Cinema Review 2005


見た映画についての一言コメントです。以前のCinema Essayのようにまとめていないので、映画チェックしてない人には訳わからないと思いますが、独り言だと思って見てください。。。


2005年12月27日(火)
ポビーとディンガン

「フル・モンティ」のピーター・カッタネオ監督による新作。ポビーとディンガンという空想の友だちがいなくなってしまったという妹のために、2人を探してあげるお兄さんの話です。オパールを掘り当てようとする父親の話など、現実の厳しさも一緒にきちんと描きながらも、全体的にはとてもファンタジックな雰囲気を持った映画でした。目に見えないものの大切さとか、家族愛とか、信念とか、いろいろ映画のテーマとしては取り上げられているのですが、それをやさしい映像とオパールの輝きとで包みこんで、声高にはりあげないところが好きです。

2005年12月3日(土)
ミリオンズ

ダニー・ボイル監督がこんな可愛い映画を撮るなんて!スピード感やスリルのある展開、現実と空想がごちゃまぜになった世界観などの持ち味はそのまま残っているんですが、子どもでも楽しめる明るい雰囲気の映画になっています。
物語は、ユーロ経済に移行する直前のイギリスという設定で、小学生兄弟がポンドの大金(盗まれたお金)を拾ってしまうことから始まります。ちゃっかりした兄と信心深く純真な弟でお金の使い道は全く違い、ケンカをしたりもするのですが、その様子がとてもかわいらしいです。そのお金を取り戻そうと思っている泥棒や、ポンドが後数日で紙切れになってしまうという経済事情などがスリルを生み出していますが、全体的にはほんわかムードが優勢で力を入れずに見られます。明るい空や太陽の光など希望に充ち満ちた映像も印象的。

2005年11月5日(土)
8月のクリスマス

山崎まさよしらしいというか、すごくナチュラルな雰囲気の映画です。山崎まさよし演じる主人公のさとしは、病でじきに死ぬという設定。でも、やり残したことをやり尽くそうとか、今までできなかった新しいことにチャレンジしようとかいうのではなく、ただいつも通りの日常を静かに過ごしています。できるだけ「もっと生きたい」という思いを持たないように努めているような、そんな淡々とした生き方を選んだ姿がすごく切ないです。でも、日々の小さなエピソードをつないだ静かなこの映画を見ているうちに、そうしたありふれた日常が結局は一番大切なものなんだなってことが胸に染みてきました。最後に出会った最愛の人ゆきの生き生きとした姿を見つめる目がまぶしいです。
舞台となった高岡市の、すごく懐かしい風景も映画の魅力です。

2005年10月30日(日)
コープス・ブライド

こちらもティム・バートン全開です。駆け落ち前に殺されてしまった花嫁衣装姿のコープス・ブライドに求婚したと思われている気弱なビクターの物語です。「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」同様、死後の世界をモチーフに使いながらも優しくて可愛くて、寄り添ってしまいたくなるムードです。ホントに独特で大好きです。

2005年10月30日(日)
チャーリーとチョコレート工場

ティム・バートン&ジョニー・デップ全開で楽しかった! いつもより全体のトーンは明るめではあるけれど。いがんで建ってるチャーリーの家やものすごい歯列矯正具なんか、まさにティム・バートン印で嬉しくなってしまいました。その他のセットもわくわく感いっぱい。
そして、ジョニー・デップ始め、みんなが役を楽しんでいる感じがしました。子役の生意気な表情も良かったし、ウンパルンパのおじさんにもハマってしまいました。女っぽい秘書まで、全部あの仏頂面なんだもの。そのセンス、最高です。

2005年9月25日(日)
銀河ヒッチハイク・ガイド

イマイチ期待はずれだったかなぁ・・・。銀河バイパスを建設するため、その通り道となる地球が破壊され、唯一宇宙に脱出できた平凡な男性のお話。ディテールは面白いんですけどね。ヘンテコな詩を聞かせる官僚的宇宙人とか、憂鬱なスーパーロボットとか、制御の効かないワープによって登場人物が一時的に毛糸の人形になっちゃうとか、「生命・宇宙・そのすべて」の問いの答えが42だとか・・・。すごくナンセンスで面白いんですけど、全体の筋書きがしまりがない感じで、「次の展開はどうなるんやろう?」というワクワク・ドキドキがないのです。だから後半はちょっとダレてしまいました。カルト的人気があるという原作は読んでみたいと思いました。

