4−2.氷晶の成長

 氷晶が生成する過程には、水蒸気が直接昇華して氷晶ができるものと、水滴が凍結して氷晶になるものに大きく分けられます。

 水滴の生成過程の時と同様、氷晶もきれいな大気中では水蒸気が飽和した状態でもなかなか生成しません。つまり、核が必要になるわけです。このように水蒸気が昇華する核になるものを昇華核といいます。

 また、水滴は純粋な時、氷点下になってもなかなか凍りません。場合によっては-40℃くらいまで凍結しないこともあります。このような現象を過冷却といいます。過冷却の水滴は雲の中でもよく見られるものです。このような水滴が凍結するためにも、凍結のきっかけとなるような粒子が必要になります。このようなものを凍結核といいます。

 実際には複数の役割を果たす粒子もあるため、全てこのように厳密に分類されるわけではありません。いずれにしても、氷晶の生成を手助けするような粒子のことをまとめて氷晶核と言っています。

 さて、氷晶はまずは水蒸気の昇華によって成長します。このことを昇華凝結過程といいます。0℃以下の状態では、しばしば過冷却水滴と氷晶が共存することがあります。この時、水蒸気の飽和蒸気圧は水に対してより氷に対しての方が低いことから、水蒸気は氷の方に昇華しやすくなります。こうして、過冷却水滴よりも氷晶の方が成長の速度が速くなります。

 また、氷晶は過冷却水滴を取り入れることによっても成長します。このような過程をライミングといいます。氷晶はこのライミングが起こると、急速に成長し、あられや雹を生成します(直径5mmより大きいと雹、小さいとあられとされる)。雹は時に直径10cmを越える大きさにも成長することがあります。過冷却水滴を介さない場合では、氷晶は付着しながら成長します。この過程を凝集といいます。これは、気温が0℃に近いほど起きやすく、ぼた雪はその典型例です。