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小笠原旅行記 5日目2007.12.31-2008.1.6

南島

この日はイルカ・クジラツアーを行っている「PAPAYA」のクルージングツアーに参加する。
僕が小笠原で一番行きたい場所「南島」
それにイルカとのドルフィンスイムやクジラのホーエールウォッチング。
さらには、小笠原で父島以外に人が住む唯一の島である南島への上陸。
とにかく至れり尽くせりの内容に惹かれて、小笠原に出発する前から申し込んでいた。
ホエールウォッチングに出発
乗船するクルーザーの「MissPAPAYA」
一眼レンズを構える人々、にウエットスーツを装着した人。
イルカとクジラを狙う人々の装備と熱意に圧倒される。
小笠原外来種の対策
乗船前に、海の水で靴の裏を入念に洗い落す。
これは南島や母島にウズムシという外来種の害虫を持ち込まないため。
また、外来種の植物の種を他の島に運ばないためにも重要。

弁当を買い出し、全員の乗船が完了したら、船はゆっくりと父島を出発した。
まず船は念願の「南島」に向かう。
ここでは南島上陸希望者のみ下船し、他の人は付近でイルカやクジラを探す別行動となる。

船は「南島」に近づいてきた。平べったいむき出しの岩肌が露出する荒々しい様相の島だ。
南島は「沈水カルスト地形」と呼ばれる珍しい地形。
カルストといえば雨水の侵食で洞窟ができやすい地形。秋吉台の秋芳洞などが有名だ。
そのため、島の海岸の岩肌には無数の穴や海食洞が口をあけている。
鮫池入口
やがて船は「鮫池」の入口へと近づく。
人力船の上陸ポイントが「扇池」とすれば、動力船はここ「鮫池」から上陸する。
池という名だが、島の内側に入り組んだ小さな湾で、この中は波がとても穏やかだ。
鮫池
ここで南島に上陸する僕たちは、並走するもう一艘の船「パパヤJr.」へ乗り換える。
無事に船を乗り移ったら、しばし母船「Miss PAPAYA」とはお別れ。
母船はゆっくりと離れて再び外洋へとイルカを探しに走りだす。
残された僚船「パパヤJr.」はゆっくりと直進し、鮫池の中へと侵入していく。
海の色が紺碧から瑠璃へと変わる。ついに、上陸だ。

南島の上陸にはは東京都の認定ガイドの同伴が義務付けられおり、個人での上陸は許されておらず、いくつもの厳しい制約とルールがある。

【南島の入島ルール】
◆決められたルート以外の立入禁止
◆最大滞在時間は2時間
◆1日当たりの入島制限人数100人
◆11月から翌年1月末までは入島禁止(年末年始は除く)
◆東京都認定ガイドの同伴無き者の入島禁止
◆東京都認定ガイド1人が担当する利用者の上限は15人
◆動植物、岩石、樹木などの採取・移動・破壊破損は絶対禁止
◆ゴミは捨てずにすべて持ち帰る
◆外来種・移入種の動植物を持ち込まないように対策を講じる
◆動物に餌をあげたり驚かせたりしない


