
Celeronは皆兄弟?
初出 2000.01.01
前回「温度上昇はコア電圧の2乗と周波数に比例する」の項での測定結果で、Celeron300Aと333は全く同じ特性であることがわかりました。
そこで気になりだしたのが、巷間噂されている「Celeronはすべて同じもので、INTELは同じCPUを倍率制限だけを変えて違うCPUとして売っている。」という話です。少なくとも300Aと333の測定結果はそれを裏付けています。しかし、300Aから500まで7種類もあるMendocinoコアのCeleronのうちたった2種類を測定しただけではまだ証拠としては不十分です。
前回の測定で、コア電圧・周波数を変化させてのダイ温度測定などという面倒なことは二度とやらないと決心していたのですが、決心と好奇心を秤にかけると好奇心が勝ってしまいました。早速、近所のパーツショップへCeleron366と400を買いに走ることに。しか〜し、366はどこのショップにもありません。すでに製造中止だそうです。しかたなく、400のみを購入してきました。
433以上のCeleronも考えたのですが、どう考えてもFSB 1OOMHzで動作するとは考えられず、そうなると測定点が極端に少なくなってしまうことから、とりあえず見送ることに。
BF6/BE6-IIのようなマザーやturbo PLLがあれば、測定点も増やせるのですが。そのためだけに新しいマザーを買うというのも・・・。買ってきたのは、PPGA Cerelon400 99年41週MALAY製です。40週以降の400はFSB 100MHzで動作する確率が高いと評判ですので期待をしていたのですが、はずれでした。どうも私はくじ運が悪い。
結局いろいろ試した結果、Vcore 2.4V以上で室温が15度以下であれば、600MHzが何とか動作することが判明。やむを得ず、部屋の暖房を切った状態で測定をする羽目になりました。やれやれ。前置きが長くなってしまいました。測定結果です。測定方法は、今までと同様です。
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このグラフもだんだん見難くなってきましたね。
見てのとおり、今までとほとんど同じ直線上にデータが並びました。
まだまだこれくらいで結論を出してはいけないのかもしれませんが、それにしてもデータが見事に一致しています。これだけの一致は偶然ではないはずです。やはりCerelonは皆兄弟と言っても良さそうです。私の経験からしても、またあちこちのサイトの評判を見ても、最近のCeleronのほとんどは600MHz前後に限界があるようです。つまり、私の使用しているBX6 Rev2マザーでは次のような使い方がある訳です。
Celeron 300A 138 × 4.5 = 621 (たぶん動作しない。)
Celeron 300A 133 × 4.5 = 600
Celeron 300A 129 × 4.5 = 580
Celeron 300A 124 × 4.5 = 558
Celeron 333 124 × 5.0 = 620 (たぶん動作しない。)
Celeron 333 117 × 5.0 = 585
Celeron 333 112 × 5.0 = 560
Celeron 366 112 × 5.5 = 616 (たぶん動作しない。)
Celeron 366 103 × 5.5 = 566.5
Celeron 366 100 × 5.5 = 550
Celeron 400 100 × 6.0 = 600
Celeron 400 83 × 6.0 = 498
Celeron 433 83 × 6.5 = 539.5
Celeron 466 83 × 7.0 = 581
Celeron 500 83 × 7.5 = 622.5 (たぶん動作しない。)
Celeron 500 75 × 7.5 = 562.5たぶん動作しないと思われる600MHz超を除くと、この中で一番パフォーマンスのいいのは、そう300A at FSB 133MHzです。メモリ、AGPなどがFSB133MHzに耐えることが条件ですが、最近のものは耐性もあがっていますので、たぶん大丈夫でしょう。BX6 Rev2では、FSB 117MHz以上でPCI/FSB 1/4をサポートしていますので、PCIは大丈夫です。
その次は、300A at FSB 129MHz または333 at FSB 117MHzです。ここから先は、あくまで私の個人的見解見解であることをお断りしておきます。
もし、Celeronが皆兄弟で、倍率制限が違うだけの同じものなのであれば、最善の選択は300Aということになります。理由は、倍率が低いせいでFSBの選択肢が多いこと、同じ動作周波数であれば、FSBの高い方がパフォーマンスがいいことです。
