
王子はある日突然に
〜 ジョニー・ウィアー 〜
1984年7月2日生まれ、アメリカ、ペンシルバニア州出身。
ある日突然現れ、私のアゴをかっくんといわせた(何度も言ったが)妖精王子。
最近「力強さも表現したい」などと言い出したが、まばらなヒゲと落ち着かない髪型が彼の目指す力強さなのかと少々不安な今シーズンである。
SP(ショートプログラム)では安定した滑りを見せるものの、FS(フリースケーティング)でずるずるーっつと順位を下げる、というのが
このところ習い性になっているようだが、06年のグランプリファイナルでは自信あるはずのSPでもいきなり立ちゴケという大技を繰り出して我々に衝撃を与えた。
まだ疲れてもいないはずの演技前半、ジャンプでもスピンでもステップでもない所で唐突に“ぱたっ”と転んだのにも驚いたが、
その後、本人が一番びっくりした顔で あたふた起き上がっていたのにはどうしようかと思ったものだ。
おまけに解説のサノミノル氏には「おおーっと!これはないぞ!」「これはいけませんねえ」などと散々な言われ様で、
多くのファンの涙と解説者に対する殺意を招 いた。(そのうえFSは棄権。あれは全部サノミノルの所為だと思うことにしたい)
可愛い顔と優雅なスケーティングに似合わず口が悪い上に、そうとうなビッグマウス野郎だということでも有名だが、
「オレにふさわしいのは1位だけ」とか何とかほざ いちゃった挙句に4連覇のかかった今年(07年)の全米選手権では
エバン・ライサチェックのみならず富士ゼロックスのCMで始めて知った無名の(私が知らなかっ ただけかもしれないが)
ライアン“経営者”ブラッドレイにまで追い越されて3位という不本意な結果で終わり、キスクラで泣いていたらしい。(ほんとにこの子は・・・)
今回のSP、『キングオブチェス』(King of Chess 作曲サイレント・ニック)は悪い曲ではないと思うが、
トリノの時のSP、『白鳥』の方が彼には合っているような気がする(SPだけなら2位だったし)
女の子と見まごうほど足の上がるスパイラル、手の先が別の意思を持っているようにひらひらひらひら動く仕草、
どこがどうなってるのか分からないポジションの(褒めてるのよ!)スピン、頬に手の甲を滑らせて身体をひねる時の表情などなど、
4回転ジャンプが無くても良いものは良い!と声を大にして言いたい私としては、 4連覇とかメダルの色とかよりも不調の原因が怪我であるならば、
今は焦らずにそれをまず取り除いて彼の持ち味であるしなやかで滑らかなスケーティングを生かした演技をじっくり見せて欲しいと思う。
(正直今の彼は、ハラハラしながら見ている感じ)
『キングオブチェス』のフィニッシュで力強く握りこぶしを突き出してポーズしているが、ぜーはーぜーはー息切れしてるのが丸分かりで、
それじゃダメじゃん!といちいちツッコミたくなってしまう。(愛ゆえ)
FSは以前の『秋によせて』も現在の『ナザレの子』もどちらも彼らしい感じでいいと思う。
『ナザレの子』(Child of Nazareth 作曲マキシム・ロドリゲス)は、彼のために作られたオリジナル曲なのだそうだし。
SPの貯金を使い果たして結局FSではマイナス残高になるのだが、それでもやっぱり彼のスケーティングが好きだ。
『秋によせて(オータム)』は、今期ハンガリーの女子選手が使っていて(ユリア・セベスチャン)何となく“あー、女子が使うのか・・・なるほど・・・”と思った。
伊藤みどりさんに憧れているらしい(そういわれているが、ホントに本人が言ったのか?)ジャンパー系のセベスチャンよりも
ウィアーのほうがこの曲に合っていて良かったのでさらに“なるほどー”、という感じだ。
民放の紹介VTRで言われる女性的で優雅な滑り、というのはあまり私としては言いたくない。
女性的、とか男性的ということではなくて、ウィアーだから。それに私は惹きつけられる。
彼の衣装は体にぴったりした物が多く(今期はそうでもないが)、それが良く似合う。
五十嵐文男解説者もトリノの時に、「ウィアーは衣装がいつもいいですねー、とても上品です」とベタ褒めだった。
あれは相当着る人を選ぶ衣装だと思うが(一つ間違えるとお笑い芸人の全身タイツになってしまう。それも、妙にゴージャスな高級全身タイツ・・・)
ウィアーだとまったく違和感を覚えない。
妙だったのは『白鳥』のプログラムの時、片手だけ赤い手袋をはめていたことくらいだ。
