レクチファイヤ・レギュレータの流用交換

− SRXの弱点を補強する? −


レクチファイヤ・レギュレータは
発電機で起こした交流を直流に変換するレクチファイヤと
電圧を制御するレギュレータが合わさった部品です

SRXではこれがよくパンクしてライダーを困らせます
灯火類が急に暗くなったり バッテリーが上がって走行不能になったり

私の愛車にも とうとうその順番が回ってきました
せっかくですし ただ新品を注文するだけでは面白くないので
他車種用パーツの流用などを試みてみました

(04/08/12)





右が溶けたもの。完全に穴が開いてます。


●溶けてしまったレギュレータ

 ある朝の通勤路、信号で停まっているとゴムが焼けるような嫌な臭いがしてきます。まさか自分の車両だとは思わずにそのまま仕事場へ。で、昼前に市内回りをしていると、ニュートラルランプが点かない、ウインカーが点かない、ヘッドライトが点かない、ホーンが鳴らない、タコメーター(電気式)が動かない。で朝のあの嫌な臭いが再び鼻をつく。シートを外すとレクチファイヤ・レギュレータ(以下レギュレータ)の樹脂部分が溶けて一部に穴が開き、一部には泡立ったような跡が。話には聞いていましたが、とうとうこの日が来てしまいました。走るには走れたのですが、心臓によくなかったです(^^;)

 その時バッテリーはSR用の小さなMFタイプを積んでいたのですが、帰ってから電圧を測ると4.9V… 新品からわずか半年で、これもご臨終のようです。とりあえずレギュレータを手持ちの中古品に交換し、バッテリーの代わりにコンデンサ(自作バッテリーレスキット)をつなぐと電装系は復活しました。ただしウインカーは1つとして点きません。でも、これも予備のICリレーに換えたら無事復活しました。被害が少なくてよかったです。

 ところが先日のツーリングで再び電装系が不調に。「うへぇ」と思いつつ走っていると何故か復活。でもICウインカーリレーだけは逝ってしまいました。(リレーはICの交換で復活しました。このICは耐圧20Vということで、レギュレータの不調で一時的に高い電圧が入って壊れてしまったようです)



右が今回購入したレギュレータ。左は87年製と思われるノーマル。マウント用の二つの穴のピッチは同一です。


●新しいレギュレータにしよう

 いつ止まるかわからない不安を抱えて走っていても楽しくないので、これはもう新品のレギュレータをおごろう! しかしただ注文するだけでは面白くない。SRXのレギュレータは新しい物ほど対策がなされているという噂ですが、最初に溶けたレギュレータはどうやら88年製、それに換えて現在使用中の中古品は1JK−A0と書かれた、85年製の初期型用みたいです…(^^;)

 歴代SRXのレギュレータの中で、最終型である5型(3VN5)用だけが形が違います。サイズが大きく冷却フィンも付いて、いかにも安定してそう。部番の4HMはXJR400のことで、95年型以降、現行XJRでも使われており信頼性も高そうです。それで値段も安いとくれば、もうコイツにするしかないでしょ?! 4型のレギュレータは1〜3型と同じみたいだし「たぶん付くだろ」と深く考えることなくオーダーを入れました。

 5型用: 4HM-81960-00 税込6,983円
 (※現在は4HM-81960-01に統合)
 4型用: 47X-81960-A1 税込8,505円
 キック用:1JK-81960-A1 税込6,563円
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※注意
 レギュレータを購入される場合、ネットオークション等に出ている中古品は避けられた方が賢明だと思います。安さは魅力ですが、正常に作動するかどうかは確かめようがありませんので。



カプラーの形も端子の数も違う…


●カプラーが違う、端子の数が多い…

 さて入荷したパーツを見ると、確かに大きくて頼もしい感じ。が、なんとカプラーの形が違う。端子の数も1つ多い…
「なんぢゃこりゃあぁぁぁ!」Σ( ̄□ ̄;;


 で遅まきながら色々尋ねたり調べたりしているうちに、キックの発電機は単相交流式、セルのは三相交流式ということが判明。簡単にいえば単気筒と三気筒みたいなものです?!

 ノーマルは4つの端子があり、内訳は発電機から来る白線が2本、バッテリーの+へ行く赤線、−へ行く黒線。対して5型のは発電機からの白線が1本増えて3本になってます。この新たな一本はどういう意味を持つのか?! ここで一瞬「デッドストック」という言葉が頭をよぎりました…(^▽^;)



これが4型用。外観はキックのものと同じだが…


●4型のレギュレータはどうなの?