333も悪くありません。しかし、400以上の選択は賭の要素が高い反面、たとえ600超が動作したとしても、FSBが低い分パフォーマンスは300Aや333以下となり、あまりよい選択ではないことになります。そして、もう少し推理を働かせてみると。Mendocinoに言えることは、KatmaiやCoppermineにも言えるのではないでしょうか。つまり、Pentium!!!でも最低の倍率を持つCPUが最善の選択ではないでしょうか。(もちろん、希望するFSBにマザーやメモリ、ビデオカード、PCIカードなどが耐えられることが条件ですが。)
と、ここまで書いてきたところで、Celeronのデータシートに発熱量が書いてあったことを思い出しました。こんな値になっていました。(PPGA Celeronです。)
周波数 300A 333 366 400 433 466 500 発熱 W 17.8 19.7 21.7 23.7 24.1 25.6 27.0 発熱は、周波数に比例するはずです。もし、Celeronが皆兄弟で同じものであるなら、この発熱量を動作周波数で割った値は全部同じになるはずです。下が割り算の結果です。
周波数 300A 333 366 400 433 466 500 発熱 W 17.8 19.7 21.7 23.7 24.1 25.6 27.0 W/MHz 0.0593 0.0592 0.0593 0.0593 0.0557 0.0549 0.0540 こうしてみると、300Aから400までは同じです。しかし、433から500は違う値となっています。私が測定したのは、INTEL自身が同じものだと認めている?CPUだけだったのです。433以上のCeleronは、発熱が低く押さえられているとINTELは言っているのです。ということは・・・、Celeron500でも買ってきてもう一回測らなきゃいけないのか?
とりあえず、冷静に上の表と私の測定したデータのグラフを見てみます。
まず、Celeron300Aの単位周波数あたりの発熱は0.0593W/MHzです。このCPUを500MHzで動作させたときの(turbo PLLがいりますが)発熱は、0.0593×500=29.65Wです。一方、Celeron500を500MHzで動作させたときの発熱は、上の表から27.0Wとなっています。つまり、その差は約1割です。今度は、私の測定結果グラフから、Vcore 2.0V、周波数500MHzの時の温度上昇を見てみます。コア電圧の2乗×周波数は、このとき2.0×2.0×500=2000です。このときの温度上昇は、グラフからだいたい18〜19度程度でしょうか。その1割というとだいたい2度ですね。こんなものは誤差の範囲内です。Celeron500を測ってみても、意味のあるデータにはならないでしょう。よかった。
まてよ、ヒートシンクがブリザードS7だったらそうかもしれないが、リテールファンだったらどうなるんだ。コア電圧の2乗×周波数が2000の時、リテールファンでの温度上昇は23〜24度あるし、3500程度に上げると35度程度もあるじゃないか、リテールファンなら意味のある差が見られるんじゃないか。
このページの最初で書いたように測定の面倒さと好奇心とを秤にかけると好奇心が勝ちます。でも、好奇心と財布の中身を秤にかけると、財布の中身が軽い。ということで、現在思案中。これ以上Celeronを買ってもなあ・・・。できればそろそろPentium!!!が欲しいんだが・・・。
最後にPentium!!!の発熱量の表を掲載しておきます。これを見てどういう判断をするかは皆さん次第ということで。
Katmaiコアついでに、Celeron 500とKatmai 550とCoppermine 550Eで発熱量を周波数とコア電圧の2乗で割ってみると、
600と600Bはコア電圧が2.05Vですので、他よりも高い値になっています。
周波数 450 500 533B 550 600 600B 発熱 W 25.3 28.0 29.7 30.8 34.5 34.5 W/MHz 0.0562 0.0560 0.0557 0.0560 0.0575 0.0575
Coppermineコア
周波数 533EB 550E 600E 600EB 650 667 700 733 750 800 800EB 発熱 W 17.6 18.2 19.8 19.8 21.5 22.0 23.1 24.1 24.7 26.4 26.4 W/MHz 0.0330 0.0331 0.0330 0.0330 0.0331 0.0330 0.0330 0.0329 0.0330 0.0330 0.0330
Celeron 500 27.0÷500÷2.0÷2.0=0.0135 Katmai 550 30.8÷550÷2.0÷2.0=0.0140 Coppermine 550E 18.2÷550÷1.65÷1.65=0.0122 どう思います?