自転車の身近な調整・修理 <空気・ハンドル・チェーン>  2007/6/3製作
<Takaよろず研究所 自転車関連ページ> <参考にさせて頂いたページ>
ちゃりんこはうす  自転車屋が儲からないメンテナンス情報
寿サイクル 自転車いじり天国
サイクルショップ ルート メンテナンス情報
このページでは買い物自転車(ママチャリ)に関するトラブルのうち、日常起こりうる以下の3点を取り上げます。

<タイヤ編> タイヤの空気が抜ける
<ハンドル編> 転んだらハンドルとタイヤの方向がずれた
<チェーン編> チェーンがガチャガチャいう。チェーンが外れる。
<タイヤ編> タイヤの空気が抜ける
自転車に乗ろうと思ったらタイヤの空気が抜けてペシャンコだった場合、パンクと判断する前に「虫ゴム」を確認しましょう。

それでも空気が抜ける場合は、自転車店に修理を依頼することになります。修理の方法は「買い物自転車後輪のパンク修理」でご紹介しています。

また、タイヤの接地面をザッと見て、画びょうやホチキスの針、金属片などが刺さっていないかを確認します。


※パンク修理で自転車店に持ち込むとき、追加料金を支払ってブレーキやチェーンの張りなどを調整してもらうのも一つの方法かもしれません。
まず始めにバルブの「虫ゴム」をチェックします。ボロボロになったりしていないでしょうか。
また、矢印の所の山を乗り越えるまで、きちんと虫ゴムが装着されているかを確認します。
袋ナットがきちんと締まっているかどうか確認します。力いっぱいにギュウギュウに締め付ける必要はありませんが、バルブがガタガタするほど緩んでいると空気が漏れてしまいます。

また、袋ナットを緩めるイタズラがあるそうなので、念のため確認します。
虫ゴムがボロボロになっていた場合、虫ゴムを交換した後に空気を入れてしばらく様子を見ます。


買い物自転車のほとんどは虫ゴムを使う【英式バルブ】ですが、まれに「変なバルブ」の場合があります。その場合は「各種バルブと空気入れの使い方」をご覧ください。

<関連ページ>
買い物自転車後輪のパンク修理
各種バルブと空気入れの使い方
米式バルブから空気が漏れる場合
買い物自転車のチューブを前輪・後輪ともに米式バルブ【右】に交換したのですが、片輪だけ空気が微妙に漏れているようでした。

そこで、米式バルブのバルブコアを回す「虫回し」という道具で締め直すと、少し緩んでいる手応えがありました。こうして空気の漏れが止まりました。
「虫回し」はホームセンターのクルマ用品コーナーに300〜400円前後で置いてあります。

また、交換用のバルブコアも販売されています。
このようにバルブコアを締め込みます。力いっぱいギューーと締める必要はなく、キュッと締める程度で十分です。
<ハンドルの向き調整> タイヤの方向とハンドルの方向がずれてしまった
不幸にも転んでしまい、自転車を起こしたら「ハンドルの向き」と「タイヤの向き」がズレてしまった場合です。
ほとんどの買い物自転車は古典的な「ノーマルステム」(スレッドヘッド)です。また、1990年代初めの頃までのMTBにも広く用いられてきました。

フォークから伸びている「ステアリングコラム」パイプにはネジが切ってあり、ここでロックナットを締めることで上下のベアリングを固定しています。

作業全体の流れとしては、「引き上げボルト」を緩めて向きを修正し、再び「引き上げボルト」を締めるというものです。
使う道具は「六角レンチ」です。オートバイや自転車の分野では「アーレンキー」と呼ぶ方も多いです。自転車のハンドル調整では6mmを使う場合が多いようです。

長さのあるものを選ぶのがポイントです。短いものでは力が入らずに緩まない場合があります。

100円から外国製の高級品までありますが、この1.5mm〜6mm 7本セット 500円(台湾製)を選んでみました。
矢印の所に六角穴ボルトがあります。
これを反時計回り(左回り)に回すと緩みます。

ポイントはネジが軽くクルクル回る程度まで緩めるだけで十分という点です。ネジを完全に緩めて抜いてしまう必要はありません。



タイヤを両膝で挟み、ハンドルを両手で「グイッ、グイッ」と力を加えるとハンドルの向きが変わっていきます。あるいは、タイヤを歩道の段差などに当てておき、ハンドルにグイッと力を加える方法もあります。
引き上げボルトを緩めても動かない場合は、緩めて10mmほど頭をだした引き上げボルトに衝撃を与えることで「ウス」の噛み合いを外します。

