阪神大震災記念日に寄せて



平成7年1月17日午前5時46分、
突然、神戸を中心とする関西地方は
未曾有の大地震に見舞われた。

天地は怒りに震え、人は恐怖に震えた。
震災は僕等の愛した街並みも、
僕等の愛した家族や友人、恋人も、
一瞬にして奪い去った。
早朝の街は阿鼻叫喚の地獄絵図と化し、
整然とした街並みは瓦礫の山となった。

あれから何年か経った。
復興を願う人々の力によって、
街は次第に元の姿に戻りつつある。
震災によって傷つけられた傷跡も
徐々にではあるが、減りつつある。
だが、未だに完全復興には程遠い。
もう何年も経っているのに。

あれから何年か経った。
だが当時、未曾有の大災害をもたらしたあの地震も
徐々にではあるが、既に人々の記憶から
消えつつあるようだ。
まだ何年も経っていないのに。

あれから何年も経つ。
でも、僕等は忘れない。
あの日、あの時、どうしようもない現実の中で、
見ず知らずの者どうしが紡いだ、
尊い人と人との繋がりを。

僕等は忘れない。
6432人(*)という尊い命を犠牲にして得た、
かけがえのない教訓を。

『あの日を忘れない』
それがあの震災の中、
復興とその未来を託された
生き残った者達の使命だからだ。


平成13年1月17日起稿
(*)平成15年1月17日現在、6433人になっています
謹んで心よりご冥福をお祈り致します。

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