ASUS A8Vの落胆

初出 2005.6.5

今回紹介するマザーは、ASUSのsocket939 Athlon64マザーのA8V Deluxeです。最初に申し上げておきますが、このマザーではthermal diode温度を測定することはできません。勘違いして買ってしまったマザーです。

私の家から車で20分ぐらいのところにあるパーツショップでは、マザーを手にとってしげしげと見ることができます。もちろん裸ではなくビニールで覆われていますが、基盤上のLSIや抵抗、コンデンサを確認するには十分です。私は、いつもそこで新しいマザーのスーパーI/Oチップ(温度測定用チップ)を確認して、その周辺に30kΩの抵抗を探しているのです。もちろん、thermal diode温度対応のマザーを捜しているわけです。
そして、このA8V DeluxeもスーパーI/OがW83627HFで、その近くに30kΩの抵抗が取り付けられていることを確認した上で購入したものなのです。(その店よりも少し安い別の店で。極悪人です。)
A8VのW83627HFと30kΩ
写真が見づらいかもしれませんが、矢印で示したチップが30kΩのチップ抵抗です。背中に「303」と書いてあります。

W83627HFのすぐ近くに30kΩがあるのですから期待するじゃないですか。このマザーは絶対thermal diode温度に対応しているに違いないと思いこんだのも無理からぬこととお分かりいただけると思います。

まず、バラックで組み上げてMBMとASUS PC Plobeを走らせてみました。
A8VでのMBM画像 A8VでのPC Plobeの画像
MBMのセンサー3はとんでもない温度を表示しましたのでDisableにしてあります。そのために0表示です。

MBMのセンサー1がPC PlobeではMB Temperature、センサー2がCPU Tempratureに対応しているようです。しか〜し、MBMのセンサー2はサーミスタモードでこの表示になるのです。試しに発熱ソフトを走らせてみましたが、センサー2の読みはゆっくりとしか上昇しません。thermal diode温度であれば、温度表示は跳ね上がるはずです。あれぇ〜???。

大あわてで、温度測定回路を調べてみました。
下の左の写真と中の図がW83627HF周辺にある抵抗、コンデンサ群です。右の写真の説明は後で。
その下が温度測定回路です。
A8VのW83627HF A8VのW83627HF周辺の抵抗、コンデンサ CPUソケット裏側にあるサーミスタ
A8Vの温度測定回路
ノイズ除去用のコンデンサが1個もありません。パターンだけはありますけど、コンデンサは取り付けられていません。

センサー1はW83627HFの近くにあるサーミスタRT1です。
センサー2を探すのは大変な苦労をしました。サーミスタが基盤上のどこかにあるはずだと探し回ったのですが、発見できません。パターンを追っていこうとしたのですが、パターンがLSIの下に潜り込んでいたりしてどこにつながっているのかわからなかったのです。でも根性で探しました。上の右の写真です。基盤上を探しても見つからなかったわけです。基盤裏にありました。CPUソケットの裏側にあたります。socket939は、これまでのCPUソケットと違ってソケット中心に空間がありませんので、苦し紛れに裏へサーミスタを配置したんだと思います。でも、このサーミスタの温度を「CPU Temprature」と表示するのはあまりいただけませんですね。

センサー3は未使用になっています。
このセンサー3を使用してthermal diode対応に改造できないかとも考えたのですが、残念なことにCPUのAJ2(thermal diode anode)とAJ1(thermal diode cathode)への接続場所がどこにもありません。配線が引き出されていないどころか、基盤裏へ貫通さえしていないのです。これでは改造も不可能です。

というわけで、大変残念な結果に終わってしまいました。表題の「落胆」の意味がお分かりになったと思います。それにしても、30kΩの抵抗の有無がthermal diode温度対応の判断基準にならないとなれば、何を基準にマザーを選べばいいんでしょう。

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