建築物の屋根・外壁・開口部

−目次−

木造建築物について

主要構造部

主要構造部とみなすもの

開口部

建築物の屋根・外壁・外壁の開口部

自動車車庫の防火規定

屋根の開口部

防火区画等の開口部の防火設備




【木造建築物について】

・木造の建築物主要構造部が木造のもの(大阪市)(法6条)
・木造以外の建築物主要構造部の1種以上についてその一部が木造以外のもの(大阪市)(法6条)
・大規模建築物
 H>13m 軒H>9m
 延面積>3000u
自重・積載荷重を支える主要構造部(床・屋根・階段を除く→梁・柱・壁)の全部又は一部に
可燃材料を使用する場合の建築物は、その主要構造部が耐火構造か耐火設計法によるもの(法21条)
外壁は、自重・積載荷重を支えない場合、除かれよう
緩和(倉庫または自動車車庫を除く)→H>13m 軒H>9m→
@主要構造部が準耐火構造の木造建築物(令129条の2の3)(一定の条件あり)
A大断面木造建築物(令46条2項一号イ及びロ・115条の2−1項一号三号を除く各号)
・木造建築物等自重・積載荷重を支える主要構造部の全部又は一部に可燃材料を使用する建築物(法23・24・25・62条2項)
大阪市は法21条と同様、床・屋根・階段を除いた主要構造部とする
・その他木造規定 木造建築物の構造計算の対象  BF≧3、延>500u、H>13m、軒H>9m(法20条)
最下階木造床の防湿方法    (h≧45p)+換気孔(令22条)
構造強度の適用除外       茶屋、あづまや、10u以下の物置等(令40条)
木造建築物の要素     柱の小径(令43条)
                地震力・風圧力に対する壁量計算(FB≧2、延>50u)(令46条 告示1352)
                継手・仕口(令47条 告示1460)
木造建築物の防火壁   1000u毎(法26条 令115条の2)
                緩和(防火壁不要)→26条ただし書き・令115条の2‐1・2項 告示1716
 

  参考   
木材の内装      木材の外装      木材の構造      木材住宅の構造      凍結深度表



耐火建築物(法2条九号の二、令108条の3)

 @主要構造部 耐火構造(⇔耐火性能(耐 部位別加火熱時間<令107条>→非損傷性・非遮熱性・非遮炎性)→構造方法、大臣認定)

 A令108条の3の技術基準(耐火設計法、大臣認定)


準耐火建築物(法2条九号の三、令109条の3)

 @主要構造部 準耐火構造・層間変形角限度内(法2条九号の三イ)

 Aその他イと同等(法2条九号の三ロ)

  ・外壁耐火 ロ−1(令109条の3一号) 告示1367、大臣認定

  ・不燃構造 ロ−2(令109条の3二号) 告示1368、大臣認定


いづれも、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備(法2条九号の二ロ)を設けること



【主要構造部】


防火上の見地から定めた建築物の主要な部分をいい、構造耐力上主要な部分とは異なる(カッコは除外部分)

・壁(間仕切壁)・柱(間柱、付け柱)・床(揚げ床、最下階の床、廻り舞台の床)・梁(小梁)・屋根(庇)・階段(局部的な小階段、屋外階段)



【主要構造部とみなすもの】


・外壁を構成する間柱及び胴縁(大阪市)

・屋根を構成する母屋(大阪市)母屋を梁とみなす行政もある

・金属板瓦棒葺屋根の野地板(瓦棒、瓦桟は除く)(大阪市)

・床(外壁)を構成する小梁(滋賀県)

・防火区画(滋賀県)

・防火上主要な間仕切壁(滋賀県)

・鉛直荷重を負担する斜材(滋賀県)



【開口部】



・開口部とは外壁にしろ内壁にしろ壁の一部を穿ち、下記のものが通る部分をいい、具体的には【  】をいう

 ○人・物              →【出入口】

 ○空気          (換気)→【窓】【換気口】【風道貫通】

               (排煙)→【窓】【排煙口】【風道貫通】

 ○水・電気等   (給水・配電)→【管貫通】

 ○自然光 (採光→明るさ+α)→【窓】(嵌殺可) α=人間への肉体的、精神的効果

 ○景色      (眺め・影絵)→【窓】(嵌殺可)

 尚、ガラスブロックの部分は、自然光が有効に通過・採光できれば【開口部】となろうが

 通過・採光できなければ壁となろう(大阪市は一重なら有効採光とみなす)

