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傾山-祖母山縦走
-傾山、本谷山、古祖母山、障子岳、祖母山-

upload 2002. 9. 9

  九折-二つ坊-傾山-九折越(泊)-本谷山-古祖母山-障子岳-祖母山(泊)-宮原-尾平

 昨年秋に傾から祖母へ縦走してきました。普通なら、雨が降りそうな時には山には行かないのですが、この時は別府に用事があったので、ついでに、ということで選択の余地なく、天気が悪そうなのは覚悟の上で出掛けましたが、予想通り、真っ白で展望がなく、3日目には雨が降り出して、生憎の天候となりました。
 祖母・傾というと、九重、阿蘇と並んで九州を代表する山ですが、九重、阿蘇が観光地としても人を集めるのに対し、祖母・傾は、アプローチは悪いし、コースは長いし、むしろ人を拒むようなところがあるのが特徴です。また、九重、阿蘇の山の多くが、なだらかな女性的な山容であるのに対し、祖母・傾は険しくて男性的なところも特徴です。
 祖母-傾の縦走は、九折小屋-祖母の区間が10〜12時間と長時間を要する上に、天気が良ければ見どころ一杯のため、キッチリとタイムスケジュールを管理しないと、日が暮れても小屋に着かないということになりかねませんので、ご注意下さい。体力的には、下り気味になる祖母→傾の方が楽と思われます。しかし、祖母付近の方が見どころが多いので、タイムスケジュールは、傾→祖母の方が管理し易いと思われます。なお、傾の九折越小屋も、祖母の九合目小屋も食事、寝具はありませんので各自準備する必要があります。水は大丈夫です(小屋から少し離れますが...)。
 傾の坊主コースは岩場が多く、初心者の方、岩場に慣れない方にはお薦めできません。



区間所要時間(分)
九折-(170)→水場コース分岐-(25)→三つ坊展望岩-(65)→二つ坊2Mカンテ-(60)→傾山-(60)→九折越小屋(泊)
九折越小屋-(110)→本谷山-(70)→尾平越-(90)→古祖母山-(55)→障子岳-(90)→祖母山-(10)→祖母山九合目小屋(泊)
祖母山九合目小屋-(35)→宮原-(55)→新旧道分岐-(50)→尾平-(180)→九折


2001.10. 5(金)
21:00 新南陽市発
 夜中走ってって、朝一から登るといういつもの作戦で、前夜出発。今回は前回の久住より少し遠そうなので、早めに出発。もちろん、今回もずっと国道を走って行く。しかし、九州に入るとまたまた道に迷う。本当に九州の道の案内は不親切だ。迷いながら、国道2→10→犬飼-326→三重町-502と乗り継いで緒方に到着。緒方から道の駅”原尻の滝”の案内で県道7号線に入る。県道に入るとしばらくして”尾平まで20km”の案内があるので、ここで、トリップメーターをチェックしておくとよい。九折への分岐、上畑は尾平までの半分の約10kmである。曲がりくねった細い道をかなり走ってもなかなか九折への分岐が現れないので不安になるが、距離をチェックしておくと心強い。10km位走ったら左手に注意。分岐点に”傾登山口”の小さな案内がある。分岐で左折すると、道は分岐からさらに4kmも走って計6時間掛かって九折の駐車場に到着。夜空正面にオリオン座が迎えてくれた。明日も晴れればいいのだが...。
2001.10. 6(土) 曇り、時々ガス
3:10 九折着
 九折の駐車場は、綺麗に舗装されていてトイレまで付いている。駐車スペースは比較的広いが白線で仕切られた数は10台ちょっとくらいしかない。
 とりあえず朝まで仮眠。と言ってもいつもながら眠れない。
6:30 九折を出発
 トイレ横の休憩所で登山届けを書いて出発。林道の延長を歩いていくと、しばらくして右手に登っていく道と案内板が見つかる。これを登っていくと、鉄製の橋を渡ってさらに進むと九折越へ向かう道との分岐が現れる。
6:45 九折越への道との分岐
 右手に登っていくのが九折越への道。三ツ坊主を通るコースはこれを真直ぐ進む。また鉄製の橋を渡って、青い橋の次の橋を渡って少し進むと左手に林の中に入っていく道がある。これを進むのだが、三ツ坊主を通る人は少ないようで道が非常に分かりにくい。私は観音滝を見るまでに3回も道に迷ってしまい、三ツ坊主はあきらめて九折越から行こうと引き返した所、幸い正しい道を発見して、なんとか滝まで辿り着くことができた。
