2 キーボードレイアウト(入力ロケール)

MS Wordだけを使うというのなら先に述べたやり方でもいいでしょうが、ほとんどの人は、ブラウジングやメール交換やテキストファイルの編集などにもPCを使うわけですから、より汎用性の高いやり方を覚えましょう。それが、キーボードレイアウト(これは、Windows2000では入力ロケールと呼ばれています)を追加するという方法です。この方法は、もちろんWordでも使うことができます。


キーボードレイアウトとは何なのか、まずは実地に調べてみましょう。



WindowsXPならば、コントロールパネル>地域と言語のオプション>「言語」タブ>「詳細(D)」ボタンを押してください。標準状態のままのWindowsXPでは、図2-1のような「テキストサービスと入力言語」ウィンドウが開くはずです。


図2-1 WinXPのテキストサービス




図2-2 Win2Kのテキストサービス

TextService on 2K(small)

このキーボードレイアウトは、Windows2000では「入力ロケール」という名前になっていますが、基本的にはWindowsXPの場合と同じです。

コントロールパネル>地域のオプション>「入力ロケール」タブとたどって、「変更(C)」ボタンを押すと、「テキストサービス」というウィンドウを表示させることができます。
(クリックすると大きな画像でご覧いただけます)




さて、WindowsXP/MS-IME2003の場合を例に取ると、図2-1で「JP 日本語」となっているところが「入力言語」、「キーボード」の項目に二箇所並んだものがここでいうキーボードレイアウトです。日本語においては、MS-IME2002/2003のNatural Input Methodを使うかStandardのままか、どちらを選ぶにせよそれによってキーボードの配列が違ってくることはありませんから、日本語(と英語)しか書かない人は、キーボードレイアウトをどれにするか迷う必要はないわけです。



2.1 キーボードレイアウトの追加方法

キーボードレイアウトを意識する必要が出てくるのは、外国語を書きたい場合です。以下ではその方法を説明します。

先ほどの図2-1および図2-2で、「追加」ボタンを押してください。すると、WindowsXPでは、次のような「入力言語の追加」ダイアログが出てくると思います。


図2-3 WindowsXPの「入力言語の追加」ダイアログでフランス語を追加

XPで入力言語を追加



ここでは、例として「入力言語」にコンボボックスから「フランス語(フランス)」を選ぶとします。すると、下の「キーボードレイアウト/入力システム」コンボボックスには自動的に「フランス語」というものが入ります。ここは後で好みに応じて変更しますが、とりあえずいまのところはこのままでOKボタンを押してください。

すると、さきほどの図2-1は次のようになって、「入力言語」フランス語(フランス)、「キーボード」フランス語が追加されました。OKボタンを押してコントロールパネルから抜けます。



図2-4 フランス語を追加したWindowsXPの「テキストサービスと入力言語」

フランス語を追加した状態


さて、上の設定を済ませると、IMEツールバーは次の図のようになって、フランス語が追加されているはずです。



図2-5 フランス語を追加したWindowsXPのMS-IMEツールバー

ツールバー


入力言語を表す「JP」のところをマウスクリックして「FR」(フランス語)を選択してもいいのですが、入力言語を切り替える必要が出てくるのはたいていはキーボードで入力したいときですから、手をマウスに持ち換えるのではなく、左ShiftキーとAltキーを同時押しする方がスマートだと思います。



2.2 実際にタイプしてみる

設定を済ませたら、今度は実際にタイプしてみましょう。

図2-6 打ったキーが表示される文字と対応していない

aと打つとqが、mと打つと,が入力される

Windowsに標準添付されている簡易エディタ「メモ帳」(notepad.exe)を立ち上げ、ついで入力言語をフランス語に切り替えてください。切り替える方法は、「左ShiftとAltを同時押し」する、でしたね。手始めに、Franceと打つことにします。。。。おや?タイプミスなどしていないはずなのに、なにかおかしいですね。

"a"と打ったはずなのに"q"と表示されている。改行して、次はAllemagneと打ちます。"a"と打った箇所がなぜか"q"になっているのは先ほどと同様ですが、"m"と打っても実際に表示されるのは","になっているようです。




これは、「キーボードレイアウト/入力システム」を選択する箇所で、自動的に入った「フランス語」のままでOKボタンを押したことが原因なのです。マイクロソフト社のサイトで、あるいはOSに標準でついている「スクリーンキーボード」(osk.exe)で詳しく見ることができますが、標準で入る「フランス語」キーボードレイアウト(このレイアウトは、マイクロソフト社のサイトでは"French"という名前がついています)では、キーの配列がずいぶん変わっているようです。

なお、「スクリーンキーボード」の起動方法がわからない方は、Wordについての章で説明したように「ファイル名を指定して実行(R)」から"osk"と打ち込んでOKボタンを押してください。この「スクリーンキーボード」、お使いのキーボードに合わせて(101/104英語キーボードか、106/109日本語キーボードか)外観を変えることができますが、一部には実際のキーの位置とのずれがありますから、使いこなすにはちょっとした慣れが必要かも知れません。