 ガラスブロックを開口部としないとする以上、壁としての性能が必要



【建築物の屋根・外壁・外壁の開口部】



外壁:非耐力壁  (延焼):延焼のおそれのある部分(3m-5m)  (一般):非延焼  (全部):延焼+一般  

法27条但書非耐火特殊建築物は除く

                     
法22条区域内の建築物屋根法22条外→火の粉の非発炎性(全部)
外→火の粉の非進入性(全部)
(準不燃の不燃物倉庫等は非発炎性)
告1434
令109条の51  不燃材料
2準耐火構造
(屋外準不燃材)
3  耐火構造
(屋外準不燃材+断熱材+防水材)
4  難燃材料
(告1434)
告1361
(告1365)
(準)防火地域内の建築物屋根法63条 令136条の2の2告1365
22条の木造建築物等外壁法23条20分遮熱性(外→内)(全部)令109条の6
(準防火性能)
(非)耐力壁ともに
1  防火構造
2 屋内外仕様
告1362
22条の特殊木造建築物等外壁法24条30分遮熱性(外→内)(全部)令108条
(防火性能)
防火構造告1359
大規模の木造建築物等
 延面積>1000u
屋根法25条(全部)  法22条告1365
外壁(全部)防火構造告1359
準防火地域内の木造建築物等外壁法62条(全部) 防火構造告1359
(防火地域) BF≧3、延>100u

耐火建築物

(準防地域) F≧4、延>1500u
屋根法2条30分非損傷性(全部) 令107条
(耐火性能)
コンクリート等
耐火構造
告1399
30分遮炎性(内→外)(全部)
外壁60分遮炎性(内→外)(延焼)
30分遮炎性(内→外)(一般)
60分遮熱性(外→内)(延焼)
30分遮熱性(外→内)(一般)
(防火) (外壁軒裏防火構造で
  50u以内の平屋付属建築物・
 不燃材の卸売市場上家等などは
   適用除外)それ以外のもの
準耐火建築物
(準防) (500u<延≦1500u)
    +(F≦3)   1
屋根法2条30分非損傷性(全部) 令107条の2
(準耐火性能)
屋内外仕様
(準耐火構造)
告1358
30分遮炎性(内→外)(全部)
外壁45分遮炎性(内→外)(延焼)
30分遮炎性(内→外)(一般)
45分遮熱性(外→内)(延焼)
30分遮熱性(外→内)(一般)
外壁耐火(ロ−1)屋根 法2条20分遮炎性(内→外)(延焼)令109条の3−1 準耐火構造
瓦等葺物
告1367
(一般)法22条告1365
外壁(延焼)耐火構造告1399
(一般)
不燃構造(ロ−2)屋根法2条(全部) 令109条の3−2 法22条告1365
外壁(延焼)防火構造告1359
(一般)準不燃材料告1401
(準)耐火建築物外壁の
開口部
法2条20分遮炎性能(内→外)
(延焼)
令109条の2鉄板等仕様
(防火設備)
旧 乙種防火戸
2
告1360
(準)防火地域内建築物法64条20分準遮炎性能(外→内)
(延焼)
令136条の2の3告1366
(告1360)

1 N≦500u+F≦2 → 木造等OK(外壁、軒裏 → 延焼 → 防火構造)

2 旧乙種防火戸(防火設備)のうちのひとつに「鉄と網入ガラスで造られたもの(鉄製の網入ガラス)」がある


・いわゆる開放的簡易建築物(F=1 床≦3000u)は、22条区域、(準)防火地域に関する防火規定、内装制限等が条件により緩和され

 外壁を有しない自動車車庫(カーポート)で、150u以下なら、その屋根に、(延焼)以外で、ポリカーボネート(8mm以下)を使用しても OK

 難燃材料も OK(告1443)、なお(延焼)は準不燃材料  (ポリカーボネートは法律用語にはないが準難燃材料といわれる)


・自動車車庫は規模、構造を問わず内装制限を受け、準不燃材料とする


・側面開放で30u以内の給油無しの建築物は自動車の収納庫(カーポート)であっても自動車車庫として取扱わない

 (告示1434の用途に該当−屋根性能の緩和(上記法22条参照) → 何処にあっても難燃材料でOK) 昭和36.1.14 住発2 旧通達


・22条区域で隣接地のそば(延焼線内)に設置する一般的な壁無しのカーポートの屋根には
ポリカーボネートは使用できないことになる


・同一敷地内で、マンションのそばに平屋の自転車置場(または開口部を防火戸にした小規模の物置)を設置する場合、両者合わせ

 延べ面積の合計が500uを超えるとして、それらが屋根も含め不燃材料で造られていれば、二つの建築物の間に延焼線は生じないが

 屋根を不燃材料ではないポリカーボネートまたは準不燃材料とするなら延焼線が生じ

 それらが面するマンションの外壁が(延焼)内なら、その開口部に防火設備(防火戸)を設置することになろう

 この場合マンションの何階までが対象になるのだろうか?