7:40 観音滝の上
 滝を過ぎると、道は薄暗い林の中を急登が続くが、この辺りは道が複数つけられていてややこしい...。複数の道は時々クロスしながら同じ方向へ進んでいくのだが、道が2つに分かれるたびに分岐してるんじゃないかと不安になる。時々垣間見られる三ツ坊主の複雑な稜線を見上げながらひたすら登っていくと、観音滝が見え始めてから約2時間登りっぱなしで三ツ尾に到着。
9:30 三ツ尾
 大白谷から登ってきた道と合流する三ツ尾。ようやく傾の稜線まで登ったので急登は一段落。しかし道は相変わらず林の中で展望はない。植生は中国山地と同じドングリ系の広葉樹林で、私にとっては見なれた風景が続き、あまり遠くへ来た気がしない。軽いアップダウンを進むと約20分で分岐点に到着。
9:50 水場コース分岐
 三ツ坊主への道と、これをう回する”水場コース”との分岐点を通過。いよいよ”難路”と言われる三ツ坊主へ向う。しかし、分岐を右手へ登っていくと、すぐに大きな岩に突き当たり、たちまち道に迷う。踏み跡が薄く、どちらへ廻ってるのかよくわからない...。どうも岩の右側には道が無さそうなので消去法で左から急な斜面を登っていくと、視界が開けて三ツ坊主の稜線に出る。
10:05 三ツ坊主
 そびえ立つ大岩の横でひと休み。残念ながら眼下は霧が立ちこめ、展望が得られない。地図的には正面に祖母山が展望できるはずなのだが...。頭の上は青空も見られるので、これが広がるのを祈るのみだ。
 この稜線を10分ほど進むと、右手、稜線から少し突き出た絶壁の上の展望台に出る。スッパリ切り落ちた絶壁の上に立つが、ガスが登ってきてこれまた展望は得られない。展望どころか、これから目指す傾の頂上すら霞んで見える。
 この展望台を出ると、稜線とはしばらくお別れ。荒れた道を稜線の東側へ急降下し、いよいよこのコースの難所にさしかかる。まずは足場の悪い岩場を下る。足元が見えないので難儀する。急降下が終わると、時々垣間見える、傾の頂上らしき方向へ林の中をトラバース。しかし、ここでまたミスコースしてしまった。急降下のあと緊張が緩んだせいか、ふと気付くと、自分がトレースしている踏み跡が極めて薄く、道ではないところを歩いていた。そして頼りの踏み跡もさらに薄くなり、消えてしまって大ピンチ。道に迷ったら、すぐに戻るのがセオリーだが、少し先が明るく、林が切れて稜線になっていそうなので、とりあえずそこまで登ってみると、稜線上に無事道を発見してひと安心。どうやらコースをショートカットした人の踏み跡についていってしまったようだ。
 無事コースに戻れて安心して歩いていると、道は大きな岩に突き当たって途絶えてしまった。これが、”6Mチムニー”と呼ばれる岩のようだ。6Mもないと思うけど...。岩からロープが垂れ下がっているので、どうやらこれを登るらしい...。ミスコースのショックから立ち直らないままこんな所を登ると落っこちそうなので、この岩の下、絶壁に張り出した所で少し休憩。相変わらず霧の為展望は得られないが、吹きさらしで風の強いこんな所に一輪だけリンドウが咲いていた
 落ち着きを取り戻して、岩場に取り掛かる。重く大きなザックが邪魔で登りにくいが、ロープはイマイチ信頼できないので極力ロープは使わず登り切ると、どうやら”二ツ坊主”と呼ばれる方の稜線に上がったようだ。再び尾根道を進むと、またまた道は大きな岩で途絶えてしまった。
12:00 絶壁の岩の上
