べた付きの魅力

こんなに暑くて大丈夫か、まったく。

どの空間もが蒸し暑さでいっぱいである。

なにが嫌って、

やっぱり手のひらにかく汗ほど迷惑なものはない。

タイプをするとべっとりとキーボードに指紋ごと貼り付くし、

ギターを弾くと弦にベトベトが染み付き滑るうえに赤錆をも生産してしまう。

服にすり付けてふき取ろうと試みるのであるが、

すぐに湧き出てくるからきりがない。

そんなとき利用できるのが、窓ガラス。

厚みがあるほど良い。

ピタッツと両手を張り付けて、ひやっとした感覚を楽しむのである。

頬までつけるとなお良い。

一カ所に長くとどまっていると、すぐにガラスの温度も上がってしまい、

残念な気持ちでいっぱいになるけど、

なあに心配ない。すぐとなりに貼り付けばいい。

ひやっとしてまた隣。ひやっとしてまた・・。

手のひらの軌跡は正確な歴史を伝えてくれるがごとく

透明なガラスを曇らせてくれる。

ねつ造だらけの日本の考古学よりこの軌跡、

歴史マニアにはたまらない。



2002.06.02

もどる