タンポポは賢い植物


在来種・外来種ともタンポポは共通してたいへん賢い性質を持っていますが、カントウタンポポをはじめとする在来種のタンポポの賢い特徴を挙げてみます。


賢さのポ イ ン ト 性 質
寒さのしのぎ方 タンポポは、冬の寒さをしのぐため、葉をロゼット状に地面を這うように
して冷たい風を避けるとともに、一枚一枚の葉は重ならないように広げ
て太陽の光を少しでもたくさん受けとめるようにしています。
タンポポのように、根から直接葉が出ていることを根生葉といいます。
タンポポは、冬の間葉を枯らして水分の蒸発を防ぎながら根に養分を
蓄え続けています
他の草花との
生存競争
タンポポは、葉や軸が上に伸びるような茎は持たず、花茎しかもたない
背の低い植物であるところから、寒い冬の間に花芽を育て春になると
他の植物に先駆けて花芽を出して花を咲かせ、いち早く種子を作りそ
れを飛ばします。
タンポポは、他の植物が葉を高く伸ばして夏草に覆われる頃には、子
孫を残す仕事を終えています。
開花の終了と
種子の実り
タンポポは、一つの株から次々にたくさんの花を咲かせますが、1本の
花は朝開いて夕方には閉じる花の開閉の日周運動を3日間続けて、
4日目には花を閉じます。
開花を終えた花は、花茎を横に寝かせて他の花の開花に席を譲りま
す。
そして、この横になっている間に受粉した種子を実らせるのです。
約2週間経過して種子が実ると、再び花茎を立ちあげます。
綿帽子を高く立てる 横になった状態で種子を実らせた花茎は、再び茎を垂直に起こして
種子の固まりである綿帽子を空に向かって高くかかげます。
この際、花を閉じて花茎を横に寝かせた時よりも花茎が長く伸びて、
少しでも綿帽子が高くなるように、そして少しでも風を強く受けて種子
が遠くに飛ぶようにしています。
春先にはわずか数センチしかなかった花茎も、初夏には30センチぐ
らいにまで長く高く生長します。
綿帽子の種子
飛ばし
植物は種子が少しでも多く芽を出すようにそれぞれ工夫していますが
、タンポポは種子に冠毛を付けて風によって遠くまで種子が飛んで
散らばるようになっています。
冠毛はパラシュートの役目を果たしてくれるわけです。
タンポポのように風を利用して種子を広く散布する植物を、風媒花と
呼びます。
種子の休眠 タンポポは、花茎が上に伸びるだけで、茎によって葉が高く伸びるわ
けではありません。
そこで、4月から5月にかけて飛んだタンポポの種子が、もしすぐに発
芽したとすると、夏場にかけて背の高い夏草に覆われて、太陽の光を
まともに受けることができません。
したがって、たとえ春にタンポポが発芽したとしても、ほとんどは育つこ
とができずに枯れてしまうでしょう。
そこで、在来種のタンポポには種子の休眠という性質があり、夏草が
枯れ始めて自分たちが発芽後に効率よく育てる時期まで発芽時期を
遅らせるコントロールをしています。

自宅で育つほうれん草のようなセイヨウタンポポ