
GIGABYTE GA-K8NS Ultra-939
初出 2005.8.11
今回紹介するマザーはGIGABYTEのnForce3マザーGA-K8NS Ultra-939です。このマザーは、スーパーI/Oチップがthermal diode温度測定に対応しているITEのIT8712Fで、その近くに30kΩの抵抗が取り付けられていることを確認して購入したものです。期待が持てますが、前回のASUS A8Vの例もありますから、楽観はできません。
もちろんすぐにバラック動作をさせてMBM5とマザー付属のEasy Tune4を走らせてみました。
MBM5のセンサー1はサーミスタモードです。ただし、25℃のまま全く変化しません。
センサー2もサーミスタモードです。こちらは温度変化がありますので、マザーのどこかにサーミスタがあるはずです。
そしてセンサー3。サーミスタモードではかなりの高温が、ダイオードモードでは氷点下が表示されます。上の画像はダイオードモードです。そして、この状態でCPUに負荷をかけると一気に温度表示が上がっていきますので、どうやらthermal diodeを使用しているように見えます。
Easy Tuneのほうは、CPU温度しか表示されません。この温度はMBMのセンサー2に対応しています。
ここまでわかったところで、温度測定回路を調べてみました。最初に書きましたが、GA-K8NSの温度測定チップはスーパーI/OチップのIT8712Fです。
どうやらGA-K8NSで使われているIT8712Fも、以前に紹介したGA-8PE667 Proと同じで、ITEのdata sheetに載っていない特別仕様のもののようです。VREF(基準電圧)が121番端子、温度センサーが118番〜120番端子になっています。120番がセンサー1,119番がセンサー2,118番がセンサー3です。
GIGABYTEのマザーではいつものことですが、センサー1にはR206という固定抵抗が接続されています。サーミスタではありませんから、周囲の温度がどんなに変化をしてもモニタソフトの表示は一定のままでしょう。R206を取り外して、RS1という空きパターンにサーミスタを取り付ければ温度測定が可能になります。そこまでする意味はあまりないとは思いますが。
センサー2は基盤裏にあるサーミスタにつながっていました。右の写真です。仮にRS2としておきます。ASUS A8Vの時はサーミスタを探し回りましたが、一度経験がありますので、今回はまず最初に基盤裏を調べました。CPU裏では正確なCPU温度は測定できないと思いますし、その上CPUの中心から少し外れたところに取り付けられていますから、ますます正確さには欠けると思います。EasyTune4ではこのサーミスタの温度をCPU温度として表示しています。
そして最後のセンサー3が、thermal diode(CPUのAJ2端子)に接続されていました。
GA-K8VT800の時はthermal didoeに電流を供給するための30kΩの抵抗が取り付けられていなかったのですが、このK8NSにはちゃんと取り付けられています。私がこのマザーを買う前に確認した30kΩの抵抗はやはりthermal diode温度測定用だったのです。
でも、MBMの表示を見るとかなりの測定誤差があるようです。
これは仕方のないことです。何度も書きますが、IT8712Fの温度測定は今となっては懐かしいDeschutesコアのPentiumIIの温度特性に対応しています。今回動作試験に使用したWinchesterコアのthermal diodeはDeschutesコアとは特性がかなり違いますので、その差が温度誤差となって出てきてしまうのです。
その誤差がどの程度なのかが分かればMBM5で温度補正が可能です。そこで、その誤差を、Winchesterで紹介している双方の温度特性直線から推定して概ね50℃としました。秋月温度計を接続して誤差を正確に確認すればいいのですが、面倒で・・・(最近こればっかり。)。
50℃であれば、ぎりぎりでMBM5の誤差補正範囲内です。
下の画像は、この補正後のMBM5の表示です。左は無負荷時、右は高負荷時。
室温は21℃で、使用ヒートシンクはリテールシンク、CPUは2.2GHzのAthlon64 3500+です。
まっ、こんなものでしょうね。リテールシンクでは夏を乗り切れるかどうか不安なので別のヒートシンクを探す必要がありそうです。Cool'n Quite機能が使用できれば無負荷時の温度はもっとぐっと下がると思うのですが、このGA-K8NS Ultra-939はどうやらCool'n Quiteに対応していないようです。GIGABYTEのページにある仕様表を確認してみましたが、Cool'n Quiteに対応しているという記述はありませんでした。
それにしても、惜しいぞGIGABYTE!!もう一歩だったのに。あと誤差補正さえ何とかすれば正確な温度表示ができるのに。
もう一つ惜しいぞ、Qool'n Quiteには対応しておいて欲しかった。
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