 岩の右手は絶壁で道なんか無さそうだし、左手も20m位切れ落ちていて巻き道も見当たらない。また分岐を見落としたのかと思って少し引き返してみたが、分岐は見当たらない。道を探していると、木の幹にデート中のヒラタクワガタ?(オオクワかも?捕ってくればよかった...)のカップルを発見したのだが、そんな事に喜んでいる余裕はない。やむを得ず岩に登ってみると、岩の向こう側に尾根道が続いているのを発見! しかし、岩は数m切り立っており、とても降りられそうもない...。どうやら、岩の傾斜を伝って左側へ少し下ってから、岩の向こう側へ降りるしかルートはないようだ。2〜300m切れ落ちてる右側よりましだが、左側も2〜30m落ちてるので、重いザックを背負ったまま、そんなことをするのは自殺行為だ...。できればザックを先に投げ落としてから空荷で降りたい所だが、ザックが谷へ落ちてしまってはこれまた厄介なので、重いザックと心中するしかない...。ロープがあれば無事にザックを降ろす事ができるのだが...。と言う訳で、重いザックを背負ったまま、半泣き状態で岩にしがみついて、ズリズリ左へズリ落ちたあと向こう側へまわりこむが足場はない...。それでも岩からぶら下がれば足の下は尾根道まで1mもないはずなので足元は見えないけど飛び降りて、なんとか尾根道に合流。これが”2Mカンテ”と呼ばれる所のようだ。2Mって、そんなに低くないよな〜。(現在、この岩場にはハシゴが掛けられているようです。)
 これで私は、すっかり岩場恐怖症になってしまったが、岩から降りて30分ほど進むと、またまた岩場にさしかかる。”もう許してくれ〜!”と叫びたくなったが、この岩場は普通の岩場でひと安心。浮き石に注意しながらこの岩場を登り切ると、この日初めて人とすれ違った。本当に通る人が少ないコースだ...。
 最後の岩場を過ぎるとすぐ5分ほどで”水場コース”と合流。
12:50 水場コースと合流
 あとは頂上まで楽勝かな?と思ったら、道が崩れてる場所があったり、ハシゴがあったり、まだまだ前途多難。水場コースと合流してから20分あまりでようやく傾の頂上に到着。
13:15 傾山頂上(1602m)(大休止)
 途中かなり迷ったり、足もつったりしたこともあって、登山口から7時間近くも掛かってしまった。
 天候は相変わらず雲、霧に霞み、大崩山(写真では手前の丘の裏になって良く見えないが...)など南方のパノラマはなんとか見通せるが、西方の祖母山方向はほとんど見えず、隣の本谷山(写真右端)すら霞んでいる。頂上の西が岩場になっていて、その先は祖母山系を望む絶好の展望台となるはずであるが、残念ながら西方向は真っ白であった。
14:25 休憩を終え出発
 あとは小屋まで降りるだけ。10分程歩くと、後傾と呼ばれるあたりに到着。
14:35 後傾
 傾頂上部を見渡すことができる後傾。傾頂上が巨大な岩の固まりであることがよくわかる。
 このあと道はしばらく尾根道を行くが、途中から林の中、背丈程の笹の間にできた道になる。頂上で小屋まで40分位と聞いたので、すぐに着きそうなつもりであったが、歩けども歩けどもなかなか着かない。1時間位歩いてようやくキャンプ場っぽい広場に到着。九折越小屋はその先の林の中にひっそりと建っていた。
15:30 九折越小屋
 小屋には先客が一人。これから水を汲みに行くというので水場を教えてもらった。水場は少し離れていて先程の広場から南へ数分降りた所。小屋に戻るには10分弱掛かる。
 暗くならないうちに夕飯の準備をと思ってザックの中から食料を引っ張りだすと、ま〜出てくる出てくる、多量の米にラーメン、缶詰め、そしてとどめのように巨大な桃缶が転がりでてきて、しばし唖然...。実はこの傾-祖母のあとにも1泊2日程度の山行も予定していたので計6日分くらいの食料を家から持ってきていて、当然、半分は車に置いてくるはずが、なぜか全部ザックの中に入っている...。特に、山から降りてから食べようと思っていた桃缶までザックに入っていたのは精神的ダメージが大きく、ただでさえ重いのに、あの岩場で死にそうになりながら、こんなものまで背負っていたとは、悲しいやら情けないやら...二度と山に桃缶は持って行くまいと心に誓ったのであった...。
 と言う訳でこの日は桃缶を始め、少し多めに平らげて明日の長旅に備える。夜は風が強く、風に揺れる木々の葉音の中、時折”キィーッ、キィーッ”と甲高い鳴き声が響いていた。
 
2001.10. 7(日) 相変わらず曇り、時々ガス
6:00 九折越小屋発
 今日はコースタイムが12時間近いので、できるだけ早く出発しようと5時から外を覗いていたのだが、まだ暗く、結局出発は6時になってしまった。
