ヒスコレモデルとレギュラーモデルの比較(レスポール)




(クラシック(左)は97年製、ヒスコレ(右)は99年製)

どうして同じギブソンのレスポールなのにヒスコレとレギュラーLP(STD、クラシック)
は倍以上も値段が違うの?一体どこが違うの?と思う方の為に色々と比較してみました。
(写真のクラシック(↑左)はピックガード、トラスロッドカバーをプレーンタイプに交換、PUにはカバーが装着してあります)

(ヘッドまわり)

ペグは同じ物が使われてるようです。(LP−クラシックの場合) ヒスコレのロッドカバーがナットと離れていま
すが、オリジナルの59製も同じように離れている。しかし、60年からはレギュラーと同じようにナットとカバーは離
れていない。この特徴(ナットとカバーの離れ)はヒスコレでも99、00と03年製以降のみに見られるようです。


↑ヘッドを横から見るとヒスコレではオリジナルに準じてヘッドの板厚がテーパー(先に向って薄く)になっているが、レギュラーはなっていない。



↑ロゴがヒスの方は黄色になってます。CLの方は少しインレイが雑な感じがします。また、角度を変えた写真で
判りますが、ヒスの方は文字の形にくりぬいた貝の周りに樹脂のような物?で突き板との段差を埋めてるよう
に見えます。それに対しCLの方はロゴの外輪郭に沿って大まかに打ち抜かれた貝を同じように打ち抜かれた
プラ板に埋めて、表面の黒塗装にてごまかしてる(?)ようです。

ヒスコレ「Les Paul」文字レギュラー「Les Paul」文字
↑「Les Paul」の文字も、ヒスコレではシルク印刷で、爪で擦ったら取れてしまいそうなのに対し、レギュラ
ー品ではどうもプラバンの下に印刷されてるようで、擦っても取れる感じはしない。

ヒスコレ突き板レギュラー突き板
↑突き板(ヘッド表面に薄く貼られた板)がヒスコレではウッド材が使われているが、レギュラー品は透明な
プラ板が使われている。

(ポジションマーク)

どちらもパーロイド(樹脂製)ですが、レギュラー品は、模様がぼやけた感じでヒスコレはハッキリしています。
レギュラーモデルの方が処理が丁寧と感じるのは気のせいでしょうか?(笑)


カッタウエイ部

ヒスコレではオリジナル59と同様に、同じ幅のバインディングがトップのアーチに沿っている為、トップのメイプ
ル材が少し覗いているが、レギュラーではバインディングが厚くなっておりトップ材は見えない。
(02年〜のレギュラ−「'50/'60スタンダード」はヒスコレと同様のバインディングになりました)


エスカッション・PU
ヒスコレレギュラー
ヒスコレでは弦とPUを最適な高さに合わせるとカバーと面一になるのに対して、レギュラーではエスカッ
ションが薄いため(ネック挿し込み角度の関係もあるが)カバーがはみ出てしまう。

ヒスコレレギュラー
ヒスコレのPU(57クラシック、バーストバッカー)にはオリジナルPAFのようにPU裏に"PAF"シールが貼って
あります。また、クラシックのフロントPU(496R)のポールピース間のピッチは(芯−芯)ヒスコレ搭載のPU
達と同様、9.8ミリですが、リア(500T)は弦のピッチに合わせる様に10.5ミリまで広げられています。
(02年〜のレギュラ−「'50/'60スタンダード」は「バーストバッカーX」PUを搭載しています)


ピックガード
ヒスコレレギュラー
レギュラーでは金型成形品(プラモデルの部品みたいに)ですが、ヒスコレではプラ板から削り出しされている。証拠にヒスコレは角が立っている
が、レギュラーではテーパーになっている。





PUキャビティー・ネックジョイント
ヒスコレレギュラー

上:レギュラー 下:ヒスコレ奥:ヒスコレ 手前:レギュラー
ヒスコレでは「ディープ・ジョイント(DJ)」といってネックの一部がフロントPU下までもぐり込むようになっている
が、レギュラー品ではネック端部(21〜22フレット下)で終わっている。DJはサスティーン、剛性の向上に一役かっているそうです。
(断面写真とネック材の写真はThe Les Paul Forumより転載)


