☆ 骨腫瘍(総論) ☆q20

頻度
癌の骨転移が骨腫瘍の中で最も多い。
原発性骨腫瘍では骨軟骨腫・軟骨腫が多い。
悪性原発性では骨肉腫・骨髄腫・軟骨肉腫・Ewing肉腫・悪性線維性組織球腫の順で多い。

性別
骨腫瘍は男女の発生頻度に差はない。

年齢別
10歳以下 骨組織球症・神経芽細胞腫の骨転移・Ewing肉腫
10歳代 Ewing肉腫・軟骨腫などの悪性腫瘍・骨嚢腫・好酸球性肉芽腫
20歳代 骨巨細胞腫・軟骨肉腫・骨肉腫・骨嚢腫
30〜50歳代 軟骨肉腫・悪性線維性組織球腫・骨髄腫など
60歳以上 多発性の癌骨転移


部位別
一般に原発性骨腫瘍は四肢の長管骨に好発
1)骨端部骨巨細胞腫良性骨芽細胞腫
2)骨幹端部骨肉腫単発性骨嚢腫骨軟骨腫など
3)骨幹部類骨骨腫Ewing肉腫好酸球性肉芽腫悪性リンパ腫癌の骨転移など

他に・・・
@膝関節周囲(大腿骨遠位端・脛骨近位端)⇒骨軟骨腫・骨肉腫・骨巨細胞腫
A手指骨内軟骨腫
B脊椎多発性骨髄腫血管腫癌の骨転移など
C仙骨脊索腫・骨巨細胞腫・軟骨肉腫など
D多発性
⇒線維性骨異形成(Albright症候群)・内軟骨腫(Ollier病/Maffucci症候群)・骨軟骨腫
  好酸球性肉芽腫・多発性骨髄腫・癌の骨転移など

臨床検査所見別
@Ewing肉腫血沈の上昇・白血球増多・・局所熱感・発赤・発熱などの炎症症状(鑑別で重要!)
A骨肉腫・多発性線維性骨異形成・Paget病ALP上昇
B前立腺癌の骨転移PSA上昇
C多発性骨髄腫免疫グロブリンの上昇
D神経芽細胞腫の骨転移尿中VMAの高値

X線所見
診断・治療上、一番大事!!
骨皮質の変化
@骨皮質の菲薄化・膨隆骨巨細胞腫骨軟骨腫・骨嚢腫・動脈瘤様骨嚢腫・線維性骨異形成
A骨皮質の破壊・消失⇒良性では軟骨粘液線維腫・骨巨細胞腫など。悪性腫瘍ではよく認められる。
骨髄内の変化
@嚢胞形成⇒骨嚢腫・動脈瘤様骨嚢腫
A多胞状⇒骨巨細胞腫(soap bubble appearance)
Bスリガラス様(ground glass appearance)⇒線維性骨異形成
C石灰化陰影軟骨性腫瘍内軟骨腫/良性軟骨芽細胞腫/軟骨粘液線維腫/軟骨肉腫など)
D骨硬化像⇒類骨骨腫・骨肉腫・前立腺癌の骨転移
E打ち抜き像多発性骨髄腫癌の骨転移
骨膜反応
悪性腫瘍では高頻度に出現するが、一般に良性腫瘍では骨折を起こさない限りまれ。
例外⇒好酸球性肉芽腫・疲労骨折・骨髄炎では骨膜反応が出現する。
@Codman三角 ⇒骨肉腫でよくみられる。
骨皮質外へ増殖した腫瘍組織により骨膜が押し上げられ、腫瘍辺縁に骨膜下の骨形成がおこり、X線像で三角形の骨膜性骨新生像がみられる。
Aonion peel appearance Ewing肉腫・骨肉腫でよくみられる。
腫瘍組織が骨皮質外へ増殖すると骨膜が段階的に押し上げられ、X線像で玉ねぎの皮を思わせるような層状構造を持った骨膜性骨形成像がみられる。
Bspicula ⇒骨肉腫でよくみられる。
骨皮質外に増殖した腫瘍組織内に骨皮質に対し垂直ないし放射状に形成された繊細な針状骨。