スーパーカブのクラッチとテンショナーについて

 

 

  スーパーカブの自動遠心クラッチ

車のシフトに例えれば、ギアを選択できるポジションがありますが、それを足踏みで操作する訳であります。

完全なオートマチックではなく速度に合わせて左足でシフト操作しますので半分オートマで半分マニュアルという感じです。

シフトを操作する場合、ニュートラルではクラッチが繋がっていないので、いくら回転を上げても動きません。発進させる時にニュートラルからギアを入れることで、いつでも発進できるようにスタンバイされます。ギアが入った状態でスロットルをまわすとエンジンの回転が上がっていきクラッチウェイトの遠心力でクラッチが繋がり動きます。あとはシフトチェンジするごとに自動でクラッチが切れる仕組みですので速度に応じたギアを足で踏み込むだけです。

 

  シフトチェンジの操作について

 1981年から停車時のみトップからニュートラルへチェンジ可能な変速機の新ロータリーチェンジを採用。

50カスタムとリトルカブのセル付きは4速

チェンジのしかた

変速は、一旦スロットルを戻して行ないます。

停車時は、3速(トップ)から直接ニュートラルにチェンジできます。

走行時は、直接ニュートラルにチェンジできません。

 

プレスカブは、発進・停止を頻繁に繰り返す配達業務の利便性から、走行中も3速からニュートラルの操作ができるようになっています。

走行中は、ドラムロックプレートが

シフトドラムの溝に当り、3速から

ニュートラルへのチェンジを防ぐ。

 

  遠心クラッチの調整方法

高回転の時に、ギアが入りにくくなったりパワーが落ちてきたと感じた場合に、クラッチ調整を行いましょう。

@遠心クラッチのロックナット(14mm)を緩めて、中央のアジャストボルトをマイナスドライバーで時計回りに約1回転ほどまわします。

A次に、反時計回りに回し少し重くなった所で止めて、そこから時計回りに1/8〜1/4戻してロックナットを締めますが締め過ぎ注意してください。

サービスマニュアルでは、重くなるまで回して1/8戻しです。

調整後、エンジンを始動してクラッチの切れ、すべり、チェンジ状態を確認し、必要に応じて微調整します。

 

  スーパーカブは遠心一次側クラッチ

スーパーカブは一次側のクラッチでクランクシャフトにクラッチがあり、手動操作を必要としない自動遠心です。

当然ながら一次側があれば二次側も存在します。二次側クラッチは、変速機のメインシャフトにクラッチがありますが、国内のスーパーカブで自動遠心二次側クラッチ採用というと輸入販売されたC100EXのみです。

余談ですが、手動二次側クラッチではCD90があります。また、海外生産のカブの95cc以上のモデルはほとんどが二次側クラッチを採用しています。

 

 強化クラッチとは

クラッチは、エンジンとミッションの間にあり、エンジンのパワーをミッションにつなげる役割を持っています。

許容範囲を超えた過酷なシフトチェンジやエンジンのパワーアップをしたりするとクラッチに大きな負担がかかり、一般的に言う「すべる」という現象が起こります。クラッチが弱いとエンジンのパワーを受け止めきれず、滑り出してしまいますので、クラッチを強化する事が必要とされます。

一般的に強化するのであればスプリングのみの交換でも十分ですが、ガンガン走るのであれば、クラッチそのものを強化した方がいいかもしれません。

 

 クラッチの違い

1986年に6Vから12Vに変更されクラッチ機構も違います。

 

左の6Vと右の12Vとでは、見た目ですがウエイトが違います。

なので、6Vと12Vのクラッチは互換性がありません

 

  スーパーカブ50(6VCDI)の強化クラッチ

 調べた範囲では、6V用はクラッチASSYでの部品供給がなく、強化クラッチキッドはクラッチセットかホンダ純正かのいずれかしかありませんでした。

6V強化クラッチセット 早矢仕モータース(名古屋)

画像左:遠心クラッチ3枚入りデスク用 強化クラッチスプリングセットAタイプ (88ccまで)

画像右:遠心クラッチ3枚入りデスク用強化クラッチスプリングセット100cc (過激走行用)

純正品でクラッチ強化

純正品ではノーマルのディスクセットに70ccか90cc用のスプリングを入れる。

品番:スプリング(90用)22401-178-010/(70用)22401-092-900×4ヶ
品番:クラッチ(共通)22201-092-000×2枚 22331-086-000×1枚

 

部品図はC50(12V)を参考にしてます。

念のため、注文する前にクラッチを分解して現物確認して下さい。

  

クラッチの分解は、専用ツールがなくてもフライホイールプーラーで分解できます。

クラッチは大陸製120cc

 

 テンショナー調整

 

 

 

1981年から採用された油圧式自動調整のオートテンショナー。

12Vはオートですので調整不要ですがテンショナースプリングを硬いスプリングに変えるか何かをかませれば高回転になる。

 

 

 

 マニュアルの調整方法

チャンジペダルのシャフトの前側の@6mmのナットを緩めて、中のマイナス溝の6mmボルトを緩める(半回転)とスプリングの力で調整されます。調整後のナットの締めすぎに注意しましょう。
それでも気になるようでしたら、オイルドレンボルトの横の斜め前向きの
Aボルトを外してマイナスドライバーで中にあるアジャストボルトを音が消えるまで(締めすぎも良くない場合もあるので、少し音がでるほうが無難かも)少しずつ締め込む。念押ししますが、調整後のボルトの締めすぎは注意です。
それと、チェーンの張りが変わると当然ながらバルブタイミングやら点火時期も変わりますので、それも調整しないといけませんが、そこまでやるなら専門店で点検調整してもらった方が無難です。

ただ、この調整はカムチェーンの作動音で行ないます。チェーン以外の異音で間違えて調整した場合、張り過ぎたりすると危険です。

 

 

 更新2009.09