ガイドの案内で南島内部へと歩いて行く。
南島は「沈水カルスト」という地形で形成されている。
サンゴ礁の隆起、沈水によってできた島で、日本ではこの島だで、世界中探しても、あと1か所しかないという、とても貴重な地形だそうだ。
歩いていて気になるのはその岩肌。石灰岩むき出しの岩肌は、尖った刃物のようでまさに凶器。
素足や露出の多いサンダルでの上陸はとても危険なので気をつけたい。
陰陽池
さて、水辺から坂を登ると島の内側が見えてきた。
まるで盆地のようにくぼんだ島の内部には真っ白な砂が敷き詰められていて、その奥には「陰陽池」という池がある。
その石灰岩だらけのカルスト地形のためか、高木は根を張れず、まるで森林限界を超えた高山池のような様相がここにある。
しかし、この池には時々海ガメが迷い込むという、海のすぐそばの風景なのである。
南島・鮫池
振り返る鮫池。その美しいエメラルドグリーンの水の色は何度見ても美しい。
この鮫池の名前の由来は、船が着岸した湾の奥の岩陰に、よくネムリブカというサメが寝ているからだそうだ。
船を下りてすぐの場所に赤土が露出した場所がある。多くの人が訪れるために地面が崩れてしまったそうで、今は島内の岩や芝生の移植で植生が回復しつつある。
しかしガイドいわく、何度作業をしてもどうしても崩れるそうだ。
もしかしたら、この下にまだ発見されていない海中鍾乳洞があるかもしれないという。
南島・扇池
鮫池から登りきった峠に到着した。ここからは島の内部が一望できる。
そして、先ほどまで見えなかった山肌に隠れていたぽっくりと穴があいているビーチが姿を現した。
これが小笠原を代表する風景、「扇池」だ。南島にずっと上陸したかったのも、このビーチに行きたかったから。あの美しいビーチに行きたかったから。
しかし「今日は扇浜に行く時間がないのでこの上の丘から島を眺めたら帰ります」とガイドの一言。
至れり尽くせりのツアーなので、残念なことに南島にかける時間はとても少なかった。
扇池
島を取り囲む岩壁の1か所に穴があき、そこから島の内側が侵食され美しい白い砂浜になっている。
青い水と美しい白砂のコントラストはこの世のものとは思えない。
ここはカヌーなどの人力船の上陸ポイント。
周囲が岩肌の断崖絶壁に囲まれた要塞のような場所で唯一、美しいビーチを持つ。

真っ白な砂のビーチに何度も何度も押し寄せる青い海。
この世の楽園のような美しいビーチ。ああ、この青いビーチで思いっきり泳いでみたかった。潜ってみたかった。
しかし、こうやって遠くから見ているだけでもとても心落ち着く不思議な場所。
あまりもの不思議で美しい光景は、この世界のものとは思えないくらいだ。
ちなみにあの扇浜の美しい砂浜には、1000万年以上前に絶滅した「ヒロベソカタマイマイ」の貝殻の化石がいっぱいあるそうだ。
その化石を入れて美しい青い海が打ち寄せるビーチの砂浜を写した写真も有名。
ただし、南島のルールに基づけば、その化石も絶対に採取は禁止。
ジニービーチ
ようやく南島を見渡せる小高い丘の上に到着した。
曇り空が残念だが、ここからは父島の姿も見渡すことができる。
父島も断崖絶壁が続くとても荒々しい島であることがよくわかる。

青い海に美しいコントラストを描く、対岸にある父島の白亜のビーチは「ジニービーチ」
その美しさは父島随一と言われるビーチには車で行くことはできない。
車で行ける最南端の小港海岸から、1時間半以上も山道を歩くか、シーカヤックで海を突き進む。
そうしないとたどり着けないビーチだが、そのあまりもの美しさにこの場所を訪れる人は絶えない。
ハートロック
父島と南島の間の海域も沈水カルスト地形。波に浸食された島がいくつも海の上に顔を出す。
先ほどは船の上でここを進んだが、とても不思議な海域だ。
一番奥に見えるのは父島の南側の海岸線。
高さ250mにも達する断崖絶壁が青い海に落ちている様は絶景だ。
写真中央、岩肌が赤くなった場所は「千尋岩」と呼ばれる。これは岩肌がハートの形に見えるので、「ハートロック」とも呼ばれる。

ドルフィン・ホエールウォッチング

あっという間の南島の滞在が終わった。南島の鮫池から外海に出た船は、母船のクルーザーと合流。
「PAPAYA」のクルーザーに僕たちは乗り移り、南島を後にした。しかし、船は少し走ったところで幸運にもクジラと遭遇した。
ハートロックとクジラ
ちょうど「ハートロック」の前にブローが上がる。そして次の瞬間、いきなり海が盛り上がった。
真黒な大きな塊が海面からむっくりと姿を現し、はっきりとそれとわかる尾びれを海の上に突き出した。
初めて見たクジラの姿に、とにかくとても感動した。
小笠原のイルカ
クジラと別れ、おおよそ1時間の航海の末、たどり見えてきた「母島」
その母島の最も北の岬にたどり着いた瞬間、船にいる全員のテンションが一気に上がる。
「いたっ、いたっ、居た〜!」 みんなが指さす方向を見ると、波間に背びれがいくつもみえる。
イルカだ。
その瞬間、みんな我先に、ウェットスーツを着て、ウエイトを腰に装着し始めている。
船長のGOサインが出るか出ないかのうちに、ライフジャケットも装着せず真っ先に参加者の一人が飛び込み、イルカのいる方向にすごいスピードで泳いで行った。
遅れてなるものかと、他の数人の参加者も続いて荒れる海に飛び込んでいく。
すごい、みんなつわもの揃いだ。
お気軽シュノーケル程度の装備の僕たちは、ドルフィンスイムをあきらめ、船上からイルカの姿を楽しむことにした。
しばらくすると、イルカの方からゆっくりと船に近づいてきた。
イルカは船の周りをゆっくりと泳いでいる。時々顔を出し、そしてまた潜り。とても優雅だ。
こんな近くまで寄ってきてくれるのは、とてもすごい。
イルカは本当に人懐っこい生き物だということをひしひしと感じた。

