昭和43年9月8日。明けの明星が輝く頃一つの光が宇宙に帰っていった。
それから2年と7ヶ月弱。私達子供の前にウルトラマンが帰ってきた。
時に昭和46年4月2日。


第1クール
第1話〜第14話
昭和46年4月2日〜昭和46年7月2日


第1話
「怪獣総進撃」
ザザーン・タッコング・アーストロン登場





ウルトラマンが帰ってくる!
この事だけで当時の私は期待が膨らむだけ膨らみました。
今も覚えています、金曜日の夜7時。以前のウルトラシリーズは
日曜夜7時の武田薬品のスポンサー枠「タケダアワー」でやっていた、
なんて事はすっかり忘れてました。

オープニングのあの☆がきらめくような音に伴って浮かび上がる
ウルトラマンの文字。そのあとに出てくる「帰ってきた」の文字。
今ビデオなどで何度観てもこのオープニングの感動は忘れられません。
主題歌も良いですね。歌いやすい。音痴の私ですら音を外さずに歌えます。
バックに現れている影絵の中で隊員達のものは、実際にMAT隊員役の
5人が演じてたんですね。2006年に発売された「帰ってきたウルトラマン1971」に
紹介されていました。道理でカッコイイわけです。私が特に好きなものは、
「怪獣退治に使命をかけて〜♪」の所のシャドーです。よく真似しました、歌いながら。

歌が終わって本編が始まりますと、今は亡き名古屋章氏のナレーションでいきなり
タッコングとザザーンの格闘です。子供ながらにこの展開に度肝を抜かれました。
まさかこんなに早く、しかも2頭も出てくるなんて…。
今にして思えば、それは円谷プロのこの作品に賭ける意気込みだったんですね。
そして第1話の監督があの本多猪四郎さん。当時は知る由もなかったですけど
今ならもう大変な騒ぎでしたよ。でも、それもこれも、円谷英二亡き後の最初の作品だし、
絶対失敗できないというプレッシャーと、逆に絶対成功させて、また怪獣ブームを
巻き起こそうという決意の表れだったのかなぁ。とにかく、第1話にふさわしい
大監督でした。私を含めて、当時の子供達の心を、このオープニングで鷲掴みに
したですからね。凄かった…

そして何より凄かったのは、坂田アキちゃんです。


か、可愛い…


これがアキちゃんに対する第一印象です。これだけははっきり覚えています。
榊原ルミさん。この人を知ったのは、もちろんこれが最初です。子供でしたから
子供番組以外はあまり見てないし、なにより両親が見せてくれませんでした。
帰ってきたウルトラマン以降になって「飛び出せ!青春」だの「太陽にほえろ!」だのを
ようやく一緒に見てもよくなってきた。そういう思い出しかないです。だから
榊原ルミさんも、この後に出てきた石橋正次さんも、最初はウルトラマン、でした。

可愛かった。今見ても、あの肌の透明感というか、あのツルツル感というか
張りというか、白さというか、完璧! そしてお目目がクリッ!としてて、
鼻がツン!と、こう適度に高くて、唇もしっとりと、それでいていやらしさは全く感じさせない。
かつてアメリカで、カーペンターズのカレンの歌声を「完璧な清らかさ」と表現した事が
ありますが、私の中で榊原ルミ…というか坂田アキちゃんは、まさにそんな感じです。
だからねぇ、余計ショックが大きかったんですよ。それはまた別のお話なんで、後述しますね。

第1話はまだ続きます。最初なのにまだこれだけ書いても足りない。
それだけ待ちわびた新作だったんですよね。新しいウルトラマン、
新しい怪獣、これからどんな作品を見せてくれるのか、とても楽しみでした。
タッコングとザザーンは、ザザーンがやられてしまい、タッコングは光に包まれて突然
海へと消えてしまいました。おりょ? これで終わり? と思っていたら、生き返った
郷秀樹の耳に聞こえる咆哮。また違う怪獣・アーストロンの登場です。
いきなり3体もの新怪獣の出現で完璧に取り込まれましたね。
来週はどうなるんだろう? と一週間がとても長かったです。




第2話

「タッコング大逆襲」

タッコング登場




ウルトラマンと一体化した郷が「やらかして」しまうのが第2話のキモです。
自分でも驚くほどの特殊能力。それがウルトラマンのと判った郷は得意満面。
まさに「虎の威を借る狐」状態。子供心にも危なっかしいなぁ、と思いましたね。
今でいう、「フラグが立った」という状態でしたから、この先の展開は予想通りといえば
予想通りだったんですけど、予想以上の出来に拍手しましたね、当時は。

「怪獣の一匹や二匹なんですか!」

「ウルトラマンになれ!」


まさに名セリフでしたね。これでしばらく遊べましたもん。弟や向かいの家のシュンちゃん
なんか大喜び。もうね、決めぜりふでしたよ。ウルトラマンになれ!…なれない!ってやるのね。
ウケたなぁ。ウルトラシリーズで名セリフはいくらもありますけど、迷セリフもたくさんありますよね。
その中でも筆頭に置いてもいいくらいの迷セリフです。好きだなぁ、俺は(笑)

ただこの回は、ラストが名シーンなんです。美しい!

郷がMATに復帰できて、また流星2号も作る事になって、MATビハイクルを見送る坂田兄弟。
するとアキちゃんが次郎にお小遣いをやります。一番星を見つけたから、って。
一番星のくだりを坂田さんが語るんですが、そのあとのアキちゃんのセリフが綺麗。
現代の若者達にはきっと理解できないかもしれないけど、アキちゃんならこういうセリフを
言っても良いんです! なぜなら、それが坂田アキだから。理屈じゃないんだ。

ああ、やっぱり良いなぁ、ウルトラマンは。




第3話「恐怖の怪獣魔境」


サドラー・デットン登場


サドラーは新怪獣で、デットンはテレスドンの使い回し。
ウルトラファイト怪獣でもありますね。でもウルトラファイトで
見るよりも塗装が綺麗になってますね。塗り直せばちゃんとした怪獣ですよ。


この回の見所は、加藤隊長です。もうね、男が男にしびれるっていうのはこういう事をいうのだ、って感じです。
郷の言葉も上野他の言葉も、隊長としてはどちらも尊重したい。そして自分で納得する為に現場に足を運んで、
自分の目と耳で確かめに行く。上司はこうありたい、と思いました。
確かに部下に黙って、勝手に基地を離れるのは隊長という管理職としては如何なものか、
という意見ももっともです。しかし部下の目から見て隊長がこういう行動に出るのは有り難い、と思います。
この隊長の為なら一生ついていきたい、と思います。私ならそう思います。
実際、こんな管理職の人、今の日本にはあまりいないでしょうね。


それともう一つの見所は、前半終了間際の坂田さんとアキちゃんの他愛もない会話ですね。

「 横 顔 に は 自 信 あ る ん だ か ら 」


可愛いなぁ、もう。 サイコーだな!