大事なことから目を背けるな!











トーク&朗読ライブ「辰巳泰子の短歌保健室」大事なことから目を背けるな!【日時】2006年12月24日オープン13時、スタート13時30分【場所】新宿ロフトプラスワン【入場料】2000円(飲み物付)【鼎談】小島ゆかり・笹公人・辰巳泰子【基調発言】キクチアヤコ・舟橋剛二・宮田ふゆこ【朗読】百首連作「ティラノザウルス・レックス2006年7月」※会場からの発言大歓迎!※小学生以下のお子様はチャージは不要ですが、飲み物は、お子様の分もご注文になってください。※予約不要。会場は100名以上入れます。お気軽にいらしてください。



★★★★★無事終了!多数のご来場、ありがとうございました!!★★★★★
皆さんの祈願短歌、ページ、できました!!

DVD「聖夜」リリース記念ライブのご案内




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辰巳泰子の言葉を必要とする人へ向けてこれを書きます。

わたしには、そこがどのような場であっても、自分自身が表現主体であることを自覚していてほしい、という思いがあるのです。

短歌は、万葉の時代から千数百年も続いてきた、自己表現の喜びを知る器です。

歌には、作った人の心の中にあるものが出てきます。誰に知られなくとも、その人の来歴や嗜好、生活が滲み出してきます。歌は、やはり、その人を表しているものです。

十三歳から短歌を作り始めて、わたしはもう、三十年近くも短歌を作り続けているのですが、大事なことは、そもそも、自分の思っていること、考えていることをぴったりの言葉で表現するところにあるのに、自分が本当に思っていること、考えていることを見出せずに、つまづいている人をたくさん見てきました。結社にいる間、今もですが、短歌の世間で、その人が何につまずいているのか分かっているのに、伝えられないときが、ずっと残念でした。二つ、例を挙げます。

たとえば歌壇で、口語や会話体を、いくぶん不自然にでも使う歌人が急速に増えてきたとき、口語を使えば短歌から古めかしさが取り除ける、と考えた人がたくさんあったのです。もとより短歌の31音のリズムは古来のものですから、文語文体、昔の言葉と相性がよいようになっています。その勉強をしてきた人が、流行に乗り、取ってつけたように口語を使い始めても、その人が、「古めかしいのはイヤだ」、「化石とおさらばして、自分は流行に乗りたい」と思っていることしか、人には伝わらないと思うのです。その人は「現代を歌うために」と言いますが、そこに詠まれたものの本質は、「現代」ではなく、世間に取り残されたくない自分です。でも、その人は、「現代を歌わなければ……」と繰り返している。わたしは、言いました。
「あなたが現代を伝えたい相手は、口語での表現を望んでいるのですか?」
その人は、きょとーん、としていました。
わたしの作品に口語や会話体が増えてきたのは、自分の子供と、言葉で会話できるようになってからでした。子供に伝えたい、と思うことを詠むとき、自然に口語や会話体を使うようになっていました。
文体の選択は、内容によって決めるものではありません。伝えたい人の顔が見えるとき、文体は、おのずから決まってくる。ましてや、流行で決めるものではないのです。手紙を書くとき、そうではありませんか。

短歌入門書には、よい歌とはどのような歌かが、説明されています。短歌投稿欄には、選者はこういう作品を望むと、但書をしてあります。しかし、よい歌の真実とは、たった一つです。自分の思っていること、考えていることをぴったりの言葉で表現した歌。この、ただ一つの真実を満たした歌がどう映っているかを、その入門書の執筆者や、投稿欄の選者が、それぞれの言葉で表現し直しているに過ぎないのです。このことは、「美人」について説明するとき、「そうだなぁ、髪が長くて目はぱっちり。鼻は高いほうがいい」と、親切に詳しく答えるようなものなんです。そこで、髪を伸ばし、しじゅう目を見開き、鼻をつまんでひっぱり続けているような歌を見ると、わたしは、「おっと、それは、あなたじゃないよ」と思ってしまうのです。

プロの表現者だって、絶えず、自分の思っていること、考えていることをぴったりの言葉で表現するために、苦心しています。成功している人は、皆、自分にもとから備わった性質を生かしています。表現がうまくゆくとき、「他と比べて自分にないからダメなんだ」、とも考えないし、「他がなければ自分があり得た」とも考えないものです。

ゲストのお二人にも、表現がうまくいったきっかけ、つまずきをどう乗り超えたのか、そのあたりのお話を伺いたいと思っています。

それから、わたしは、表現についての悩みを、単純に技術論で割り切ってしまえないと感じています。なぜなら、「現代が歌えない」と悩んでいる人が、表現につまずいているのではなく、じつは世間と自分との関係につまずいているように、自分を他と比較するとき、悩みの本質は、表現にあるようでいて、これもそのじつ、世間と自分との関係にあるのですから。わたしは、つまずきの本質に気づかず、歌を作ることまで、いっしょくたにつまらなくなり、歌の世界から離れてゆく人を、惜しい……と感じています。この点、ゲストの小島ゆかりさんが、人と人との関係についても、より過ごしやすい方向を示唆してくださるでしょう。

