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宮指路岳、仙ヶ岳

upload 98. 6.16

小岐須渓谷-ヤケギ谷-宮指路岳-小社峠-仙ヶ岳-仙ヶ谷-小岐須渓谷

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 鎌ヶ岳、入道ヶ岳の南に位置し、四日市から見ると、野登山とともに鈴鹿の山並の最も左手に見える宮指路、仙ヶ岳。鈴鹿は、セブンマウンテンと呼ばれる代表的な山でも笹薮をかき分けながらの登山になることがあるので、セブンマウンテンでもないマイナーな宮指路、仙ヶ岳は、ずっと”薮漕き”になるのでは?と恐れていたのだが、宮指路岳”ヤケギ谷コース”は、登りは沢沿いで道も良く、尾根にでると展望も良く、鈴鹿屈指の好コースであった。
 宮指路-仙ヶ岳間も、鈴鹿では珍しく展望の良い尾根道であった。ただしこの尾根道は、途中、危険なザレ場、ガレ場があり、子供連れ、初心者の方にはお薦めできません。
 仙ヶ岳からの下りは近道しようとして、ほとんど、いや全く人が通らない道を通ってしまい、ちょっとした冒険になってしまった。”急がばまわれ”ということだが、たまには冒険もいいだろう。


  98. 5.23(土) 曇りのち晴れ

7:40 四日市発
 登山口は入道ヶ岳南の”小岐須渓谷”。国道306号線から、”椿大社”の案内をめやすに山側へ入る。”椿大社”へ向かう途中”小岐須渓谷”の案内が見つからなかったら、”椿大社”の南方へ流れていくと、削られた山肌が目に入るはずだ。この削られた山(野登山)と入道の間の谷が小岐須渓谷だ。少し入ると野登山を削っている砕石工場があるが、気にせず奥へ進む。削られた崖の横には”石大神”と呼ばれる白い石灰の巨岩が見られる。
9:00 小岐須渓谷着
 奥へ進むと車が離合できない細い道となる。前から車が来ない事を祈りながら進むが、タクシーが4台もやってきた。10人クラスのパーティーが入山したようだ。”山の家”の前にも駐車場があるが、登山口まではまだまだ遠い。入道への登山口を示す指道標をいくつか過ぎて、大きく左に曲がって沢を渡ると、右手に”宮指路岳”への登山口を示す指道標が見つかる。さらに進むとすぐに行き止まりとなるので、ここに車を置く。20台弱くらい車を置く事ができるスペースがある。
9:05 登山靴に履き替えて出発
 登山口は、”宮指路岳”への指道標のすぐ前にあり、狭い道をいきなり山の中へ急登する(入り口だけ)。指道標のすぐ横にも広い道があるのでお間違えなく。
 杉林の中を少し歩くとすぐに小さな滝が左手奥に見える。流れを渡って、この沢を左に見ながら登っていく。木陰の沢沿いを歩くのは気分が良いが、道がかなり狭いので沢に落ちないよう注意が必要だ。少し歩くと、また滝を見つける事ができる。
 展望の良い”ヤケギ谷コース”と、ひたすら谷を行く小岐須峠経由のコースの分岐には真新しい指道標が立っているので間違う事はない。しばらく沢沿いを歩いた後、沢と別れていよいよ尾根への登りとなる。途中道脇に笹が生えているものの、道を覆うほどではない。再び瀬音が聞こえてくると、展望の良い尾根はすぐそこ。登りが続いたので沢で休憩するもよし、もうひと頑張り(あと十数分)して”東海展望岩”で大休憩するもよし。
10:30 東海展望岩
 尾根に出ると、”東海展望岩”の小さな指道標で左へ行くと展望の良い岩場にでる。”展望岩”横を通らずに宮指路頂上へ直行するコースもあるようなので、見落とすことのないように。
 この”東海展望岩”からは、南方の展望が開け、正面に双峰で形の良い仙ヶ岳や、頂上に建つアンテナが目印の野登山を見渡すことができる。”東海展望”と言うからには、野登山の左手に、伊勢湾の向こうの知多半島が展望できるのかも知れないが、この日は向かいの仙ヶ岳すら霞んでいる状態で、遠景は望めなかった。
