作品概要

 

《企画趣旨》

1945年8月6日広島、8月9日長崎に原子爆弾が投下された。

死者およそ20万人、現在でも30万人の人々が

原爆後遺症に悩まされている。

その被爆者の中に、

広島と長崎の両市で被爆(両市被爆ともいう)した方々がいる。

私たちはその両市被爆を『二重被爆』という概念で捉え直し、

取材を始めることにした。

長崎市役所の資料によると、

長崎市在住の『二重被爆者』は20名。

全国規模では約160名(平 成16年調べ)がいると言われているが、

正確な人数は把握されておらず、

驚くべきことに、『二重被爆者』の存在は

歴史の中に埋もれたまま、

独自の聞き取り調査もなされてこなかったことが判明した。

去年8月、国立広島原爆死没者追悼平和記念館で

公開されている被爆体験記から

『二重被爆者』の存在が報道された。

原爆投下後2週間以内に両市に入り、

残留放射能を浴びた『二重被爆者』は165人、

2度の原爆に直接遭遇した被爆者は9人いる事が確認された。

戦後60年間で、『二重被爆』の実態が始めて明らかになった。

 

  米国は「戦争終結のため」という美名のもと、

  人間を破壊しつくす原子爆弾をわずか3日間、

  75時間しか離れていない2都市に投下した。

  それは何故か?

  直線距離にして広島と長崎は約300キロ。

  両市で被爆するかもしれないとも考えなかった

  米国の無思慮ぶりは何か?

  「きのこ雲に広島から長崎まで追いかけられて

  きたんじゃないかと思った。」

  と語る山口彊さん(写真上)。

  この映画を通じて、人種や言葉を超え、

 原爆の非人道性を世界に訴える行動が始まる。