2006年、クリスマスのトークライブでは、歌壇・結社所属の皆さん、投稿歌人の皆さんといっしょに、表現を続けてゆくなかで、大事なことは何かという話をしたいと思います。

「辰巳泰子の短歌保健室」では、表現について、何かしっくりいかないと感じている人の作品を診ています。
指導例


★更新情報★
「辰巳泰子の短歌保健室」、「良縁祈願短歌」スレッドにご投稿の作品は、ライブ当日、ゲストと辰巳の講評を受けられるようにします。ライブで講評を受けたい人は、こちらへ短歌をご投稿ください。(11.08)

講評の対象に「よろず祈願短歌」スレッドを追加しました。(11.14)

投稿イコール予約ではないので、お気軽にどうぞ。なお直前に、講評対象をライブにご参加の方の作品に限らせていただきますが、それまで、なにとぞ賑やかしてください。どうぞよろしく☆彡(11.14)

祈願短歌の作り方をアドバイス。お願い事を、本当にかなえたい人は、その風景を見えるように書くこと。飛行船に乗りたい人は、飛行船に乗っている自分を書きましょう。寺山修司の詩に、飛行船の好きな少年が、来る日も来る日も飛行船の絵を描き、やがて、自分が飛行船に乗ることができないと知ると、(パイロットの才能がないを知った、という意味を思う)これまで描いた飛行船の絵を全部破り捨ててしまった、というのがある。ばかだねぇ、飛行船に乗る自分を描けばよかったのに!……と、寺山は、詩を締め括る。そのとおりです。歌うということは、表現するということは、飛行船に乗る自分を描くということ。(11.18)

祈願短歌、ライブ当日に扱うのは、20日までのご投稿分とします。投稿の数が多い方は、辰巳のほうで1、2首に絞るかもしれませんが、ライブ前に、全体の講評を必ず一度はいたします。

当日、ゲスト各位に歌を読んでほしいけれど、掲示板への投稿はどうしても苦手……という方は、辰巳まで、「よろず祈願短歌」を一首をメールでお送りください。アドレスはトップページに記載。(ただしメールの場合、「よろず祈願短歌」を一首、と限らせてください。また件名を、必ず「よろず祈願短歌」としてください)〆切は、メールの場合も20日まで

では、作品をお待ちしております。それぞれのお願いが叶うよう……皆さんと、いっしょに祈るようなライブにしたいと思っています。(12.01)

★重要!!……な更新情報★
ライブにお越しの方の祈願短歌を、ラストに朗読します。
ご投稿の詳細はこれまでの更新情報をお読みください。〆切20日。今回の朗読も、DVDに収録予定。朗読をご希望でない方は、その場でお伝えください。皆さんにとり、来年が素晴らしい年でありますよう!! (12.18)




……………………………………………………………………《ゲスト紹介》

小島ゆかり
歌人。1956年、愛知県生まれ。「コスモス」「桟橋」所属。早稲田大学日本文学科卒。1978年「コスモス」入会。1995年『ヘブライ暦』(短歌新聞社)により第7回河野愛子賞、2000年『希望』(雁書館)により第5回若山牧水賞、2006年『憂春』(角川書店)が第40回迢空賞を受賞。
桟橋エッセイ (歌壇随一の美形歌人、ゆかりさんのエッセイが読めます。)

笹公人
歌人。1975年、東京都生まれ。「未来」所属。岡井隆氏に師事。ラジオDJ、作詞家としても活動している。歌集に『念力家族』『念力姫』『念力図鑑』。「笹師範」と親しまれ、投稿メディアの選者として大活躍中。コミックから影響を受けた短歌は世の中にあふれているが、コミックを凌駕した短歌は、笹公人しか描き得ていない。(辰巳評)
笹公人短歌プロジェクトBlog(投稿作品、受付中! 懸賞付!!)
笹公人公式ホームページ



……………………………………………………………………《基調発言者》

キクチアヤコ
歌人。1979年、東京都生まれ。雑誌「TILL」への投稿を経て、林あまりに師事。2001年、第四回フーコー短歌賞グランプリ受賞。2002年、『歌集 コス・プレ』(新風舎)上梓。朗読パフォーマーでもある。

舟橋剛二(清水幸多)
歌人。1970年生まれ。静岡県在住。「かりん」「ふもと」所属。第47回短歌研究新人賞次席。第49回角川短歌賞佳作。第一歌集『秘密基地』(北溟社)。文字通り「疾走する」男性歌人(アスリート)でもある。

宮田ふゆこ
1969年生まれ。愛知県在住の主婦。ネット投稿をきっかけに短歌を始め2年目、枡野浩一、笹公人選者による投稿メディアの常連さん。料理好き。

辰巳泰子
歌人。1966年、大阪府生まれ。1990年、第一歌集『紅い花』(砂子屋書房)で、第34回現代歌人協会賞受賞。『アトム・ハート・マザー』(雁書館)、『仙川心中』(砂子屋書房)、『恐山からの手紙』(ながらみ書房)『セイレーン』(邑書林)。2001年より朗読ライブ活動。恋がしたいにょ〜。



皆様のご来場をお待ちしております!!


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