7−8.高気圧

 これまでは、低気圧を中心に話を進めてきましたが、ここでは高気圧に注目してみたいと思います。高気圧は大きく分けて次の5つに分類されます。

  1. 温帯高気圧(移動性高気圧)
  2.  傾圧不安定波の尾根に当たる方です。温帯低気圧とペアをなしていることが多く、移動速度が比較的速いのが特徴です。温帯高気圧の前面では寒気移流のために寒冷で乾燥しており、後面では逆に温暖で湿っていることが多いです。

  3. 切離高気圧(カットオフ・ハイ)
  4.  ブロッキング現象の時に、切離低気圧とペアになって生じる高気圧で、ブロッキング高気圧ともいいます。下層から上層まで周囲より温暖になっています(切離低気圧と真逆)。長期間存在することが多く、ゆっくりと西進する場合が多いです。

  5. 寒冷高気圧
  6.  寒冷な空気が地表付近の放射冷却によってさらに冷やされ、下層の密度が大きくなって生じる高気圧です。通常高度は2〜3km程度で、背の低い高気圧です。冬季のシベリア高気圧が代表的な例です。

  7. 亜熱帯高気圧
  8.  大気大循環のところで見た、中緯度高圧帯に発生する高気圧です。ハドレー循環の下降流部分に当たり、断熱昇温によって周囲より温暖になっている高気圧です。太平洋高気圧が代表的な例です。

  9. メソ高気圧(雷雨高気圧)
  10.  雷雨に伴って生じる高気圧です。積乱雲から落下する雨滴が蒸発することによって空気が冷やされ、下降流となって生じる高気圧です。下層の空気が乾燥しているほど起こりやすく、これがさらに激しくなったのが後ほど説明するダウンバーストです。