親に返す方法




すずめは野鳥ですから飼うことは法律で禁止されています。リリースを目標にしています。
まず、リリースした後も、無事に自然界で生きることができるようにするために、
リリースの条件をすべてクリアーできなければなりません。

※保護したばかりの巣立ちヒナを親元に返す場合は、別の方法ですので「巣立ちヒナについて」へ

○リリースの条件
一人で餌を食べることができ、殻つきの種子餌の殻をむいて食べれること
餌入れ以外の餌、あちこちに落ちている餌などを自分で探して食べれること
お水も自分で飲めること
飛んでいる虫を捕まえることができること

自由自在に部屋を飛べること
部屋を2周以上旋回できること
空中で羽ばたきながら一旦停止するホバーリングができること

外に興味を持っていて、外のスズメを仲間だと思い、意識していること

○リリースの環境
リリースする環境は、外のスズメがたくさんいてその仲間に入れること、田畑が周りにあるような餌が多いであろう場所がよいです。
車道のそば、猫やカラスが多い、近くに海・池・河川があるなど危険な場所は避けてください。

今年生まれたヒナたちが群れになって生活しています。その群れに入れるように、コロニーを探して連れて行ったり、庭やベランダに餌をまいて、近所のすずめたちに来てもらい、その群れの仲間に入れてもらいます。

○リリースに適した時期
生まれた時期・お住まいの地域によって気候が違うため多少異なります。
梅雨に入る前
梅雨明けから真夏になる前
※梅雨の間は雨が多いため、羽毛に油がしっかりのっていないヒナは羽毛が濡れやすいです。
野生の子は、仲間と一緒にいることで雨宿りの場所をいち早く探し、雨宿りすることが出来ますが、
まだ外に慣れていないリリースしたばかりの子は、仲間にすぐ入れない、羽毛が濡れるために雨宿りの場所まで飛んでいけないと言う危険が考えられるため梅雨の時期を避けます。


真夏を避けて、夏の終わりから秋口(寒い地域を除き9月末ごろまで)
※真夏は暑さで弱ることがあります。
野生の子は、仲間と一緒にいることで、暑さをしのぐ日陰をいち早く探せますが、まだ外に慣れていないリリースしたばかりの子は、 日陰に移動するのが遅れて、暑さで熱中症になる危険が考えられるため、真夏の暑い時期を避けます。


早くから寒くなる地域では、真夏の暑さもさほど暑くないのであれば、梅雨明け以降なら大丈夫です。
秋が短いと思いますので、すぐ寒さがやってくる時期は避けましょう。

○リリースの方法
天気予報を見て、その後3日くらい晴れ続きの日を選びます。
午前中、庭先やベランダに餌をまいて外のスズメを呼びます。
外のスズメがたくさん来ている時に、窓をそっと開けて、ヒナが自分から出て仲間に入れるようにしてください。
静かに開けないと、外の子は敏感なのですぐに逃げてしまいます。逃げてもその近辺にいると思いますので、また近寄ってくるのを待ってくださいね。
もしくは、庭にヒナを入れたかごを置いて、入り口をとりあえずは閉めておき、その周りに餌をたくさんばら撒いて外のスズメを呼びます。
そして外のスズメがやってきて、かごの中のヒナを意識し、ヒナも外に出たがるようなそぶりを見せたときに、かごを開けておきます。
ヒナが自分から外に出れるようにして、そのまま様子を見てください。
うまく群れの仲間に入れたら、あとは仲間たちが迎え入れてくれると思います。

コロニーのある場所へ連れて行くときも、同様に餌をまいてすずめたちを呼び、仲間が来ている時にリリースしてあげてくださいね。

リリース後は、しばらくの間は餌をしっかりとまいてあげてください
給餌台を作ってあげると、仲間と共に食べに来ることがあります。

※出て行こうとしない場合、何日もかかる場合があります。
その時は日を改めて、自分から出て行こうとするまで待ってあげてください。
またリリース後に戻ってくる子もいます。
出て行った窓を少し開けておいたり、いつも入っていたカゴを見える位置にぶら下げたりして置いておき、戻ってきても餌が食べれるようにカゴの中や付近に餌を置いてあげてください
家の中に入りたそうにしたら、開けて入れてあげても大丈夫です。
もし、その時に外を怖がるようでしたら、もう一度保護してください。
家と外との往復の後、徐々に自然に帰って行く子もいます。

