オオヤマレンゲ

Magnolia sieboldii on Mt. Ohmine
井上浩芳  Hiro Inoue 

 On July 10, 2008
大峰山に自生していて蓮の華に似ているので、大山蓮華(オオヤマレンゲ)と名がついた。咲き始めの花びらが蓮の花にそっくりである。
この花に出会うには、大峰山脈の下を貫く国道309号線のトンネル入口に車を置いて、3時間登らないと行けない。関西の最高峰・八経ヶ岳(1914m)山頂近くに自生しているが、平地では環境が違ってなかなか育たないようである。庭木としてオオヤマレンゲ名で売られているのは、朝鮮半島原産のオオバオオヤマレンゲで、我が国原産のオオヤマレンゲとは少し異なる。

オオバオオヤマレンゲとオオヤマレンゲとは300年前に既に混同していた。その当時、既に朝鮮原産が我が国に入っていて、それが日本に原生するオオヤマレンゲとしてヨ−ロッパにも紹介されていた。オオヤマ(大山)とは大峰山を短縮したものであるから、深山に原生するオオヤマレンゲの存在は当時知られていたはずだが、その区別は専門家も知らなかったようである。
この違いを指摘され出したのは、ほんの30年ほど前。オオヤマレンゲの雄蕊は薄いピンク色、それに対してオオバオオヤマレンゲは真紅色で、明らかに区別できる。
オオバオオヤマレンゲは、朝鮮半島ではごく普通に見られるそうで、背丈も3−10m にもなるという。それに対しオオヤマレンゲは1−3m。葉の大きさや葉の裏に毛が生えているかなどの違いもある。

オオヤマレンゲは大峰山の深山(八経ヶ岳)にわずかに自生していて、鹿の食害を防ぐために柵で囲まれ保護されている。
朝鮮半島に自生する亜種以外に、中国(安徽省・広西省)でも別の亜種が自生しているという。その中国では、この花を天女花と呼んでいる。
清楚で気品のあるこの花を、奈良県の県花に認定するにふさわしいと思うのだが..。今の県花(八重桜)と両方指定すればよい。

この花は、ハクモクレンのように一斉に咲いてパッと散る事はない。咲き終わって花びらが茶色になったものもあれば、まだしっかりした蕾もありで、花期は長い。従って7月の上旬に出掛ければ、まず見逃すことはない。

下を向いて咲くので、撮りにくい。今回はアングルファインダ−とリフレクタ−を持参した。同じモクレン科でこの花に比較的近い種類にホオノキ(朴の木)がある。こちらは真上に向いて咲く。更に北米原産で、庭木にも多く使われるタイサンボク(泰山木)は、葉は堅く反り返り、樹も大木になり、花も大きく真上も向かってしっかり咲く。従って、その花に近寄ってみることは難しい。

日本全国に分布するコブシもモクレン科であるが、それよりも花の大きなハクモクレン(白木蓮)は中国原産である。両方とも花弁はオオヤマレンゲよりも細長い。モクレンは蓮の花に似ているので木蓮と呼ばれているが、昔は蘭の花に似ているので木蘭と言われたらしい。(モクレンに関するWikipediaより

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