 ちなみにこれが4型のレギュレータ。47XというのはRZV500のことです。外観は1〜3型のとまったく同じで端子も4つ。誰だって互換性があると思いますよね? しかし4型も三相交流式発電機なので端子は本来5つないといけないはず。これも調べると、別に単独のアース線をマウントのビスで共締めしていることがわかりました(つまり本体の4つの端子は発電機からの白線3本と、バッテリーの+へ行く赤線1本。
外観やカプラー形状が同じだからと、4型用を1〜3型にそのままつないでも正常に機能しないということですね)。

 この他に、かずんさんお薦めのVmax後期型用てのがあります。小型で冷却フィンも付いててよさげですが、輸出車用だからか12,915円と高価なのでパス(^o^) SRXへの接続の可否は確認してませんので悪しからず。



左の白いのがレギュレータへつながる6Pカプラー、右がハーネスにつながる4Pカプラー。


●変換アダプターの制作

 あわやアウトかと思われましたが、三相発電機用レギュレータを単相の発電機に使っても、端子が1つ余るだけで問題はないということを電気の専門家 takaさんに教えていただきました。てことは後は接続さえきちんとすればOK! 得意の「結果オーライ」です(^o^)

 まず新しいレギュレータの端子に差す6Pカプラー(左写真の白い方)の確保ですが、これはデイトナから発売されてるようです
。私はうちのハーネスジャンク箱の中で見つけました(^o^)。 何でも貰ってきてストックしておく習性がここでも役に立ちました。で、このカプラーに端子を差し替えてもいいのですが、純正レギュレータにも容易に対応できた方がいいかなと、変換アダプターを作ることにしました。

 もう片方の、メインハーネスから来ている4Pカプラーに対応する凹側のカプラーをジャンク箱で探すのですが、これが見つからない。凸側はたくさんあるのに…。結局カーショップでエーモンの製品を発見(写真の黒い方 凸凹セットで200円)。あとは両者を4本の線でつなげば完了です。注意点としては、バッテリー(今回はコンデンサ)へ行く2本の線(赤と黒)は太いものを使うことでしょうか。配線の組み換えは次のようにしました。





●新しいレギュレータへの配線の組み換え

 写真左がノーマルの配線です。上側左から白@と白A、下側左から黒Bと赤Cというようにつながっています。それに対し写真右の5型のレギュレータは配線図によりますと、上側左から赤Cと黒B、下側左から白が三本つながっています。繰り返しになりますが、SRXの1〜3型に使われている単相交流式発電機の場合は白が2本しか出ていませんから、新しいレギュレータの下側三つの端子のうち一つは余ります。私は真ん中を余らせ、あとはそれぞれの番号が対応するように配線しました。

 同様の流用をされた徳島の金長狸さんが、白@と白Aを逆に差すと、ちゃんと作動しなかった、とレポートされています。同じ白でも特性が違うのかもしれません。ご注意ください。



取り付けた新しいレギュレータ。 でかい(^^;) これだけ放熱用フィンがあると下のアルミ板は不要かもしれません。ということは、もっと風通しのいい場所へ移設してもいいかも。


●エンジン試動&取り付け

 変換アダプターをかませて新しいレギュレータをつないだら、エンジンをかけコンデンサ(=バッテリー)端子部の電圧を測定します。結果はアイドリング1500回転で14.6V。回転を4000(近所への配慮でこの辺が限界)に上げても同じ。さらにヘッドライトをONにしても14.6Vのままで安定しています。

 その後、takaさんに電圧変動幅の測り方を教えていただいて測ったところ、一番大きい時(ヘッドライトONのアイドリング時)で13.75V〜14.65Vの間を行ったり来たりしているということが分かりました。問題のない範囲です。

 どうやらこの仕様で行けそうなので、ちゃんと取り付けます。マウント穴のピッチは同じなのですが、残念ながらスペース的にその位置には付きません。で現物合わせで穴を開けたりタップを立てたり、ベースのアルミ板を留めているボルトの位置を変えたりして、完成です。

※注意
 うちのSRXは、テールカウル後端とテールランプのラインを合わせるために、フェンダーごと少し前方に詰めています。ですのでノーマルの車両の場合、この写真のままのレギュレータの配置では、上手に納まらないかもしれません。同様の工作をされる場合はその点にご注意ください。



こっちはノーマルの取り付け状態。1JK−A0とある、たぶん85年製造のレギュレータ。下に敷いてある分厚いアルミ板が放熱板になっています。


●ノーマルのレギュレータの場合

 今まで使っていた1JK用85年製中古レギュレータでも電圧を測ってみました。アイドリング1500回転で14.5V。回転を4000に上げると14.7V。そしてヘッドライトをONにすると何と12.9Vに低下。この電圧ではヘッドライトも暗いだろうし、バッテリーも充電できない、プラグの火花も弱いかもしれません(^^;)

 素人考えですが、発電機(つまり発電能力)は同じなのに、新しいレギュレータをつないだ場合と比べて電圧が下がっているということは、ヘッドライトON時のように大きな電流が流れた場合、このレギュレータは電圧を制御し切れなくなって、必要以上に降下させてしまうのかもしれません。その分は熱になるはずですから、本体はますますヒートしてしまうと思われます。

 なお、このノーマルレギュレータは既に一度不具合を出してますから、同じ部品でも新品ならこんなことはないのかもしれません。

 いずれにせよ、今回のレギュレータ交換は、実にタイムリーなメンテだったようです。

 
しばらく走って様子を見ます。予期せぬ不具合などが出たら、また報告いたします。