SENNHEISER MKH416

MKH416とはドイツのオーディオ製品会社が製造しているマイクロフォンである。直径1.2cm程の筒状のマイクでコンデンサー
タイプとなっている。指向性はCANONとは反対側の方が面となっており超指向性という特殊なマイクになっている。それ故にロケ
などで音声さんが持っていたりスタジオのブームに付いている事も多い。もっとも後者は416にだけと限られている訳ではない。

カラーは写真の黒とシルバーと2色が用意されているがシルバーの方は最近見なくなった、もしかしたら現行型では無くなって
しまったのかも知れない・・・(音は変わらないのだが見た目の好みによる)。もっともスタジオ常設されている事の多い高砂製作所
のフレキシブルスタンドにマイクを付けて並べる際はフレキがシルバーである事から見た目重視のテレビでは自然にシルバーを
付けるのが習慣になっている所もある。ただし黒いフレキもあるので一概にはコレと言えない。

MKH416は色も2種類あるが本体そのものにも2種類存在する。これを間違えると最悪「買ったのに使えない」という悲劇になる。
それはマイクにかかる電圧による仕様の物で12Vと48Vの2種類があるからだ。使用するコンソールによって購入時に決めなければいけない。
使用するコンソール(以下mixerと呼ぶ)が12V仕様の場合は12V仕様の416を買い48Vならそちらを買えばいい。最近の簡易MIXERでも
あるTAMURAの「AMX-12」やSONY社の「MXP-61」などは12Vでも48Vでも使える様に切り替えSWが付いているのでどちらも使用可能だ。
スタジオでは色々なコンデンサーマイクを使用するのを想定し普通は48V電源仕様になっているハズ。逆にロケで良く使われるMIXERは
最近最もポピュラーはKS342を除いては12V仕様が多かった、これはロケで使われる416が12V仕様である為であるがそもそも何で2種類
ものタイプを用意したのだろうか?、疑問でもある。

上記の様に使うMIXERによっては「この416生きないよ!」となってしまうので注意が必要だが全てが駄目と言う訳ではない。
下写真の写っている黒い箱の物体は006Pを1本入れる事でマイクが生きるファンタム電源(以下Phと呼ぶ)である。かつてはAKB11が
主流だったが今ではあまり見かけなくなった。電池交換の時間が全然違うし・・・(笑)。このphがあれば12Vのマイクも48VのMIXERで
使用する事が出来る。機材をレンタルする場合は用心の為に持って行くと重宝するかも知れない。

日本テレビのドラマスタジオとして使われている生田スタジオは現在1〜3stまであり1stがhanaoka、2と3stがSSLとなっており
全てのMIXERが48V仕様である。しかし機材庫に置いてあるMKH416及び816は全て12V仕様と少し変わっている。これはスタジオ収録
からそのままロケに行く場合などがあるドラマでは一々機材を変更している時間は無いのでロケでも使える12V仕様に一環しているのです。
生田スタジオ未経験の人は間違えてしまうかもしれませんがマイク本体にはAB12VかP48Vかを現す刻印が必ずあるのでチェックが必要です。



下の写真は「某」番組の収録の為に倉庫から寄せ集めたMKH-416の集団。フレキは高砂製作所の中段でシルバータイプ。この仕様だと
黒よりシルバーの方が違和感がない。416は指向性が強いので面を合わせていれば良い音が撮れるが後ろを向かれたり席を立たれたりすると
悲しい結末を迎える事になる。でも幾ら超指向性を持ってても15本近くも並ばれたら被りがキツくてMixingは凄く大変だと思う。



416と言えばロケで使われる事が多いマイクとしても有名。いわゆる「ENG:(Electororic News Gathering)」なんかではWLSと416と
という組み合わせは多い。ただしロケは大体がオープン(外)で行われる事が多いのでマイクが裸のままだと風に吹かれてしまう。
そこで色々と対策をしていく事になる。まずマイク本体にウレタンのカバーを取り付けてやりその状態で籠に取り付ける。籠状態であれば
ちょっとしたオープンは大丈夫だが雨なんかが降ると雫の音がそのまま入ってしまう為に籠の上からジャーマーをかぶせる事が多い。
ゴルフ中継なんかではこのスタイルが多い。良く音声さんが持っている長い棒は「サオ」とか「ハンドブーム」などと呼ぶが製品として
売られているのはvdb社の物で6段XLとなるとなんと13万円近くもする。まぁXLだとドラマとかでしか使わないけど普通サイズのMで約
8万円、Sで6万5千円ほどする。これは業務用なのでカーボン製で重いマイクを先端に取り付けてもある程度大丈夫な設計になっている。
民生機器ならばかなりお得なんだと思うが使いづらく壊れやすいのは確実である。また416に限らずマイクはとてもシビアな物なので
本番中にくたびれたからと言って左から右に持ち変える事は出来ない。達人でもグリップノイズと言われる音が入ってしまうだろう。

こんなMKH416はとても利口なマイクで、使う人が上手くその性能を100%出せたらとても良い音だと思う。テレビを見ているとマイクを
付ける事の出来ないスポーツ選手のインタビューやスポーツ中継のノイズ、水に落ちたお笑い芸人さん達の声は大体がこのマイクが収音
していると言っても良いでしょう。気になる価格ですが本体のみで約180,000円。1本くらい手元に持っておきたいマイクです・・。


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