒い所で水が乾かないと葉の根元が茶色く変色し落葉して株が枯れてしまいます。
 
1年前に入手しその後重ね着鉢増し、根張りが良く新葉も良く出て花芽が付きました。

続五属
11デンファレ
デンドロビウム・ノビル系の近縁です。鉢についている説明を見ると20℃以上を保つようにというとんでもないことが書いてあります。熱帯産のため家庭では温度が低いため枯れてしまいます。最低10℃を保てれば枯れません。花の咲いた後から半年後にまた花茎が出て2番花を楽しめます。落葉させず「雨季に生長させれば、脇芽が大きくなって咲きます。

切り花やケーキの上などの花でよく見かけます。
熱帯産で寒さに弱いです。ミズゴケ植えでミズゴケも根も腐っていることが多いです。あります。
室内で暖かくしておき根が丈夫なので腐ったままにしておくより冬に植え替えて鹿沼土に変えた方が世話が楽です。
  


11+フォーミテ゛ィフ゛ル)、
1種ですが初夏などに大きな白で底黄の花をつけた鉢が売られます。茎は太いですが薄葉で寒さに弱いので10℃以上を保てれば落葉しません。脇芽は出始めが夏近くまで遅れると1年目には咲きません。生長が続いて後から咲くようになります。

12キンギアナム*
オーストラリア産のデンドロビウムの1種です。小型で群生し寒さに強く根が丈夫です。芽吹きが良いので藪状になり小株になって咲かないことが多いです。

小型の品種シルコッキーです。冬に開花株を買って5月までそのままにしていたら乾き気味になりました。
  
6月初め、細長い鉢に二重鉢で植わっています  一方はバークが湿ってカビが生え どちらも根はやや干からびています。

崩れ落ちたバークはそのままに浅広鉢に入れて周りに鹿沼土を詰めました。

(12+大明石斛タイミンセッコク*)13バンダ**、


14グラマトフィラム
いずれも大型になったりで中々咲きません。大明石斛は脇芽の伸びが不足し、バンダは鉢植えでは殆ど根腐れして枯れ、グラマトフィラムも咲きにくいです。

  
夏の開花株、寄せ鉢                      ポットの中はバーク植えで固い根鉢   表面や底を少しほぐして広鉢に入れます


鹿沼土を詰めたり被せたりして出来上がり

15デンドロキラム
冬に細い穂状のクリーム色の小花を咲かせます。バルブが小さく柳葉状の薄葉です。開花後の春から秋までは休眠状で、秋になっても脇芽が出ないことが多く、思ったように咲きません。もっともよく出回るグルマセウムは芽の出が晩秋なのに対してコビアナムは秋の初めに出ます。
春に鉢増しをするとすれば他の種類と違って休眠中となります。

冬に細い穂のような花が咲きます。
夏まではほとんど変化が無く、秋に新芽が出て伸び切らないうちに中心から花芽が出て来ます。
芽吹きが良くなくてそのまま枯れることがあります。
コビアナムはバルブが大きく葉が厚くて丈夫で、芽吹きが良いです。
  

16マキシラリア
オンシジウムの近縁種です。冬咲のポリフィロステレは丈夫で寒さにも耐え、芽吹きが旺盛です。花芽は乾燥気味だと枯れて咲かないことがあります。
3月に花の終わりかけた株を入手、バーク植え
6月に過乾にならぬよう鹿沼土で重ね着鉢増し
  
3か月たって新芽が伸びています。    根鉢を少しほどく 浅広底穴鉢に根を押し付けて置き、隙間に鹿沼土を入れる
石斛(長生蘭)
風蘭(富貴蘭)

二+名護蘭
2017年
5月前半
開花株を入手 小さな鉢にバーク植え
  
2017年5月開花株を入手 小さな鉢にバーク植え、抜いてみると中心はミズゴケ植え、広い鉢を用意  新しい根は長くて元気

 
鉢に入れて鹿沼土を隙間に詰めます。              

2018年
   
2鉢花芽が出て                          18年5月、ちょうど一年後に開花、新葉が1枚だけ出ています。


春蘭*中国春蘭・

金稜辺
日本ミツバチの来るランとして有名です。シンビジウムの仲間で丈夫です。2012年9月に入手し10月に花芽が出ました。なので最初はから鹿沼土に植え替え・株分けしました。
   