テーパーウス式の構造や外し方につきましては、自転車修理屋M.B.Mの「自転車ハンドル高さ調整方法」にて、大変分かりやすく解説されています。

また、『バイク・リペア・マニュアル』クリス・シドウェルズ 山と渓谷社 2007 89頁にも分かりやすいイラスト入りで解説されています。

また、同時にハンドルの高さも調整できます。 調整した後はネジを締めて完了です。

なお、錆(さび)でガビガビに固着している場合、ネジを緩めてもなかなか動きません。こうした場合は自転車店に依頼することになります。詳細につきましては、「自転車 ヘッドのグリスアップ」をご覧ください。

↓ハンドルの高さ調整の様子です。ノーマルステムは調整幅が広いので、一度調整してみると乗りやすさや疲労度がずいぶん違ってきます。なお、「これ以上パイプを出さないでください」という「限界ライン」がパイプに刻印されているので、強度の上でそれ以上は出さないようにします。
<使用した道具>

■プラスチックハンマ 1-1/2ポンド型(約650g)
■6mm六角レンチ(ロングタイプ)
<アヘッドステムの場合  スポーツ自転車編>
現在のマウンテンバイクからクロスバイク、ロードまでのスポーツ自転車のほとんどには、この「アヘッドステム」が採用されています。

<向きはズレたが、ガタは発生していない場合>

転んでハンドルとタイヤの向きがずれてしまった場合は、ステムを横から締め付けている「固定ボルト」2本をゆるめます。するとハンドルの向きは自由に動くようになるので調整できます。調整終了後は2本の固定ボルトを締め付けます。

ポイントは「引き上げボルト」(トップキャップ)を緩める必要はないという点です。「引き上げボルト」は「玉押し」(ベアリング)の当たり具合を調整しているボルトです。ハンドルの向きには関係していません。

<向きがずれ、ヘッドにガタが生じている場合>

しかし、転んだ(倒した)衝撃でヘッドのベアリング調整にガタが生じた場合は、引き上げボルトで再度調整する必要があります。

2本の「固定ボルト」をゆるめ、「引き上げボルト」を回していきます。

すると、ステム全体が押し下げられ、上下の「玉押し」(ベアリング)を押しつけます。

「引き上げボルト」を調整し、ゴリゴリせず、かといってベアリングがガタガタしないように調整します。前ブレーキを掛けながらハンドルを前後に動かすと、ヘッドのガタの具合が分かりやすいようです。

ベアリングがちょうど良い具合になりましたら、ステムの「固定ボルト」を締め付けます。
すると、今度は「ステム」によって上下の「玉押し」(ベアリング)が固定されるという仕組みです。

<間違いやすい点>
ステムの固定ボルト2本をゆるめないことには、引き上げボルト(トップキャップ)を締めてもベアリングの当たり具合は変わりません。

ステムの固定ボルト2本をゆるめることで、引き上げボルトの締め込み具合でベアリングの当たり具合が調整できます。

つまり、【引き上げボルト】が【ステム】を押し、【ステム】が【ベアリング】を押すのです。ステムが固定されていてはベアリングは動きません。

 【引き上げボルト】→【ステム】→【ベアリング】
<チェーンの張り調整> ペダルを漕ぐ度にチェーンがガシャンガシャンと当る チェーンが外れる
ペダルを漕ぐたびに「カッチャン、カッチャン」とチェーンがケースを叩いてしまう場合です。症状がひどくなるとチェーンが外れてしまいます。
チェーンは1コマ1コマが少しずつ摩耗していき、全体として「伸びた」状態となります。新品状態でちょうど良かったチェーンが、ついには「ガッチャン」と音を立て始める理由でもあります。

また、チェーンに定期的に油を差すことで、チェーンの摩耗(伸び)を相当軽減することができるそうです。
チェーンの弛(たる)む量は、1〜2cm程度とされています。
チェーンの張りは後輪の車軸を前後させて調整します。

    ==================
          緩む ← ● → 張る
   ==================

調整するには「チェーン引き」という部品のナットを締めたり緩めたりします。左右両方付いている自転車や、片方だけの自転車もあります。

「チェーン引き」で車軸を前後させる前に、車軸を固定しているナットを緩める必要があります。車軸が固定されたまま「チェーン引き」を調整しようとしても動きません。無理にやるとチェーン引きが変形・破損してしまいます。
車軸を緩めるには、15mmの「コンビネーションレンチ」を使用します。今回は百円ショップで200円で販売されているものを選んでみました。
変速機がある場合は、変速機を変速ワイヤーが最も緩む位置にします。