コントロールノブ

ノブは右=ヒスコレ・左=CL
ヒスコレ用のは、焼けた様に琥珀色に染めてあります。(しかし、これがマニアには不評)また、裏返すと判り
ますが、どちらも「彫り文字」といって数字が成型段階で彫り込んであり裏から数字の部分に白を、その後か
ら全体に金色を塗ってあります。(オリジナルも同様、使用してる塗料は違いますが)すると表から見た時に
文字が浮かんで見えます。CLの場合、リプレイスメントパーツとして注文すると国産の物と同じように数字
が平面な印刷ものになってしまう為、現在は基本的にこの彫り文字ゴールドノブはレギュラーライン・レスポ
ールシリーズ本体からしか入手できないそうです。(ショップ在庫は別にして)それと、写真からでは判りま
せんが、シャフト部の内径が違います。(ヒス用の方が小さく、CLの方が大きい)その為、詰め物無しにそ
のままCL用をヒスコレに付けようとするとトップを下にした時にぽろっと落ちてしまいます。逆に、ヒスコレ用
はそのままではレギュラーLPには装着不可と思われます。


ブリッジ

見た目では判り難いのですが、CLでは亜鉛ダイキャスト製ですが、ヒスコレでは駒が真鍮(ブラス)となってお
り、オリジナルに準じています。写真でもヒスの方の駒の上面のメッキが剥げ、ブラスが覗いてます。
(02年〜のレギュラ−「'50/'60スタンダード」はビンテージ物とは違う方式のナッシュビル・T・O・Mを採用しています)


バックマホ

本来、99年製は導管のつぶつぶが目立つ材が多いのですが、これはそれ程でもありません。最近、米国のヒス
コレカスタマーセンターにマホ材の件で問い合わせをしたところ、ヒスコレシリーズには全てのモデルに発売当初
よりホンジュラス・マホガニーを使用しているとのご回答を頂きました。また、最近発売になった「丸ごと一冊ギブソン
レスポール」の米ヒスコレ・マネージャーのインタビューでも「マホは南米から・・・」と語っていました(笑)

コントロール・キャビティ

レギュラーではバック面と平行に座ぐられ、アース関係も1枚の鉄板で処理される。ボディへの配線の穴も大
きめ、ヒスコレでは、ほぼオリジナルのように配線されてるがコンデンサーが申し訳無いくらい可愛いものが付
いていた。(ヒスコレ写真はオイルコンに変更)


その他

まず、使用されてるトップ材が見た目にもレギュラーとヒスコレでは全く違います。重さもヒスコレは3.8キロですが、
レギュラーモデルでは4.4キロ。塗装もレギュラーは国産量産ギターよりは薄いとはいえ、結構厚い。ヒスコレ
でも98年モデルあたりまではレギュラーとはあまり差は感じませんでしたが、99、00年ものはとても薄いです。
特にバック、ネック裏は杢目の線(?)のボコボコがそのまま表面に出ている。また、使用されているPUもレギ
ュラーモデルでは現代のミュージックシーンに合わせてか、ハイパワーですが、ヒスコレでは「57クラシック」が
使われており、こいつは数あるギブソンPUの中でも一番ローパワーの物。(でも僕はこの音が気に入ってますが・・・)
肝心の音ですが、材のせいか、PUのせいか、組み付けのせいか(もしくは全て?)は解りませんが、ヒスコレの方がややオープンな感
じがします。サスティンの方は明らかにヒスコレの方が伸びやかです。
それと、他人が弾いている音やレコーディングされた音を聴くだけですとあまり大きな差を感じないのですが、
実際に自分の手で弾いてみると、微妙なニュアンスやレスポンス、コントロール性等の細かい違いがハッキリ
と感じ取れます。この「決定的な違い」についてはご自身で体験してみるのが一番で、いくら僕が写真や言葉
で説明しても伝えきれるものではありません。

参考までに、レギュラーモデルの場合、クラシックにはオリジナルやヒスコレと同じく、全てのメッキにニッケルが使用
されており、時間の経過と共に曇りが発生しますが、スタンダードにはクロームメッキが施されていて、曇りにくくなっている。

※90年〜92年製のクラシックには突き板にホリーウッドが使われ、カッタウェイ部にトップ材が覗く事ができます。
(メッキも02年モデルからニッケルに変更になったようです)

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