最初はビニールポットにバークで植わったままです。表面が乾かぬよう鹿沼土を被せました。 翌年5月に根は丈夫で新根も出ているので鹿沼土に植え替え・株分けしました。
 
                    10月に花芽が出て翌年5月に蕾が出てきて咲きました。

エバネウム
近縁で金稜辺との交配種もあります。
芽吹きと葉の出が良いです。細い鉢にバーク植えで過湿・過乾になりやすいですがそのまま育てました。
秋の終わりに葉の間から花芽が出てきました。
 
5月、開花後       12月初め、右端かあら2枚目の葉の内側に緑の花芽

エビネ*、五報歳蘭*(五+駿河蘭*)

5 夏、雨ざらしによる生長と、保湿

6 秋 待望の花芽

7 開花

 

まとめ



苗:種類と苗の選び方
洋ランには丈夫でよく育って世話が楽で咲きやすい種類と、寒さや病気に弱くてく咲きにくい種類があります。
慣れないうちは丈夫で咲きやすい種類でないと苦労が多くて咲きません。
また同じグループでも、大きくて丈夫で脇芽が出やすく生長の盛んな種類とそうでない種類があります。
一方、同じ種類でも大株で脇芽の成長が見込める株と、若くて小さくて脇芽の生長の望めない株とがあります。
従って開花の見込める有望株を入手しなくてはなりません。

衣:重ね着鉢増し
入手した株は、乾きやすい鉢に新しい材料で植えられて根が元気な鉢と、乾きにくい鉢に古くて腐りかけた材料で植えられて根も腐れかかっている鉢があります。
またシンビジウムを始めとして、鉢一杯に根が張り、開花株が鉢のへりにあって、脇芽の伸びる余地のない窮屈な鉢もあります。
丈夫な種類や株では植え替えしても大丈夫なこともありますが、植え替えはしない方が無難です。
そうかといってそのままでは、生育不良や根腐れになって開花が望めません。
そこでここでは全ての種類に最大公約数的にできる方法を示します。
それは、植わっている鉢からそっと抜いて、浅くて広い鉢に移し、隙間を鹿沼土で植える方法です。

食:夏は雨季・生長期
暖かくなるまでは、そんなに水はいらないため、水やりを頻繁に多くする必要はありません。
梅雨入りのころは温度が高くなって根腐れしにくくなるので、多くの種類を雨ざらしにして、さらに水やりも多くします。
そうすると脇芽の生長が旺盛になり、夏の終わりまでには脇芽の背丈が親株並みになります。
そうすると秋には脇芽が太って充実し、花芽が出てくるようになります。

住:低温期の保温と加温で開花へ
夏の高温期以外は気温が原産地よりも低くなり生長が鈍くなります。
温室を使わない場合は成長が鈍くて咲きにくくなります。
そこで夏以外の季節には少しでも日当たりと高温にすることでずっと咲きやすくなります。

洋ラン病院
病虫害は日除け・雨除け・霜除け・雪除けなどで防げます。
リンク先
2018/12/22

洋ランが枯れる最大の原因は根腐れで、その原因は植え込み材料のバークとミズゴケです。
洋ラン学園ではそれらを使わないため根腐れは激減します。
そうすると枯れる理由は殆ど天候によるものです。
直射日光による日焼け
低温と霜と雪による冷害と凍害
雨に弱い種類を低温期に雨ざらしにして各種のかび病です。
また生産者はカイガラムシを殺虫剤で抑えているので入手してから繁殖します。
見つけて取り除き、雨ざらしで幼虫を駆除し、病気にしないで予防します。
これらの対策、置き場所(住)に注意すればランが枯れることはさらに減ります。


洋ラン学園
表紙、2017年版