【軽】【平】【速】の3段のうち、最近の機種は【軽】の位置にすると最もワイヤーが緩むようです。当研究所の買い物自転車は旧式なので【速】の位置で最も緩むタイプでした。

変速シャフトをレバーごと押し込みます。すると、ワイヤーの頭が顔を出しますので、ワイヤー着脱用切り欠きを通して外します。
外れました。ようやくレンチでナットを緩めることができます。

車軸ナット緩める前に、チェーン引きのナットの位置を把握しておきます。真ん中あたりなのか、端の方かというその程度でOKです。これが後に調整するときに役に立ってきます。
左側です。

車軸を固定しているナットを緩めます。緩めるだけで外す必要はありません。

また、必要があればブレーキユニットを固定しているネジを緩めます。これも緩めるだけで、外す必要はありません。


作業終了後の締め忘れにご注意ください。

万が一締め忘れて固定ネジが抜け落ちてしまうと、ワイヤーを支えるステーがグラグラになってしまい、後ブレーキが突然利かなくなる恐れがあります。
右側です。

車軸を固定しているナットを緩めます。回す方向は先ほどと同様に反時計回り(右回り)です。ペットボトルの蓋と同じとお考えください。
■左車軸固定ナット
■右車軸の固定ナット
■ブレーキ固定ネジ (必要な場合)

以上を緩めた後、いよいよ「チェーン引き」を回します。
多くの自転車では、チェーン引きのナットは2面幅10mmのナットが使用されています。

スパナでも回せないことはありませんが、泥よけステーやスタンドなどの部品が込み入っている場所なので、「ナットドライバー」という道具を使うと便利です。ホームセンターの工具コーナーで800〜1,000円ほどで販売されています。

チェーン引きが左右に有る場合は、同じ回数だけ回せば大外れはしないで済みそうです。チェーン引きのナットから飛び出るネジの長さを同じにすると、大体の見当をつけられます。
ナットドライバを選ぶ際に注意する点があります。それは穴の深さです。

穴の深さがないとネジの先端がドライバの底に付いてしまい、それ以上回せなくなってしまいます。

百円ショップのナットドライバの中には、穴が浅いものがあるので注意しましょう。
チェーン引きのナットは入り組んだ位置にあるため、モンキーレンチでは届かない場合が多いようです。
10mmのコンビネーションレンチでもナットを回すことはできます。

しかし、何度も掛け替える必要があることに加え、何回転回したのか把握しにくい面があります。
ついついチェーンのある側に車軸が傾きやすいようです。

【車輪がセンターに来ていること】を確認しつつ、【チェーンの弛みが1〜2cm程度になること】を意識します。

ありがちなのは、チェーンを調整すると車輪が傾いてしまい、逆に車輪の傾きを直すとチェーンがパンパンに張ってしまうというパターンです。

「チェーン引き」を引っ張るときは、車軸は自動的に後へ動きます。しかし、チェーンを緩めるときには【チェーン引きを緩める】+【車輪を前にグッと押し出してあげる】必要があります。チェーン引きを緩めただけでは車軸が動かないためです。
大体の目安としては、左右両方のフレームと車輪(リム)の隙間を同じにしようとするとよさそうです。指を入れてガタの大きさを確認したりすると、隙間の違いを把握しやすいようです。

<個人的なやり方>
チェーン引きのナットの位置を左右同じにします。位置は大体の見当をつけた場所です。手で後輪タイヤの後をドンッ、ドンッと叩き、チェーン引きの遊びを無くすように押し出します。

左右同じ量を回して微調整していきます。私の場合は「張る方向で調整します。」ある程度弛(たる)んだ状態からチェーン引きのナットを締め込み、チェーンを張って調整します。

逆に、張った状態から緩める方向で調整しようとすると、チェーン引きに遊びが生じるのでやりにくいのではないでしょうか。
チェーンの弛(たる)みは1cm〜2cm前後が適正のようです。

チェーンの一カ所だけで確認するのではなく、ペダルを回して複数の箇所で確認するようにするのがコツです。

チェーンの「伸び」は必ずしも均一にならずにムラがあります。ある箇所ではチェーンがパツンパツンに張るにも関わらず、別の箇所では弛みが出るという場合もあります。

そういうときは、最もピンと張る位置で弛みを最小限にし、チェーン全体として破綻のないように調整します。症状がひどければチェーン交換が必要かもしれません。
先ほどの作業で緩めたネジをもう一度ご確認ください。