○外を怖がる子・外のスズメを仲間と思わない子
人間によく慣れている子にはこういう子が多いです。
すずめは群れをなして行動する種なので、スズメを仲間と分かり、リリース後もすずめの群れに入れないといけません。
ひとりぼっちでは、右も左も分からない自然界(ひなにとっては未知の世界)では、どうすればいいのか分からず、危険な目にあいやすくなってしまいます。
そのため、外を怖がったり、外のスズメを仲間と思っていないような子は、リリース前にリリースのための訓練をしてあげましょう。

家の庭やベランダに餌をまいて、外のスズメが遊びにこれるようにします。
はじめはなかなかやってきませんが、そのうち団体で訪れるようになります。
その姿を家の中で窓越しに、見せたり、声を聞かせたりしてください。徐々に自分と同じ声で鳴くすずめたちに興味を持ち始め外を気にしたり、網戸やカーテンに張り付いて外を気にするそぶりを見せることがあります。
そうなってきたら、外に興味を持ちすずめたちが仲間だとわかってきていますので、リリースが出来るようになってきます。

○リリースができない子
中にはリリースが出来ない子もいます。
落巣時に怪我や病気があって、障害や後遺症がある子。特に足や翼、目の障害は致命的です。
障害が治れば、適した時期にリリースすることが可能ですが、治らない場合はそのまま家族の一員として迎えてあげてください。
また飼育状態によっては病気になったりして、障害をもつ場合もあります。その場合も同様です。

また次の場合には、秋までのリリースをあきらめ、来春にリリースすることも出来ます。
・しっぽや翼が折れていたりして生えそろってなく、秋のリリース時までに生えてこない子
しっぽが折れていたり、しっぽや翼が生えそろっていない子は飛ぶことがあまり上手にできません。
きれいに生えそろってからリリースする方がいいです。となると生えそろうまでには時間がかかり、秋が過ぎてしまう事があります。
・夏の終わりごろに生まれた子、体が弱く体力的に無理だと判断できる子
・寒い地方で適した時期を逃し、冬が長いため無事でいられるか不安が残る場合
・外を怖がりどうしても外に出たがらない、外のスズメを仲間と思わない子
リリースのための訓練をしても外に出たがらない子は、とりあえずは冬の間は保護してください。
仲間に入れないのは致命的になってしまうので、仲間に入れるようになるまで待ってあげてください。
春になりますと発情期が来るので、自然に外のスズメの声に誘われ、外に出たがる子もいます。
そうなったらリリースしてあげてください。
それでも外に全く興味を見せずに、人間に対して求愛行動を起す子もいます。
そういう子は、自分がすずめだとわかってなく、人間だと思いこんでいますので、リリースしてもすずめの仲間に入れませんが、それでもあきらめずに外に興味がもてるように、リリースの訓練をがんばってください。


獣医さんに診察していただき、怪我や骨折、病気がある、後遺症があるなど、自然に放しては生きていけそうにないと判断できた場合は家族として迎えてあげて下さいね。

すずめは野鳥ですからかごの中ばかりは嫌い、ストレスがたまりよくありません。そばにいれるときはできるだけ部屋に放してやり、自由に暮らせるようにしてあげてください。
このとき、猫などの天敵の侵入、誤って踏んでしまう、ドアにはさんでしまう、壁や窓にぶつかる
火や油、ため水に落ちるなどの事故には十分気をつけてくださいね。
餌の栄養面については十分に気をつけて、栄養バランスの取れた食事をしてあげてください。
家にいる子は保護者さんの与えるものしか食べることが出来ません。栄養バランスの悪い食事を与え続けると、病気になって死ぬこともあります。
家で保護する場合、長い子は10年以上生きる事があります。ですから今以上の愛情と責任を持っていただければと思います。
目を離すときや外出時、寝るときは不慮の事故を避けるため、かごの中へ入れることをお勧めします。



各都道府県 野生鳥獣保護連絡先

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