それは白鳥じゃなくて丹頂鶴だろ!というコメントは色んな所で見かけたもんだ。
それにしても、写真や紹介VTRによって顔が全然違うのは一体どういうことなのだろうか。
たまに、メイドインチャイナのB級品のウィアーが紛れ込んでいる。
トリノ五輪の放送で使われていた紹介VTRのジュニア時代の写真はデーブ・スペクターの子供時代の写真だと言われても
納得しそうなへなちょこ写真で、テレビ局の悪意すら感じられた。
あと気になるのは、キスクラに座って得点を待ってる時、たいての男子選手は男性コーチと並んで座っているように思うのだが、
プルシェンコとミーシンコーチ、ジュベールとシモンコーチ、ランビエールと人の良さそうなおじさんコーチ(→名前知らん)などなど。
それか、女性コーチと男性コーチに挟まれているくらいがデフォルトなのに、ウィアーはいつも女性二人に挟まれて座っている。
それがまたウィアーらしくて笑える。両手に姐さん。年上の女に強そうだもんなウィアー。
プルシェンコなんてトリノの時、おっさんにお祝いのキスされてものっそイヤそうな顔してたのに(笑)
二人の女性のうち、赤毛のコーチはアニシナ・ペイゼラ組としてかつてアイスダンス界に戦慄を巻き起こしたマリナ・アニシナ姐さんだ。
史上初、『女子が男子をリフトして滑った』カップルの名は永遠に語り継がれるだろう。
硬直したグウェンダル・ペイゼラを小脇に(!)抱えて滑るアニシナ姐さんの、マネキン抱えて走るカリスマ店員みたいな姿は忘れがたい。
赤毛のアニシナと、亜麻色の長髪をなびかせたペイゼラのビジュアルは鮮烈で、彼らが使ったオルフの『カルミナ・ブラーナ』を買いに
レコード屋に走ったのも今となっては懐かしい。
しかし、そう考えるとミスった時などは、演技後キスクラに行くのが恐ろしくないのかウィアー。
アニシナ姐さんが恐い顔して待ってたら、あたしだったら逃げるね。
キスクラといえば、彼の容姿からも容易に想像がつくが、母国アメリカのみならず世界中にファンは多い。
それゆえ“投げ物”(リンクに投げ込まれる花やプレゼント)の数も相当だが、たまにすごく変な物がある。
インパクトのある投げ物の方が選手に直接拾ってもらえる可能性が高いとはいえ、グランプリロシア大会だったと思うが、
巨大なスポンジボブのクッション?みたいな物が投げ込まれていたのには笑った。
アニシナじゃない方の女性コーチがそれを持たされていたのだが、彼女の顔がそれに完全に隠れてしまって、
キスクラに座っているのはスポンジボブ、ウィアー、アニシナの3人です。みたいになっていた。どういうトリオだよ(笑)
・・・とんでもなく話が反れたが、とにかく、その落ち着かない髪形をどうにかしてから上位に食い込み
(『髪型が落ち着かない選手権』があれば、間違いなく女子の1位は恩田美栄、男子の1位はこの人だろう)
エキシでまた怒涛のキャメルスピンを見せて欲しい。
小柄で華奢に見える彼が、ラスト近くで繰り出す『連撃トラベリングキャメルスピンコンビネーションさらに駄目押しで連続フライングキャメル』(勝手に命名)
は魅入られる、と表現してもいいほど凄い。美しく、そして力強い。声高に「力強さ」などと言わなくても、十分だよウィアー。
(『マイウエイ』のエキシは画像を持っているのでもう一度『イマジン』を滑ってはもらえないだろうか・・・何とかお願いしますよ)
試合前にはデカイことばっか言っておいて、ジャンプはすっぽ抜けるしFSの後半へろへろな時などは、
ぶっちゃけちょっとどうなの・・・あたしは本当にこの人好きなのかしら・・・と思わぬこともなかったりしちゃったりしちゃうのだが、
良い時の彼の映像を見ると、改めてこの滑り全体、全部がもう好きなんだよなー、と気付かせられる。
(顔だけじゃないのよホントに・・・お願い信じて・・・)
初めて彼を見たときの衝撃は、今までのどの選手よりも強かった。それを忘れずに私は当分彼についていく。
晴天の霹靂のように現れた王子、最近では成績的には曇り時々雨な感じだが、
私もウィアーところによりランビエールという感じで行こうかな、と思っているから、それでいいのだ。
キスアンドクライ その3
王子はある日突然に ジョニー・ウィアー
終わり
同盟発見!Johnny Weir Love Union
〜ジョニーくんを愛でる会〜
ジョニー・ウィアー公式サイト http://www.figureskatersonline.com/johnnyweir/index.html
07.02.28