 まだ薄暗い中を出発。林のあちこちに鹿の姿が見え、時折あの甲高い鳴き声やバカッ、バカッと飛び跳ねる音が聞こえる。夜中に響いていた鳴き声の主は鹿だったようだ。背丈程の笹薮の間の道を行くと、時々、笹薮の向こうに鹿の気配が感じられることもあった。約50分歩くと笠松山頂への分岐に到着。
7:00 笠松山分岐
 しかし、笠松山頂は展望があんまりないらしいので時間がないこともあって山頂は省略。先を急ぐ。分岐から30分でトクビ展望台の案内板を発見。”展望バツグン”と書かれているので、これは行くしかない。
7:30 トクビ展望台
 縦走路から少しそれた岩の上に上がると、この山行でようやく初めて祖母山の姿を見ることができた。まだまだ遥かに遠いが今日中にあそこまで行けるのだろうか? 正面には九重の山々が涅槃像のように雲に浮かんでいる
 トクビ展望台を出ると約30分登りっぱなしで本谷山頂上に到着。
8:15 本谷山頂上(1643m)
 しかし頂上からは展望がない...。がっかりしながら先を急ぐと、頂上から10分ほど下ると前方が開けて大展望が広がる。三国岩と呼ばれる辺りと思われれる。これから歩いて行く祖母までの山々を一望しながら小休止。祖母山は、先ほどよりは近付いているが、まだまだ遠い...。しかも途中の山々のup-downの激しいこと...。
 先の長さを見せつけられて、せめて下りで時間を稼ごうと、やや飛ばし気味で下る。しかし、道は薮の中へ入ってしまう...。これまでも薮の間の道は多かったが、今度はついに薮を分けなければならない...。展望所から薮漕き気味の道を約40分で尾平のブナ広場に到着。
9:30 尾平ブナ広場
 時間がないのであまりよく調べてないが、”広場”というほどの広場は見当たらない...。道がちょっと広がった程度なんだけど道脇にテント張るのかな? 大きなテントだと道を塞いじゃいそう...。
9:50 尾平越分岐
 ブナ広場から20分で尾平越えからのコースが合流。比較的平坦だった道も分岐を過ぎると古祖母への登りが始まる。古祖母への登りはホントに辛かった...。頑張った甲斐あって時折木の隙間から見える祖母山は随分近くなってきた。尾平越分岐から約1時間半で古祖母頂上に到着。...と思ったら、小さな木製の案内図があって、頂上は左手林の奥に入っていった所のようだ。
11:40 古祖母山頂上(1633m)昼食
 古祖母の頂上は、縦走路から少し外れた所にあり、祖母方向とは反対方向に開けているので祖母山は見えない。さらにガスのため遠望は全くなかったが、付近は一面低木の林が広がっており、もうしばらくしてこれが紅葉したら、”錦ヶ原”というような光景になるのではないかと期待される。
 私は縦走路の方の祖母方向に開けた所で昼食。朝少し残ってた青空もなくなり、ガスがかかっているが、障子岳付近の険しそうな稜線が気になる。あんな所歩けるのかな...?
12:10 昼食を終え出発
 頂上から約20分、緩やかな下り道を行くと第一展望台の案内板がある。このあとやたらに展望台があるので全部立ち寄っていると時間が掛かる。第一と第七展望台が特に展望がいいらしいので、この他は近そうなら寄る、というスタンスで望む。第一展望台は少し縦走路から外れていて右手尾根から突き出した岩場に向かう。
12:30 第一展望台
 尾根から張り出した岩場から、障子岳の絶壁が連なり、その向こうに祖母山の姿が望める...はずであるが、ガスで祖母もほとんど隠れがち...。足元の谷への切れ落ちも素晴らしく、あまり岩の端の方へ行くのは怖いくらいだ。
 このあと第二、第三と展望台が連続するが、どうせガスで見えないので省略。道は徐々に登って行くと縦走路上の第七展望台に到着。
13:10 第七展望台
 相変わらず霞んでいるが、かろうじて、特徴的な祖母の山頂が確認できる
 第七展望台を出るとすぐ10分ほどで障子岳頂上に到着してちょっと拍子抜け。
13:30 障子岳頂上(1703m)
 少し縦走路から外れた感じの障子岳頂上。大きく開けていて360度の大展望のはずであるが、辺りは真っ白。祖母も時折わずかに見えるだけだ。ただ親父山方向は比較的良く見えた。この親父という変な名前は祖母のついでに付けられたのだろうか?