作業終了後の締め忘れにご注意ください。

万が一締め忘れて固定ネジが抜け落ちてしまうと、ワイヤーを支えるステーがグラグラになってしまい、後ブレーキが突然利かなくなる恐れがあります。
使用した道具です。

■プラス2番のドライバ
■10mmコンビネーションレンチ
■15mmコンビネーションレンチ

ナットドライバがあると便利です。
<関連事例> 買い物自転車とオートバイ

買い物自転車とオートバイのチェーン調整方法はよく似ています。
チェーン引きでリア車軸の位置を前後させてチェーンの張り具合を調整するという仕組みです。
オートバイの場合は車軸の位置を表示する目盛りがあります。

左右を同じ目盛りに合わせれば、タイヤが大体まっすぐになります。

チェーン引きの構造を見ると、チェーン引きナットを締めると車軸はネジの力で後へ引っ張られます。

しかし、チェーン引きナットを緩めたとしても、ナットが戻るだけで車軸は自動的には動いてくれません。つまり、チェーン引きナットを緩めた後、タイヤ全体をグッと前に押し出してあげないと車軸が移動してくれないのです。
手や足でドスッと叩いて送り込む方法もあります。

また、手でタイヤを回し、Tレンチの軸などの適当な棒をチェーンとリアスプロケットとの間に挟みます。すると、チェーンの弛(たる)みが無くなってパンパンに張り、車軸が前に押し出されます。こうしてチェーン引きの遊びを無くすことができます。

再びタイヤを回して挟み込んだ工具を外し、チェーンの弛みを確認します。ちょうど良ければアクスルナット(車軸ナット)を締めて完了です。

オートバイに乗っている方ならば、買い物自転車のチェーン張りも感覚的に分かりやすいのかもしれません。
<ブレーキの調整> ブレーキレバーを握り込むとグリップに当りそうになる
ブレーキを握るとレバーがグリップに当りそうになる場合、ブレーキワイヤの調整を必要があります。
ロックナットを緩め、調整ボルトを回します。

調整ボルトを緩めて左へ動かしていくと、インナーワイヤが張っていきます。

逆に、調整ボルトを締めて右へ動かしていくと、インナーワイヤは緩んでいきます。

アジャスターの調整幅で対応できない場合は、調整ボルトの位置を元に戻し、ワイヤーの固定位置を変えて再調整します。
アジャスターを回すとインナーワイヤの張り具合が変化する仕組みです。

アジャスターを回して事実上アウターワイヤの長さが増すと、アウターワイヤから飛び出すインナーワイヤの長さは短くなります。
前ブレーキも同様の仕組みがあります。
アジャスターを装備しているブレーキレバーもあります。
これも仕組みは同一です。

ロックナットを緩め、アジャスターを前後させることでインナーワイヤの張り具合を変化させることが出来ます。
<補足> ワイヤーを切る道具
ブレーキワイヤなどを交換したとき、余ったワイヤは切り落とします。
このとき「ワイヤーカッター」という道具を使います。安価なものは1,200円前後、日本製は2,500円〜4,000円前後で販売されています。

発売元「KANETA」の「ワイヤーロープカッター PST-200WK」(台湾製)です。ホームセンターで千円弱で販売されています。切断能力は「ワイヤー 4mm」、「刃の材質:SK-5  HRC56〜66」とパッケージに書かれています。
刃が交差するような仕組みになっています。

細い鋼線を編み込んだワイヤーを切るとき、ワイヤカッターを使えば切り口が綺麗に揃います。

ニッパなどで無理に切ると、切り口で編み込みがほどけてしまいます。保護キャップも入れにくくなるので危険でもあります。
紛(まぎ)らわしいのが、「ケーブルカッター」と「ミゼットカッター(番線カッター)」です。
ケーブルカッターは電線ケーブルを切るのが本来の用途です。

銅線などの軟らかい金属を切るために作られているので、硬い鋼線を切ろうとすると刃こぼれを起こしてしまいます。
ミゼットカッター(番線カッター)は、建設現場で用いられる「番線」(針金)を切るときに用いられます。

お互いの刃は交差せず、ニッパのように触れるか触れないかぐらいの距離に合わさる仕組みです。そのため、編み込みワイヤーの場合、一本一本の細い線が切れずに残ってしまいがちです。
<Takaよろず研究所 自転車関連ページ> <参考にさせて頂いたページ>
ちゃりんこはうす  自転車屋が儲からないメンテナンス情報
寿サイクル 自転車いじり天国
サイクルショップ ルート メンテナンス情報

TAKAよろず研究所
http://www.geocities.jp/taka_laboratory/
2007/6/3製作 2011/10/5修正
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