図2-8 Frenchキーボードの配列     図2-9 スクリーンキーボードで見るFrenchキーボード
   


QWERTY配列と呼ばれる普通のキーボードとは違う点が多いですね。まず、最上列の数字キーの箇所がまるっきり違います。2段目以降も、"a"と"q"、"w"と"z"がそっくり入れ替わっています。図2-8では最下列のキーが101/104キーボード(「英語キーボード」)より1個多い11個となっていて、これは106/109/112キーの日本語キーボードと同じなのですが、日本語キーボードだと"ろ"キー(図2-9では右Shiftの左隣、ipと書かれたキー)の使用頻度が(ローマ字入力者には)かなり低く、ほとんど無意味になっていますから、感覚としてはWキー(日本語キーボードや101/104キーボードでいうZキー)の隣にもうひとつ、"<"を入力するためのキーが追加されている、というところでしょうか。



2.3 キーボードレイアウトの変更

フランス人の多くはこの配列で打っているわけですから、慣れればこの配列でも問題ないのでしょうが、私たち日本人にはこの配列はちょっと使いにくいですね。そこで、先ほど挙げたマイクロソフト社のサイトを見て、よりなじみのあるレイアウトを探していると、Canadian French (Legacy)というのを見つけました(図2-10)。やはりスクリーンキーボードを使って、日本語キーボードでの配列も一緒に示しておきます(図2-11)。


図2-10 Canadian French (Legacy)のレイアウト     図2-11 日本語キーボードだとこうなる
   

これならQWERTY配列のままですし、フランス語に必要なアクサン付きのローマ字も、とりあえずほとんどのものは打てるようです。フランス語を入力するためのレイアウトとしては、このCanadian French (Legacy)を使うことにしましょう。


「キーボードレイアウトの追加方法」で設定したものを少し変えて、今度は「キーボードレイアウト/入力システム(K)」にCanadian French (Legacy)、日本語版Windowsでは「カナダ フランス語 (Legacy)」と呼ばれているものを入れることにします。

先ほどと同様、「テキストサービスと入力言語」ウィンドウをもう一度出して、キーボードレイアウトに「カナダ フランス語 (Legacy)」を追加します。


図2-12 カナダ フランス語 (Legacy)を追加1

CanadianFrenchLegacyレイアウトを追加1


図2-12のように、「フランス語(フランス)」の下の「キーボード」が選択状態になっているときに「追加(D)」ボタンを押します。今度は、「キーボードレイアウト/入力システム(K)」にチェックを入れて、コンボボックスからは「カナダ フランス語 (Legacy)」を選択してOKです。



図2-13 カナダ フランス語 (Legacy)を追加2

CanadianFrenchLegacyレイアウトを追加2


「キーボードレイアウトの追加方法」で設定した標準の「フランス語」キーボードの方は、そのままにしておいても削除してもかまいません。標準フランス語配列を削除せず、そのままにしておいた場合は、入力言語をフランス語に切り替えたとしても、レイアウトとしてはどちらで書くのかをいちいち選択せねばなりません。


図2-14 同じフランス語で複数のレイアウトを使う

キーボードアイコンが追加されている

「実際にタイプしてみる」の箇所での図2-6と比べ、IMEツールバーにキーボードのアイコンが追加されていることに注意してください。入力言語が同じフランス語であっても、この追加されたキーボードアイコンを押して、「フランス語(フランス)」と「カナダ フランス語(Legacy)」のどちらのレイアウトで入力するのかを選択することになるわけです。



ただし、以下の説明では、QWERTY配列が崩れるのを恐れてCanadian French (Legacy)をフランス語入力に使い、図2-3で入れた標準フランス語レイアウトは使わないと仮定します。





Canadian French(Legacy)のキーボードの配列(図2-10もしくは2-11)をもう一度見てください。アクサン・シィルコンフレクス付きの文字は見当たりませんが、pの右隣にアクサン記号だけの書かれた色の違うキーが見えます。どうやら、アクサン・シィルコンフレクス付きの文字を打つには、このキーと組み合わせる必要があるようです。それから、àキーはキーボード上にありますが、アクサン・テギュの方のáは見当たりませんね。

Canadian French (Legacy)配列でこれらの文字を打つには、別のキーと組み合わせる必要があります。MS Word独自のショートカットでáを打つには、「Ctrl+Shift+7を同時に押し、続けて指を離してaを打つ」ことが求められるのですが(ここをご参照ください)、それと同様だとお考えください。ここで用いられる「別のキー」(Wordの場合だと、CtrlやShiftや7)を、修飾キーとかデッドキーと呼びます。


次のページでは、この修飾キーないしデッドキーを併用する方法について説明したいと思います。




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