2005年9月19日(月)
ハッカビーズ

環境保護活動家が哲学探偵を雇って自分を調査させ、自分とは何か?を考えるという奇抜なストーリー。うーん、変な映画でしたね・・・。私はチャーリー・カウフマン脚本の変な映画すごく好きなんですけど(『マルコビッチの穴』とか『アダプテーション』とか『エターナル・サンシャイン』とか)、この映画にはもひとつ引き込まれなかったなぁ。面白いんですけどね、何か置いてかれてるような感じがして、もひとつ物足りませんでした。あ、この映画はチャーリー・カウフマン脚本ではありません、念のため。

2005年9月19日(月)
メゾン・ド・ヒミコ

ゲイのための老人ホームを舞台にした映画。静かに胸に響くいい映画でした。自分を偽らずに生きること、欲望のままに生きること、大切な人のために生きること。不器用ではあるけれど、登場人物それぞれの生への渇望がいろんな形で描かれていて、そのそれぞれに共感することができて、ディスコでのはじけるダンスシーンで涙してしまいました。
犬童一心監督って『金髪の草原』の人なんですね。この映画も死が大きなテーマとなりながらもなんとも柔らかい空気感のある映画で好きでした。

2005年9月4日(日)
スター・ウォーズ シスの復讐

行ってきました、スター・ウォーズ。満足、満足です。正直、エピソード1は面白くなかったし、2もまだもひとつ何か物足りなかったんですが、3はすごく楽しめたし、引き込まれました。アクションシーンもこれまでの作品より緊迫感があって良かったです。欲を言えば、アナキンやオビ=ワン、パドメの心の葛藤がもっと描かれても良かったかなというのはあるんですけど、このままでも不満はないです(なんてえらそうな)。だって、2での葛藤の描かれ方はちょっと幼稚な感じ(失礼!)がありましたもんね・・・。それに比べたら、めちゃくちゃいいです!

2005年7月10日(日)
大いなる休暇

ほのぼのと楽しい映画でした。舞台はカナダ・ケベックの住民125人という小さな貧しい島。工場誘致の条件である「医者がいること」を満たすため、島を訪れた医師にあの手この手で島を気に入ってもらおうと島民が悪戦苦闘するという物語。その方法がほほえましくて、不器用ながらも一生懸命な島のおじさん・おばさんたちをいつの間にか応援してしまっていました。島をよく見せるためにいろいろとウソを重ねていくことにはなるのですが、罪のないウソですからね。。。コメディーとしてもすごく面白いですよ。私は、コメディアンがギャグを盛り込んだコメディよりも、こういうくすくす笑ってしまうようなものの方が好きです。

2005年7月6日(水)
ミリオンダラーベイビー

いやもう、涙なくしては見られなかったですね。見終わった後も、じーんと心に熱いものが残っています。結末自体はとっても悲しいけど、主人公のボクサー、マギーと、トレーナーのフランキーの選んだ人生は間違っていなかったと、そんなかすかな光を感じることができます。
前半の軽妙な会話、心躍る試合風景から、一転して重く静謐なラストへ。二人の交流、そして、二人が生きた証とも言えるボクシングに焦点を当て、それ以外の部分をそぎ落としたストイックな作りになっているので、なおさら二人のひたむきな想いがダイレクトに伝わってきて、
感情に身を委ねながら観ることができます。

2005年6月15日(水)
クローサー

2組の男女のもつれを描いた映画。出演者が魅力的だったので見に行ったのですが、ストーリー的には「もう、しょうがない大人たちねぇ」って感じで、そんなに胸にグッとくるものはありませんでした。でも、出演者はホントみんなハマッていて見応えありました。ナタリー・ポートマンはすごく可愛いし、ジュード・ロウは本人はあんなにカッコいいのに自分に自信のない男性にすごくハマッていました。ジュリア・ロバーツもイメージとは違うほとんど笑顔のない役で抑えた演技をしていたし、クライブ・オーウェンも嫌みな感じが良かったです。

2005年5月18日(水)
海を飛ぶ夢

胸の奥底にまでズシンと静かにひびく映画です。生きること、人を愛することの意味を考えずにはいられません。映画の中で描かれるいろんな愛の形、生と死の瞬間が心に焼き付いています。
あー、でも私の言葉ではこの映画の神髄を伝えることはできません。難病ものと敬遠せずにぜひ見てほしい1本です。

2005年5月5日(木)
バッド・エデュケーション

とても胸騒ぎのする映画でした。見終わってからもしばらくずっとそわそわしているような。
一般的にタブーと言われていることを描いているのに、映画全体に流れるものすごく濃密な愛の空気にやられてしまいまして、ぐんぐん引き込まれてしまいました。
それにしても、ガエルくん、すごいですね! 2役まではわかるけど、まさか3役やっていたとは! 
驚きです。