オクシモロン
oxymoron

パラドックス(逆説)の一形態。ギリシア語のoxy(鋭い、賢い)とmoron(鈍い、愚かな)を合成して作られたことば。矛盾撞着語法と訳されるこの語法は、「氷れる炎」とか「永遠の一瞬」のように、観念的に相反する内容で、ひとつのまとまった表現をおこなう。ときには単なることば遊び、あるいは観念の遊戯として用いられるが、洗練された詩的表現のなかでは、単純な描写では言い表せない屈折した事態が生々しく伝えられる。オーシーノのsweet pangs of it (i.e. love)(恋の甘い痛み)(『十二夜』)、ペトルーキオのThis is a way to kill a wife with kindness.(こうやってやさしさで女房をしめてゆくのさ。)、ハムレットのI must be cruel, only to be kind(残酷にふるまうのも、ためを思えばこそなのです。)(『ハムレット』)、などがよい例だ。
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