小笠原で見れるイルカは「ミナミハンドウイルカ」「ハシナガイルカ」
「ミナミハンドウイルカ」は人に慣れていてよく一緒に遊んでくれる。
「ハシナガイルカ」はジャンプが得意で、すごい跳躍を見てくれたり、時には走る船を追いかけてくることもあるそうだ。

母島

母島
全員が船に戻ったら、船は母島を時計回りに走り始めた。
母島の最も北の岬でイルカに遭遇したので、北から東海岸を走って行くルートだ。
北風が波立てる海を船は走り、やがて大きな入り江に入ってくると、先ほどまでの波の高さが嘘のように静かになった。
そして、船はゆっくりと速度を落とした。
船長からここでシュノーケルを楽しんでくださいとアナウンスがある。
イルカはいないが、参加者は待っていましたと次々と青い海の中に飛び込んでいく。
ここは「東港」という場所。
周囲には集落はなく建物も何もないのだが、なぜだか立派な防波堤だけが作られている。
戦前にはこの付近には集落があり、返還後も昭和末期までここを基地にして捕鯨がおこなわれていたそうだ。
今は住む人もいない場所だが、国際避難港として整備の工事が進められていると船長から聞く。
確かに、母島の中心地の港には大きな船が入れない。
この大海原で荒れる海を回避できる場所は、絶海を行く船舶にとっては天国だろう。
小笠原の海の中
恐ろしいほどに青い小笠原の海。まるでブルーサファイアのような海の色は、本当に宝石の色。
この惑星の宝石、すべての物を産んだ母なる海。
美しい海の色を見ていると、どうしても海に誘われる。
マスクとシュノーケルを装着し、青い宝石の中に身を投じた。
1月の小笠原の海は、ラッシュガードを着ているとはいえ、びっくりするくらいに暖かかった。
海に落ちて心臓麻痺する人はおそらくいないだろう。
少し涼しい夏の日にプールに飛び込んだくらいの冷たさしか感じない。

浅そうに見えるが海は深い。海底ははるか下で水深は推定で7〜8mほど。
こんなに深いところで泳ぐとは思っていなかったので、フィンは持ってこなかった。
しかし、僕たち夫婦以外の参加者は、この大荒れの海の中をイルカと一緒に泳げる猛者たち。
おまけにウェットスーツとフィンで完全武装している。
まるでイルカのようにドルフィンキックで海底まで潜り、気持ちよさそうに海中を泳いでいる。
中には2分近く難なく潜り続けたり、バブルリング(息で泡の輪っかをつくる)を披露する人も。
まさに海人。よくテレビで熟練の素潜り漁師の技を見るが、これに近い。
本当に同じ人間かと思うほど、みんな海の中を自由に泳ぎまわり、この美しい小笠原の海を楽しんでいた。かなりうらやましく感じた。

