長電話禁止



 アメリカでの電話は恐い。

英語をまくしたてられて、なんのことかわからないのに、

たたき切れない状況を何度も経験している。

相手が今、質問をしたなというところは何となくわかる。

つまりそこで一旦相手の勢いが止まるわけである。

その相手のとぎれた間を利用して、

What's the name of your Company? と聞く。

おそらく最初に名乗っているはずだが。

その瞬間に相手は今まで自分が勢い込んで話した労力が無駄であったことを理解するはずだ。

それでもまだわからない奴は、さらに、残りの言いたい事を話し始める。

その後の休止期に私の、

What's the purpose of this call?の無邪気な質問で、

いまままで少し気がかりだったことが、大きな不安に変化してくるであろう。

Can you speak English?

会話が終局に近づいたことを暗示させる質問が自然と出てくるわけである。

その質問をすぐに引き出せるようになれば大したものである。

その次の回答は簡単だ。

A little. と見栄をはってみるのもよし。

directに「能」、と言うもよし。

でもいづれにしても、空しく酒をのむことになることにかわりはない。

1999.10.30

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