スポーツ自転車のホイール着脱 リアハブ整備 2009/11/22 
<目次>
車体を整備スタンドにセットする
車輪の取り外し
車輪の取り付け
カセットスプロケットの取り外し
ハブの分解・調整
カセットスプロケットの取り付け
使用工具
<参考リンク>
サイクルベースあさひ > メンテナンスマニュアル > スプロケットの外し方
自転車ツーリング再生計画 > ハブのグリスアップ
自転車自作研究会 > スプロケットの交換
            > ホイールの取付(クイックレリーズの使い方)
スポーツ用語辞典 "クイックリリース"
Wikipedia
・"Bicycle Wheel"
・"Freehub"

<参考文献>
・丹羽隆志『初心者のためのMTBメンテナンスBOOK』成美堂出版 2004
・永井隆正 監修『MTBメンテナンス』(えい)出版社 1997
・大竹雅一『MTBパーフェクトメンテナンス』山海堂 1994
・クリス・シドウェルズ『バイクリペアマニュアル』山と渓谷社 2007
クイックリリースの使い方、カセットスプロケット型フリーハブの分解・組み立てをお伝えします。

自転車をスタンドにセットします。自作品を使用していますが、市販品もあります。
車体そのものをひっくり返す方法もあります。この場合、ハンドルやサドルに傷が入らないように段ボールや布などで保護しておきます。

特にサドルは皮がピンと張った状態にあるので、たとえ小さな切れ目であっても、そこを起点に広がっていく恐れがあります。
車輪の外し方
フロントギアを「アウター」(大)へ、リアギアを最も径の小さい「トップ」に変速しておきます。
リアブレーキワイヤーを外しておきます。写真は「カンチブレーキ」と呼ばれるタイプです。
クイックリリースレバーを起こします。これだけで外れない場合はレバーと反対側のナットをゆるめます。
車輪が外れました。
フロントギアを径の小さい「インナー」の位置で外すことも可能ですが、外した後にチェーンが大きくたるんだ状態になってしまいます。

特に整備スタンドを用意できない出先では、車体を横に倒すかひっくり返した状態で作業を行います。この状態でチェーンを大きくたるませてしまうとチェーンリングからチェーンが外れて二度手間になってしまいます。
車輪の取り付け方
後輪車軸をチェーンの内側にセットします。
リアディレイラーを下前方に押しながら、チェーンをトップギアに乗せます。

このまま車軸を引き上げていきます。
クイックリリースレバーを倒して車軸を固定します。

クイックはレバーと反対側にあるナットで締まり具合を調整します。
クイックリリースレバーの仕組みです。

偏芯カムによって数ミリ締め付けられます。この範囲で適切な締め付け力となるように、反対側のナットを調整します。
カセットスプロケットの取り外し
クイックリリースレバーのナットを外します。円錐(えんすい)コイルバネが入っているので紛失しないように注意します。

また、取り付けるときには円錐コイルバネの方向にも注意が必要です。
クイックリリース機構を外します。
木製の箱に乗せると作業がやりやすくなります。
カセットスプロケットはリングナットによって固定されています。
・シマノTL-LR15 ロックリング締め付け工具
・シマノTL-SR20 スプロケット抜き工具

以上の工具を用意します。ロックリング締め付け工具は部品メーカーや種類によって異なる可能性がありますので、事前にご確認下さい。
TL-LR15を車軸にセットします。
TL-SR20 スプロケット抜き工具で固定しながら、TL-LR15にレンチを掛けて回します。TL-LR15の2面幅は24mmです。
実際は下に向かって力を加えていきます。
ロックリングが外れました。この車種はトップギアも外れました。
カセットスプロケットを上に持ち上げて外します。
フリーとハブが一体になっている「フリーハブ」(freehub)です。
<参考事例 ボスフリー>
外装変速機付の軽快車や小径車などに採用されている「ボスフリー」型ハブの一例です。

スポーツ車などに採用されてる「フリーハブ」は「フリー」がハブ側にありますが、このボスフリーは「フリー」がスプロケット側にあるのが特徴です。

ボスフリーに関しては、当サイト内の「小径車のリアハブ整備」にてお伝えしています。
フリーと反対側にあるロックナット・玉押しをゆるめます。

この自転車は玉押しが2面幅15mm、ロックナットが17mmでした。
玉押しを15mmのハブスパナで固定し、17mmのレンチでロックナットをゆるめます。
車軸を抜くとボールベアリングの玉が落ちてきますので、紛失しないように気をつけます。

ベアリング鋼球は一般的な直径6.35mm (1/4インチ)が用いられていました。
ベアリング鋼球はやや奥まった位置にあります。そこで、百円ショップで販売されているマグネット式ピックアップツールを使うと素早くベアリング球を集めることができます。
真っ黒に汚れたベアリングを掃除するときに、「茶こし」や小型のザルにベアリングを入れてパーツクリーナーを吹き付けると容易に清掃できます。これも百円ショップで販売されています。

ただし、パーツクリーナーのスプレーを強く吹きかけすぎると、その勢いでベアリング球が飛ぶので注意が必要です。
汚れたグリスが手に付くと容易に落ちてくれません。そこで極薄手タイプのゴム手袋を使う方法もあります。

左は百円ショップで入手した「DUNLOP ニトリル手袋極うす手」です。左右両用4枚入りですので、2セット分となります。

グリスの種類に関しては、「各種グリスと便利な使い方」も併せてご覧下さい。
パーツクリーナーなどで洗浄、グリスアップ後、ハブを調整します。

当たり具合が緩すぎる場合、車軸に手で力を加えるとガタガタという感触がします。

反対に当たり具合が強すぎる場合、車軸の両端を手で持ち車輪を回すとゴリゴリという感触します。「ガタガタ」せず、かといって「ゴリゴリ」しない最適な位置を探っていきます。

玉押しを押さえてロックナットを回すのが基本です。しかし、ごくわずか当り具合が強い場合、ロックナットを押さえて玉押しを時計回り(右回り)に回して締め合わせる方法もあります。
カセットスプロケットの取り付け
カセットスプロケットとフリーがかみ合う位置は1カ所のみです。小さな▲印があり、その位置の凸が幅広になっているのが目安になります。
ロックリングを取り付け、ロックリング締め付け工具TL-LR15で締め付けます。このときはTL-SR20などで押さえる必要はありません。
今回使用した工具です。
・モンキーレンチ
・TL-SR20 スプロケット抜き工具
・TL-LR15 ロックリング締め付け工具
・15mmハブスパナ
・17mmコンビネーションレンチ
・木製箱
TAKAよろず研究所
http://www.geocities.jp/taka_laboratory/
2009/11/22製作
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