耐震について 2階建て程度の戸建て住宅では、現行の建築基準法に適合しているものなら特に構造がうんぬんとか金物がどうとかそんなことは些細なことであり、最も重要な のはしっかりした地盤を持つ土地を選ぶことである。つまり、軟弱地盤ではどんなに壁倍率が大きな値をとる工法が選ぼうが、免震にお金をかけようが、液状化 などに対しては無力に近いと思われる。土地が選べず、軟弱地盤の場合は工法よりも地盤改良にお金をかける方がよっぽど効果的な地震対策になると思われる。 土地を選べる場合、地盤は見ただけでは判断できないが、ある程度の判断をする方法はある。もちろん完全にその土地の地盤を把握するにはサウンディング試験 で換算N値を測定するしかないのだが。
案外役に立つのが、その土地の消防署の防災課にTELという方法。「・・・の土地を買おうと思うんですけど、防災の面からみてあの辺はどうでしょうか ね?」するといろいろと教えてくれる場合がある。
私の場合、特に重要な情報として地盤情報が載っている本を教えてくれた。早速取り寄せてみると地震災害危険度マップ付で盛り土、埋立地、断層の位置など一 目瞭然。候補地が切り土と判明。購入後実際サウンディング試験でがちがち地盤であることがわかった。
もちろん、上の話は正しい施工がなされることが前提になっていることは言うまでもない。欠陥住宅では話にならない。
軽い家ほどエネルギーが小さく、理論的には有利という話も聞く。そういう意味では、RCより木造、瓦屋根より金属屋根、ということになる。 新築時では十分な耐震性を持っているということは、その新築時の強度をいかに持続するかが真の耐震性を意味する。木造の場合、これはすなわちいかに腐りに くいかということになる。これは木材の耐朽性だけではなく、工法によって左右される部分である。つまり耐久性の低い木材でも湿度管理をきっちりしていれば 腐ることはなく、長期にわたる耐震性が期待できる。とくに構造材における結露だけは避けたい。少なくとも定常計算で結露しないと納得できるような工法を選 ぶのが賢明ではないだろうか。よく「防湿施工された2x4は定常計算では(夏型)結露の可能性があるが実際は大丈夫」とか、「RC内断熱の定常計算による 結露は史上最大の濡れ衣で非定常計算では結露しない」とかいう議論を見かけるが、外断熱のほうが結露に対して安全であることは疑いようのない事実であり、 生活習慣や立地条件などが多様であるのに、最も単純な定常計算で安全と納得していないのに「大丈夫」というのは信用しない方がベターではないだろうか。 (ちなみに非定常計算というのはまだ未完成な部分が多いと聞く。)
湿度管理に対してはいい加減な工法が実に多いので、これは耐震性からみた工法の選択としては大きなポイントとなるかもしれない。特に建蔽率が高い立地条件 では床下換気口による通風は期待できず、夏季の床下湿度環境は高湿度になっていると考えられるため、換気口なしで排気・除湿という方法が耐震性に寄与する のではないだろうか。

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