2001年11月△日

 京都にMOVIX京都がオープンしました。シネマ・コンプレックスってやつです。京都のしかも新京極みたいなゴチャゴチャした狭いところにまぁ、という驚きの方が強く、別にうれしいともなんとも思わなかったんですが。

 代わりにいくつかの映画館がつぶれました。松竹にピカデリーにSY松竹京映。そっちの方が何となく淋しくて、このニュースを印象的にさせました。

 私はずっと京都に住んでいて、学生時代はずっと京都の映画館に行ってたんですが、就職してからは大阪の映画館に行くことが多くなっていました。大阪の映画館に慣れてから京都の映画館に行くと、なんと古くてきたないことか、といつも感じてしまうんですね。チケットカウンターは古いし、座席は固くてしかもシートの布がはげかかっていたりするし、もちろんカップホルダーなんて洒落たものはない。それに、映画館全体に傾斜がなく、背の低い私は前にでかい人に座られないことをいつも祈るという状態。

 そして何よりロビーを含め館内が閑散としていて、奥の方にあるお手洗いなんかに行くと、ちょっと怖いような、そんな雰囲気さえあるんですね。よく映画やアニメなんかで題材に取り上げられたりする映画館みたいに、昔は流行っていたのに今は・・・という栄枯盛衰(というとオーバーだけど)を感じさせるんです。実は私はこの感じがとても好きで、あまり京都の映画館には行かなくなっていたにも関わらず、この古さを懐かしく思ってました。

 だから、MOVIXができて代わりに古い映画館がなくなると聞いた時は、なんとも淋しい思いがしました。こうしてその土地特有の空気をもった映画館が消えていき、アメリカ型の設備の整ったシネマ・コンプレックスにとって代わられていくのです。