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 日本在住のチベット人と日本人がチベットの人権問題解決を訴えて走る「ラン フォア チベット(RUN FOR TIBET)! チベットチームを北京オリンピックに」が8月4日、東 京都渋谷区の代々木公園で開催された。開催まであと1年となった北京オリンピックを機に、聖火リレーになぞらえチベット問題の解決を改めてアピールしようとITSN(国際チベット支援ネットワーク:The International Tibet Support Network)が提唱した世界同時キャンペーン(Team Tibet campaign)の一環。日本ではこの日、東京のほか、北海道当別町、九州の福岡市でも映画上映会や集会が開催された。
 ランはチベット・サポート・ネットワーク・ジャパン(TSNJ)が主催。TSNJは日本のチベット支援グループ約20団体が加盟する連絡組織で、2001年に発足。情報交換のための定期ミーティングや、3月10日の民族蜂起記念日にちなんだピースマーチを開催している。
 ランには在日チベット人6人を含む21人が参加。まず、07年度TSNJ代表団体「チベットサポートグループKIKU」の久保隆(Takashi Kubo)代表が、チベット亡命政府内閣主席大臣サムドン・リンポ チェ師の北京五輪へのメッセージを紹介し、「同じユニフォームを着て、心を一つに、世界各地でチベット問題に関心を寄せる人たちと走りましょう。皆で一つになりましょう」と呼び掛けた。参加者は「チベットチームを08年五輪に(Bring Tibet to the 2008 Games)」とプリントした揃いのTシャツを身につけ、公園内のコース約1キロを走った。
 会場の代々木公園は東京でも最大規模の都立公園。台風一過の快晴となったこの日は、多くの市民でにぎわい、雪獅子とチベット国旗のTシャツは注目を集めた。ラン参加者は走りながら、すれ違う家族連れやジョギングを楽しむ人に笑いかけたり、準備したチラシ約100枚を手渡すなどして、チベット問題への理解を呼び掛けた。
 ゴール後、在日チベット人会のK代表(36)が「人数こそ少ないが、日本人とチベット人が協力して、気持ちを通じ合わせ、理解する貴重な機会となった。全員に、本当にありがとう、と感謝します」とあいさつ。参加者1人1人に記念と感謝のカターが贈られた。 来日11年のケドゥップ代表は「過激な攻撃的なアピールではなく、平和と非暴力でチベット問題の解決を訴えたい。その意味でも、今日のイベントは本当に良かった」と話した。
 先頭を走った来日9年のチベット人男性、K.Tさん(33)は「1人でもいい、チベット人が北京オリンピックに出場してほしい。そして、チベットの雪山獅子旗を持ってグラウンドを1周してもらえたら……と夢見ながら走った」と汗をぬぐった。
 今年3月に来日したばかりのチベット人女性S.Lさん(30)は「祖国チベットのために具体的な行動ができたという実感が持ててうれしい。日本人と協力して一つのアクションを起こしたのも初めての経験で、参加して本当に良かった」と喜んでいた。
 参加した日本人も、意義深い体験だったと話した。神奈川県川崎市の会社員男性(27)は「楽しかった。チベット問題について直接聞いて、 さまざまなことを知った」。この日友達になった同世代のチベット人と早速メールアドレスを交換、再会を約束していた。
 ICTSGブリュッセル会議に参加し、ラン準備に携わった「ゲンキ地球(だま)NET」副代表の大学4年生(22)は「短い準備期間だったが無事に開催できて良 かった。小さな活動だが、日本からも声を上げ、世界とつながることができた。今後もチベットに関心を持つ人の輪を広げていきたい」と今後の継続を誓った。
 また、ランでは「趣旨に心から賛同してぜひ参加したいが、チベット本土の家族などへの影響が心配」と、日本政府や中国政府にチェックされることを怖れ、イベント開始前に会場を後にしたチベット人もいた。日本には、滞在資格が不安定なまま強制送還に怯えながら生活したり、「無国籍」への偏見で職探しに苦労したり、滞在ビザ更新がなかなか許可されず困るチベット人は多い。チベット人男性は「参加したくてもできないチベット人は水面下にたくさんいる。6人で声を上げられない仲間の分も走ったつもりだ」と話していた。
*<<<文責:TSNJ&うらるんた>>>*