 そして駐輪場を開放的簡易建築物とし、(延焼)内なら、屋根をせいぜい準不燃材料にしなくてはならない

 準不燃材料にするくらいなら、不燃材料にして延焼線を回避し、防火設備にしないほうが得策であろう

 開放的簡易建築物の自動車車庫であれば、マンションに面する部分すべてを、開口部の無い耐火構造の外壁とし

 延焼線を生じさせないようにしよう

 屋根は、延焼線がないのだからポリカーボネートでもいいことになろうか

 もちろん開放的簡易建築物である以上、外壁があろうとも開放性の条件は整えておかねばならない

 小規模の側面開放のカーポートであれば自動車車庫として取扱わないので自転車置場と同様となろう


・多層建築物の1階部分でピロティ形式の駐車場、いわゆる下駄履き形式の駐車場、または中間階の駐車場で

 壁面部分が開放されていようとも、それらは開放的簡易建築物に該当せず

 開放部分が(延焼)にあたれば、防火設備(防火戸)が必要、但し車路の部分は除外される


・開放性のある多層自走式独立駐車場の開口部についても緩和措置がある〔 宮城県建築基準第9項(平成14年11月14日付通知)〕


【屋根の開口部】


・防火に関して「屋根の開口部」という規定はないので開口部を屋根とみなし(準)耐火建築物には30分の非損傷性・遮炎性が必要であり

 法22条区域・(準)防火地域には火の粉に対する性能(不燃材料以上のもの)が必要である

・外壁の開口部の防火設備は20分の(準)遮炎性能に対する仕様として「鉄製の網入ガラス」がある

 これを屋根に使用する場合、22条区域・(準)防火地域に対しては性能を満たすが(準)耐火建築物に対しては性能を満たさない

・しかし準耐火建築物と同等性能の(ロ−1)の(延焼)部分は20分の遮炎性でよいとされているがその仕様には

 「鉄製の網入ガラス」がないので採光を必要とするなら要求性能をもつ「ガラスブロック」のようなものを使用することになる

・その他(ロ−1)の(一般)部分、(ロ−2)のすべての部分は法22条屋根でよいことになっている

・局部的な「鉄製の網入ガラス」のトップライトのような小さなものについては損傷性を無視しても影響が小さいと思われる

 日本建築行政会議編集の解説書には耐火建築物のトップライトの仕様に「鉄製の網入ガラス」が表現されている

 大阪市の場合、トップライトを設ける準耐火建築物(イ)はアルミ枠不可(鉄枠)、(ロ−1)は鉄枠、(ロ−2)はアルミ枠可とされる

・尚、腰折屋根(マンサード屋根)または傾斜のある外壁のようなものは、屋根と外壁の境は何処になるのだろうか?



【防火区画等の開口部の防火設備】

 ●←(遮煙−令112条14項2号・告2564  煙感−1号・告2563)


○特定防火設備(60分遮炎性・令112条1項・告1369)


・面積区画(ロー1の防火上主要な間仕切壁を含む・11階以上100u区画除く) (令112条1・2・3・6・7項)

・11階以上共同住宅可燃仕上の住戸200u区画(面積区画の緩和) (8項) ●

・準耐火建築物の準不燃仕上の面積緩和区画(体育館・工場等) (4項) ●

・法27条異種用途区画 (13項) ●

・特別避難階段の付室の出入口 (令123条9項)

・開口面積100p2換気孔鉄板等防火覆い (告1369)

・地面1m以下換気孔金網 (告1369)

・防火区画等貫通風道の防火ダンパー(防火上主要な間仕切壁は45分遮炎性) ●(他の遮煙区画と同)
  (令112条16項 令114条5項)

・防火区画等貫通排水菅等の貫通部分から両側1m不燃材(性能は風道と同)
  (令129条の2の5)


○防火設備(20分遮炎性)


・法24条異種用途区画 (12項) ●

・竪穴区画(階段等面積緩和も含め面積区画の対象となるなる場合は特定防火設備 1項但書) (8・9項) ●

  ・ELV・階段・ダクトスペース等の出入口

  ・吹抜とその他の部分との区画の開口部のシャッター等

・11階以上100u区画 (5項)

・貫通排水管等の1m不燃材(20分遮炎性) (令129条の2の5)




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