 古祖母を出てから障子岳まで実質1時間掛からず到着したことになる。コースタイムよりずいぶん速いが、コースタイムは全部の展望台に寄っているのであろうか? 縦走路途中から見えた険しい稜線は、展望台となっている尾根から突き出た岩隗で、幸い、コースは危ない岩場を通る事もなく障子岳まで来る事ができた。
 障子岳を過ぎると、次は烏帽子であろうか?ちょっとしたピークを乗り越えることになる。しかし昨日の疲れと今日かなり飛ばしてきたこともあって、かなりバテ気味。この小さなピークを登るのも辛い...。巻き道を探したが、ないようだった。やむを得ず登ると、朝、あんなに遠く見えた祖母山が、今は山頂へのコースがハッキリ見える程近くに見える。烏帽子を下ると障子岳頂上から20分程でミヤマ公園に降りる。
14:05 ミヤマ公園
 初夏には一面ミヤマキリシマが咲くため、ミヤマ公園と呼ばれている。もちろん、この時はミヤマキリシマは咲いていないが、少し平地が広がって、”公園”の雰囲気は感じられる。この公園の右手に”天狗岩”というのが突き出ていて、絶好の展望所であるらしいのだが、辺りが真っ白で登っても何にも見えないので、これは省略。
14:15 天狗の分れ(黒金尾根分岐)
 天狗岩の丁度裏辺りで黒金尾根からの道と合流。さらに20分ほど行くと”裏谷岩鼻”と呼ばれる小ピークへの分岐がある。なんだか、随分縦走コースから外れてしまいそうなので、私は少し登った所で小休止。その先はこれまた省略。初夏はこの辺り、曙ツツジが綺麗らしい...。ミヤマ公園から見るとただの岩の固まりだった”天狗岩”も、祖母側から見ると、確かに天狗の顔のようにも見える...?
 裏谷岩鼻分岐から40分ほど、すなわち、天狗の分れから約1時間で、いよいよ祖母頂上へのハシゴ場にさしかかる。4つほど、ハシゴを登り、さらに滑りやすい岩場を登りきると、ようやく祖母の頂上に到着。
15:35 祖母山頂上(1756m)
 ここで、長かった傾からの縦走尾根を見渡したいところだが、傾はやはり雲の中で、障子を越えて古祖母までしか見えない。
 眺めていても傾は雲から出てきそうもないので、さっさと天場へ。そんなに張れる数は多くないだろうから、とりあえず場所を取って、また戻ってこよう。
 と、思ったが、天場は思ったより遠く、滑りやすいぬかるんだ道を随分降りてしまう。10分程下ってようやく小屋に到着した時には、当然ながら、再び頂上に戻る元気はなくなっていた。
15:50 祖母山九合目小屋着
 管理人さんは不在のようで、”天場利用届”みたいなのも見当たらなかったのでそのまま天場に向う。天場は小屋からさらに少し下った所。宮原への道の両脇に数張り程度しかサイトはない。詰めれば10張りくらいOKかな? 幸いまだ1組しか張っていない。この1組は、女子大生?チームで、うち一人は、茶髪どころかほとんど金髪。金髪でも山に登る子もいるのか...と妙に感心しつつ、隣のブロックにテントを張る。実は、これが私のテントデビュー(←myテントの)なのだが、一人用のテントがやけに小さく、心もとない...。夜は、台風のような凄い風で、私の小さなテントは簡単に吹き飛ばされそうだ...。実際は、テントサイトは木々に守られ、直接風を受ける事はないのだが、激しく風に揺さぶられる木々の音が凄かった。
 
2001.10. 8(月) 雨のち曇り、降りてから晴れ
6:00 起床
 天気予報通りの雨で、散々なテントデビューになってしまった。テントの通気孔から外を覗いても、前の林が霞んでいるほど辺りは真っ白だ。晴れていれば大障子岩まで行くつもりであったが、尾平に降りることにする。
 降りるだけなので、のんびり朝食を食べてる間に、雨はほぼあがっていて、雨の中テントを撤収するという最悪の事態は免れることができた。女子大生?チームは、雨の中、傾に出発したようだ。
7:20 祖母山九合目小屋発
 テントサイトからそのまま下って行くと、すぐに”馬の背”と呼ばれる、痩せた尾根道にでる。傾側が開けて本来なら展望が良さそうな所であるが、今日は一面真っ白で何も見えない。しばらくすると、道は林の中に入り、天場から30分位で宮原にでる。
7:55 宮原(大障子岩分岐)(1400m)
 雨はやんだものの、もともと道に不安があった大障子岩へのコースは濡れて滑り易くなってると思われるので、このまま、尾平へ降りることにした。