 宮指路から仙ヶ岳に縦走しようという方は、ここから尾根の様子を把握しておくとよい。宮指路頂上は見えないが、”三体仏岩”の向こうに見える危険なガレ場”犬返しの険”を通らなければならない事、意外と距離があり、アップダウンが繰り返される事を覚悟しておく方がよい。
 ”東海展望岩”を過ぎると、展望の良い尾根道が続く。北側の展望も開け、霞みの中に、鎌、御在所、雨乞のシルエットが浮かんでいる。
10:50 三体仏岩
 ”東海展望岩”から10分ほど歩くと、左手に下る細い道がある。これを下るとすぐに”三体仏岩”に出る。...が、どのへんが”仏”なのか近すぎて分らない。ガレた”犬返しの険”が、さらに迫力を増して見える。ガレ場に落っこちそうな大きな岩があり、なんだか気になる。
 ”三体仏岩”を過ぎると、頂上はすぐそこ。道は右手の尾根へまわっているのだが、真直ぐにも踏み跡があって、分岐に気付かず真直ぐ頂上へ行こうとして道を間違えてしまった。
11:00 宮指路岳頂上 (946m)
 茂みを抜けると、あっけなく頂上に出てしまう。誰もが”これが頂上?”と思うような所で、”宮指路岳頂上”の案内板がなければ頂上とは気が付かない。周りは木で囲まれ展望はなく、指道標がやたらいくつも立っている。
 宮指路岳は遠くから見ても上部が偏平でどこが頂きなのかわからない。標高946mで”くしろ岳”と安易な名をつけられてしまったのも、山らしくない偏平な形が災いしたのではないだろうか?
 展望を得るには、指道標に従い”小岐須峠”の方へ少し進むと、巨石群のある広場に出る。西〜南の視界が開け、険しい仙ヶ岳への尾根が目前に広がる。(それにしても落っこちそうな巨石が気になる。)目の前は”こんな所歩けるのか?”と思うような、ひどいガレ場となっている(変な写真ですみません。なぜか二重露光になってしまいました。)が、どう見てもここを歩かないと仙ヶ岳には行けない。
11:30 昼食を終え出発
 ”馬のり岩”と呼ばれる浮き石があるはずなので、少し小岐須峠方向へ歩いてみたが、結局見つからなかった。それでも西〜北方向の視界が開け、滋賀県から小岐須峠近くまで車が通れる道が通っているのが印象的であった。
 引き返して、”小社峠”へ向かう。いきなり、例のガレ場を下ったり登ったりしなければならない。実際は砂ザレ状態で、雨後でなければ足元が崩れ落ちるようなことはないと思われるが、傾斜が急で、掴まる岩も少ないので、靴のフリクションを効かせて慎重に歩かないと、砂に乗って滑り落ちたら助けに行けない所まで落ちてしまう。この後も何度かザレ場を通ることになる。また、狭い尾根道の脇が崩れ落ちて、笹の根だけで雪庇状に道が支えられているようなところもあるので、展望の良い個所が多い尾根道だが足元への注意が必要だ。(この宮指路-仙ヶ岳間の尾根道は、初心者の方にはお薦めできません。振り返ると宮指路の平らな頂上部や、”三体仏岩”も何となく”仏”らしく見える。(...が、”仏”というより”モアイ像”のように見える。)
 宮指路岳から30分位歩くと非常に展望の良い岩場に出る。西方向を除き、北〜南まで270°のパノラマが広がる。ここから見る”三体仏岩”は、ただの岩場に見えてしまう。宮指路の向こうには、鎌、御在所、雨乞を望むことができる。恐らくここが、”落ちそうな巨石”のある岩場と思われる。私のように、展望の良い岩場では最先端まで行かないと気が済まないという人は、岩ごと落っこちないよう御注意下さい。
 仙ヶ岳への道のりはまだまだ遠い。何度もアップダウンが繰り返されるが仙ヶ岳はまだまだ遠くに見える。振り返ると、例の巨石が本当に落っこちそうに見える
12:40 小社峠
 早くも咲き始めたシャクナゲの横を過ぎると、ようやく小社峠に到着。”峠”と言っても、尾根道と小岐須渓谷からの道の合流点にすぎない。仙ヶ岳の頂きを仰ぎ見なければならないくらい下ってしまった。
 このあとまたアップダウンのあと、ようやく仙ヶ岳への登りに入る。左手に仙ヶ岳東峰を見ながら笹で青々とした西峰頂上を目指す。
