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地震と原発(2)


活断層と原発


 政府や電力会社は、徹底的に調査して活断層のないことを確かめて建設しているといいます。
 しかし、調査で分かるのは地表面に現れた断層か,せいぜい数百メートルまでの断層だけで,数キロもの地下に潜む断層を発見することはできません。
 その上,実際には確認されている活断層や疑わしい活断層さえないことにしてしまう「断層隠し」,大規模な断層を細切れにして影響を小さくする「断層刻み」,活断層を「活」断層ではないと決めつける「断層殺し」など,都合のいい解釈がまかり通っているのが安全審査の実態です。
 また,阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)では、淡路島の野島断層や神戸側の断層等の断層が動いたと言われていますが,安全審査では複数の断層が連動して動くこともほとんど想定されていません。

断層の真上に原発3基


 敦賀原発、美浜原発、新型転換炉「ふげん」、高速増殖炉「もんじゅ」などが集中している若狭湾の敦賀半島にも多くの活断層が確認されています。

 中でも敦賀原発1、2号機、ふげんの直下を走っている「浦底断層」は、周囲の海底の断層とつながった長大な活断層である可能性が高く、もしこの断層が動けば大惨事はさけられません。
特に老朽化した敦賀原発は心配です。



「もんじゅ」、美浜原発の直近にも活断層


 「もんじゅ」や美浜原発のわずか数百メートル横にも活断層が走っています。
 この断層も賀半島西岸の地形を総合的に考えると、延長19kmにおよぶ活断層(敦賀半島西岸断層)である可能性が高く、M6.9の地震を起こす危険性があります。
 しかし、もんじゅも美浜原発もこの地震に耐えられるようには設計されていません。

「断層殺しの例」

 大飯原発沖の海域活断層S10は最近活動した証拠が無いので考慮しないとしています。
 しかし、音波探査結果をよくみると断層活動による地層の乱れがみられ、活断層とわかります。

「断層刻み」の例

 美浜原発では、甲楽断層(A)、柳ケ瀬断層(B)がそれぞれ単独で発生させる地震を想定しています。
 しかし複数の断層が同時に動いて大地震となった阪神大震災の教訓を生かせば、二つの断層は勿論、最近確認された海域の断層S1も一体として考えるべきです。
 こうなれば美浜原発の耐震設計は根本から崩れてしまいます。


二つの断層が連動して動いた! 想定越える地震の可能性立証


 通産省地質調査研究所の活断層調査によって、若狭の原発に重大な影響のある敦賀断層(左上図C)と柳ケ瀬断層(同B)が約700年前に同時に動いたことが判明しました。この場合のマグニチュードは7.2と推定され、若狭の原発の設計の想定地震を大きく上回ります。(朝日新聞97/10/8報道)

 原発の耐震設計の際に、地震の原因となる活断層を細切れにしたり、活断層でないとしたり、いろいろ都合の良い解釈で影響を小さくしていること、複数の断層が連動する可能性を無視していることなどが指摘されてきましたが、電力会社も政府も、現行設計に問題はないと強弁してきました。今回、政府自身の調査によって指摘の1つが裏付けられたのです。

 科技庁は、「これまで複数の活断層が同時に動くという想定はされていないが、研究で新しいことがわかれば設計に反映させて行きたい」と語ったそうですが、既設の原発にはどう反映させてくれるのでしょう?