 道は、林の中を折り返しながら下って行く。標高100mごとに標識が立つようになり、1300mから下は道が乾いていて、どうやら雨が降ったのは山の上だけだったようだ。1400mの宮原から約1時間、1000mを少し下ったところで分岐点にでる。
9:15 分岐
 どちらも尾平に降りるのだが、左手は”旧道”、右手は”新道”と案内板が出ている。恐らく”旧道”は谷へ降りて行く道で、このまま尾根を行く”新道”の方が少し近道になっているようだ。私は”新道”の方を行く。”旧道”の方がどういう道だったのか分からないので、どちらがイイとは言えないが、”新道”の方は、やや踏み跡が薄く、”旧道”の方がメジャーなのでは?と思われる。また尾根道を下って行く”新道”は途中かなり傾斜がきついところもあり、ロープが張られている所が3箇所くらいあった。グングン下っていくと、分岐から40分程で沢にでて、ひと休み。 沢を渡って少し行くとすぐに黄色い吊り橋を渡ることになる。
10:10 黄色い吊り橋(黒金尾根コース分岐)
 橋を渡ると、沢沿いに下ってきた黒金尾根コースと合流。キャンプ場の横を通り抜けると、背後に、見上げる程の高さの障子岳〜祖母山の複雑な稜線が望めるようになる。時々振り返りながら林道を行くと、すぐに尾平駐車場に到着。
10:20 尾平駐車場
 駐車場に着いても、私の車は当然ここにはなく、まだ車道を14kmも歩かなければならない...。尾平に”青少年旅行村”というのが、あるはずなので、そこでひと休みと思ったが、どうやら上畑方向とは逆の所にあるようで、見つからなかった。
 山道なら何時間も歩けるのに、アスファルトの道になると、すぐに疲れがでてしまう。やはりアスファルトと山道では足への負担がだいぶ違うのだろうか? また山を降りてしまったという精神的な緊張の無さも疲労を感じる原因のひとつだろう。とぼとぼと車道を歩いて行くと、”しいたけ発祥の地”と書かれた看板を発見!
12:00 ”しいたけ発祥の地”
 椎茸は、天然のものではなかったのか? それとも、椎茸の栽培がここから始まったということなのか? 看板以外なにもないので、謎のまま通過...。
12:35 上畑バス停
 ようやく上畑のバス停に到着。しかし、九折への分岐はなかなか現れない...。12時も過ぎたので、お昼を食べたいところだが、道端で食べるのもみっともないので、九折の登山口近くにあった河原に着くまでガマン、ガマン...。
12:55 健男神社
 大障子岩へ行っていれば、この辺りに降りてくるはずだ。参道前の御手洗所で水がゴボゴボと涌き出しているのが面白かった。手だけでなく顔まで洗ってひと休み。健男神社をでると、尾平から2時間あまりでようやく九折への分岐点に到着。
13:00 九折への分岐
 分岐まで来ても、まだ先は4kmある。まだ2/3歩いただけだ...。道は曲がりくねりながら、大きく下って行く。見降ろすと、遥か遠くに車道が見える。あんなに遠くまで歩くのかと思うと、ますます足が重くなる...。
13:40 河原で昼食
 ようやく道が川沿いになったので、河原に降りて昼食にありつく。なお、道沿いには青色や白色になった水たまりがあったので、川の水は危なそうだ。鉱山の下流の水を飲む人もいないとは思うが...。神社の水は大丈夫だろうか?
 雨で濡れたテントを干しながら昼食&昼寝。
15:20 昼食を終え出発
 結局、尾平から実質(休憩抜きで)3時間歩いて、ようやく九折の駐車場に帰着。車道を歩くのは辛い...。
15:30 九折駐車場帰着
 天気が悪かったのは覚悟の上だが、やはり展望がないのは残念。”歩いただけ”のハードな山行となった。特に2日目の九折小屋→祖母はきつかった。幸い?天気が悪く展望が無かったので展望時間が少なくて済んだが、天狗岩や裏谷岩鼻に寄っていては明るいうちに祖母山小屋に着かなかったかも知れない。やはり、下り気味になる祖母→傾で縦走した方が楽と思われる。体力に自信のある方には関係ないが、 そうでない人は、傾→祖母で縦走するなら、傾へは九折越コースで登り、体力をセーブした方がいいだろう。私は、初日に坊主コースで両足つってしまったのが、敗因であった。
 連休明けは、別府で用事があるので、別府に向う。別府で温泉に入ることしか頭になく、”原尻の滝(←「大分のナイアガラ」らしい...)”というのに寄るのを忘れてしまった...。




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