13:15 仙ヶ岳西峰頂上(961m)
 ようやく辿り着いた仙ヶ岳西峰の頂上は展望が良く、歩いてきた宮指路からの尾根、そして宮指路の向こうには鎌、御在所を望むことができる。しかし残念ながら頂上部は非常に狭く、座り込むようなスペースはない。(座っても展望は見られないので残念ながら大休憩には適さない。)この日はすでに定員オーバーで立つスペースもなかったので、すぐに東峰へ向かった。頂上から少し下った所に休憩場所を探したが、西峰〜東峰の間には展望の良い休憩場所は見当たらなかった。
 東峰の頂上は、登り詰めていった所で分岐している道を左手に行くと、それらしき所に出る。しかし木に囲まれ全く展望はない。先ほどの分岐を右手の、野登山への尾根道”仙鶏尾根”へ向かうと、すぐに展望の良い”仙の石”の岩場に出る。
13:30 仙ヶ岳東峰”仙の石”(大休止)
 唐突にバカでかい岩が立っている”仙の石”。石の前の岩場は絶好の休憩所で、南方向の視界が開け、正面に仙ヶ岳南尾根や鈴鹿南部の山々、西には仙ヶ岳西峰東には野登山が展望できる。野登山には、頂上に建つアンテナまで、車が走れそうな道がついているのが見える。
13:50 休憩を終え出発
 野登山への尾根道”仙鶏尾根”の様子を見ようと少し東へ歩いてみたが尾根が見えなかったのですぐ引き返す。少し離れて見ると、とにかくデカい”仙の石”がますます奇異に見える。
 地図では、東-西峰の間、白谷からの道との合流点附近に、仙ヶ谷に降りる谷道があることになっている。西峰に登らず近道できると思って探してみると、指道標はないものの、南へ降りる白谷コースの反対側に北への降り口が見つかった。しかし、最近人が通った形跡は全くない。それでも木の枝にマーカーも付いているので行ってみることにした。が、これがなかなか大変な道であった。(この道は、初心者の方にはお薦めできません。沢の中を歩くことになるので、雨後は特に注意が必要です。)
 まずは、ガレた沢に沿って林の中の急斜面を滑りながら下る。沢の中を歩くこともできるが、上部はガレていて浮き石が多そうなので、林の中を歩いた方が安全と思われる。しばらく下ると沢に降り、転石の上を歩く事になる。マーカーもほとんど見つからなくなり、やや心細いが、この谷を下っていけば仙ヶ谷へ出るはずである。それでも、所々落差もあり、降りられないほどの落差が現れないかと不安になる。しばらく下ると左手に絶壁が現れ、その向こうに、朝展望した宮指路の展望岩、三体仏岩が望めるようになる。その後、正面にこの宮指路を見上げながら沢の中を下っていく。振り返ると、先ほどの絶壁の向こうに仙ヶ岳西峰頂上が逆光に霞んで見える。
 仙ヶ岳東峰から1時間半掛かってようやく仙ヶ谷に合流。しかし、合流点附近は道が明確でなく、やや強引に仙ヶ谷の沢に出なければならない。(普通の人がこの道に迷い込まないように、わざと木を倒して道を隠しているようにも思える。)
 結局、近道にはならなかったかもしれないが、なかなか冒険的で面白いコースであった。
15:15 仙ヶ谷の道へ合流
 左手からの仙ヶ谷の沢に突き当たるので、これを渡らず右岸を沢に沿って下っていく。沢の中を下っても面白そうであるが、沢の転石を歩くのは十分堪能したので、素直に”道”を歩いた。途中左岸に渡り、杉林の中をしばらく歩くと、開けて砂防ダムに出てくる。もう山を降りたような気分になるが、ここから車を置いた所までは、広い砂利道がまだ30分近く続く。振り返ると、1000mもないはずの宮指路の尾根が非常に高く見え、”あんなに高い所まで登ったのか”と、今日の登山を満足させてくれた。
16:20 車に帰着
 朝の出発がやや遅かったものの、帰着が4時を過ぎる長時間の山行となった。
18:00 四日市帰着




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