「母島」「東港」で青い南海の海のシュノーケルを楽しんだ後は再びクルージング。
これから、母島を一周し、沖港から母島に上陸する。
ちなみに母島には公共交通機関はたったひとつしかない。それは、小笠原諸島の中心である父島・二見港と、母島の唯一の集落である沖港を結ぶ定期便の「ははじま丸」
定期路線のため、母島を一周することはない。母島を一周するクルージングは、船をチャーターするか、今回のようにツアーに参加するしかない。
しかも、母島に上陸して日帰りできるのは、限られた小笠原での時間を有効に使えてとてもありがたい。ちょっと贅沢な時間の始まりだ。
母島・乳房山
船はその名の通り、大きく山が崩れた「大崩」、海の上にそびえる母島最高峰の「乳房山」(462.6m)などを見ながら進んでいく。
青い海から深い緑を纏った山が一気に立ち上がる、とても力強くも、どこかやさしさも感じる風景。
1月の小笠原。暖かいとはいえ、海の上を渡る風は肌寒い。しかし、太陽の光は暖かく、時々デッキの中に飛び込んでくる澄んだ海水はお湯と思えるほど温い。
青い海の上にそびえる100mはあろうかという荒々しい断崖絶壁と、その上に広がる深い緑に覆われた山々。
絶海の孤島の火山島である母島の風景はさすがにこのダイナミックでケタはずれのスケールは日本本土とその付近では見ることができない。
まさに海上アルプス。日本国とはなっているが、この小笠原は地理的に見て、海外であると言っても過言ではない。
母島のトーチカ
母島の南端を通過し、島の西側を船が北上を始めると島の高さはどんどんと低くなっていく。
人跡未踏の近寄りがたい島の雰囲気はなくなり、人を迎え入れてくれそうな優しい雰囲気になってきた。
島の斜面に不自然にぽっかりと穴があいている。これはトーチカ跡。
旧日本軍の戦跡で、ここから上陸しようとするアメリカの船を狙ったのだろう。
映画「硫黄島からの手紙」の舞台となった硫黄島は、この母島の南約200kmの海に浮かぶ。硫黄島の次が、この母島なのだ。
硫黄島のような激しい戦いはなかったものの、母島にも爆弾を投下された跡が残り、森には今も旧日本軍の高角砲などの兵器が放置されている。
豊かな自然の中に、今も消えぬ戦争の傷跡が残るのが小笠原諸島のもう一つの顔だ。
沖村港とははじま丸
島が大きく奥まった所に町が見えた。母島唯一の集落、沖村である。
船はゆっくりと母島の玄関口になる沖港に入港していく。
先ほどまで無人島かと思わせる原始的な風景が続いた母島だが、ここには素朴ながらも人々の生活があふれている。
港には母島のライフラインともいえる、父島との連絡船「ははじま丸」が停泊している。
母島の暮らし
母島に上陸して見たのはとても静かな沖村の集落。東京都でありながら、東京から1000km以上離れた南海の孤島での暮らしはとても魅力的にも感じた。
戦時の強制疎開までは母島の北側にも集落があったそうだが、アメリカ占領からの返還後はこの港を中心に母島の生活が営まれている。
そびえる山々の裾に民家が広がる。とても素朴で静か集落だが、ジャングルのような深い緑と断崖絶壁に覆われた絶海の孤島に、これだけの人の営みがあるのには驚かされる。

冬とはいえ、母島の日差しは初夏を思わせるくらい、とても温かい。シュノーケリングで濡れたTシャツとラッシュガードを脱ぎ、柵に干して乾かす。
その間は替えの長袖Tシャツ1枚で昼食を頂く。
暖かな芝生に包まれた陸地での食事、こんなにおいしいとは思わなかった。

食事が終わったら、ツアー会社のクルーザーが出港するまで、島の中を散策する。
散策といっても時間はないので港の付近の散策だけだ。
人々の生活の営みの頭上には、南国ジャングルに覆われた険しい山がそびえる。日本の小さな集落が、どこか遠い南国の国に突然現れたかの様で、とても不思議な風景。
母島の滞在はあっという間に終わった。

サンセットクルージングとグリーンフラッシュ

母島
僕たちを乗せたクルーザーはゆっくりと絶海の孤島、「母島」をゆっくりと離れ始めた。
船を所有するツアー会社の知人が何人か、港の先まで僕たちを見送ってくれた。
日本本土から1000km以上離れ、周囲には全く人の住む島が無い母島。
忘れられたかの様な場所にあった人の暮らしは、とても素朴で美しいものだった。

再び同じ場所で先ほどのイルカの群れと遭遇した。
少し一緒に泳いだ後、イルカ達と母島にに別れを告げ、「父島」への帰路に就く。
すっかり斜めに傾いた太陽の色づいた光に照らされる母島の断崖絶壁の赤茶けた色が、海と空の青さの中異様な存在となって際立つ。
人が暮らす、太平洋のど真ん中。
絶海の孤島に、ゆっくりと僕たちを乗せた船は別れを告げて北上を開始した。
母島の島影
小さくなっていく母島の島影。
巨大な要塞のような母島を護衛するかのように、大小無数の岩塊が海の上に突き出している。
母島の周辺には何十キロは島がない。陸地に至っては1000km以上も離れている。
そんな深い深い太平洋のど真ん中に現れた断崖絶壁と岩の塊。
それは海底火山の噴火でてきた小笠原の島々の独特な光景。
地球の息吹と悠久の営みが感じられる、不思議な光景だった。

