ヒートシンク

初出 2001.12.26

どうも年をとると月日の経つのが早く感じられてしかたありません。KENDON CPU Radiator KR-1を購入してからもう一年以上が経っているではないですか。
KR-1を購入したときには、「これでヒートシンクは二度と買わなくてもいいだろう。」と考えていました。それほどKR-1の性能に満足していたのです。しかし、しばらくすると別のヒートシンクが欲しいと思うようになってきました。

別にKR-1の性能に不満があるわけではありません。KR-1は空冷ヒートシンクとしてはたぶん最高の性能を持っていると思います。でも私にとっては少し使いづらい点があるのです。取り付け方法なのです。KR-1はネジで取り付けるようになっています。ネジによる取り付けというのは、強固な固定ができてCPUとの接触がバネ方式よりも有利であるという利点がありますが、とにかく取り付け、取り外しが面倒なのです。私のように始終CPU交換をしている者にとってこれは大きな欠点です。
KR-1ほどの性能はなくていいからもう少し実験のやりやすいヒートシンクが欲しい・・・。でもそこそこの性能は欲しいぞ。

ということでヒートシンク探しをすることに・・・。Webや雑誌でヒートシンクの性能比較をしているものを探してみました。でも・・・、どうも気に入りません。そもそも、私の性格が悪いのか人がやったことが信用できないのです。やはり自分で試してみないことには納得がいきません。

そこで、ヒートシンクのコレクションを始めてしまいました。

16個のヒートシンク

これが集めたヒートシンク16個です。

Alpha PEP66U CPU Radiator 禅 CPU Radiator KR-1 Thermo Engine
Titan TTC-M1AB HedgeHog-294M Firebird R7 円柱熱伝導 CL-CU0068
Justy DCF-C74 Justy DCF-378 INTEL 1GHz用リテール 昭和電工 SNP8060
Windy Stream Cooler Master GALILEO これで銅だ INTEL 700MHz用リテール

今になって考えるととてもバカなことをしたような・・・。

とにかく、この16個のヒートシンクの性能を比較することにしました。
でも、普通にやったのではおもしろくありません。ありきたりのヒートシンク比較になってしまいます。そこで、私のお得意の「CPUの温度上昇はコア電圧の2乗と動作周波数に比例する」グラフを作ることにしました。もちろん温度測定はthermal diodeと秋月温度計です。

と、思いつきはよかったんです。でもあんなに手間がかかるとは思いませんでした。測定に2ヶ月以上かかってしまいました。今になって考えるととてもバカなことをしたような・・・。

とりあえず測定条件を書いておきます。
マザーBH6 Rev1.1 Turbo PLL装着
CPUCeleron 800MHz FC-PGA
FC-PGA変換ボードSL-02A++
メモリノーブランド256MB PC133 CL2 設定は2-2-2
HDD20GB ATA33 5200rpm
FDD CD-ROMなし
ビデオカードMatrox G400 SH 32MB
サウンドカードなし
筐体玄人指向 根性試し用まな板
なにやら一昔前のシステムのようで・・・。特徴はTurbo PLLと根性試し用まな板でしょうか。
まな板はこの測定のために買ったわけではないのですが、外気に対して完全にオープンですので、筐体内温度などというものを気にせずに、室温とCPU温度の比較でヒートシンクの性能が比較できると考えました。下手にケースに収めてしまうと、CPU温度が上がる→筐体内温度が上がる→CPU温度が上がるという悪循環が始まってしまいますので。

それから、純粋にヒートシンクの性能を測定するために、もしヒートシンクのCPUとの接触面に熱伝導シールなどが貼ってある場合は、すべて取り除いてあります。ヒートシンクとCPUの接触にはシリコングリスを使用します。使用したのはサンハヤトのSCH-30というものです。ずいぶん以前に12g入りを2本買いました。1本750円でした。

シリコングリス SCH-30
ヒートシンクの性能は、その取り付けによってかなり変わってきますので、取り付けては仮測定をすることを何回か繰り返し、もっともいい状態で測定を実行しています。

CPUのコア電圧と動作周波数を変化させて、CPU温度と室温との差を測定していきます。
発熱ソフトはいつものようにheat0601を使用します。(いまだにheatを超える発熱ソフトが見つからないのです。)CPU温度と室温との差が変化しなくなるまでheatを動作させ(30秒以上0.1℃の変化がなければOKとしました。ほとんどのヒートシンクで3分以内に安定しました。)その時の温度差を記録します。 測定ポイントは次のように決めました。
  500MHz550MHz600MHz650MHz700MHz750MHz800MHz850MHz900MHz950MHz1000MHz
1.42V1008.21109.01209.8        
1.52V 1270.71386.21501.71617.3      
1.62V   1705.91837.11968.3     
1.72V    2070.92218.82366.72514.6   
1.82V      2649.92815.52981.2  
1.92V       3133.43317.83502.13686.4
上の表で数字の入っている箇所を測定することにしました。表の中の数字は、電圧の2乗×周波数を計算したものです。どうしてこのように測定点を選んだかと言いますと、グラフにしたときに点ががほぼ等間隔で並ぶように測定ポイントを決めたわけです。後でグラフを見てもらえば解ると思います。

電圧が半端な数字になっているのはマザーのせいです。電圧は、マザーに装着されているモニタチップLM79とモニタソフトとしてMBM5を使用して測定しています。私のマザーはBIOSでの設定値に比べてどの電圧設定でも0.02V高く測定されました。この傾向は今まで使ってきたマザーのほとんど全部に言えるんですが、デフォルトで少し上にしてあるんでしょうか?

その代わりといっては何ですが、周波数はturbo PLLのおかげでMHz単位まで正確に決めることができます。一応WCPUCLKを使用して動作周波数を確認しながら測定しました。

測定時の室温はあまり一定はしていなかったのですが、20度プラスマイナス3度以内には収まるようにしました。CPUの絶対温度ではなく、室温との相対温度を測定しましたので、これくらいの変動は大丈夫と判断しています。室温の測定には熱帯魚用の水槽で使用するデジタル温度計を使用しました。一応、棒状水銀温度計で誤差が0.5度以内であることを確認しています。
秋月温度計はこの温度計を基準温度計にして校正してしてあります。基準温度計からの誤差はプラスマイナス1度以内だと思います。

何度も言いますが、測定は本当に面倒でした。こんなこと始めなければよかったと何度思ったことか。
その上に・・・。最初はPentiumIII 700MHzで始めたんですよ。でもあんまり酷使しすぎたせいか、ちょうど半分くらい測定したところで昇天。で、やむを得ずCeleron 800MHzで測定を最初からやり直すことに。秋月温度計の校正もやり直しました。

測定結果です。一つ一つ説明していきますが、面倒な人は最後のまとめだけごらんになればよろしいかと。

リテールファン
Windy Stream
これで銅だ
昭和電工 SNP8060
Justy DCF-C74、DCF-378
Cooler Master GALILEO
Titan TTC-M1AB
円柱熱伝導 CL-CU0068
Thermo Engine
Alpha PEP66U
Firebird R7
Hedgehog-294M
CPU Radiator 禅
KENDON CPU Radiator KR-1
まとめ

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