5−2.予報の分類

 予報の特徴に従って分類すると大きく次の三つになります。

  • カテゴリー予報:「晴」「雨」といった気象現象の区分を予想するものです。
  • 量的予報:最高・最低気温のように具体的な量を予想するものです。
  • 確率予報:現象が起こる確率を予想するものです。代表的な例が降水確率です。降水確率は「予報対象時間内に1mm以上の降水がある確率」を10%刻みで表したものです。

カテゴリー予報なら、「晴」や「雨」とはっきりしているのに、どうして確率予報という中途半端な予想をするのでしょうか。理由は、確率予報の方が割がいいからです。例えば、次のようなコスト・ロスモデルを考えてみましょう。

 傘を持っていく労力(コスト)を200円、傘を持たずに濡れることによる損失(ロス)を1000円としましょう。この場合、降水確率が20%以上の場合、傘を持っていった方がいいことになります。例えば、降水確率が40%になったとしたら、それぞれの損失の期待値は、

 傘を持っていった場合:200円×1.0+0円=200円
 傘を持っていかなかった場合:0円+1000円×0.4=400円

つまり、傘を持っていった方が200円だけ損失が軽くてすむことになります。しかし、カテゴリー予報の場合は、降水確率40%では降水なしと予想されてしまいます。そこで、傘を持っていかない場合、すなわち損失は400円となります。

 こうした考え方に基づいて、降水確率0〜100%が全て同じ確率で現れると仮定して計算したのが上図です。ここでは、横軸をC/L(コスト/ロス)とし、縦軸を最大損失(いつも傘を持たずに濡れる場合が1)から軽減される分の期待値としています。つまり、グラフの上へ行くほど損をしにくいということです。図からわかるとおり、どの場合も確率予報の方が損をしにくくなっています。これが、確率予報をわざわざ行う理由なのです。