南国小笠原の冬は暖かく、寒くはない。とはいえ、やはり1月。
日が傾くと気温は一気に下がり、温んだ海水でも体にかかると北風に一気に体温を奪われる。
周りにいる海に慣れたツアーの参加者でさえも同様で、皆口数は少なく、防寒具を羽織って小さくなっている。
母島から50km。父島まで戻ってきたが、クジラの姿はついに見ることができなかった。
ソナーで海の中のクジラの声を探しながら進んでいたのだが、クジラは水深1000m以上の深海に平気で1時間近く潜水する。
なかなか大海原で見つけるのは容易ではなさそうだ。
「残念ながらクジラは見つけられませんでしたので探索は中止します」 船長からアナウンスがあった。しかし、このあと船長から嬉しい提案が。
「このまま南島の付近でサンセットクルーズを楽しもう」

小笠原の海に沈む夕日を船から眺められるなんてめったにある機会ではない。
船はゆっくりと南島の付近に停泊した。
色を失い真黒な塊と化した南島は、まるで冷たい無機質な要塞のように思えた。
しかしその南島が北風と波を防いでくれている海域は、嘘のように穏やか。エンジンを停めた船は、ゆっくりと穏やかな波に揺れながら太陽が海に吸い込まれるのを待つ。

ここでは期待できる自然現象が2つある。それは「だるま夕日」と「グリーンフラッシュ」だ。
まず現れるであろう現象は「だるま夕日」。海面と空気の温度差で鏡像の蜃気楼が水平線に発生し、まるで太陽がダルマのように見える現象だ。
そしてもう一つの現象、それが「グリーンフラッシュ」(緑閃光)
まだそれは、僕は見たことがない現象だ。
太陽が完全に沈む直前のそのほんの一瞬、水平線に緑色の光が走る。
そしてその光を見たものは幸せになれる。
本当に稀な現象だが、ここ小笠原では比較的見やすいそうだ。
小笠原のだるま夕日
太陽が水平線に近づく。蜃気楼が水平線の上に太陽の鏡像を作り出した。
その鏡像が太陽と合体。見事に「だるま夕日」が出現した。澄んだ小笠原の美しい空気と、暖かな南国の海が作り出す神秘の現象だ。
空を渡る風も、船を揺らす波の音も、融けていく夕日に吸い込まれ、あたりは深い静寂。
まさに神々と同席しながら、人間には到底作り上げることのできない、壮大で神秘的なアートを観賞しているような気になる。

さあ、次の神秘は「グリーンフラッシュ」だ。
すでに「だるま夕日」の形は崩れ、もう頭の先だけを残すのみ。
果たして見れるのだろうか。
それ以前に、僕はグリーンフラッシュというものがどのようなものか全く分からない。
カメラよりもビデオ。ビデオよりも肉眼。そう、どこかのネットで見たことがある。
あまりにも一瞬の出来事なので、カメラでは捉えられないようだ。
グリーンフラッシュ
もうすぐ沈む。そしてふっと太陽の光は水平線に消えた。
その瞬間はカメラは捕らえられなかったが、僕の目はしっかりと見ていた。
が、よくわからない。確かに太陽の光が緑がかっているような気がするが、グリーンフラッシュらしき現象はわからなかった・・・
と思っていると、ツアー客の一部が「見えた!」と歓声を上げた。
船長の話によると、すごく眩しい光が地平線に走るのではなく、太陽の上部の光が一瞬緑色になる。
その一瞬の色の変化をわかるには、「慣れ」が必要だよ、と。確かにその現象を見たのだが、見たのかどうか気付かなかった。
本当に稀な「グリーンフラッシュ」。それを見るには雲が少なく澄み切った空、そして広い水平線や地平線がある稀な条件、そしてその一瞬を切り取れるフル回転の五感。
全ての条件が重なり合って見えるのだろう。

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週末の旅人

管理人 KUMA.
普段は平凡な会社員
アウトドアと旅行が趣味
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