
GIGABYTE GA-BX2000
初出 2000.04.24
追記 2000.05.22実は、ホームページで「標準でダイ温度測定をサポートしていないマザーの改造を中心にしています」などといっておきながら、改造方法を紹介しているマザーが3種類しかない(それもABITのマザーだけ)ということがずっと気になっていました。
何とかして、ABIT以外のマザーの改造報告をするために、「W83782Dが載っていて、標準でダイ温度測定に対応していなくて、ABITでないマザー」を探した結果、「これなら」という判断で手に入れたのが、GIGABYTE GA-BX2000なのです。えっ? ここは改造報告のコーナーじゃない? はい、そうですね。対応マザーのコーナーです。
GA-BX2000は標準でダイ温度測定に対応しているマザーだったのです。まずはそれに気づくまでの顛末を。そもそも、どうしてこのマザーがダイ温度に対応していないと思ってしまったのか。
一つには、「ダイ温度に対応している」と言う情報がどこからも入ってこなかったのです。P3B-FやBF6/BE6-IIなどは、あちこちのサイトの掲示板で情報が飛び交っていて、それに注意をしておけば自然と情報が入ってきたのです。しかし、GA-BX2000の情報はほとんど入ってきませんでした。もう一つの原因は「メーカがダイ温度の宣伝をしていない」ということなのです。これは、別にGIGABYTEに限ったことではなく、ASUSもABITも対応マザーを出しておきながら、そのことを全く宣伝していません。
ただ一つ、SOYOだけがダイ温度対応であることを宣伝しているメーカなのです。![]()
そして、私を勘違いさせた最大の原因が、これです。
これは、SLOT1のすぐ右側にニョッキリと立っているサーミスタの姿です。これでヒートシンクの温度を測定しようということなのでしょう。こんなものを使うくらいなら、ここに外付けサーミスタ用のピンを立てて、BX6 Rev2のようにケーブル付きのサーミスタを付属品としてつけた方がCPU温度測定のためにはよっぽど親切です。
とにかく、CPU温度測定のためにこんなものをおっ立てているマザーがダイ温度測定に対応しているはずがない、というか、ダイ温度測定に対応しているのなら、こんなものを使うはずがない、と考えたのです。
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上の写真がGA-BX2000に取り付けられているW83782Dとその周辺の抵抗、コンデンサ群です。
左側にR286となっている空きパターンとC192となっている空きパターンがあります。この2つは、W83782Dの40番ピン(センサー1)に接続されるようになっています。
これを見た瞬間、ピンと来ましたね。「BX6 Rev2と同じだ。ここに30kΩの抵抗と3300PFのコンデンサを取り付ければいいんだ。」とね。
はやる心を抑えて、とりあえずSLOT1のB14との導通をテスターであたってみると...、つながっていない。あれぇ〜?さらによくよく見ると、38番ピン(センサ3)に接続されているR287という抵抗の上に「3002」という文字が...。これって30kΩじゃないか?30kΩを使うのはthermal diodeモードだけのはずだが?
首をひねりながら、「もしかして」と思い、この抵抗とB14との導通を調べてみると...、つながっている!!これはダイ温度に対応しているのか!?でもコンデンサはどこにあるんだ?thermal diodeに並列のコンデンサがあるはずだが?![]()
探した結果、コンデンサはここにありました。
SLOT1の左側に並んでいる電解コンデンサ群の一番下側のやつの隣でした。部品番号がわかりません。とにかくこいつです。B14、B15端子のすぐ近くです。ノイズ除去という目的から考えると、こんな所よりはW83782Dの近くの方がいいと思うのですが。
回路としては、これで完全にthermal diodeモードでの回路が作られていることが判明しました。
どうやらダイ温度測定に標準で対応しているようです。後は、実際にこのマザーでパソコンを組み上げて確認をしてみることです。それにしてもGIGABYTEさん、ダイ温度測定に対応しているならそのことを宣伝してくださいよ。よけいな手間がかかったじゃないですか。最初の予定の改造計画もおじゃんになってしまうし。ぶつぶつ...。
あと、センサ2(W83782Dの39番ピン)は、R240という10kΩの抵抗と一番上の写真のサーミスタへつながっています。
さて、パソコンを組み上げていつものようにMBM4を走らせてみました。
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ごらんのとおり、センサ3がダイ温度、センサ2がサーミスタ温度です。でも、センサ1は何を測っているのでしょう?55℃前後の値が出てきます。
W83782Dのセンサ1(40番ピン)へつながる抵抗は空きパターンになっていて取り付けられていないのです。不思議です。幽霊を見たような気持ちです。もう一度回路パターンを追ってみましたが、どこへもつながっているようではありません。不思議です。![]()
最後に、GA-BX2000そのものについて紹介しておきます。
GA-BX2000の最大の特徴はDUAL BIOSというところにあります。右の写真のようにBIOS ROMが2個取り付けられています。BIOS書き換えの失敗でマザーが動作しなくなるなどということが起こっても、2個のBIOSがあれば安心できます。
もっとも、最近は「ROM焼き大丈夫」などという商品もあり(私も愛用しています。別にBIOSを飛ばした経験があるわけではありませんが、安心感があります。)、BIOS更新の危険はずいぶんと軽減されてきていますがね。あと、このマザーはあまりOver Clock向けとは言えません。FSBの設定が66,75,83,100,112,124,133MHzしかないのです。133MHzを超える設定はありません。このあたりは、後継マザーのGA-BX2000+ではもう少し増えているようですが。
もう一つ、私にとって重要なこと。
このマザーはSLOT1とDIMMスロットとの間が大きくあいています。マザー自体の大きさはそれほど大きいわけではないのですが、SLOT1-DIMMの間隔はほとんどBX6 Rev2に匹敵する広さです(BX6 Rev2はかなり大きめのマザーなのです)。DIMMスロットは4本ありますが、かなり巨大なヒートシンクを取り付けても4本全部が使用可能だろうと思います。BF6とGA-BX2000のいいところだけを集めたマザーがあればとつくづく思う次第です。
それから、「W83782Dが載っていて、標準でダイ温度測定に対応していなくて、ABITでないマザー」誰か知りませんか?2000.5.22追記
近所のショップでGA-BX2000+をつくづくと眺めることができました。(ショップの中で拡大鏡を使ってマザーを眺めるというのは結構勇気のいることなのですが)GA-BX2000+のハードウェアモニタ部分の回路は見たところGA-BX2000と同じです。ちゃんと「3002」と書かれている抵抗もありました。
GA-BX2000+をお持ちの方、試してみてください。