☆ 原始反射 ☆m9

primitive reflex

定義
原始反射は脊髄・脳幹に反射中枢をもち、胎生5〜6ヶ月より発達し、成熟とともに生後2〜4ヶ月で消失をはじめ、さらに高次の神経機構(中脳・皮質)により抑制されていく反射

診断的意味
@存在すべき時期に誘発しえない
A反射に左右差があるとき
B消失すべき時期に存在する
*新生児反射が存在している間はその反射が関与する随意運動は出現できないし、その随意運動が出現したときにはすでに新生児反射は消失している。

異常
@新生児反射に左右差を認める⇒分娩麻酔・鎖骨骨折・脳性麻痺など
A新生児反射が消失しない脳性麻痺・運動発達遅滞など



原始反射の種類
吸啜反射 sucking reflex
⇒検者の小指を口の中に入れると規則的な吸啜(きゅうてつ)運動がみられる。
追っかけ反射・十字反射 rooting reflex
児の上下の口唇・左右の口角を触れると口を開き頭を刺激側に向ける。
手掌把握反射 palmar grasp
⇒検者の手を新生児の手掌にあてると反射的に把握する。4〜6ヶ月ごろ消失
足底把握反射 plantar grasp
⇒新生児の足底を圧迫すると足指が屈曲してくる。独歩確立後消失。
モロー反射 Moro reflex
背臥位とし頭部をゆっくりと落とすと腕の外転と伸展、指の開排が起こり、ついで躯幹の上で腕の内転と屈曲が起こる。
通常、4ヶ月までに消失し、6ヶ月以降持続する場合は異常
非対称性緊張性頚反射 asymmetric tonic neck reflex
頭部および体幹を正中線に対称的に置いた後に、頭部を一側に向けると顔の向いている側の上下肢が伸展し、後頭部側の上下肢が屈曲する。(弓矢をひく姿勢)
生後4〜6ヶ月ころ消失。
引き起こし反射 traction response
仰臥位で両手首を握り、ゆっくり坐位まで引き起こすと頚・肩・上肢の筋肉を使って、あたかも引き起こされるのに協力するかのように肘を屈曲し、半屈位で維持する。

参考までに他の反射
Landau反射
乳児を腹臥位にして胸部を支えて空間に保持する。自動的にまたは他動的に頭部を挙上すると脊柱と下肢が屈曲する。
6ヶ月より発現し2歳半まで持続
パラシュート反射 parachute reaction
乳児の腋窩を持ち、立位から急激に頭を床に向けると両手を伸ばし、手を開いて支えようとする。
7〜9ヶ月に出現し、生涯持続する
Babinski反射
成人では錐体路障害を示す病的反射だが、出生時には存在し、2歳ごろに消失する。