写真:石綿毛の舞う風景

 フロンは拡散していき成層圏ではじめて分解されるが、その時に遊離した塩素はオゾン層を破壊するらしいと、ビル破壊作業を見ながら以前から熱心にとりくんでいる耳学問の復習をしていたが、「それがどうしたオゾン層で飯が食えるか?」という自問自答に気が狂いそうになり、考えること自体をやめようとした。でも「お前考えることを辞めてしまったら、何が残るんだ。父より。追伸 魚の目も実り始め春を感じます。」との幻聴にハッとして、論点を少し変えてみて破壊されたら右にでるものがいないビルについてすこし考察してみることにした。「ビルの瓦礫の下敷きになり、多数の死傷者が出たらどうするんだ。」と、とりあえず同じ破壊の延長線下にあるビル破壊についての意見を現場周辺に聞き込みをして耳学問大系を完成させることを試みた。なんと、草木もとっくに起きている午前10時頃、ビルの2階部分へパワーシャベルが食い込み、ビル全体に及んだらしい。しかも近所の住人が仕事に出ていない時を狙うかのように大音響をたてたらしい。「折角の近所迷惑を有効に活用していないようでは破壊されるビルもかわいそうだ。まだまだ改善する余地はあるな。フッ。」と、終わりのない学問に取り組む決意をした。でもビルのオーナーの「いつかは瓦礫の山の登頂を極めたいものだ。」の発言で、なんとなく心が洗われたような新鮮な感覚を覚えたのも事実だ。







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